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2010/11/28

【ジャパンカップ】女傑ブエナビスタに死角はないか?

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昨秋以降のブエナビスタの戦績を改めて振り返ってみると、9戦を消化して3勝しているが、その一方で2着以下も6回。無敵の女傑という印象の割には、意外と取りこぼしが多い事実に気がつく。特に二千メートルを超える距離では、有馬記念やドバイ遠征時など、好走しても勝ちきれずに終わっていることが多い。
天皇賞・秋で完全に開花した感のあるこの馬の本質。もしそれが、二千メートル前後の中距離への適性を志向するものだとすれば、2ハロン距離が伸びるJCの舞台で、あの強さを再現できるものだろうか?府中の芝二千四百では過去にオークス勝ちの実績があるが、今にして思えば、薄氷を踏むような僅差の勝利だった。
また、過去の女傑と呼ばれ天皇賞を制したエアグルーヴウオッカも、続くJCでは惜敗を喫したという因縁がある。「二度あることは三度ある」という思いに囚われてしまうと、前日売り単勝オッズ2倍台前半の評価に無条件の同意を与えてよいものか、脳裏には不安もよぎってくる。
だが、ブエナビスタが2着以下に敗れることは、おそらく無い。典型的な逃げ馬が不在の今年のJCは、スローペースの決め手勝負になると思うからだ。

過去10年のJCのうち、「前半5F-後半5F」のラップタイムの差がマイナス1秒以上というスローペースになったのは、00年・01年と06年~08年の5回。いずれも逃げ馬不在のメンバー構成だった年であり、00年などは何とあのステイゴールドがハナを切っていたほど。有力どころがお互いを牽制し合って動くに動けず、実質的なペースアップはラスト3ハロン目から。そんな展開になれば、決め手上位の馬たちが上位を独占するのも道理だろう。近年では、08年のJCがちょうどそんな展開になって、実質スローペースのアルゼンチン共和国杯から駒を進めてきたスクリーンヒーローが、厳しい展開だった天皇賞組を圧倒するという波乱になった。今年の場合も、出走馬中唯一の先行タイプと思われるカナダのフィフティプルーフが「逃げるつもりはない」などと公言している有様。この分だと、スローペースの呪縛を免れることはどうやら難しそうだ。
ブエナビスタが最も得意としているのが、そんなレース展開だ。TARGET frontier JVで確認できるPCI3(上位3頭入線馬のペースチェンジ指数の平均値)が55以上という緩い流れの決め手勝負になった際には6戦して5勝と、伝説の新馬戦3着を除けば取りこぼしがない。2段ロケット式の加速を駆使してジャガーメイルを突き放した京都記念や、前走・天皇賞などがちょうどそんな展開で、ブエナビスタの強さが最も際だっていたレースである。
それとは逆に宝塚記念などは、PCI3が50未満という稍重馬場の消耗戦。キレや瞬発力よりも、パワーやタフさが優先された一戦であり、ナカヤマフェスタの後塵を拝したあの結果を気にする必要はない。有馬記念で敗れたドリームジャーニーには、その後2戦でともに先着するなど強豪牡馬との再戦ではキッチリ落とし前をつけるのが女傑の本領。JCの大舞台で、凱旋門賞2着馬へのリベンジをキッチリと果たしてくれそうだ。

<結論>
◎ブエナビスタ
○ナカヤマフェスタ
▲ジャガーメイル
△ローズキングダム
×エイシンフラッシュ
×シンゲン

JRA発表のプレレーティングを見ても、今年は外国馬に対する日本勢の優位が明々白々。ブエナビスタの相手候補も、日本馬に絞って検討を進めていきたい。
プレレーティング127と断然の格を誇るナカヤマフェスタは、ソフトな馬場で時計を要した凱旋門賞の直後、日本のスピード競馬にいきなり対応できるかが課題となるが、元々は名うての府中巧者。春シーズンのメトロポリタンSの実績をみても、決め手比べの展開に不安はない。首位浮上の可能性も十分だが、今回は大挙7人が名を連ねるフランス人騎手に警戒され、包囲網を敷かれる懸念がある。直線でフランスラインに進路を塞がれ、追い出しのタイミングが遅れるリスクを覚悟しておきたい。
これに対し、エ女王杯WSJC優勝の余勢を駆るムーア騎乗のジャガーメイルは、府中の芝二千四百で3戦3勝。前走の大敗で人気を落としているようなら、今回は絶好の狙い目になるかも。3歳勢では、出遅れ不安が解消されていないペルーサや一頓挫あったダービー馬・エイシンフラッシュよりも、順調さを強調できる武豊のローズキングダムを最上位に取りたいところ。
以下では、天皇賞で本命に推したシンゲン。激しい気性で距離延長を不安視されているようだが、府中の二千四百では500万下当時好時計勝ちの実績がある。逃げ馬不在を見越した先行策なら、馬券圏内に絡んでくる可能性を軽視すべきではないだろう。

11月 28, 2010 10年競馬予想・回顧 |

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