« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010/11/28

【ジャパンカップ】女傑ブエナビスタに死角はないか?

Buena_vista_with_christophe_soumill

昨秋以降のブエナビスタの戦績を改めて振り返ってみると、9戦を消化して3勝しているが、その一方で2着以下も6回。無敵の女傑という印象の割には、意外と取りこぼしが多い事実に気がつく。特に二千メートルを超える距離では、有馬記念やドバイ遠征時など、好走しても勝ちきれずに終わっていることが多い。
天皇賞・秋で完全に開花した感のあるこの馬の本質。もしそれが、二千メートル前後の中距離への適性を志向するものだとすれば、2ハロン距離が伸びるJCの舞台で、あの強さを再現できるものだろうか?府中の芝二千四百では過去にオークス勝ちの実績があるが、今にして思えば、薄氷を踏むような僅差の勝利だった。
また、過去の女傑と呼ばれ天皇賞を制したエアグルーヴウオッカも、続くJCでは惜敗を喫したという因縁がある。「二度あることは三度ある」という思いに囚われてしまうと、前日売り単勝オッズ2倍台前半の評価に無条件の同意を与えてよいものか、脳裏には不安もよぎってくる。
だが、ブエナビスタが2着以下に敗れることは、おそらく無い。典型的な逃げ馬が不在の今年のJCは、スローペースの決め手勝負になると思うからだ。

過去10年のJCのうち、「前半5F-後半5F」のラップタイムの差がマイナス1秒以上というスローペースになったのは、00年・01年と06年~08年の5回。いずれも逃げ馬不在のメンバー構成だった年であり、00年などは何とあのステイゴールドがハナを切っていたほど。有力どころがお互いを牽制し合って動くに動けず、実質的なペースアップはラスト3ハロン目から。そんな展開になれば、決め手上位の馬たちが上位を独占するのも道理だろう。近年では、08年のJCがちょうどそんな展開になって、実質スローペースのアルゼンチン共和国杯から駒を進めてきたスクリーンヒーローが、厳しい展開だった天皇賞組を圧倒するという波乱になった。今年の場合も、出走馬中唯一の先行タイプと思われるカナダのフィフティプルーフが「逃げるつもりはない」などと公言している有様。この分だと、スローペースの呪縛を免れることはどうやら難しそうだ。
ブエナビスタが最も得意としているのが、そんなレース展開だ。TARGET frontier JVで確認できるPCI3(上位3頭入線馬のペースチェンジ指数の平均値)が55以上という緩い流れの決め手勝負になった際には6戦して5勝と、伝説の新馬戦3着を除けば取りこぼしがない。2段ロケット式の加速を駆使してジャガーメイルを突き放した京都記念や、前走・天皇賞などがちょうどそんな展開で、ブエナビスタの強さが最も際だっていたレースである。
それとは逆に宝塚記念などは、PCI3が50未満という稍重馬場の消耗戦。キレや瞬発力よりも、パワーやタフさが優先された一戦であり、ナカヤマフェスタの後塵を拝したあの結果を気にする必要はない。有馬記念で敗れたドリームジャーニーには、その後2戦でともに先着するなど強豪牡馬との再戦ではキッチリ落とし前をつけるのが女傑の本領。JCの大舞台で、凱旋門賞2着馬へのリベンジをキッチリと果たしてくれそうだ。

<結論>
◎ブエナビスタ
○ナカヤマフェスタ
▲ジャガーメイル
△ローズキングダム
×エイシンフラッシュ
×シンゲン

JRA発表のプレレーティングを見ても、今年は外国馬に対する日本勢の優位が明々白々。ブエナビスタの相手候補も、日本馬に絞って検討を進めていきたい。
プレレーティング127と断然の格を誇るナカヤマフェスタは、ソフトな馬場で時計を要した凱旋門賞の直後、日本のスピード競馬にいきなり対応できるかが課題となるが、元々は名うての府中巧者。春シーズンのメトロポリタンSの実績をみても、決め手比べの展開に不安はない。首位浮上の可能性も十分だが、今回は大挙7人が名を連ねるフランス人騎手に警戒され、包囲網を敷かれる懸念がある。直線でフランスラインに進路を塞がれ、追い出しのタイミングが遅れるリスクを覚悟しておきたい。
これに対し、エ女王杯WSJC優勝の余勢を駆るムーア騎乗のジャガーメイルは、府中の芝二千四百で3戦3勝。前走の大敗で人気を落としているようなら、今回は絶好の狙い目になるかも。3歳勢では、出遅れ不安が解消されていないペルーサや一頓挫あったダービー馬・エイシンフラッシュよりも、順調さを強調できる武豊のローズキングダムを最上位に取りたいところ。
以下では、天皇賞で本命に推したシンゲン。激しい気性で距離延長を不安視されているようだが、府中の二千四百では500万下当時好時計勝ちの実績がある。逃げ馬不在を見越した先行策なら、馬券圏内に絡んでくる可能性を軽視すべきではないだろう。

11月 28, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2010/11/21

【マイルCS】例年より低調な組み合わせなら

すいません、今日は時間の関係で結論だけ。
マイル路線の頂上決戦といえど、ウオッカ・カンパニーなど大駒がリタイアした後の今年は、かなり低調なメンバー構成になった。ならば、昔の名前で出ている旧勢力よりも、新興勢力の勢いを買いたいところ。前走・富士Sで旧勢力と勢いの違いをまざまざと見せつけたダノンヨーヨーの脚力を信頼する。鞍上にスミヨンを配してきた陣営の本気度も評価すべき。
相手は、昨年3着で日本適性を証明済みの外国馬サプレザと、外回りコースのマイル戦なら常に無視できないスマイルジャックだが、枠順の差で後者を上位に取る。
キンシャサノキセキも外枠。折り合いに進境を示しているといえど、勝ちきるまでの可能性は半信半疑といったところ。前走・スワンS組と3歳の良血トゥザグローリーは、前走の走破時計が平凡。馬券圏内に絡んでくるほどの勢いは感じられない。むしろ怖いのは条件戦で連勝街道を驀進中のゴールスキー。新潟・外回りで関屋記念を大きく凌駕した走破時計を記録している事実を軽視すべきではない。

◎ダノンヨーヨー
○スマイルジャック
▲サプレザ
△キンシャサノキセキ
△ゴールスキー

11月 21, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/11/14

【エリザベス女王杯】3歳1番人気の本命視は危険?

Kyoto_race_course_2009
過去10年のレース結果を振り返ってみると、3歳勢と古馬勢がともに5勝をマーク。記録上、世代間の対戦成績は互角なのだが、まだ秋華賞の印象が強いせいか、戦前の下馬評では「3歳が強い」と囁かれる年が多いように思える。今年も、牝馬三冠の偉業を成し遂げたアパパネ擁する3歳勢に対して、ブエナビスタ・レッドディザイアの大駒2頭を欠いた古馬勢は劣勢。前日売りオッズの推移をみても、大方のファンが想定していると思われるのは、そんな勢力関係だ。
だが、秋華賞を好走し、ここでも人気を集める3歳勢は過去10年、意外と苦戦を強いられている。1番人気の支持を集めた3歳馬は8頭いるが、その戦績は「2-1-1-4」(連対率37.5%)。優勝回数は僅か2回に留まり、過半数の4頭が4着以下に敗れ去っている。
優勝を逃した馬たちのなかには、先頭でゴールを駆け抜けながら降着の憂き目に泣いたカワカミプリンセスなど不運な事例もあるが、テイエムオーシャン、エアメサイア、スイープトウショウなど、アパパネと比較しても能力的に見劣ると思えない名牝たちが古馬の壁に跳ね返されてきたことも、また事実。馬券の回収値という観点からデータを確認してみても、単勝回収値38・複勝回収値57と100%を大きく下回る数値が示され、3歳の1番人気から馬券を買うのは得策でないという教訓を示唆している。アパパネを本命に推すファンにとっては、少々気がかりな数値だろう。

そのアパパネ、血統背景や引っ掛かる気性、また490キロ台まで成長した馬体のサイズから判断して、本質的にはマイル前後の距離が向いている競走馬であることは間違いない。オークス時には470キロまでシェイブアップして距離延長を克服したが、今回は調教後の計測で492キロ。ひと夏を超して、筋肉の量が増している分、マイラー寄りの本質がより露わになってきている可能性がある。内回りから外回りへと舞台が変わって、1ハロンの距離延長となる今回。全く死角なしとは言えない。

Meisho_beluga_3yod

これに対して、京都外回りという舞台設定を最も歓迎していると思われるのが、2番人気の5歳牝馬メイショウベルーガだ。昨年のこのレースでは、変則的なペースに泣かされたが、普通の展開で各馬が縦長に並ぶ隊列になれば、坂の下りを利した加速をゴールまで持続させることができるだろう。スイープトウショウやデュランダルなど追込馬で外回りコースのG1を制してきた池添騎手も同馬のパートナーとして、うってつけの人材で、そのペース判断を信頼できる。
3歳勢のなかでは、ローズS・秋華賞で目一杯の競馬を続けるアニメイトバイオより、前走全く力を出していないサンテミリオンの変わり身に注目してみたい。秋華賞の敗因は、出遅れ云々というより、調整過程の不具合があったはず。460キロ台ながら、500キロの大型馬のように見えた春当時のスケール感が甦ってくれば、デムーロの手綱捌きともども目の離せない存在になるはずだ。

<結論>
◎メイショウベルーガ
○サンテミリオン
▲アパパネ
×アニメイトバイオ
×アーヴェイ
×スノーフェアリー

11月 14, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/11/07

中山大障害への道

Rendir_at_tvk_sho_paddock
秋開催も5週目に入った日曜日の東京競馬場。第9レースに組まれていたtvk賞(1000万下・芝2000)で鮮やかな逃げ切り勝ちを決め、通算4勝目をマークした愛馬レンディル(牡4歳)です。
夏競馬のシーズンには北海道で4戦、9月の中山では1戦を消化した後の府中参戦でしたが、今回は中間の調整に何と障害練習を取り入れ、10月20日には秘かに障害試験に合格。ちょっと変わった調整過程を踏んでの参戦となりました。一時期は、横山義騎手を調教パートナーに迎え入れ、秋の東京開催での障害戦デビューを本気で検討していたふしのある同馬ですが、障害未勝利の直線走路となる「ダートが苦手」という情けない理由で、結局、平地競馬に逆戻り。それが、この結果に繋がるわけですから、競馬は面白い。
それでも、藤澤調教師は入障プランへの未練を捨てがたいようで、今日も表彰式のウイナーズ・サークルに登場するやいなや、破顔一笑しつつ「いやあ、ほんとは障害のほうがよかったんだけどなあ!」と思わずホンネを激白。これには、口取り記念撮影に臨んでいた出資者の皆さんも思わず苦笑を禁じ得ないというシーンがありました。

Rendir_at_tvk_sho_vこれで次走以降は準オープンに再昇級ですね。距離適性に関しては、マイルから二千五百あたりまで融通が利くし、マイペースの先行策にもちこめれば、直線の長いコースでも粘り強い納豆走法を繰り出せるので、強敵相手でもそこそこ通用するのでは?という感触もあるけれど、将来のオープン入りや重賞路線まで視野に入れるなら、障害路線に転向して大化けを期待するという選択もありなのかもしれません。狙い目は、直線が芝走路になるローカル開催の障害未勝利戦。しかし、JRAの番組表をチェックしてみるとローカルの冬開催では障害レース自体が組まれておらず、どうやら障害転向のチャンス到来は来年の夏競馬以降になりそうです。
とにかく障害未勝利を勝ち上がってオープン入りしてしまえば、中央4場でも直線走路は芝コースが待っています。平地の1000万下レベルで強豪の追撃を封じたあの脚力があれば、重賞制覇の快挙も夢ではないでしょう。目標は、来年冬の中山大障害制覇だ!夢は、どーんと大きくいきたいものです。

11月 7, 2010 ひとくち馬主日記 | | コメント (0) | トラックバック (0)