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2010/10/31

【天皇賞秋】馬場は内から回復する

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心配された台風は関東の東海上へと遠ざかって、天皇賞当日の東京競馬場は、好天に恵まれることがほぼ確実となった。問題は、芝コースの馬場状態。前日からの雨をたっぷりと含んだ不良馬場が果たしてどこまで回復してくるか。最終的な見極めは、午後のレースを観戦してからでも遅くはないが、経験的に考えてみると、天皇賞の時間帯には稍重程度まで戻るという想定で予想を組み立てたほうが無難だろう。
それに加えて、ぜひ頭に入れておきたいのは、東京コースでは馬場が回復に向かうと、ラチ沿いのあたりから乾燥が進み、内有利の傾向が強くなっていくという現象だ。
例えば、今年の毎日王冠。芝コースは前日の雨の影響を受け、不良という発表だったが、その後天候が回復に向かい、10~11レースの時間帯には重から稍重へと馬場状態の変化がアナウンスされていた。結果はご存じの通り、直線外に持ち出し一時は差しきる勢いを示していたスマイルジャックの脚が残り200メートルの地点で止まってしまい、ゴール前では内のコース取りを選択していた各馬が上位を独占するという波乱になった。03年の全面改修以降、東京競馬場で雨上がりのレースになると頻繁に出現したこのような現象は、知る人ぞ知るトラックバイアスで、当ブログでも「タップダンスシチーの法則」と命名し取り上げた経過があるのだが、今シーズンあたりから再び顕著になってきた感がある。
そのうえ更に、今週からは仮柵が3メートル外側に移動されBコースの設定に変わっており、また、土曜日には大事を取って開催が中止されている。そんな事情も考慮すれば、ラチ沿いの芝は水分を含んでいるといっても、たいへん良い状態のまま温存されており、内目のコース取りを選択した各馬にとっては、普段よりも走りやすい条件が整っていると考えることもできる。
ただでさえ、内枠有利・外枠不利が定石と言われる府中の芝二千。今年の天皇賞では、そんな傾向がいっそう強調される可能性が高い。脚質的には、外から長く良い脚を使ういわゆる府中巧者よりも、終始インの好位を立ち回れるタイプや、馬群を捌ける器用さをもった差し馬に注目すべき一戦になりそうだ。

<結論>
◎シンゲン
○ブエナビスタ
▲アーネストリー
△ジャガーメイル
×ペルーサ
注トウショウシロッコ
注ネヴァブション

雨の影響からしだいに馬場が回復して本番では稍重という状況といえば、今年の宝塚記念もそれに該当する。上位に来たブエナビスタアーネストリーは当然、天皇賞でも本命候補の資格があると言うべきだろう。勝ち馬ナカヤマフェスタがその後、凱旋門賞を好走し、宝塚記念の価値はいっそう高くなったという理解も可能だ。
しかし、2分13秒台の走破時計自体は、歴代の上位馬と比較して必ずしも優秀な水準とはいえない。また、ブエナビスタは芝二千の距離で、アーネストリーは東京コースで、それぞれなぜか未勝利。東京・芝二千という条件で古馬の最高峰を決する天皇賞で、2頭の一騎打ちが再現されると無邪気に信じてよいものか否か、若干の迷いを覚える。

これに対して、オールカマーの覇者シンゲンは、休養を挟んだ過去3戦の時計的価値がいずれも高く、東京コースで6勝・芝二千の距離で3勝の実績をもつ。レース後に骨折が判明した昨年の天皇賞では5着といえど、1分58秒でこのコースを駆け抜けた。無事に調整が進んだ今年は、これ以上のパフォーマンスを期待してよいと思うし、ドリームジャーニーと僅差の競馬を演じた経歴からブエナビスタと比較して格で見劣る心配はない。この馬を完全に手の内に入れている藤田の手綱捌きを信じ、今年の本命に推したい。

Shingen_at_tokyo_race_course

以下では、春の天皇賞馬で東京得意のジャガーメイルが当然有力だが、今回は香港遠征時に騎乗経験のあるスミヨンをブエナビスタに奪われたのが残念。変わって手綱を取るホワイトも悪い騎手ではないが、東京競馬場では03年の改修後、13回騎乗してまだ勝ち鞍がない。内有利のトラックバイアスが外国人騎手にインプットされているか?という不安もあって、今回は連下の一角という以上の評価は難しいと思うのだが、どうだろう。

4頭いる3歳勢の評価も、過信は禁物と言わざるを得ない。最強と思われるペルーサは、出遅れの不安だけではなく前走4角で大きく外に膨らんだという不器用さがネックになる。毎日王冠で上位に来たアリゼオには道中で壁を作れない大外枠、エイシンアポロンには古馬一線級と比較した場合の力量に不安があり、現時点でシンゲンやブエナビスタを負かす場面までは、ちょっと想像できない。
連下もしくは3連単・3連複のヒモ穴として期待するなら、むしろトウショウシロッコネヴァブションといったベテラン勢が面白いだろう。ともに7歳の秋を迎え無事是名馬というか、いぶし銀的な立ち位置も共通している両馬だが、今季は好調を維持。前走では、それぞれ内を捌いて上位に浮上している。そんな近況をふまえれば、少なくとも本命から少額の馬券を押さえておくのも悪くない選択といえるだろう。

10月 31, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/28

【ラスベガス10年秋】ベガスでレンタカー(その2)

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ラスベガスに限らず海外旅行中のレンタカー利用といえば、旅行者にとってはちょっとした冒険である。乗り慣れない左ハンドルに、交通ルールの違い(米国ではクルマが右側通行です)にすんなり対応できるか?はたまた、ナビゲーション装置が無くては道に迷ってしまうのではないかなどと、クルマを借りる前から心配の種は尽きない。交通事故とまでいかなくても、見知らぬ土地で何か理不尽なトラブルに見舞われてしまったら?と、ついつい不安になってしまうのが人情だろう。
レンタルされる車両のコンディションはどうか?という問題もある。例えば、作家の村上春樹が昔出版した旅行記のなかにギリシアのロードス島でレンタルしたイタリア車(フィアット)の整備状況に関するエピソードが出てくるのだが、これがなかなか凄いお話だった。1台目は「サイド・ブレーキがほとんどきかないという有り様」。よくこんな車を客に貸すものだと文句を言い交換してもらった2台目のクルマも「フット・ブレーキを踏むたびに小型のニワトリを締め殺しているような悲痛な音がする」という代物だったらしい(村上春樹「遠い太鼓」新潮文庫版より引用)。営業用に貸し出されるレンタカーなら、キチンと整備されていて当たり前という日本の常識も、ひとたび他国に飛び出してみれば、まったくアテにできない可能性もあるのだ。
さて今回、当ブログ管理人がベガスのダラー・レンタカーから借りてきた韓国車キーア・フォルテ。こちらの具合はどうだったのかというと、ボディの外観はご覧のとおりピッカピカ。ブレーキ、照明、ワイパーとひと通り操作系の動作も試してみたが、とりたてて不安材料は見あたらなかった。さすがは街を挙げて、一人でも多くのリピーター獲得を目論む観光都市ラスベガス。この街ならばレンタカー業者といえど、遠方からの賓客を途方に暮れさせるような整備不良車を貸し出すヘマを演じる心配はない。さっそく左ハンドルを握って、街へと繰り出してみた。

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向かった先は、地球の歩き方の表紙にも掲載された巨大電飾アーケード「フリーモントストリート・エクスペリエンス」で知られるダウンタウンの街並み。モンテカルロからゴールデン・ナゲット・ホテルの立体駐車場まで、およそ15分少々のショート・ドライブである。ストリップ大通りの裏道というか、高速15号線の側道にあたるフランク・シナトラ通りからインダストリアル・ロード(産業道路)を北上して、ダウンタウンをめざしていったのだが、途中メル・トーメ通りなんていうジャズ・ボーカリストの名を冠した小道も出てくるのが、いかにもラスベガスらしくて楽しいところ。
キーア・フォルテのエンジンも、アクセルを踏み込めばそれなりに回転数もあがって、なかなか快調である。だが、このクルマ、よく言えばこれといった欠点の無い反面、悪く言えばハンドルを握っていて感興をそそられるほどのテイストを味わえるわけでもない。
もっとハッキリと言わせてもらえば、10数年前のトヨタ・カリーナのように退屈で凡庸な、小市民的味付けを施された1台だった(すいません。実は私、アンチ・トヨタ派なのです)。
1日5千円に満たないレンタル料金で、マスタングだとかカマロのコンバーチブルを借りようという腹づもりもなく、文句を言える立場でもないのは重々承知しているのだが、車種の選択まで含め、ラスベガスの非日常的興奮を満喫したい方には、日常生活の尻尾を隠しきれていないキーアやトヨタは、ちょっとお奨めできない1台なのかもしれません。
などといいつつ、次回のエントリでは、このクルマでちょっと遠乗りをしてきた体験を振り返ってみようと思います(まだ続く)。

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(追記)当ブログ管理人が訪れた際のフリーモント・エクスペリエンスの演目は、何と懐かしのドアーズ・メドレー。ド派手な電飾をバックに大音量で響き渡った「ブレイク・オン・スルー・トゥ・ジ・アザー・サイド」は感激もので、思わず口ずさんでしまいました。「ハートに火をつけて」がメドレーに含まれていなかったのが、ちょっと残念でしたが。

10月 28, 2010 旅打ちコラム | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/24

【菊花賞】ライスシャワーのように

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レース当週の木曜日に、ダービー馬エイシンフラッシュが突如として出走回避を表明。このニュースを境に、今年の菊花賞は2強対決から、ローズキングダムの1強断然ムードへとガラリと様相が一変した感がある。前売り単勝オッズは2倍ジャスト。単勝支持率に換算すると約4割のファンがこの馬の勝利を予測していることになる。これはもう堂々たる大本命というべきだろう。
当ブログ管理人が、この馬の実物を初めて目撃したのは、中山に遠征してきた皐月賞当日のパドックでのこと。だが、正直なところ、その第一印象は「見栄えがしない馬だなぁ」と言ういうほかなかった。ヴィクトワールピサアリゼオなど500キロを超す大型馬が堂々と周回していくなか、小兵のローズキングダムは他馬よりひと回りも二回りも小さく見える。おまけに、闘志や気合いを表面に見せることもなく、一完歩あたりの歩幅が小さい。そのため、パドックを周回してくうちに前を歩く馬との差がどんどん開いていってしまう。

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この日の馬体重は438キロ。今にして思えば、デビュー以来最も体を減らしての出走であり、体調も本調子とは言えなかったのだろう。もし、この馬が朝日杯を制した2歳王者なのだという予備知識を与えられていなければ、思わずノーマークにしてしまいそうな頼りない印象を覚えたものだ。
ところが、この小柄な黒鹿毛は、やはりただ者でなかった。皐月賞を凡走した後、不安も囁かれていたダービーで下馬評を覆す2着と健闘を示す。空前のスローペースとはいえ、距離が延びてこそ真価を発揮できるという、その本質が垣間見えたのだ。
ひと夏を越して体調さえ万全に整えることができれば、ローズキングダムには菊花賞の主役候補となりうる資格があるのではないか?」 当ブログ管理人の場合、ダービーのレース直後に、このような着想に思い至ったのだが、それには理由がある。今から18年前、430キロ台の小さな馬体で皐月賞を凡走後、ダービーで2着と一変を示し、三冠目の菊花賞で秘めたる資質を開花させたライスシャワー・・・・この稀代のステイヤーの蹄跡を思い起こせば、小さな馬格こそは長距離適性の高さを示唆するものとの仮説が成り立つのでは?と考えたのだ。
前走の神戸新聞杯では、462キロまで馬体重を増やしていたとはいえ、全く太目感はなく、小兵特有のシャープなフォルムを維持していたローズキングダム。薔薇の一族の悲願成就というよりも、淀を愛した孤高のステイヤーの志を受け継ぐ菊花賞制覇を期待したいと思う。

<結論>
◎ローズキングダム
○ネオヴァンドーム
▲ヒルノダムール
△クォークスター
×レーヴドリアン

ローズキングダム・エイシンフラッシュが3着以下に決定的な差をつけた神戸新聞杯の結果を見ると、春の実績馬と夏の上がり馬との間には、まだまだ超えられない高い壁があるという印象。となると、ローズキングダムの相手候補は、皐月賞2着馬のヒルノダムールや、春当時から堅実な差し脚を示してきたセントライト記念の覇者クォークスターが有力ではないかと思える。ただし、この両馬は追い込み一手の不器用な脚質。内目の枠からの発馬がかえってロスの多い競馬に繋がってしまう懸念もあり、対抗格として全幅の信頼は置きづらい。
そこで、注目してみたいのが京都巧者のネオヴァンドーム。母父にはこの10年間の菊花賞で3頭の2着馬を輩出しているトニービン、手綱を取るのはソングオブウインドで4年間の菊を制した武幸四郎と、うってつけの配剤を揃えているにもかかわらず、ちょっと人気が無さ過ぎる(涙)。前々走は稍重馬場、前走は久々の出走と敗因がはっきりしており、今回ガラリと一変してくれば、怖い1頭ではないか?
えっ、距離千八を超える好走例が無い?そう指摘されてしまうと、まさしくその通りなのだが、そんな材料を気にして評価を下げる必要はないだろう。昨年の覇者スリーロールス、一昨年の波乱の立役者フローテーションにしても、菊花賞を迎えるまでは千八を超える距離での連対経験は無かった。きさらぎ賞では、器用に馬群を捌いてスルスルと首位まで浮上してきた馬。この内枠が吉と出る可能性は小さくないと考え、敢えて2着候補筆頭に抜擢してみたい。

10月 24, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/17

いやはや、頭が下がります。

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フェイムロバリー 牡5・1600万下
栗東・小崎厩舎所属(当ブログひとくち出資馬)
父ジェイドロバリー 母の父サンデーサイレンス
(写真は5月立夏ステークス当時に撮影)

牝馬三冠達成の余韻が残る淀の最終レース。ダイワスカーレットメモリアルで堂々の2着入賞を果たしたのは、愛馬フェイムロバリーでした。
休養明けの今回は、道中から抑えきれないほどの手応えで好位を追走。直線に入っても素質馬アデュラリア(2番人気)との長い叩き合いを譲ることなく、ゴール寸前ハナ差の先着でした。
募集当時の価格が一口2万円台(500分の1)と格安だった愛馬。出資を決めた時点ではあまり期待をしていなかったし、これまで当ブログでも話題を取り上げることも少なかったフェイムですが、いまや準オープン上位常連にまで出世しています。いやはや、ほんとうにひとくち馬主孝行な馬で頭が下がるばかりです。
叩き2走目となる次走は、天皇賞当日の最終レース・エアグルーヴメモリアル(東京ダ千四)あたりを目標に調整が進められることでしょう。土曜の秋嶺ステークス上位組との争いで楽観は許されませんが、この馬にとってもベストの条件での定量戦になります。長い直線をフルに生かした息の長い末脚に期待を寄せてみたいところです。

10月 17, 2010 ひとくち馬主日記 | | コメント (0) | トラックバック (0)

【秋華賞】スローペースで波乱の予感

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発馬から最初のコーナーに飛び込むまでの助走距離が短く、先行争いが2角あたりまでもつれることも多い京都芝・内回り2000メートル。実際、過去10年分の秋華賞を振り返ってみても、前半からハイペース気味の展開になることが多く、脚質的には差し馬優勢という傾向が出ている。
例外的にスローに落ち着いたのは、00年と07年の2回。これらの年には、スタートから6ハロン目、坂の手前あたりで13秒台の緩いラップが出現し、先行馬にとってひと呼吸分、楽をできる展開になった。結果、00年にはヤマカツスズラン、07年にはダイワスカーレットと力のある逃げ・先行馬がゴールまで踏ん張る結果となり、差し馬有利の秋華賞もペース次第では前残りがあるという可能性を示唆している。
さて、今年の出走メンバー。クリスティロマンストゥニーポートという強力な逃げ馬が揃って除外となった結果、「思い切ったレースをしたい」と逃げ宣言しているのは、アグネスワルツ1頭という組み合わせ。同馬に競りかけていく存在は見あたらず、先行各馬は中団に控えるアパパネの動きを警戒しながらお互いを牽制し合う展開になるだろう。これならば、向正面で13秒台までペースを落とすことも難しくなく、スローペースが再現される公算は高い。もともとオークス3着と力のあるこの馬がゴールまで粘り込み、波乱を演出する展開に期待してみよう。

アグネスの相手候補としては、牝馬三冠の期待がかかるアパパネよりも、成長度に一日の長がありそうなサンテミリオンを重視。札幌で古馬を負かしてきたアプリコットフィズも侮れないが、3着候補はできる限り手広く。3連単・3連複2頭軸総流しくらいの気持ちで高配当を拾いにいってもよいレースだろう。

<結論>
◎アグネスワルツ
○サンテミリオン
▲アパパネ
△アプリコットフィズ
×手広く(総流しもあり)

10月 17, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/15

【ラスベガス10年秋】ベガスでレンタカー(その1)

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ラスベガスを訪れ、ストリップ沿いのカジノホテルをぶらぶらと散策して回るだけなら、徒歩でも用は足りるのだが、今回の訪問時期は9月。まだまだ酷暑の季節である。砂漠の街に降り注ぐ直射日光はあまりに強烈で、正直、歩いてどこかに行こうという気は沸いてこない。タクシーやバスを利用するという手もあるけれど、もっと気ままに使える移動手段はないかということで、今回はレンタカーを現地で調達してみることにした。
そもそもラスベガスは、不毛の砂漠の上に築かれた人工都市。街の構造は、中心部を南北に貫くストリップ(ラスベガス大通り)に、フラミンゴトロピカーナサンズなど東西の主要道が交差する格好であり、基本的には札幌と同じような碁盤の目状の街区が形成されている。とてもシンプルな造りなので、土地勘を養うのは簡単だ。
また、ランドマークたりうる巨大建築がそこら中に林立しているので、移動中に現在地を見失ってしまう心配も少ない。おまけに主要ホテルには自走式の立体駐車場(セルフパーキング)が設置されており、駐車料金は原則として無料ときている。高速道路だってもちろん無料。海外で自動車のハンドルを握った経験のない観光客でも、比較的運転のしやすい条件が整っている街といえそうだ、午後から夜間にかけてストリップが渋滞するという予備知識を頭に入れておけば、いたずらに移動時間を取られてしまう心配もない。
さて、今回利用したのは、海外旅行時のレンタカー会社としてはおなじみのダラーレンタカー。ラスベガスの主要ホテルには、ほぼ例外なく営業所(貸し出し窓口)が設置されており、当ブログ管理人が宿泊したモンテカルロホテルでも、フロント向かいのベルデスクの隅っこに受付場所があります。

滞在2日目の午前11時。日本からネット予約した際にプリントアウトしておいたconfirmation slip(予約確認書)を片手に受付を訪れてみると、カウンターの中ではスタッフと思われる金髪娘が一人、暇そうに手元の文庫本に目を落としている。要するに仕事をサボっていたわけですね(笑)。お客が来たと気がついて応対してもらったわけだが、こちらも英語を自由に使いこなせる身分ではないので、意思疎通はけっこう冷や汗ものだったりする。パスポートと免許証を提示し、最低限の質問(なぜか自宅の郵便番号を質問される)に回答し、基本的な予約条件(返却時にガソリンを満タンにする必要はないことなど)を確認しながら、ふむふむと分かったふりをしているしかない。ともあれ、車のキーと必要書類・地図を手渡され、クルマの置き場に行きなさいと指示を受け、あっさりと受付の手続きは完了となった。
さて、肝心のレンタカー置き場はどこかというと、セルフパーキングのなかに一角を区切って設けられているらしい。モンテカルロの場合は、フロントのすぐ奥にパーキング棟2階へと直結した連絡通路(渡り廊下)が設けられているので、駐車場への移動が楽ちんである。他の巨大ホテルのように、延々とカジノフロアを歩いていく難行を強いられる心配はないのは、美点というべきだろう。
受付で手渡された書類に手書きで殴り書きされた駐車区画の番号を頼りに、クルマを探していくと、2階の南側のハズレにダラーレンタカーの標識が付いている一角を発見。なるほど、いかにもレンタカーといった風情のクルマたちが何台か整列している。駐車場にはスタッフが誰もいないので、今度はキーホルダーに記されている番号を確認して、自分に割り当てられたクルマを探していくと、駐車場の隅っこにそれらしき1台を発見。褐色のボティカラーをした小型車、KIA・FORTE(キーア・フォルテ)だ。

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日本では滅多にお目にかかれない韓国メーカー製のコンパクトカーだが、彼の地ではフォード・フォーカスなどと同様に、レンタカーとしては結構ポピュラーな車種である。どうせならダッジ・キャリバーとか、いかにもアメリカっぽい車種のほうが良かったかもと少し思ったが、レンタカーなので贅沢はいえない。日ごろハンドルを握る機会のない車種と思えば、韓国車のKIAだって、まあ悪くはないだろう。
というわけで、今回の旅の相棒になったこのクルマのインプレッションや、ドライブしてきた訪問地については、次回のエントリにて紹介します。

10月 15, 2010 旅打ちコラム | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/10

【毎日王冠】3歳でも通用すると考えた理由

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秋の開幕週ながら無情の雨にたたられ、渋化が懸念される芝コース。加えて、G1馬の出走が1頭だけと、例年に比べやや手薄なメンバー構成。今年の毎日王冠は、やや盛り上がりに欠ける感を否めない。出走頭数も僅か10頭の小頭数であり、正直、馬券の購買意欲をそそるレースとは言い難い。
実績最上位の安田記念馬・ショウワモダンは、本来ならここで不動の主役を務めなければいけない立場なのだが、今回に限っては陣営の弱気ムードが気になる。「何か以前の勝ちきれなかった頃の、馬に戻ってしまった感じだよ」と、今週の週刊誌上で調教師も発言しており、いかにも勝負気配が薄い。天皇賞にマイルCS、あるいは香港競馬と目標はまだまだ先にあるのだから、59キロを背負う今回、無理をする必要が無いのも道理で、馬券的にも軽視するのが正解だろう。他の古馬勢にしても、近況から強く推せる存在はいない。
となると、狙ってみたいのは、クラシック以来の出走となるが、いずれも順調にひと夏を越し成長したと伝えられる3歳勢だ。

さて、その3歳勢。古馬との比較をデータから探ってみると、過去10年3歳馬はこのレースに計7頭出走しているが、3着以上の実績はゼロ。古馬との比較で分の悪さを否めない。

00年 イーグルカフェ    4着(6番人気)
00年 マチカネホクシン  11着(9番人気)
04年 シェルゲーム    6着(4番人気)
06年 マルカシェンク   4着(6番人気)
06年 サクラメガワンダー 9着(13番人気)
06年 ロジック      16着(5番人気)
09年 マッハヴェロシティ 8着(8番人気)

だが、これらの7頭は最高でも4番人気と、出走当時さほど有力視されていたわけでもない。G1級古馬が顔を揃える例年の毎日王冠なら、この戦績もやむを得ないというべきで、古馬勢が手薄な今年、3歳馬不振のデータを気にし過ぎる必要はない。むしろ積極的に狙ってこそ、多少は妙味のある馬券に近づける可能性も高まるというものだ。

<結論>
◎ペルーサ
○アリゼオ
△エイシンアポロン
△シルポート
△スマイルジャック
△マイネルスターリー
注ショウワモダン
注アドマイヤメジャー

本命は、古馬を相手に1番人気の支持を集めるペルーサ。ダービーこそ案外な結果に終わってしまったが、出遅れてスローペースの外・外を回し、なし崩しに脚を使ってしまった結果だから、あれが本来の姿ではない。青葉賞でみせた鮮烈な勝ちっぷりを思い起こしてみても、普通にコースを回ってくれば、普通に勝てる実力は既に備わっていると考えるべきだ。デビュー2戦目に芝丈の長かった稍重馬場を克服しているので、道悪になっても不安はないだろう。
対抗には、同じく3歳勢からアリゼオを狙ってみたい。東京コースの重賞(共同通信杯・ダービー)で敗戦を喫した理由は、スローペースの折り合い不安。小頭数の今回も引っ掛かってしまうリスクはあるが、レースを先導するシルポートが適度に淀みないペースで引っ張ってくれれば、直線まで能力を温存できる。この馬も道悪対応の実績があり、雨は割引材料にならない。
以下では、3歳勢からエイシンアポロン、古馬のシルポートスマイルジャックマイネルスターリーなどを押さえる。
人気どころの4歳馬アドマイヤメジャーは宝塚記念当日、稍重馬場での勝利があるけれど、当時の阪神・芝は案外と速い時計の出る状態。直線、馬場の良い外に持ち出しての差しきり勝ちなので、道悪OKとは即断できない。デビュー2~3戦目の重馬場で人気を裏切り凡走している前科もあるので、直前の馬場状態と相談しながら取捨を判断すべき1頭だろう。

10月 10, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010/10/07

東京盃 ステラリードは殿負け

昨夜の10月6日(水)。大井競馬のメイン競走・東京盃(GⅡ・ダ1200)に挑戦した当ブログひとくち出資馬のステラリード。ダート路線に未知の可能性を求めてのエントリーでしたが、終わってみれば、交流重賞のハードルは高く、他馬から1頭だけ大きく離されての殿負けという結果に。レースの前半こそ、重賞ペースに戸惑うことなく外からうまく追走できたものの、勝負所の3~4角以降になると、全く余力を残せませんでした。

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手綱を取った三浦皇成騎手は、「今日のような稍重馬場は有利に働くかと思っていたのですが、結果的には(馬場状態を問わず)力の要るダート自体が向かないようでした。馬格のあるメンバーを相手に外々を回ってついて行く形では、あまりにも分が悪すぎました」とレース後にコメントを残しています。ううむ、森厩舎所属だから、ダート路線への転向が必ずしも吉と出るわけではなかったようですね。元々が430~440キロ台の小柄な牝馬。勝ったサマーウインドを筆頭に、筋肉自慢のマッチョマンたちが幅を効かすこの路線では、さすがに厳しいものがありました。
年明け以降、2ケタ着順続きで不振脱却の糸口が見えない愛馬。それでも近走では、キャンキャンとした気性が少し落ち着きをみせるなど、成長の兆しは感じられます。母は7歳になるまで息の長い活躍を続けた晩成タイプのウェルシュステラ。けっして早熟と決めつけることなく、長い目でその可能性に期待を繋いでみたいところです。

10月 7, 2010 ひとくち馬主日記 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/10/03

【スプリンターズS】緩急の少ない流れで台頭する馬

One_carat◎ワンカラット
○ビービーガルダン
▲キンシャサノキセキ
△グリーンバーディー
×ローレルゲレイロ
×マルカフェニックス



良馬場で行われた過去5回分のレース記録を遡ってみると、少し面白い傾向が出ている。06年テイクオーバーターゲットや昨年のローレルゲレイロなど、スタート直後から先手を奪った馬が逃げ切っている年は、前後半のタイム差が大きい前傾ラップのハイペース(06年2.5秒、09年1.7秒)。これに対して、08年のスリープレスナイトのように、好位差しタイプが優勝を飾った年には0.8秒と、比較的緩急の差の少ない流れになっているのだ。デュランダルが後方一気を決めた03年も、前半3ハロンの通過が33秒3、前後半のタイム差は1秒4。スピード自慢の頂点を決める一戦としては、やや緩めのペースだったと言っていいかもしれない。
それでは、ハイペース必至の下馬評が囁かれる今年も、過去の事例に即して逃げ馬有利なのか?といえば、必ずしもそうとは断言できない。先行の構えをみせるヘッドライナーは、レース前半を32秒台で飛ばした経験がなく、実際、前走セントウルSにしても34秒台のペースを番手付け。香港の快足馬ウルトラファンタジーの陣営も、中山の急坂やラチ沿いの荒れた芝への警戒心を露わにしており、ここは他馬を先に行かして様子を見てくるかも。となると、レースの展開は、昨年よりもゆったりとした流れに落ち着いてしまう可能性もある。前半3ハロンが33秒台の半ばから前半、あとは11秒台のラップが連続する緩急の少ない流れを想定しておきたい。

そこで、この展開に比較的近いペースのキーンランドCを好位から押し切ったワンカラット、直線進路をカットされ追い出しが遅れたビービーガルダンの2頭に注目してみる。特に前者は、もともと感急さの少ないフラットな展開を大の得意としており、短距離路線に矛先を転じた近2走、その本質が一気に開花した感がある。牝馬ながら500キロを超す、雄大な馬格の持ち主であることも、短距離適性の高さを示唆。今回は、人馬ともども、G1初制覇を期待できそうだ。
セントウルS2着の香港馬グリーンバーディーは、直線で上手に馬群を捌いて力を示したけれど、開幕直後の高速馬場で1分8秒台の走破時計は、いかにも平凡。馬体減りの不安が囁かれるウルトラファンタジーともども、未知の強豪への過剰評価は禁物だろう。

10月 3, 2010 10年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)