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2009/12/27

【有馬記念】ブエナビスタは届かない

Buena_vista_wa_todoka_nyai近年の有馬記念を振り返ってみると、スローペースの決め手比べといった競馬はすっかり影を潜め、淀みない流れを耐え抜く持久戦の様相が年々色濃くなっているように思える。昨年のペースメーカー・ダイワスカーレットが作り出したのは、前半1000メートル通過が推定59秒6、ラスト1000メートルの上がりが59秒8というタフな流れ。中盤に13秒台が2回続く局面があり、そこで僅かに息が入っているものの、テンもラストも11秒台が連続する激流のようなラップになった。この展開を早めに追い上げた有力各馬の脚色が、直線に入ると軒並み怪しくなって、ゴール前では総崩れ。結果、最後方から無欲の追込を見せた伏兵アドマイヤモナークが2着に浮上する波乱の決着になったことは、まだ記憶に新しい。
今年も、淀みないペースで飛ばすリーチザクラウンがレースを先導し、それをマツリダゴッホなどが早めに追撃する展開となる。すなわち、昨年と同様の耐久戦が再現される可能性は高い。さらにペースが沸騰し直線前崩れの状況になれば、3歳牝馬ながら1番人気を集める追込馬ブエナビスタにとって、お誂え向きの結果が用意されることになるかもしれない。だが、少し冷静になって考えてみれば、その可能性は案外と小さいことに気がつく。ハイペースの耐久戦での経験値が不足しているからだ。

例年、有馬記念においてペースアップが始まるのはレースの中盤、ラスト5ハロンから6ハロン目にかけての地点。中山競馬場のコース図と照らし併せてみると、2周目のバックストレッチ、ちょうどコースの勾配が下り坂になっている辺りから、13秒→12秒→11秒台へと徐々にペースが加速していくことがわかる。そこからゴールまで、およそ1000メートル以上も長く脚を使う競馬になるわけで、瞬時の加速性能で他を圧倒してきたブエナビスタにとって、未知の適性を問われるレースになる。
なるほど同馬は、エリザベス女王杯で坂下から動き出しゴールまで長く良い脚を使っているように見える。だが、先行2騎から20馬身以上も離されていた後続馬群のなかで、前半1000メートル通過はおそらく63秒程度のペースだったはず。前半戦にスタミナを温存できたからこそ、推定上がり3ハロン32秒9という脅威の末脚で追い込めたと言えないか?強力な先行勢がレースをテンから引っ張る有馬記念でそのような温いペースが再現されるはずもなく、今回はむしろ、前半からなし崩しに脚を使わされてしまう心配がある。
また、1枠2番・鞍上に横山典という条件から、インコースを捌いてスルスル浮上してくる競馬を期待したくもなるが、この馬の場合、ロスなく経済コースを捌いてこれるほどの器用さにも欠けている。勝負どころで内に包まれた秋華賞。4角で思わずブレーキを踏み、他馬と接触するアクシデントがあった前科には注意が必要だろう。
そもそも3歳牝馬が1番人気に押し出されるという状況が出ていること自体、今年は、立ち塞がる古馬の壁が例年よりも薄いと、誰もが考えている証だろう。それを逆手にとって、人気低下気味の3歳牡馬を主軸に馬券作戦を検討してみようかと考えている。

<結論>
◎アンライバルド
○リーチザクラウン
▲イコピコ
△ドリームジャーニー
×エアシェイディ
×マイネルキッツ

決め手不要の耐久戦で求められるのは、ある程度、前目の位置で競馬ができる自在性と枠順の利。昨年こそ枠連8・8の決着になったけれど、内回りコースを1周半する条件設定をふまえれば、内枠有利がやはりセオリーだろう。鞍上にミルコ・デムーロを迎え、最内枠を引いたアンライバルドにとって、今回はすべての条件が好転している。前半から淀みなく流れる展開で折り合いさえつけば、皐月賞の驚異的な勝ちっぷりを再現できる可能性はないか?
以下では、同世代牡馬の有力どころと、追い切りで抜群の動きを見せた古馬の大将格・ドリームジャーニーJC組では、府中の二千四百を2分23秒台前半で走破したエアシェイディマイネルキッツをマークしておきたい。

おまけ:「届かにゃい!!

12月 27, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2009/12/20

今週はお休みします。

管理人都合により、今週の予想エントリ掲載はお休みします。
朝日杯は、京王杯の覇者・池添エイシンアポロンから。

12月 20, 2009 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/12/13

【阪神ジュベナイルF】逆襲するは我にあり

Stelllar_lead_at_kyoto_fantasy_s2前々走の函館2歳ステークスでは1番人気、前走ファンタジーSでも2番人気の支持を集めていたステラリード(当ブログひとくち出資馬)の人気凋落ぶりが著しい。前日売り単勝オッズは9番人気の18.5倍。手元にある関西版・競馬ブックの馬柱を見ても、この馬の存在に注意を払う評者はどうやら皆無のようだ。前走まで手綱を取っていた主戦・岩田康誠が同馬に三行半を叩きつけ、シンメイフジを選択した事情があるとはいえ、重賞ウイナーに対する下馬評が無印評価とは、随分と軽く見られたものだ。
なるほど、掲示板を外したファンタジーSの結果は確かに物足りないものだった。さらには、追われて頭が高くなった最終追い切り。あの動きを見れば、この馬に食指が動かないという識者の気持ちも、理解できないことはない。
だが、そもそもスピードに乗ってからの頭の位置の高さは、この馬自身の走行フォームであり個性でもある。さほど気にすべきファクターではないだろう。加えてファンタジーSの内容についても、現場でレースを目撃していた者から言わせてもらえば、情状酌量の余地がある。レース前、テンションが上がってしまったのは、パドックの観衆を気にしていたというよりも、発送直前の落鉄による蹄鉄打ち直しの影響が大きかったはず。加えて、直線に入ってから前を塞がれ、いったんブレーキを踏んでから強引な進路変更を余儀なくされたことも、6着という不本意な着順に影響を及ぼしたというべきだろう。。何の不利も受けず大外からギュイーンと脚を伸ばしてきた勝ち馬タガノエリザベートとのタイム差は、それでもコンマ5秒。岩田の叱咤激励に応え、最後までレースを投げ出すことなく懸命に上位各馬との差を詰めてきたステラリードにとって、けっして逆転不可能な着差とは思えない。

Stelllar_lead_at_kyoto_fantasy_s_2G1初挑戦となる今回の強調材料は、新コンビを結成した鞍上ミルコ・デムーロだ。前・前の位置どりでも馬との折り合いをつけることができ、距離ロスを最小限に抑え内を捌ける技術がある。直線474メートルの阪神外回りコースでも、4角で大外を回るとみられる他の有力どころ(ラナンキュラス、タガノエリザベート、大外枠アパパネ)と比較すれば、それだけで2馬身以上のアドバンテージがあると言うべきだろう。岩田に対して失礼を承知で言わせてもらえば、「鞍上強化」というべき絶妙の配剤である。
阪神競馬場がリニューアルされて以降、苦戦が続いているファンタジーS組ではあるけれど、前走の敗戦を糧に愛馬が勇躍することを信じて、日曜日は仁川で現地観戦・応援の予定です。

Stelllar_lead_at_kyoto_fantasy_s3<結論>
◎ステラリード
○タガノエリザベート
▲ラナンキュラス
△アパパネ
×ベストクルーズ
×シンメイフジ
×アニメイトバイオ
注タガノガルーダ

12月 13, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2009/12/06

【JCダート】昨年よりも速い流れを味方に

Wonder_acute_2009仁川のダート千八に舞台を移してから2年目。典型的な逃げ馬が不在というメンバー構成だった昨年は前半3ハロンが36秒7と遅く、ゆったりとしたスローペースに落ち着くかに思えたが、向正面の4~5ハロン目に11秒のラップが連続して一気にペースアップ。押し出され気味に先行していた馬たちにとっては、息を入れ辛い厳しい展開になった。結局、直線に入ると、内からカネヒキリ・外からメイショウトウコンなど中団に待機していた有力馬が台頭し、差し競馬の様相を呈したことは記憶に新しい。
一転して今年は、1枠2頭に強力な先行タイプが揃っている。これに加え、唯一の海外馬・ティズウェイも「ハナを奪ってベストを尽くしたい」と逃げ宣言を公にしており、レース前半から昨年よりも速いペースになることは、ほぼ確実だろう。となれば、昨年と同じく差しタイプの台頭には、十分な警戒が必要だ。
だが、1周1517メートル・コーナー4回のコースレイアウトは、本質的に小回りコースのそれに近い条件設定。準オープン以上の上級条件のレースでも先行有利の傾向は明らかで、差し・追込勢を無条件に信頼することも、また難しい。そこで狙ってみたいのは、内で激化する先行争いを眺めつつ、マイポジションを確保できそうな外枠の先行タイプ武蔵野Sで、前半3ハロンを34秒6、1000メートルを58秒8のハイペースで通過しながら、直線迫り来る他馬を逆に突き放してみせたワンダーアキュートは、前走と同じく今回も負担重量56キロで闘える。勝ち鞍があるコース適性にも不安はなく、頭で狙ってみたい1頭だ。

<結論>
◎ワンダーアキュート
○シルクメビウス
▲メイショウトウコン
△エスポワールシチー
×ヴァーミリアン
×ワンダースピード

経験値や貫禄がモノを言う交流G1路線をステップにしてきた古馬の有力どころよりも、時計勝負への対応力が問われるJRAダート戦線で台頭してきた3歳勢を重視。例えば、差して後続を5馬身突き放して見せたシルクメビウスの前走なども、見た目通りの評価で、この相手関係でも上位通用の脚力と判断する。
古馬勢では、ヴァーミリアンエスポワールシチーよりも、昨年の2着馬・メイショウトウコンを上位に取りたい。今年に入ってからは、首位から1秒以上も離された競馬ばかりで、正直近況は冴えないのだが、外からマクリ気味に進出したJBCで復活の手応えを掴んだ可能性もある。コース適性の高さも加味して、伏兵以上の評価を与えてみたい。

12月 6, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (1)