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2009/11/29

【ジャパンカップ】外国人騎手の手綱に注目

Screen_hero_at_jc2008外国馬対日本馬というよりも、外国人騎手対日本人という構図で理解したほうが、その面白さを堪能できる一戦。
いや、もっとハッキリ言わせてもらえば、外国人騎手から馬券を買うべきレースだろう。過去5年の戦績を振り返ってみても、外人ジョッキーは3勝・2着3回と大暴れ。今年も北米収得賞金第1位騎手であるとか、2年連続英国リーディング獲得騎手など世界トップレベルの蒼々たる顔ぶれが揃い、名手たちの手綱捌きから目を離せないレースになりそうだ。
対する日本勢に目を転じてみると、こちらも地方競馬出身の豪腕が幅をきかせていたりして、中央競馬の生え抜き騎手は僅かに5人という寂しさ。自己主張の強い異分子だらけのレースとなれば、おそらくJRA競馬の常識であるとか不文律は通用しないと思ったほうがいい。実際、JRA生え抜き騎手で過去5年JC連対の実績を残したのは、武豊(06年ディープインパクト)・四位(08年ディープスカイ)の2例を数えるのみ。過去の実績に裏打ちされた貫禄だけで世界の強豪に互していけるほど、JCの舞台は甘くない。この一戦に限っていうなら、JRA騎手の実績評価は少々割り引いて考えたほうがよいだろう。
だが、速い時計への対応力を要求され、凱旋門賞を制した名馬といえど苦杯をなめることが珍しくない府中コースが舞台である以上、日本勢にとって地の利のようなものが働くのも、また事実。そこで注目してみたいのが、高速決着に対応可能な日本馬と、日本競馬を熟知した外国人による組み合わせである。
今年は、ウオッカ&ルメールインティライミ&スミヨン、そして昨年の覇者スクリーンヒーロー&デムーロという各コンビがこれに該当する。このうち馬自身の能力・実績が一枚落ちるスミヨンは消し評価でも問題ないが、ルメール・デムーロの両者には当然警戒が必要だろう。ちなみに、ウオッカと初コンビを結成するルメール騎手には、フランスのドキュメント番組のチームが先週から密着しているらしい(情報源は武豊騎手の日記)。果たして、クリストフ・マジックは、眠れるウオッカを再び覚醒へと導けるのだろうか?

ルメール騎手といえば、5年前のJCでコスモバルクに騎乗した際の競馬が印象に残る。当時まだ3歳で荒々しい気性がウィークポイントだった同馬を道中からピタリと折り合わせ、距離不安を見事に克服。直線に入ってから外国馬ポリシーメーカーとの叩き合いを差し返す粘りを引き出してみせた。あの魔術的な手綱さばきを味方につけることができれば、ウオッカ復活の目もないわけではない。
だが、彼女自身の近走の競馬を振り返ってみると、折り合い面では特に問題はない。むしろ道中のタメはしっかりと効いているが、ゴールに近づけばつくほど、淡泊な一面が顔をのぞかせることに敗因があるように思える。折り合いをつける柔の技術には長けていても、剛腕騎手というイメージのないルメールは、前走までウオッカの主戦をつとめていた武豊と同じようなタイプの騎手。とするなら、マジックへの過大な期待は禁物なのかもしれない。
これに対しミルコ・デムーロは、大外18番枠が少々気になるものの、同じコンビでJCを制した昨年の経験値を活かせる強みがある。道中のタメを効かす技術と最も合理的な進路を選択するとっさの判断力、そして追い出してからの豪腕ぶりが健在なら、注目しないわけにはいかないだろう。スクリーンヒーロー自身も、天皇賞秋ではウオッカに先着する粘りを示し、春のスランプから立ち直ってきた。過去のJCにおいて、同一馬による連覇こそないものの、ペリエデットーリなど同一騎手による複数年の優勝なら、その事例に事欠くことはない。日本での初騎乗から節目の10年目を迎える今シーズン。騎手として脂の乗りきったミルコ・マジックの再来を期待してみよう。

<結論>
◎スクリーンヒーロー(日)
○コンデュイット(英)
▲ウオッカ(日)
△オウケンブルースリ(日)
×マーシュサイド(米)
×ジャストアズウェル(米)
注レッドディザイア(日)
注エイシンデピュティ(日)

例年になくレベルが高いと噂される外国馬は、ムーア騎手の手綱込みでコンデュイットを最上位に評価。これ以外では、米国から参戦してくるマーシュサイドジャストアズウェルの両頭も無視できない。
対する日本勢は意外と手薄なメンバーで、上位進出の可能性を残しているのは上記の5頭くらいか?。地の利のある日本馬優位という先入観に囚われず、慎重に取捨選択を進めたほうがよいだろう。

11月 29, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/11/22

【マイルCS】カンパニーで大丈夫

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都合により、今週の予想エントリはお休みしますが、マイルCSは◎カンパニー
天皇賞より層の薄いこの相手関係なら、無事ラストランを飾ってくれることでしょう。

11月 22, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/11/15

【エリザベス女王杯】相手候補にベテラン女優を

Buena_vista_at_the_oaks3_2009秋華賞から勢いに乗って参戦してくる3歳勢を、実績に勝る古馬牝馬が貫禄でねじ伏せる・・・・・かつてはそんな決着が多かったエリザベス女王杯も、近年はすっかりと様相が様変わりしている。最近3年のレースでは、3歳牝馬が3連勝中。世代間構想の勢力図は3歳優位の図式へと、はっきり塗り替えられてしまった感がある。


そんな傾向が今年も続くと仮定するなら、3歳世代のトップに君臨するブエナビスタに注目が集中するのも、仕方のないことだろう。強い差し馬が持てる力を遺憾なく発揮できる京都芝外回り・二千二百という条件設定を考慮しても、おそらく前走のような不完全燃焼の競馬にはならない。ブエナビスタの相手探しという切り口から、予想作業を進めるのがまずは定石だろう。
主演女優が3歳なら共演者にも3歳をという見立てからか、ブロードストリートや仏国から来たG1馬シャラナヤが対抗格として人気を集めているようだが、忘れてならないのは、古馬中距離戦線で実績を残してきたベテラン女優たちにとっても、このレースが一世一代の檜舞台であるということだ。

過去2年の女王杯、優勝した3歳牝馬に続いて2着の座を占めたのは、フサイチパンドラ(4歳時)カワカミプリンセス(5歳時)。2年前のレースでラストランを迎えたスイープトウショウ(5歳時)などもインを突いて渋太く3着に食い込むなど、今にして思えば、なかなか良い仕事をしていた。これら3頭はいずれも、かつてこの舞台で優勝またはそれに準じる実績(カワカミプリンセスは1着降着)を残してきたベテラン女優たち。仮に近走の成績がひと息でも、G1級の実績を残しているベテラン牝馬であれば、大舞台で一変する可能性も視野に入れ、マークが必要と考えたほうがよいだろう。ブエナビスタは別格としても、他の3歳勢との比較なら、古馬優位の傾向はまだ生きている。

<結論>
◎ブエナビスタ
○リトルアマポーラ
▲カワカミプリンセス
△ムードインディゴ
×メイショウベルーガ
×ニシノブルームーン

仏国G1馬シャラナヤの手綱を取るのは、本国で騎乗経験のあるスミヨンでなく、昨年の優勝騎手ルメール。その一方で、スミヨンは昨年ルメールに導かれたリトルアマポーラに騎乗するという外人騎手の乗り替わりが少々不可解なのだが、いずれにせよ時計勝負の経験が不足している欧州馬に過大な期待は禁物だろう。また、2番人気ブロードストリートにしても、オークスではブエナビスタに水を空けられた4着に終わっている。母父コジーンという血統背景からも、前走からの距離延長がプラスに働くか否かは微妙と言わざるを得ない。3歳勢の対抗格2頭に見え隠れする不安も考慮するなら、ブエナビスタの2着に食い込むのは、やはり歴戦の古馬ではないかと考える。
スミヨンのリトルアマポーラも怖いが、京都のG1戦なら横山典のカワカミさんも怖い。外回りの長い直線が大好物のムードインディゴが台頭してくる可能性まで視野に入れ、ブエナビスタからの馬連・馬単の馬券で勝負してみたい。

11月 15, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009/11/08

【ファンタジーS】名手の手綱が結果を左右する

Stelllar_lead_at_hakodate_2_sai_staデビュー2戦目にして函館2歳Sを制した当ブログひとくち出資馬・ステラリードの復帰戦。クラブからの情報による同馬の仕上がりは、「帰厩後の調整は順調にきており、力は出せる状態」(森調教師)とのこと。週刊誌に掲載されたフォトパドックを見ても馬体の造りは悪くなく、これなら重賞連覇も夢ではないかも・・・・と期待が高まる。だが、今回は秋の阪神や京都で台頭してきた同世代のライバルたちとの対戦。札幌帰りの愛馬京都・阪神組との力関係が果たしてどうなのかは、実際に手合わせしてみなければわからない。出資者の目から見ても、今回は期待と不安が相半ばするというのが、正直なところだ。

とはいえ、出走馬同士の実績や能力の比較が難しい若駒同士の競馬であっても、馬券検討時に目をつけるべきポイントはある。例えば、騎手というファクターはどうか?厩舎期待の素質馬であればあるほど、重賞挑戦の舞台で一流騎手を配し万全を期すというのは、どの陣営にとってもセオリーだろうし、まして今回はデビュー後まもない2歳馬同士のレース。道中の折り合いであるとか、レースの組み立て方であるとか、まだまだ教えなければならないことが山積しているこの時期の2歳戦であればこそ、普通の競馬以上に騎手の手綱捌きが結果を左右する公算は大きいと考えるべきだ。実際、近年のこのレースでも、武豊や安勝などトップジョッキーに導かれ、重賞制覇の栄誉を手にした馬たちが少なくない。
そんなわけで、今回のレースに騎乗する有力馬の手綱をとる騎手たちを対象に、京都・芝外回り千四騎乗時の戦績を改めてチェックしてみた。

まずは、今回1番人気が予想されるラナンキュラスの四位洋文。05年以降、同コースに騎乗した際の連対率は15.4%と可もなく不可もないが、一応及第点といえる成績を残している。だが、気になるのは連対6回のうち勝利数が僅か1勝しかなく、勝ちきれない競馬が続いているということ。ゲートが遅くて、今回も中団より後ろからレースを進めると思われる同馬にとっては、ちょっと気がかりな材料だろう。今週からBコースに替わって、内有利の傾向が強まる京都の馬場状態を考えてみても、直線外から差して届かずの競馬に終わってしまう不安がぬぐえない。
また、過去5年のファンタジーSで2勝をあげているグレナディーンの武豊にしても、07~08年のシーズンは連対率が1割台と低迷気味で、今となっては全幅の信頼を置きづらい。
これらとは対照的に、この舞台で近年好成績を残しているが、安勝・岩田といった地方出身の名手たちだ。安藤克己は毎年3割前後の連対率を安定して残しているし、岩田康誠も中央移籍後の同コース連対率もほぼ3割と、その実績は信頼に足りる。逃げ・先行、あるいは差しのいずれに回った場合でも、コンスタントに良績を残していることも心強い材料だ。
今年のレースで、安勝は大外枠のベストクルーズ、岩田は愛馬ステラリードの手綱をとる。決して外枠が有利といえないコース条件なのだが、ステラリードの好敵手筆頭に名乗りを上げるのは、良血ラナンキュラスではなく、安勝ベストクルーズではないか?という可能性も視野に入れておきたい。

<結論>
◎ステラリード
○ベストクルーズ
▲ラナンキュラス
△グレナディーン
注タガノエリザベート

日曜日は、京都競馬場にて現地観戦の予定です。

11月 8, 2009 ひとくち馬主日記, 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/11/01

【天皇賞秋】名牝の秋天連覇に黄信号

Vodka_at_mainichi_ohkan_2009一般的に競走馬の能力は4歳の秋にピークを迎え、成長が止まる5歳以降は下降線をたどると云われるが、3歳時からクラシックの主役を張り、古馬になってからは天皇賞・JC・有馬記念のローテーションを目標とする名馬たちには、とりわけその傾向が特に強く現れるように思われる。古くはテイエムオペラオー、最近ではゼンノロブロイメイショウサムソンなどなど。4歳秋に天皇賞を制した後、翌年秋まで現役を続行した名馬たちによる秋天連覇の試みは、いずれも前年よりも着順を落とす結果に終わっている。いかなる名馬といえど、加齢による能力低下という呪縛からは逃れられない。あるいは、3歳時からの数々の激戦によって名馬の心身に蓄積される見えないダメージが、5歳秋のシーズンに着順の低下という結果で可視化されるということなのかもしれない。
これまで牝馬の常識をことごとく覆してきたウオッカにとっても、いずれ競走馬としての限界は訪れる。逃げて後続の目標にされた前走の毎日王冠は、見た目に前年と同じような負け方だったわけだが、単純に走破時計を比較してみると去年より1秒近くも遅い。今回も得意の東京コースであり大崩れまでは考えられないが、春時点のパフォーマンス再現を期待できるかと問われれば、微妙と言わざるを得ないだろう。5歳の秋を迎えた名牝の秋天連覇には黄信号が灯っている。
一方、これとは対照的に5歳以降になって初めて天皇賞を制するという競走馬もいる。クラシック路線の主役というより、紆余曲折を経た後にやっと頂点にたどりついたというタイプであり、最近ではヘヴンリーロマンスがその代表例だろう。同じく5歳で天皇賞を制したダイワメジャーにしても、皐月賞以降の現役生活はノド鳴りに悩まされるなど順風満帆とはいえず、回り道を強いられてきたタイプだ。5歳・6歳の高齢馬を狙うなら、クラシック組のエリートよりも、そんな苦労人型の晩熟馬に注目すべきだろう。

<結論>
◎シンゲン
○オウケンブルースリ
▲エアシェイディ
△カンパニー
×エイシンデピュティ
×ウオッカ

G1初挑戦といえど、東京コースのパフォーマンスなら、ウオッカを凌駕できる可能性を秘めた晩熟型・シンゲンに注目したい。相手は4歳秋になって能力のピークを迎えたオウケンブルースリだが、後ろからいく脚質であり展開に左右される怖れもある。そんな紛れが生じたときに怖いのは比較的前で競馬ができる器用さを備えたベテラン競走馬たちだろう。エアシェイディカンパニーエイシンデピュティ。いずれも3歳クラシックとは縁の少なかった苦労人タイプばかりだ。
注目のウオッカは、最高の結果を出しても2着までとジャッジ。今回ばかりは、単勝オッズ2倍前後の評価に見合う信頼度はないと考えたほうがよい。

11月 1, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)