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2009/07/26

【新潟・日本海S】ニアリーイコール平坦小回り

Nii_gotta_chance_2新潟競馬場の芝コースといえば、スタンドの位置する場所から4角あたりが霞んで見えるほど直線が長いという印象が強いけれど、それは直線659メートルを擁する外回りコースでの話。日曜日の新潟メイン・日本海ステークスの舞台となる芝二千二百コースは、コーナー4回を通過する内回りのレイアウト。ゴール前の直線走路の長さは359メートルと、外回りコースの半分程度でしかない。それでも福島や小倉の短い直線に比べれば長いことに違いはないのだが、その差は僅かに60メートル程度。基本的には、平坦小回りコースの仲間に分類すべきコースだろう。
平坦・コーナー4回・比較的短い直線というレイアウトは、レースの決着傾向にも影響を及ぼしている。06年以降、内回り二千二百で施行された全レースの戦績を確認してみると、逃げ・先行タイプの優勝したケースが全体の7割以上を占めており、先行有利の傾向が顕著だ。ちなみに、外回り二千メートルの条件で同じデータを拾い直してみると、逃げ・先行勢が優勝している事例は約3割に過ぎなかった。同じ芝コースといっても、内回りと外回りの決着傾向は、まさしく対照的といえる。
出走馬の前走というファクターに注目してみても、内回り二千二百の場合は、福島や小倉など小回りコースから転戦してくる競走馬の活躍が目立っている。前走・阪神組も、オウケンブルースリゴールデンメインなど後に重賞で活躍する実力馬を例外とすれば、前走外回り組より内回りコースに出走してきた馬のほうが優勢という傾向が出ているようだ。すなわち、長い直線を速い上がりで駆け抜ける性能や競走馬としてもスケール感よりも、先行力や器用さが要求されるコースと考えるべきだろう。
新潟内回り、ニアリーイコール平坦小回りコース。4回のコーナーを巧みに立ち回って後続の末脚を封じてしまう器用さを備えたタイプに注目して、上位候補を絞り込んでいきたい。

<結論>
◎アサティスボーイ
○サンライズベガ
▲アグネススターチ
△ゴールデンダリア
×フサイチアソート
×シゲルタック

騎手というファクターから新潟・内回り二千二百の特徴をみると、このコースとの相性が良い上位3傑は、田中勝(06年以降の連対率46%)、内田博(同40%)、江田照(同37.5%)。ただし勝春の場合、昨シーズン以降の連対実績は1回のみと、いささか相性の良さが薄れてきた感がある。ならば、残し2名の手綱捌きに注目するのが道理。ウチパク・サンライズベガエダテル・アサティスボーイの有力馬2頭は、小回りコースへの適性も含め、当然注目すべき存在になる。ただし、前者サンライズベガは今回がテン乗り。ハンデ1キロの差も考慮するなら、昇級アサティスボーイが本命でよい。
以下では、叩き3戦目のG22着馬・ゴールデンダリアにも敬意を表すべきだが、単騎で行ける展開から、アグネススターチの逃げを軽視できない。フサイチアソートは、今回、函館競馬場での調整から新潟に入厩。小柄なタイプだけに馬体を維持できているか否かを直前に確認しておきたい。

7月 26, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2009/07/19

【アイビスサマーD】直線競馬初挑戦の牝馬に注目

Kanoya_zakura_at_the_ibis_summer_du新潟の直線競馬といえば外枠有利の傾向が知られるが、それ以上に強調すべきは、このレースが「夏は牝馬」のジンクスを文字どおり体現している一戦であること。過去8年の優勝馬は、カルストンライトイオ(02年・04年優勝)を例外とするなら、すべて牝馬ばかり。しかも、テイエムチュラサンサンアディユのように、それまで直線競馬は未経験ながら、初挑戦の舞台で意外な適性の高さを発揮した伏兵タイプが多い。
ちなみに、3歳馬が見事優勝を飾った例は過去2回あるけれど、いずれも軽量51キロに恵まれた牝馬だった。53キロを背負わされる3歳牡馬は最高着順でも3着まで。この事実は記憶にとどめておきたいところだ。
注目の枠順は、必ずしも大外8枠に拘る必要はない。06年以降、同コースでフルゲート18頭が揃ったときの戦績を検証してみると、8枠の連対率は16.7%と確かに悪くないのだが、内の2枠(連対率17.3%)3枠(同13.5%)、外の6枠(13.5%)・7枠(12.8%)でもほぼ互角の戦績を残している。ともかく、全馬が外へ外へと殺到する展開になることは必至。それなら外枠でテンに行けないタイプよりも、少し内目の枠順からでも先手必勝でラチ沿いの好位を取れるスピードタイプが有利だろう。枠順の有利・不利に一喜一憂するよりも、各馬の脚質を重視する馬券作戦のほうが得策といえそうだ。

<結論>
◎アルティマトゥーレ
○コスモベル
▲カノヤザクラ
△エイシンタイガー
×マルブツイースター
×シンボリグラン
×ゴスホークケン

前走CBC賞で僅差2着に食い込んだ3歳馬エイシンタイガーが距離短縮を買われ人気しているが、その前走の走破時計自体は良馬場の中京で1分8秒と平凡な水準。負担重量が1キロ加算され53キロとなる今回、古馬に対して絶対的なアドバンテージがあるかといえば、それは微妙だろう。ならば負担重量54キロの牝馬に注目したほうが妙味は大きい。
アルティマトゥーレは、前走・福島の準オープン(千二)を余裕残しの仕上げで完勝。走破タイムは1分8秒2ながら、後続にコンマ4秒差の大楽勝だったのだから、負担重量が1キロ軽くなる今回、本気で走れば大幅に時計を短縮できる可能性がある。直線競馬の適性の有無は、やってみなければわからないが、例年このレースで活躍するのはこんなタイプの牝馬である。
そのアルティマトゥーレよりコンマ5秒も時計が遅かったバーデンバーデンC組は、ひとまず軽視してもいいだろう。上位進出の可能性を残すのは、高松宮記念から直行してくるコスモベルや、ひと叩きされた前年の覇者カノヤザクラなど、やはり牝馬勢と考えたい。

7月 19, 2009 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/07/12

【プロキオンS】ひょっとして、チャンス到来?

Officer_2009_tokyoG3重賞のレベルに相応しく、過去5年はいずれも1分22秒台での時計勝負(05年は1分21秒9)。ここまでタイムが速くなると、持ち時計のないタイプではさすがに苦しい。また、前半から11秒台のラップが連続する厳しい展開になるため、逃げ馬は苦戦を強いられるというのが、このレースのトレンドだ。
そんな前提条件を確認して今年のメンバーを見渡してみると、持ち時計上位のG1馬サンライズバッカス・バンブーエールは、ともに重い負担重量を背負わされるのが気がかり。特にバンブーは、昨年のこのレースでマイペースの逃げに持ち込みながら、ゴール前失速気味になって4着に終わっている。阪神コースの実績は十分といえど、昨年よりも更に3キロ斤量が上積みされる今年、全幅の信頼の置ける本命馬と評価すべきかどうかは微妙という気がする。
その一方で、人気上位の上がり馬トーホウドルチェ・ランザローテはともに、持ち時計が1分23秒台。現状の実績で重賞を勝ちきるには、コンマ5秒~1秒ほど時計が足りない計算となる。ともに先行脚質の両馬が競り合いを避け、スローペース気味の展開に持ち込んでしまえば、平凡な時計の前残り決着になる可能性もないわけではないが、そんな場合でも道中脚を温存できる他馬の決め手が脅威になる。

そこで注目してみたいのが、当ブログひとくち出資馬のオフィサー。ダート千四の持ち時計は1分22秒9(阪神・良馬場)とやや物足りないが、それでもトーホウドルチェ(1分23秒0)よりも上。前半のペース次第で、先行・待機どちらの策を取ることもできる自在性があるので、上位争いの一角に加わってきても不思議ではない。
前走・北海道スプリントC(JPN3)は実質直線だけに競馬になってしまったが、それでも持ち前の末脚は、まだまだ健在であることを示した同馬。重賞にしてはメンバーが軽い今回、優勝タイムのボーダーラインが1分22秒台後半レベルまで下がってくれば、チャンスがある。馬券的にも3連複の軸程度の評価なら、バチはあたるまい。

<結論>
◎オフィサー(当ブログひとくち出資馬)○サンライズバッカス
▲トーホウドルチェ
△ランザローテ
×バンブーエール
注ダンディズム
注カルナバリート
注タマモホットプレイ(高齢馬の初ダート。要警戒)

7月 12, 2009 ひとくち馬主日記, 09年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/07/05

ウェルシュステラとミスティーク

Stellar_lead土曜日の札幌競馬。4レースに組まれていたメイクデビュー新馬戦で、幸運にも当ブログのひとくち出資馬が優勝を飾ることができた。スペシャルウィーク産駒の牝馬・ステラリード(栗東・森厩舎所属)。中団外の位置から直線入口で先行勢を射程に捕らえると、鋭い決め手を繰り出して先頭に立ち、ゴール前は手綱を抑える余裕の勝利だった。仕上がり早の2歳牝馬らしからぬ横綱相撲の競馬に、鞍上の岩田騎手もすっかりご満悦の様子。「仕掛けたらいい反応でピューッと伸びてくれました。スピードだけで押し切るような内容ではありませんでしたので、距離が延びても大丈夫なのではないでしょうか」と、手応えを感じさせるコメントを残している。
とはいえ、この馬の場合、レース前の下馬評は5番人気と決して高くはなかったし、陣営の発言も、強気と弱気が交錯する微妙なトーンに終始していた。カリカリした気性ばかりが先走って、肝心の馬体がなかなか増えてこなかった育成時の経過。それを思い起こせば、何とか早期デビューにこぎ着けたものの、果たしてどこまでやれるものか?と、出資者の自分も半信半疑だったことを白状しよう。
また、この馬の場合、募集当時から広尾の会員にあまり好意的な目で見られていたとは言い難い。会員たちが集うネット掲示板では、「右前脚がひん曲がっている」とか「動画でチェックして歩様に納得できたらどうぞ」とか散々な評判であり、そんな風評が災いしたせいか?出資口数はなかなか埋まらず、約1か月前の入厩寸前まで残口が残っているほどの不人気ぶりだった。
まるで、みにくいアヒルの子のような2歳牝馬。それでも、当ブログ管理人がリスク覚悟で出資に踏み切ったことには理由がある。旧サウスニアの時代、クラブ所属馬として1000万下クラスを走っていた同馬の母ウェルシュステラに、ひとかたならぬ愛着を感じていたからだ。

Welsh_stellar_at_the_last_run_2006ウェルシュステラが現役生活を送っていたのは、3歳時の02年から7歳古馬になる06年までのこと。東京競馬場の芝中距離コースを主戦場に、通算37戦3勝・2着6回とタフな活躍を続けた牝馬だった。母系のサドラーズウェルズが影響したせいか、器用さには欠けるものの、とにかく長く良い脚を使えるのが同馬の武器。府中の直線で後方から外へと進路を取って、いつもジリジリ追い上げてくる姿に、馬券を握りしめながら何度も声援を送ったものだ。華やかなクラシック路線とは無縁でも、晩成タイプの母のように末長く競走生活を楽しめたらよい。そんな思いからステラリードへの出資を決めたのだが、それが夏の北海道でいきなり新馬勝ちを収めてしまうのだから、競馬はわからない。嬉しい誤算である。

さて、そのウェルシュステラとほぼ同じ時代に、やはり旧サウスニア所属馬として活躍したもう1頭の牝馬・ミスティークの娘も、日曜日の福島でデビューを飾ることになった。藤沢厩舎所属ラスティーク(父フサイチペガサス・当ブログひとくち出資馬)
ただし、こちらは3歳未勝利戦への出走であり、ステラリードとの比較では1年遅れの初陣ということになる。

母ミスティークは、仏国の名牝マジックナイト(JC2着)にサンデーサイレンスを配した鬼のような良血で、世界制覇を大言壮語していた旧サウスニアをまさしく象徴する1頭だった。だが、例によってそのデビューは遅れに遅れ、ようやく初出走にこぎ着けたときには、この名牝も既に4歳秋の季節を迎えていた。その後、同馬は芝路線に転じ、良血にふさわしい圧倒的な勝ちっぷりで芝の条件戦を席巻していく。体質の弱さから順調に使い込めない悩みをかかえながらも、2年間で通算5勝も挙げているのだから、立派な成績というべきだろう。

興味深いのは、ミスティークの引退レースで、ウェルシュステラとの対戦が実現という因縁があることだ。初冬の中山競馬場・マイネルレコルトが勝った朝日杯の直後に行われた最終競走・メイヂヒカリメモリアル(芝2000)。このレースでともに単勝2.5倍の1~2番人気に推された両馬は、同じ勝負服を身に纏った鞍上を背に、互いが互いを意識するような駆け引きを道中から演じている。結果は、勝負所で一歩先に仕掛けたウェルシュステラを目標に外から進出したミスティークが、先頭でゴールを駆け抜けるという劇的な引退レースになった。ウェルシュステラは、ゴール前あと一押しを欠いて7着。当時の自分の予想は、本命ミスティーク・対抗ウェルシュステラという印で、馬券は外してしまったが、場内の照明灯が点灯する冬の薄暮のなか、鮮やかなラストランを演じて見せたミスティークの姿が今でも強く印象に残っている。

Lastique引退後繁殖牝馬になったミスティークは、残念なことに06年、わずか1頭の産駒を残しただけでこの世を去っている。その一粒種ラスティークが、ウェルシュステラの娘が快勝した翌日、母のデビューの地でもある福島・ダート千七でデビューするというのも、何かの因縁だろう。まずは無事にゴールに入線してくれることが第一だが、母譲りの素質の片鱗をみせてほしいところだ。

7月 5, 2009 ひとくち馬主日記 | | コメント (2) | トラックバック (0)