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2009/05/03

【天皇賞春】内のエビス、大外の閻魔

Al_nasrain_2008例年なら主力を形成するはずの明け4歳・菊花賞組のエントリーはなく、対する5歳世代も昨秋の古馬G1戦線でウオッカ・ダイワスカーレットの後塵を拝してきた面々ばかり。一昨年の菊花賞馬・アサクサキングスが押し出され気味に1番人気に推されてはいるものの、その単勝オッズが4倍台というのだから、傑出馬不在の混戦ムードは明らかである。過去10年の天皇賞の歴史を紐解いてみても、単勝オッズが3倍以上をつけていた1番人気馬は最高でも3着という結果に終わっている。長距離路線のレベル低下を反映して、年々混迷の度合いを増している春の古馬頂上決戦。今年も、出走各馬のレベルに大差がない混戦である以上、能力以外のサムシングによる「まぎれ」が生じる可能性も視野に入れ検討を進めていくべきだろう。
例えば枠順というファクター。木曜日に確定した枠順発表では、ジャガーメイル・アルナスライン2枠の3・4番、スクリーンヒーロー・アサクサキングス8枠の16・17番と、有力各馬が内・外に大きく離れて発走ゲートに入る組み合わせとなった。これがレース結果にどのような明暗をもたらすのかを少し考察してみたい。
天皇賞春の舞台は、淀の坂越え3200メートル。大回りとはいえ合計6回もコーナーを通過する長距離戦である。となれば、コースのデフォルトとして想定すべきは、ロスなく立ち回れる内枠有利、距離損の大きい外枠は不利というトレンド。なるほど、最近の天皇賞では2年連続して大外枠からの連対馬(エリモエクスパイア・アドマイヤジュピタ)が出ており、従来ほど内外の有利・不利をあまり意識しなくてもよいのかもしれないが、昨年は14頭立ての比較的落ち着いた頭数、これに対して今年はフルゲート18頭の出走馬が顔を揃える多頭数の競馬になる。外枠を引いた不利は軽微であると結論を下すことは、早計だろう。

実際のところ過去10年、春の天皇賞を制しているは10頭中9頭までが11番枠より内の枠順に入った馬たちである。11番枠より内と外に区分して馬番別の勝率を算出してみると、1~11番枠が8.2%、これに対して12番枠から外では2.6%と明確な差異を確認することができる。ちなみに連対率の比較では両者とも13%台とほぼ同じ戦績なのが興味深い。そこから浮かび上がってくるのは、外枠でも連対はできるけれど、天皇賞を勝ちきるためには内の枠順というアドバンテージが必要という仮説だ。
この仮説をさらに検証するため、今度は過去10年のデータから上位人気(1~3番人気)の支持を集めた有力馬に限定して枠順別成績を確認してみた。すると、内枠有利・外枠不利の傾向はもっと明確な姿で立ち現れてくる。

 ■天皇賞(春)過去10年馬番別成績(1~3番人気)
  11番より内(全23頭) 勝率26.1%、連対率52.2%、3着内率65.2%
  12番より外(全 7頭) 勝率14.3%、連対率14.3%、3着内率57.1%

ちなみに「11番より内」から発走した上位人気馬で、見事優勝を飾ったのはテイエムオペラオー(1番・5番)・スペシャルウィーク(3番)・マンハッタンカフェ(4番)・メイショウサムソン(6番)・ディープインパクト(7番)の延べ6頭。これら各馬は7番より内の枠順に集中しており、この事実からも「勝ちきるためには内枠の助けが必要」という仮説を補強することができる。

頭で狙っていくなら7番枠から内に入った上位人気馬。対する外枠の人気馬は2~3着のヒモ穴として取り扱う。これに内・中・外の穴馬をお好みで組み合わせていけば、混戦といわれる天皇賞でも意外とシンプルな馬券作戦を展開できるのかもしれない。

<結論>
◎アルナスライン
○モンテクリスエス
▲マイネルキッツ
△ジャガーメイル
注スクリーンヒーロー
注アサクサキングス
注ホクトスルタン

優勝候補の筆頭は4枠を引いたアルナスライン。前走・日経賞時点の体調はまだ良化途上という印象を受けたが、それだけに今回は上昇余地が大きい。菊花賞2着の実績があり、重厚な母系から供給されるスタミナも十分。おそらく長丁場になればなるほど、本領を発揮するタイプだろう。好位からのロングスパートで早めに先頭を奪い、そのまま押し切り勝ちを決めたい。
外目の枠順の各馬からは、あくまで2~3着候補という位置づけだがモンテクリスエスに注目してみる。こちらも長丁場は大歓迎。大型で瞬時の反応に欠けるきらいはあるけれど、その分息の長い末脚が使える。
内枠からの穴馬としてピックアップしたいのはマイネルキッツ。内々を器用に立ち回ってアルナスラインに迫った日経賞の再現を期待。三千メートル以上は未知の世界だが、母父サッカーボーイから流れるディクタスの血が距離克服を後押ししている。母父サンデーのジャガーメイルはこれら各馬に比べると、母系のスタミナ色が軽い気がするし、暮れの香港戦以来のローテーションの空白が気になるけれど、好枠と鞍上の叱咤激励をバネに上位に食い込んでくる可能性がある。
以下では勝ちきる可能性までは小さいと考えるが、大外8枠の阪神大賞典組2頭。
今年もまた、親子4代制覇の偉業に挑んできたホクトスルタンの夢もちょっと買ってみたいところだ。

Hokuto_sultan_2008_big_2

5月 3, 2009 09年競馬予想・回顧 |

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コメント

天皇賞◎▲的中おめでとうございます。
ところで、先日表参道の新潟県のアンテナショップに行ったら「山城守Tシャツ」ってのを売ってましたよ。

投稿: もくに | 2009/05/04 10:11:48

>もくにさん

天皇賞は◎アルナスライン軸の3連複多点買いで勝負。ドリームジャーニーはヒモ穴として押さえていましたが、サンライズマックスをノーマークにしていたので最後はヒヤヒヤものでした。
「山城守Tシャツ」・・・・かの大河ドラマの便乗グッズでしょうか?
そういえば東京競馬場内の稲松でも、天地人の幟を立てて「兼続そば」なるものを発売していました。越後と米沢で直江山城が栽培を奨励していた青芋を練り込んだ麺との触れ込みでしたが、そのような名物が新潟県内にあったとは寡聞にして知りません。何故、東京競馬場で、大河ドラマ便乗商品が発売されているのかは謎です。来週のG1に向けてのNHKつながりでしょうか?

投稿: 山城守 | 2009/05/05 23:30:27

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