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2009/01/29

ベガスが俺を呼んでいる~BJ激闘編その2

Ti_at_las_vegasTI:トレジャーアイランド。年末年始のラスベガス遠征で当ブログ管理人が投宿し主戦場としたこのカジノホテルは、目抜き通りストリップの北側に位置しており、海賊船同士のバトルを主題にしたド派手でセクシーなダンスショー「セイレーン・オブ・TI」でその名を知られている。かつて浅田次郎氏が彼の地で初めて訪れたカジノフロアを擁し、鈴木淑子さんもお泊まりになったことがある名門ホテルと聞けば、はるばる日本から足を運んだ馬券オヤジにも何となく親近感が沸いてくる。だが、馬鹿馬鹿しいほど巨大なカジノ群が軒を連ねるラスベガスのなかで、このホテルはさほど目立つ存在ではない。何せ周囲には、全室スイートのベネチアンであるとか、カジノ王スティーヴ・ウィンが巨費を投じて建造した夢の旗艦ホテルのウィンラスベガスであるとか、超一流のカジノが林立しているのだ。それらG1級と比べれば、宝島の名を冠した海賊ホテルなど、オープン特別常連級の域を出ない。松・竹・梅のグレードに例えてみても、「」に準えるのが精一杯といったところか?今ではベラッジオを定宿としている浅田次郎氏も、このホテルのカジノを評して「ベガスでは、さほど大きいとはいえぬ」と断言している。
とはいえ、それはあくまでラスベガスの中での相対的グレードや規模に照らしてのお話。約2500坪(8300平米)の室内空間にゲームテーブル110台、ゲームマシン1900台が設置されているというスケールの大きさは、日本のパチンコ店などとは到底比べものにならぬ、娯楽の殿堂にふさわしい馬鹿馬鹿しさにあふれている。しかもこのカジノ、海賊の秘密アジトをモチーフにしているせいか?フロア全体の構造がやけに複雑でわかりづらい。一度カジノに足を踏み入れてしまえばもう最後、馴染みのテーブルを探してグルグルと歩き回った末にいつの間にか同じ場所に舞い戻っているデジャブ(既視感)の感覚を誰もが経験することだろう。そんな異空間の中で、言葉もロクに通じないディーラーや、同席したプレイヤーたちを向こうに回してBJを打ち続けてきたのである。

敵の手の内もよくわからぬアウェイで勝負を挑むなら、敷居の低い勝負卓のほうが無難。初めのうちはそう考え、ミニマムベット(最低賭金)10ドル程度の安いテーブルを渡り歩いていたのだが、往々にしてそんな勝負卓ではテーブルを囲むプレイヤーの質が千差満別。それが難点といえる。基本戦略を遵守してオーソドックスなプレイに徹する慎重派ばかりなら、それなりに緊張感の漂う中で真剣勝負を楽しめるのだが、やたらと騒々しく定石を知らないビギナーが集うテーブルに座ってしまうと事態はもう最悪。アメリカンな喧噪の渦に巻き込まれ、こちらの集中力まで殺がれてしまう結果になりかねない。
さらにプレイヤーにとっての勝負の呼吸を難しくしているのが、TIや同系ホテルのミラージの低額テーブルに多数導入されているエンドレスシャッフルマシンの存在だ。まるでミニチュア蒸気機関車を思わせる真っ黒な筐体から、のべつ幕なしに新たなカードを吐き出し続けるこのマシン。原理的には全自動麻雀卓と同様に配牌のプロセスを自動化したに過ぎないのだが、それがベテランBJ賭人から蛇蝎のごとく忌み嫌われることには歴とした理由がある。プレイヤーにとって、ディーラーのシャッフルを利用した気分転換やムードの切り替え、あるいは勝負の間合いを確保することが全く不可能になってしまうのだ。たとえ統計的に勝ちを拾える確率に変わりはなくても、敵のペースにお付き合いしてなし崩しのプレイを強いられてしまえば、卓を囲むプレイヤーの全員がいつの間やらディーラーの術中に巻き込まれてしまうのも道理。実際、当ブログ管理人もミニマム10ドルの勝負卓に座りながら、わずか30分に満たない間に500ドル近いチップを溶かしてしまう場面があった。
意に沿わないオートマチックなプレイを強いられ、あれよあれよという間に大金を失うくらいなら、たとえ最低賭け金の敷居が高くても、マイペースでプレイすることができ、なおかつプレイヤーのレベルも高い勝負卓のほうがリスクは小さい・・・・それが今回の遠征で体得した教訓である。だが、悪戦苦闘の末にそんな結論に達したのは、生憎ベガス滞在の最終日。しかも日本への復路のフライトがあと数時間に迫っている時間帯のことだった(汗)。時は深夜の1時半。好意的に解釈するなら、バンクロール(軍資金)のすべてを投じ、最後の大勝負を挑むに相応しい時間帯でもある。
まるで迷宮のようなカジノフロアを彷徨い歩くうちに辿り着いたのが、ハイリミットフロアのお隣に設けられたミニマムベット25ドルの勝負卓。低額テーブルの喧噪とは一線を画した静かな勝負気配がムンムンと漂ってくる。「Chips please・・・・」ひと言断って、セカンドペースの席につくと、右隣にはコリアン風の微笑みをたたえた謎の美女、左隣にはイタリアもしくはスペインからやって来たと思われるラテン系の渋みがかった二枚目が同席している。多国籍軍での勝負は望むところだ。6デック。物静かで多くを語らないベテラン女性ディーラー(ロシア出身と自称していた)の手動シャッフルは、自分が理想として思い描いてきた勝負環境に限りなく近い。1ゲームあたりの最低賭け金は当初ミニマム25ドル。だが、それがいつの間にやら100ドル(!)に釣り上げられている。ただし、当初からこの勝負卓でプレイを続けてきた賭人には、最低25ドルの賭けを続ける既得権が保証されている。
右隣のコリアン風美女に、スプリット(賭金2倍)の手が入った。基本戦略に従い、迷わず倍の賭け金を張る彼女。次に配られたカードをみるやいなや、さらにスプリット。当初の賭け金は4倍に膨れあがって1手100ドルを超す大勝負になった。結果、プレイヤーの勝利。感想戦で「I was scared」(怖かったわぁ)と涼しい顔で宣うのだから、思わず恐れ入ってしまった。左隣のラテン風二枚目も、1手100~200ドルの大勝負をガンガンとモノにしていく。こうなったら、日本代表・当ブログ管理人も大きく勝負に出るしかないだろう。ディーラーがバーストした直後に1手100ドル以上の大賭け。それを連続して勝ち上がり、終わってみれば1,000ドルチップの大枚を手にすることができた。最後の大勝負で納得がいくプレイができたおかげで、今回の遠征の記憶は清々しいものになった。
ただし、この大勝負にはオチがある。午前3時の時間帯に至って、コリアン風美女の旦那と思われる男性が勝負卓に現れたのだ。彼らが口にしているのは、紛れもない日本語・・・・(汗)。ええっ?!これにはチャイニーズ系インチキ・ギャンブラーを気取っていた当ブログ管理人もズッこけ、「あらら、日本の方だったんですねえ」と思わず正体を暴露してしまった次第である。
酸いも甘いも経験した、今回のラスベガスBJ勝負。トータル収支でプラスに浮上することは叶わなかったが、確かな教訓をしっかりと手にして、次回こそと捲土重来に燃える今日この頃なのだ。

1月 29, 2009 旅打ちコラム |

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コメント

初めまして。

09/01/29の記事に登場する「コリアン風の謎の美女」の旦那です(^^)

まさか、自分たちのことがブログに登場する事があるとは思いませんでした。しかもオチに使っていただくなんて光栄です(笑
ちなみにこのブログはうちの奥方が発見しました(^_^)

記事にあるとおり、ミニマムベットが5ドルとか、10ドルだとプレイヤーの質がイマイチであんまり楽しめませんよね。
実感できます(^^)
ただ、ニューイヤーイブはミニマムが高くても、皆さん酔っぱらっていてボロボロですけど、まぁそれも恒例で楽しめますが。

ここ10年、毎年年末年始はラスベガスで過ごしています。
今年の年末もラスベガスのTIに宿泊予定です。

また、BJのテーブルでお会いできるのを楽しみにしています(^^)

投稿: jescio | 2009/12/09 22:13:57

 こんにちは。 年末恒例のベガス行きが待ちきれず
いろいろ検索していたところ、こちらにたどりつきました。
記事に書いていらっしゃる「コリアン風美女」は、まぎれもなく私です! そして、「ダンナらしき男性」は、正真正銘のダンナですよ~
 実物はどうあれ、美女と称していただいて光栄です(笑)

 私、ベガスに限らず、いつも海外へ行くとあまり日本人に見られないんですよ。ディーラーさんにも、中国人か韓国人? っていわれます(アジア系だけど、少なくとも日本人じゃないだろう、みたいな)。

 年末は今年もたぶんあの辺りのテーブルにいますので・・・。 日本なりラスベガスなりで、また見かけることがありましたら、声をかけてくださいね。

投稿: コリアン風美女♪ | 2009/12/09 22:16:30

>コリアン風美女♪さん、旦那様のjescioさん

彼の地のBJテーブルでは偽装多国籍軍wとして共同戦線を張り、楽しい勝負を満喫させていただきました。当ブログまでお越しいただき、コメントまでいただけるとは、恐縮です。

>ここ10年、毎年年末年始はラスベガスで過ごしています。
>今年の年末もラスベガスのTIに宿泊予定です。

素晴らしい!
まだまだベガス初心者の私もかくありたいと、人生の目標ができました。
ちょうど年末年始は彼の地への再遠征を計画していたところで、今年はマンダレイベイを拠点にストリップの南側を攻めようかと考えていましたが、こうなったらTIまで一気に北上し「あの辺りのテーブル」を再訪してみます。運良く再会の際には、どうぞお手柔らかに。昼間はまったりとスポーツブック、夜はBJ勝負というのが当方の専攻種目ですが、今回は機会をみつけて、パイゴウポーカーなど新種目にもトライしてみるつもりです。ではでは。

投稿: 山城守 | 2009/12/12 2:05:03

再登場の、jescioです(^^)

マンダレイですか、いいですね。
自分たちは北の方のホテルはだいたい宿泊(ベラージオ、ミラージュ、パリス、ベネチアン×2、TI×2、Wynn×3)したのですが、南は未開拓なので、ブログでのレポート楽しみにしていますね。

しかしグレードの高いホテルは、年末、特に大晦日はミニマムが高いですよ〜
BJのテーブルで、ベラージオベネチアンクラスは25ドルさえないです。50ドルが一番安いんですよ(^_^;

内の奥方は、BJ以外にもミニバカラやルーレットもやりますが、自分はBJオンリーです。

レポートではパイゴウポーカーの感想もぜひお願いします(^-^)

ではでは、TIのBJテーブルでお待ちしています〜♪

投稿: jescio | 2009/12/13 1:44:08

>jescioさん

ミニマム15~25ドル・soft17スタンド・サレンダー有りという条件の勝負卓が多数設定されている環境が、自分にとっての理想です。そんなわけで、以下のサイトなどを情報源に事前調査した結果、今回はマンダレイを始め、MGMグランド・ベラッジオあたりを主戦場に転戦するつもりでした。

■ Las Vegas Blackjack Survey
http://wizardofvegas.com/guide/blackjack-survey/

昨年末は15~25ドルあたりの設定が主流と思えたマンダレイでも、10ドルのテーブルがかなり増えている様子。不況の影響でしょうか?
しかし、大晦日だけはさすがに例外なのですね。展開の速いBJでミニマム50からの設定というのは、バンクロールが不足気味のギャンブラーにとって正直辛いものがあります(汗) ひとまずTIの25ドルテーブルは健在みたいですので、大晦日以外のタイミングで再訪してみたいと思います。ではでは。

投稿: 山城守 | 2009/12/14 23:24:08

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