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2008/11/02

【天皇賞・秋】藤岡佑介騎手に注目!

Fujioka_yusuke_with_super_hornet4歳世代の最強牝馬2頭vs3歳世代の頂点に君臨するダービー馬による3強対決。異色の顔ぶれによる王者決定戦という触れ込みに話題が集中する今年の天皇賞だが、ウオッカダイワスカーレットディープスカイの前ですっかり影が薄くなった感のあるその他14頭も、実は多士済々の顔ぶれ。秋華賞・菊花賞に続いて、今週も秋のG1シリーズは大混戦という構図になった。
出走各馬の力差は紙一重。ならば、展開や枠順、さらには騎手の手腕など、出走馬の実績以外のファクターが結果を左右する比率は高くなると考えるのが筋だろう。魔物が棲むと云われる府中の二千メートル。乗り役の度胸と乗り方ひとつで、各馬の着順も大きく替わってくる。与えられた条件をフルに生かして、思い切った騎乗のできる騎手の手綱さばきに注目してみたいところだ。
それでは、毎週・毎週ビッグレースが続いていく競馬のハイシーズンに、最も「乗れている騎手」とはいったい誰なのか。先週・先々週とJRA・G1を制している地方競馬出身の豪腕か?はたまた、今週から参戦してきた仏国からの刺客か?もちろん、これらの名手たちの存在も無視できないが、当ブログ管理人が敢えて注目しているのは、デビュー5年目の若手・藤岡佑介騎手である。
馬券術・政治騎手」でおなじみの樋野竜司氏の表現を借りるなら、「気配り系」のキャラクターゆえ、その存在はけっして目立たないものの、とにかく毎週のように重賞レースの舞台で見せ場を作っている。東京開幕週の毎日王冠で、お手馬スーパーホーネットを駆って、逃げるウオッカを狙い澄ましたようにゴール前で撃破。翌週の秋華賞ではエアパスカルに騎乗して、逃げると思われたブライティアパルス(弟の藤岡康太騎手騎乗)のハナを叩き、淀みないペースを演出している。さらに先週の菊花賞では、伏兵フローテーションで4角最後方の位置取りから、オウケンブルースリをヒヤリとさせる末脚を繰り出してみせた。
そして迎えた天皇賞。騎乗の声が掛かったのが、昨年の菊花賞馬・アサクサキングスである。枠順は過去5年間で2頭の優勝馬を輩出している「1枠1番」。コース改修後も、内枠有利・外枠不利のジンクスが生きている府中の芝・二千では、最も恵まれた好枠といえるだろう。思い切った騎乗が持ち味の藤岡騎手にとっては、願ってもない条件である。

実際、芝のレースで白い帽子をかぶって1枠からスタートを切ったときの藤岡騎手の戦績(06年以降、過去3年分)を調べてみると、その連対率は22.0%。特に千八~二千の中距離戦で1枠に入ったときの勝負強さは際だっており、連対率は35.5%にアップする。すべての騎乗回数を通算した場合の連対率は16.3%だから、彼自身がこの条件を得意としていることは明らかだろう。そして、距離二千メートル・1枠という条件なら、単勝回収率は337。この数字が物語っているように「内枠の藤岡佑は迷わず買い」だ。逃げてよし・差してもよし。毎日王冠のスーパーホーネットも、菊花賞のフローテーションも、内目の枠順からの発馬であったことを、今一度思い起こしておきたい。
また、今回藤岡騎手がパートナーを組むアサクサキングス自身も、まだ内枠からの好走実績こそないが、人気薄のダービーで内ラチにへばりつきながら2着に踏ん張っていた事実からも、この枠順は悪くない条件。また、超スローの決め手比べになった3年前(勝馬ヘヴンリーロマンス)を例外とするなら、道中はミドルペースになって、ラスト3ハロンで要求される上がりの速さも34~35秒台というのが、近年の天皇賞のトレンドであり、それなら33秒台の決め手を使えないアサクサキングスでも、上位進出の可能性は十分だ。かつてはウオッカやダイワスカーレット相手に完敗を喫し、同世代牝馬の勝負づけは既に済んだというのが大方の下馬評だろうが、藤岡騎手がこの馬の渋太さをフルに引き出してくれるなら、大舞台で汚名返上のチャンスが回ってくるかもしれない。彼の思い切った騎乗に注目しつつ、今年の天皇賞を楽しんでみたい。

<結論>
◎アサクサキングス
○ディープスカイ
▲カンパニー
△サクラメガワンダー
×ウオッカ
×ダイワスカーレット
注オースミグラスワン
注アドマイヤフジ

1~2番人気の支持を集める牝馬2頭の取捨が馬券作戦のポイントになるが、前走で意表をつく逃げ戦法に出たウオッカには折り合いの不安、対するダイワスカーレットは半年ぶりの復帰戦によるブランク明けの不安がつきまとう。この2頭、実績や能力はともかく人気に見合うほどの信頼度は乏しく、軸としての評価は意外と難しい。今回に限っては、ひとまず連下の1角として扱うことにしたい。
3強のなかで、最も上位進出の可能性が高いのはディープスカイだろう。かつて3歳で天皇盾を制したバブルガムフェローは当時、芝の千八で1分46秒ゼロの持ち時計があったが、ディープスカイも春時点の毎日杯(阪神芝千八)でこれと同じ走破時計を記録している。すなわち、時計面で古馬のトップを相手に渡り合える裏付けは十分ということであり、四位騎手が上手く馬群を捌いてこれるようなら優勝の可能性もありうる。
毎日王冠でウオッカの後塵を拝していた古豪たちの巻き返しも怖い。カンパニーサクラメガワンダーは、前走でともに休み明けの分、エンジンの掛かりが遅れ、惜しくも馬券圏内に届かなかったが、叩き2走目で1ハロンの距離延長なら、もう一押しが効いてきそう。また、道中の展開次第では、アドマイヤフジオースミグラスワンが台頭してくる可能性も捨てきれない。牝馬ばかりが注目を集めるようなら、むしろ実績ある牡馬の巻き返しを狙ってこそ、馬券的妙味があるとはいえないか?
キルトクールは、ドリームジャーニー。大外枠から直線一気の戦法に出るのだろうが、末脚の持続力が問われる府中コースでは、意外と良い脚を長く使えないのが、この馬の泣きどころ。池添騎手が追えども追えども前には届かないというシーンが、目に浮かんでくる。

11月 2, 2008 08年競馬予想・回顧 |

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牝馬2頭も危険だけど、そろそろドリームジャーニーかも  アサクサキングスは距離が足りないか。 続きを読む

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» 【競馬】天皇賞・秋 予想 トラックバック にたろうの退屈な日々
さーて、天皇賞。秋華賞・菊花賞と連続して当てているので、ここもきっちりと当てたいね。能力・実績ともこのメンバーでは牝馬2頭、ウォッカとダイワスカーレットが抜けている。順調度からすれば、やはりウォッカが上位か。武豊も珍しくえらい強気だしな。3歳馬のディープスカイはこのメンバーに入るとさすがに見劣る。人気ほどには信頼できない。ていうかむしろ人気しすぎでばっさり切りたいね。じゃあ、3番手以下は・・・となるとこれがまた差がない。最下位人気のエリモハリアーはさすがに足りないけれど。。。...... 続きを読む

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