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2008/10/19

【秋華賞】実績以外のファクターが結果を左右する

Tall_poppy_at_oaks_2008ポルトフィーノ除外をめぐる一連の経緯であるとか、直前になってのユキチャンの鞍上変更であるとか、場外戦の話題ばかりが何かと喧しい今年の秋華賞ウィーク。それもこれも、衆目の一致する本命馬が未だに見あたらない、牝馬クラシック路線の混迷から派生している現象なのかもしれない。桜花賞馬にせよオークス馬にせよ、それなりの実績は残しているものの、競馬ファンの目からみると、どこか頼りない存在に映る。それならば、まだ底を見せていない素質馬が最後の最後に登場して世代統一を実現するというストーリーに、夢を賭けてみたくなるのも悪くないだろう。だが、その夢を打ち砕くかのように、急遽出走を決めた泡沫候補(?)の陣営をKY呼ばわりして、不満をぶつけるのは筋違いというもの。トライアル上位の4頭と賞金上位14頭。いずれにせよこれら18頭の中から、今年の秋の女王は誕生する。今更「たられば」を言ってみたところで何も始まらない。
さて、重賞路線の実績馬とその他のグループでさほど力関係に差がないことは、一連のトライアル成績で既に実証済み。はっきり言うと、どこからでも馬券を買える一戦だ。ならば、例年以上に展開や騎手の手綱捌きなど、出走馬の実績以外のファクターが結果を左右する比率は高くなると考えるべきだろう。

決戦の舞台である京都芝・内回り二千といえば、スタートから最初のコーナーに飛び込むまでの直線距離が約300メートルと短く、先行争いが激化しやすい条件設定。1~2コーナーを回ってもまだ各馬の隊列が決まらないようなら前崩れの決着もあるが、その反面、昨年のようにあっさりと先行争いが決着してしまうと、向正面でガクンとペースが落ち着いてしまう。こうなると、強い先行馬にとっては少々掛かり気味でも息が入る展開。その分、終いの粘りが違ってくるし、逆に差し・追込勢は内回りコースの短い直線を意識して仕掛けが早くなる分、4角での距離ロスが大きく、意外に伸びを欠いてしまうケースがある。直線に入っても逃げ脚が衰えず後続とのリードを拡げていったダイワスカーレットと、一瞬伸びてくるかと思わせたウオッカの差し不発。昨年の秋華賞のリプレイをもう一度思い起こしてみることは、今年の展開予測をイメージアップするためにも大いに有効だ。

そんな前提を頭に入れ、今年の出馬表に目を転じてみると、好位づけの競馬を意識している面子は多いが、序盤から先頭に立つ作戦を臭わせているのは、ユキチャンブライティアパルスエアパスカルしかいない。その一方、人気上位の実績馬は差し・追込脚質ばかりで、先行する各馬にとっては、意外と楽なペースに持ち込める可能性がある。
先に名前を挙げた3頭のなかでは、ユキチャンのダッシュ力が一枚見劣るのは否めず、天才・武豊の手腕をもってしても、芝コースでハナを奪いきるのは難しそう。残り2頭の鞍上には藤岡康・藤岡祐の兄弟ジョッキーがそれぞれ配されているが、この2人がお互い譲らずに行くとはさすがに考えられず、注目の先行争いは枠順なりにあっさりと決着するのではないか?道中は淡々とした楽ペース、3角過ぎから後続各馬がわっせわっせと動き出す展開になると想定されるが、先行勢のうちどれかが4角を単騎先頭で回ってくるようなら、前残りによる波乱決着の可能性も小さくないと考える。

<結論>
◎ブライティアパルス
○ブラックエンブレム
▲メイショウベルーガ
△レッドアゲート
×エアパスカル
×エフティマイア
×レジネッタ
×トールポピー

夏の小倉シリーズを境に中距離路線に転じて、急速に力を付けてきたブライティアパルス。前走・夕月特別では、1番人気馬の目標にされながら、ゴール前差し返して勝利をモノにした根性に思わず目を見張らされたが、あらためて確認してみると走破時計も優秀。テンの3ハロン通過が35秒2ならハナを奪う資格は十分だし、古馬を相手に11秒台が連続するタフな流れを凌いでいるのだから、同世代相手のここなら、むしろ道中楽に行ける可能性がある。2番手に控える兄を壁に藤岡弟がマイペースを守り切ることができれば、直線勝機が見えるかも。

ブラックエンブレムは、栗東滞在からの関西圏出走でまだ結果が出ていないが、少なくともローズSでは本気で走っておらず、本番で一変の可能性を残している。週中のポルトフィーノ騒動で思わぬ火の粉を浴びる格好になってしまった小島調教師だが、それだけにこの秋華賞では内心期するものはあるはず。狙うなら、騒動の当事者プロヴィナージュより、横綱相撲で4角先頭を狙えるこちらの馬。岩田騎手とのコンビも良い。
差し・追込勢で面白いのは、早めに仕掛ける実績馬よりも思い切って直線勝負に賭けるタイプか?メイショウベルーガも、前走ローズSでは道悪で差し不発。レジネッタと互角の脚力があることは北海道シリーズで証明済みであり、ブルーコンコルドの南部杯3連覇で気をよくした幸騎手が気楽に乗れる今回は、伏兵以上の評価を与えてみたいところ。
以下ではトライアルからの上積みが大きく、このコースへの適性も高そうな関東の刺客レッドアゲートと、藤岡兄のエアパスカル、クラシック連続2着のエフティマイアなど。桜花賞馬とオークス馬ももちろん侮れないが、ひとまず押さえの評価としておきたい。

馬券は、ブライティアパルスの単腹と全馬への馬複総流し。何が来てもまったく驚けない混戦であり、キルトクール指名馬は該当なしとジャッジした。

10月 19, 2008 08年競馬予想・回顧 |

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