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2008/10/26

【菊花賞】結局、勝つのは「強い馬」

Kyoto_race_course_paddock_circle我々競馬ファンが予想を立てるとき、「難解だな」と感じるレースには、概ね2つの種類があると思う。1つは、出走馬の力関係を比較することが難しい大混戦。どの馬も上位に食い込む可能性を残していると思われ、軸や相手を絞り込めないとき、予想紙やマークシードを目の前にして思わず天を仰いでしまいたい気分になる。先週の秋華賞などは、そんな混戦レースの典型といってよいだろう。当ブログ管理人も、かなり穴目の予想にシフトして密かに高配当的中を目論んでみたが、結果はご存じのとおり。人気を落としていたブラックエンブレムの勝利はともかく、2・3着に来るタイプまで予見することは難しく、正直なところ、想定外の結果と言わざるを得なかった。
そしてもう1つは、不確定要素をはらんだ条件設定のもとで争われるレース。極端な道悪馬場や、枠順や道中の位置取りによる有利・不利など、競走馬の能力とは別のファクターによって着順が左右される可能性が高い一戦だ。そんなレースは、マギレによる好配が期待できる反面、レース中にいったい何が起こるのか?予見するのが難しく、馬券的にはちょっと手を出しづらい。例えば、秋の福島開催後半戦、ボロボロに荒れた芝を舞台に争われる500万下の条件戦の馬券を買おうとするとき、いったい何を手がかりに予想したらよいのか?常識的には外差し有利だが、コースロス無く内ラチ沿いにへばりつく伏兵が粘り込んでしまう可能性も無視できない。当然、各馬の実績などはまったくアテにできず、競馬ファンなら、誰しも大いに悩まされることになる。

さて、ダービーと神戸新聞杯の上位を占めた2頭が戦線を離脱し、まるで皐月賞当時にプレイバックしたような混戦ムードが漂う今年の菊花賞。あちこちで目にする下馬評では、ほぼ例外なく「難解な一戦」と評されているようだ。ただし、この難解さがどこに起因しているのかといえば、出走馬の力関係が難しいという1点に尽きる

もし良馬場なら、淀の坂越え・三千メートルという条件そのものは、意外とマギレや偶発性が介在する余地の少ない舞台とみるべきだろう。すなわち、前述したレースのタイプ分けによるなら菊花賞は前者に該当するわけで、終わってみれば「強い馬が勝つ」レースといえる。波乱を想定して、無理やり筋を曲げ、奇をてらった予想に打って出る必要はない。

もう少し、掘り下げて考えてみよう。例えば各馬の枠順というファクターをどう解したらよいか?大回りコースを1周半走って、およそ2マイル弱の距離を踏破することを考えると、ついつい内枠が有利で、距離ロスのある外枠は不利だと思われがちだが、過去5年の戦績を振り返れば、8枠からの連対例が3度もある。長距離戦らしく縦長の隊列でレースが流れていくため、たとえ外枠からでも、ラチ沿いの位置どりを確保するのは難しくないということだ。
また、末一手の不器用な脚質では通用しないという見解もよく耳にするけれど、伏兵ソングオブウインドが疾風のように駆け抜けた一昨年などは、追込・差しタイプのワンツー・フィニッシュ。先行していた各馬のペースは、最後の1ハロンで例外なく鈍化するため、追い上げる各馬にとっては外に出してからの直線勝負でも差しが届く。また、往々にして淀の外回りコースでは、4角でポッカリと内が開く光景を目にするが、その傾向を知悉している名手が手綱を取る馬なら、インを強襲する戦法も有効だろう。

結局のところ、最後の1冠を制するに相応しい「強い馬」を探し出すことが、予想上の最大のテーマになる。もう一つ重視すべきことを付け加えるなら、長距離戦の駆け引きでミスを犯さない鞍上の手腕と経験値が大切とも考えられるだろう。
正攻法の予想で、菊花賞の的中馬券を手中に収めてみたい。

<結論>
◎オウケンブルースリ
○マイネルチャールズ
▲ダイワワイルドボア
△スマイルジャック
×アグネススターチ
×ミッキーチアフル
×ダイシンプラン

1番人気の推されているオウケンブルースリの前日売り単勝オッズは、4倍台。「今年は混戦」というファンの心理を素直に反映した数値といえそうだが、神戸新聞杯で先着を許した上位2頭が回避を決め込んだ以上、やはりこの馬を主役候補の筆頭に評価しないわけにはいかない。まだ子供っぽさの抜けないフワフワした気性や、不器用な脚質を不安視する向きもあろうが、前走のように道中内で脚を溜める策に専念できれば、この距離でも持続力ある末脚を発揮できるだろう。
本命選びの決め手となったのは、鞍上・内田博幸騎手の中・長距離戦実績だ。05年のシーズン以降、二千を超える芝のレースで1番人気馬に騎乗したときの戦績を抽出してみると、着順は「9-2-2-3」。連対率で約7割という好成績を残している。何より心強いのは9勝という数値に表現されているとおり、しっかりと勝利をモノにする騎乗ができるということ。単勝回収値に換算してみると100を超える水準が示されており、これなら単勝系の馬券でも十分信頼を置くことができそうだ。

むしろ難解だったのは、この馬の相手探しであり、結局、上記の顔ぶれをピックアップしてみたが、印の回らなかった伏兵(ノットアローン、ロードアリエス、ベンチャーナインなど)も一概に消しとは扱いづらい。オッズが許せば、できるだけ手広く押さえておく必要があるかもしれない。

キルトクールは、武豊とのコンビ結成で出走にこぎ着けたスマートギア。前日売り単勝オッズでは、5番人気。何やら不気味な伏兵という扱いを受けているようだが、こんなタイプに騎乗したときの鞍上の戦績が心許ない。先に紹介した内田博と同じ条件で、武豊の4~6番人気騎乗時の成績を検索してみると、「3-0-7-21」。連対率は1割を下回っており、連対圏突入まで善戦する可能性は、ひとまず消去できるのではないだろうか。

10月 26, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (4)

2008/10/19

【秋華賞】実績以外のファクターが結果を左右する

Tall_poppy_at_oaks_2008ポルトフィーノ除外をめぐる一連の経緯であるとか、直前になってのユキチャンの鞍上変更であるとか、場外戦の話題ばかりが何かと喧しい今年の秋華賞ウィーク。それもこれも、衆目の一致する本命馬が未だに見あたらない、牝馬クラシック路線の混迷から派生している現象なのかもしれない。桜花賞馬にせよオークス馬にせよ、それなりの実績は残しているものの、競馬ファンの目からみると、どこか頼りない存在に映る。それならば、まだ底を見せていない素質馬が最後の最後に登場して世代統一を実現するというストーリーに、夢を賭けてみたくなるのも悪くないだろう。だが、その夢を打ち砕くかのように、急遽出走を決めた泡沫候補(?)の陣営をKY呼ばわりして、不満をぶつけるのは筋違いというもの。トライアル上位の4頭と賞金上位14頭。いずれにせよこれら18頭の中から、今年の秋の女王は誕生する。今更「たられば」を言ってみたところで何も始まらない。
さて、重賞路線の実績馬とその他のグループでさほど力関係に差がないことは、一連のトライアル成績で既に実証済み。はっきり言うと、どこからでも馬券を買える一戦だ。ならば、例年以上に展開や騎手の手綱捌きなど、出走馬の実績以外のファクターが結果を左右する比率は高くなると考えるべきだろう。

決戦の舞台である京都芝・内回り二千といえば、スタートから最初のコーナーに飛び込むまでの直線距離が約300メートルと短く、先行争いが激化しやすい条件設定。1~2コーナーを回ってもまだ各馬の隊列が決まらないようなら前崩れの決着もあるが、その反面、昨年のようにあっさりと先行争いが決着してしまうと、向正面でガクンとペースが落ち着いてしまう。こうなると、強い先行馬にとっては少々掛かり気味でも息が入る展開。その分、終いの粘りが違ってくるし、逆に差し・追込勢は内回りコースの短い直線を意識して仕掛けが早くなる分、4角での距離ロスが大きく、意外に伸びを欠いてしまうケースがある。直線に入っても逃げ脚が衰えず後続とのリードを拡げていったダイワスカーレットと、一瞬伸びてくるかと思わせたウオッカの差し不発。昨年の秋華賞のリプレイをもう一度思い起こしてみることは、今年の展開予測をイメージアップするためにも大いに有効だ。

そんな前提を頭に入れ、今年の出馬表に目を転じてみると、好位づけの競馬を意識している面子は多いが、序盤から先頭に立つ作戦を臭わせているのは、ユキチャンブライティアパルスエアパスカルしかいない。その一方、人気上位の実績馬は差し・追込脚質ばかりで、先行する各馬にとっては、意外と楽なペースに持ち込める可能性がある。
先に名前を挙げた3頭のなかでは、ユキチャンのダッシュ力が一枚見劣るのは否めず、天才・武豊の手腕をもってしても、芝コースでハナを奪いきるのは難しそう。残り2頭の鞍上には藤岡康・藤岡祐の兄弟ジョッキーがそれぞれ配されているが、この2人がお互い譲らずに行くとはさすがに考えられず、注目の先行争いは枠順なりにあっさりと決着するのではないか?道中は淡々とした楽ペース、3角過ぎから後続各馬がわっせわっせと動き出す展開になると想定されるが、先行勢のうちどれかが4角を単騎先頭で回ってくるようなら、前残りによる波乱決着の可能性も小さくないと考える。

<結論>
◎ブライティアパルス
○ブラックエンブレム
▲メイショウベルーガ
△レッドアゲート
×エアパスカル
×エフティマイア
×レジネッタ
×トールポピー

夏の小倉シリーズを境に中距離路線に転じて、急速に力を付けてきたブライティアパルス。前走・夕月特別では、1番人気馬の目標にされながら、ゴール前差し返して勝利をモノにした根性に思わず目を見張らされたが、あらためて確認してみると走破時計も優秀。テンの3ハロン通過が35秒2ならハナを奪う資格は十分だし、古馬を相手に11秒台が連続するタフな流れを凌いでいるのだから、同世代相手のここなら、むしろ道中楽に行ける可能性がある。2番手に控える兄を壁に藤岡弟がマイペースを守り切ることができれば、直線勝機が見えるかも。

ブラックエンブレムは、栗東滞在からの関西圏出走でまだ結果が出ていないが、少なくともローズSでは本気で走っておらず、本番で一変の可能性を残している。週中のポルトフィーノ騒動で思わぬ火の粉を浴びる格好になってしまった小島調教師だが、それだけにこの秋華賞では内心期するものはあるはず。狙うなら、騒動の当事者プロヴィナージュより、横綱相撲で4角先頭を狙えるこちらの馬。岩田騎手とのコンビも良い。
差し・追込勢で面白いのは、早めに仕掛ける実績馬よりも思い切って直線勝負に賭けるタイプか?メイショウベルーガも、前走ローズSでは道悪で差し不発。レジネッタと互角の脚力があることは北海道シリーズで証明済みであり、ブルーコンコルドの南部杯3連覇で気をよくした幸騎手が気楽に乗れる今回は、伏兵以上の評価を与えてみたいところ。
以下ではトライアルからの上積みが大きく、このコースへの適性も高そうな関東の刺客レッドアゲートと、藤岡兄のエアパスカル、クラシック連続2着のエフティマイアなど。桜花賞馬とオークス馬ももちろん侮れないが、ひとまず押さえの評価としておきたい。

馬券は、ブライティアパルスの単腹と全馬への馬複総流し。何が来てもまったく驚けない混戦であり、キルトクール指名馬は該当なしとジャッジした。

10月 19, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (4)

2008/10/12

【毎日王冠】歴史的名牝を脅かす3つの死角

Vodka_at_yasuda_kinen_2008先週の凱旋門賞では彼の地の最強牝馬ザルカヴァ(Zarkava)の強さに痺れさせられたが、替わって今週は、日本が世界に誇る最強牝馬ウオッカが登場してくる。
牡馬を向こうに回して、ダービー・安田記念を制した歴史的名牝の秋初戦。再起動に向けた調整は万事順調と伝えられ、しかも舞台は得意の府中コース。
となれば、毎日王冠の話題がウオッカ一色に染まってしまうのもやむを得まい。
前日売り単勝オッズは「1.7倍」。支持率に換算すると、約50%と大方のファンがこの馬の勝利を確信している様子だ。当ブログ管理人も、基本的にはウオッカを支持するというスタンスであり、まさかこの名牝が連を外すほどの失態を演じるとは考えていない。だが、問題は人気と信頼度とのバランス。果たして、一本被りのオッズに見合うほど、ウオッカで頭鉄板といえるのか?それが、馬券検討を進めるうえでの焦点となろう。土曜日の東京メインでも、単勝1.4倍とウオッカを上回るほどの支持を集めていたダートの強豪ユビキタスが、まさかの2着に終わっている。「競馬に絶対はない」という教訓を今一度思い起こして、思考停止に陥ることなく冷静に検討を進めていきたい。
さて今回、ウオッカの取捨を考えるうえで、死角となりうるファクターが3つほどある。まず第一に57キロの負担重量。これは、セックスアローワンスで補正すると、牡馬換算59キロの重荷を背負わされることを意味する。いったい、この重量がどれくらいの影響をもたらすのか?それを知るために、05年以降に施行されたJRAの全平地重賞を対象に57キロ以上の斤量を課せられた牝馬たちの戦績を調べてみた。

すると、結果は「5-1-1-15」(連対率27%)。牝馬が酷量を克服して重賞勝ちを収めたケースが、何と5回もあった。ちょっと意外なデータという気もするが、問題はその中身。重賞5勝のうち3勝は牝馬限定競走、残り2勝が比較的斤量の影響が少ないと思われる距離千二のスプリント戦であった。そこで、牡馬混合の中長距離戦に条件を絞り込んでみると、57キロの目方を背負った牝馬は3戦してすべて着外という結果に終わっていた。
05年の毎日王冠(2番人気スイープトウショウ6着)、同年の金鯱賞(3番人気アドマイヤグルーヴ4着)、大阪杯(2番人気アドマイヤグルーヴ4着)という結果が示しているとおり、G1級牝馬といえどけして楽観は許されないことを、データが示唆している。

2つ目の死角は、鞍上である。今回は、安田記念でパートナーを組んだ岩田騎手が京都でアドマイヤジュピタに騎乗するため、ウオッカは再び武豊騎手とコンビを組むことになった。ところが、この名手の手綱捌きが実は大問題で、近頃の重賞戦線では全くいいところがないのだ。今シーズンのJRA重賞では、ヴァーミリアンダノンゴーゴーで僅か2勝をあげただけ。2着は8回とそれなりに面目を施してはいるものの、今季の単勝回収値は12円・複勝回収値も51円と、天才・武豊も、今では全く馬券にならない騎手になってしまった。詳しくは、過去に公開したこのエントリを参照してほしいのだが、武豊騎乗馬=不動の中心という公式は、少なくとも現在の重賞レースにおいては、もう通用しない。

そして、3番目の死角は、秋競馬におけるウオッカ自身の戦歴。昨季の秋初戦は、秋華賞にぶっつけというローテーションで、まさかの3着。その後、エリ女を取消、JCで4着、有馬記念では11着と、レースを消化する度に成績は下降線を描いていった。逆算して考えるなら、秋初戦の今回こそ狙い目というフォーカスも成立するのかもしれないが、本質的にはブライアンズタイム系らしく叩き良化型の同馬。初戦から能力全開といくかどうかは微妙?という気がする。
夏場の休養を放牧ではなく、自厩舎での待機に充て、栗東で充電をはかってきた女王が、秋初戦、果たしてどれほどのパフォーマンスを発揮できるか?3つの死角と一本被りの人気のバランスを考えると、勝負するよりも観るレースという気がしないでもないが、歴史的名牝の再起動には、やはり注目が必要。当ブログ管理人も、府中競馬場に足を運び、その姿をしかとこの目で確かめてみようかと考えている。

Sakura_mega_wonder_at_yasuda_kinen_<結論>
◎ウオッカ
○サクラメガワンダー
▲スーパーホーネット
△オースミグラスワン
×カンパニー
注アドマイヤフジ
注フィールドベアー


今年の毎日王冠。例年に比べ悪くないメンバーが揃ったとは思うが、3つの死角を考慮に入れても、ウオッカの連対圏突入を脅かすほどの対抗格の存在は見あたらない。ならば、あくまで「連の軸」という慎重な評価ではあるが、ウオッカ中心の馬券を買うべきというのが、当ブログの結論だ。
対抗格は、帯に短したすきに長し。距離が1ハロン長いスーパーホーネット、開幕週にしては位置取りが後ろ過ぎるオースミグラスワン、陣営が「減っていた体を戻しながらの調整」と告白するカンパニーでは、女王に先着する目はちょっと薄いという気がする。
そこで、注目してみたいのがサクラメガワンダー。苦手の道悪だった宝塚記念で4着の実績なら、ここでも大威張りできるだろう。500万下でも芝二千で1分58秒台が出るパンパンの良馬場で、距離はベストの千八。手綱を取る福永騎手もこの条件は得意で、05年以降の単勝回収値・複勝回収値は、いずれも100を超す実績を残している。関西からの遠征競馬では確かに良績がないけれど、府中コースは馬主であるさくらコマースの本拠地。系列のパチンコ店でも、この週末「MEGAパチンコデー」なる意味深なイベントを開催し、この馬の府中凱旋を祝福している模様だ。メガワンダーとウオッカを2頭軸に据えた3連複流しで、ちょっとした高配当を狙ってみよう。
キルトクールは、ハイアーゲーム柴田善大先生。土曜日の愛馬オフィサーの騎乗には、正直失望しました。

10月 12, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008/10/05

【スプリンターズS】例年とは違う決着になる

Suzuka_phoenix_at_yasuda_kinen_2008秋のG1シリーズ開幕を告げる中山の名物レースだが、近年の結果を思い出してみると、ほぼ毎年のように、あいにくの悪天候に見舞われてきたという印象が強い。降りしきる雨のなか、さっさとハナを奪った逃げ馬が、おいでおいでの逃げ切りを収めるというシーンの連続。なるほど、先行有利が基本といわれる中山のスプリント戦で、差しの効かないドロドロの馬場になってしまっては、中団・後方に控える有力差し馬などは為す術もない。雨、イコール先行決着。そんな場面がファンの脳裏にもリフレインされるせいか、今年も、北九州記念で渋馬場の先行力を大いにアピールしたダート界出身の才女・スリープレスナイトが1番人気に推される構図となっている。当ブログの管理人なども、雨さえ降ればこの馬で仕方がないだろうと、なかば当然のように考えていた。
だが、週末に下降線をたどると報じられていた千葉県西部の天気も結局、晴れのち曇りと無難な空模様に落ち着きそうな気配である。こうなると、野芝100%の中山の良馬場では、間違いなく速い時計が出る状態になって、例年とは異なるコンディションでのレースになる。開幕後半のCコース・良馬場・多頭数16頭。果たして、この条件で優位な成績を収める可能性に恵まれたのは、どんな馬だろう?そう思って、同じ条件を設定し、過去3年(05年以降)の脚質別成績を調べてみた。すると、結果は次のとおり。連対率で先行馬が有利という傾向が出ているものの、中団に控えて直線差す競馬を試みた馬といえど、勝利数では先行勢とほぼ互角という結果が示されている。

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さらに、このデータを馬番別に分析していくと、好成績を残しているのが、4番(連対率36.8%)、6番(同26.3%)、10番(21.1%)、13番(31.6%)枠といったところ。内枠の1~3番大外16番枠は、一桁の連対率と成績は低迷しており、比較的真ん中の枠に入った先行・差し馬が優勢という結果が得られた。なるほど、中山の外回り千二の発走地点といえば、コースの幅員が少しくびれたような形状で狭くなったポイントであり、Cコースともなれば、さらに6メートルほど内柵がコースの外側へと寄せられる。まして今年は外目の枠に有力な先行馬が配され、序盤戦から外の各馬が内へ内へとプレッシャーをかけていく展開になるだろう。これでは内の各馬は苦しく、逆に大外の枠に振られた有力馬も距離ロスが避けられない。となると、直線の急坂を登り切ったとき、ゴールに最も近い位置にいるのは、真ん中の枠を引く幸運に恵まれた差し・先行タイプではないか?まして、高速決着必至の展開となれば、各馬の持ち時計も考慮に入れる必要がある。例年とは異なるパターンでの先行・差し決着。今年はそんな前提に立って、出走各馬の優劣をジャッジしていきたい。

<結論>
◎スズカフェニックス
○ビービーガルダン
▲スリープレスナイト
△キンシャサノキセキ
×トウショウカレッジ
★プレミアムボックス

休養開け初戦のセントウルSでは出遅れに泣き、差して届かずの不完全燃焼に終わったスズカフェニックス。だが、ひと叩きされて、そのコンディションは確実に上昇カーブに乗ったと思われ、今週の週刊競馬ブック・フォトパドックで見せた気配が素晴らしかった。今回もゲートが鍵になるけれど、ハイペース必至の展開と高速決着は大歓迎で、枠順も言うことなし。単勝系馬券の対象になるかどうかは微妙でも、3着以内に食い込む目は限りなく大きく、連の軸として迷わず信頼してみた。
先行勢では、橋口厩舎の人気牝馬2頭より、G1初挑戦となるビービーガルダンを重視してみる。北海道の洋芝を苦にすることなく、1戦ごとに持ち時計を短縮しており、充実した今なら中山で1分7秒台前半の決着にも対応できそう。おそらく今回はハナを他馬に譲る戦法に出るのだろうが、手綱を取る名手のペース判断の確かさを信頼して対抗に推したい。
スリープレスナイトは、渋馬場の北九州記念が確かに強かったが、当時は馬群が直線でバラバラになるという、混戦の中山とはちょっと異質な展開。この枠順もちょっと外過ぎるかな?という印象があって、敢えて3番手評価に落としてみた。先行策に出ると思われるキンシャサノキセキも、この枠順とゴール前ソラを使う気性の悪さから、まだ全幅の信頼までは置きづらい。
大穴には、中山大得意で話題のスーパールーキーとコンビを組んだプレミアムボックスを推奨してみたい。直線勝負に賭けると陣営は公言しているが、流れが速くなればなるほど、内からスルスルとこの馬が抜け出してくる可能性は増すはずで、複勝系馬券のヒモには是非是非、押さえておきたい1頭だ。
キルトクールは、高松宮記念の覇者・ファイングレイン。叩き良化型で、まだ現時点では軌道に乗り切れていない。この枠順も不利で、今回に限っては脚を余すリスクが高いと思うが、どうだろう。

10月 5, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (3)