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2008/09/23

ラスベガスで馬券を買おう(前編)

Lasvegas_stripアメリカ合衆国、ネバダ州ラスベガス
ガイドブック(地球の歩き方)の表現を拝借するなら「魅惑と悦楽のおもちゃ箱」と評されるこの街は、言わずと知れたギャンブルのメッカである。
市内を南北に貫く目抜き通りにはそれぞれに趣向を凝らした大規模ホテル群が林立し、その殆どすべてにカジノが併設されている。ひとたび中に足を踏み入れれば、そこは天国そのもの。煌びやかに演出された非日常的空間のなかで、世界中から集まってきた観光客たちが、思い思いに好みのゲーミングに興じている。

ラスベガスのカジノといえば、この地を舞台にしたハリウッド映画のイメージが影響しているせいか?一攫千金を目論む凄腕ギャンブラーたちが集う鉄火場というイメージが流布しているが、そんな風景も今は昔。日本のパチンコ店以上に明るく健全な場内には、賭博行為のいかがわしさや後ろ暗いイメージなど、どこにも感じられない。まさしく庶民の娯楽の殿堂である。
たった1セント単位で遊べるスロットマシンに始まり、ルーレットクラップス、はたまたバカラブラックジャック。カジノに行けば、どこでも様々な種目のゲーミングを楽しむことができる。カードの行方にうつつを抜かし、日本では経験できないディーラー相手の駆け引きに徹するのも楽しいけれど、ギャンブルといえば競馬を抜きにして語ることはできない。日本の競馬ファンを自称する者なら、この街でもやはり馬券勝負にトライしてみたいところだ。では、ラスベガスで「馬券を買う」には、いったいどうしたらよいのだろう?それが本エントリのテーマである。
幸い、当ブログ管理人は、9月前半の週末(長期出張中のオフでした)この街に滞在し、実際に馬券購入に挑戦する機会を得たので、その経験をもとにレポートをお届けしてみたい。

■「スポーツブック」とは何ぞや?
ネバダ州は、その面積の大半が砂漠という不毛の土地柄。夏場の気温が摂氏40度以上にも達する過酷な気候のなかで、競走馬を管理してレースに出走させることはさすがに難しいと思われ、実際、ラスベガス周辺に競馬場は存在していない
そんなわけで、ラスベガスで買うことができる馬券は、すべて場外発売の扱いである。馬券を売っているのは、各カジノに設けられたスポーツブックと呼ばれる一角。すなわち、各種「スポーツ」の勝敗などを対象とした「ブックメーカー」(賭けの胴元)のことで、各ホテルの主催する私設馬券売場がこれにあたる。
ちなみに、ラスベガスのスポーツブックで賭けの対象とされている種目は、競馬だけではない。野球、NFL(アメフト)、NBA(バスケット)、さらにはゴルフやカーレース、ビリヤードなどなど。とにかく、ありとあらゆるスポーツにお金を賭けて、その場で競技を観戦することができる。もし興味があるなら、ドックレースや日本ではもうお目にかかれない繋駕速歩競馬の馬券(?)も購入することも可能だ。
だが、競技の結果が出るまで時間がかかり、顧客が投じる賭け金もけっして高額ではないスポーツブックは、主催者から回転効率の悪さを敬遠されているようで、この街を代表するような花形ホテルでは概して良い扱いを受けているとは言えない。華やかなカジノの片隅に、ひっそりと目立たず、スポーツブックのコーナーが設けられているという例も少なくないようだ。
せっかくラスベガスまでやって来たのに、日本のウインズよりも地味な環境で、寂しく馬券を買う・・・・そんな羽目には、誰でもあいたくないだろう。充実した設備・環境のなかで、じっくりと馬券を楽しむためには、場所の選択が案外と重要である。

■ラスベガス・ヒルトン
ラスベガス観光に関わる有用な情報を網羅しているサイト「ラスベガス大全」さんによるなら、この地区で最大級の(すなわち世界最大級ということになるらしい)スポーツブック会場を擁しているのは、老舗ホテルの「ラスベガス・ヒルトン」。そんな情報を事前に入手できたので、当ブログ管理人も、宿泊先からタクシーを飛ばして現地に直行。まずは、実際にこの目で、施設内の様子を確かめてみることにした。
さて、そのラスベガス・ヒルトンは、市内の目抜き通り(ストリップ)からちょっと外れた場所に位置している。かつてはプレスリーの定宿として知られた名門ホテルも、不便なロケーションと、築後約40年を経過して老朽化を否めない施設は、泣きどころと言わざるを得ない。壮大かつエンターティメント性に富んだ新型ホテルが次々とオープンする現在のラスベガスでは、いささか時代遅れを免れず、ひょっとして、よほどの物好きでないかぎり、ここまで足を運ぶ日本人観光客など皆無ではないか?と思われた。
このホテルで連日ショーを開演している懐メロ歌手バリー・マニロウ(コパカ・バーナ!)の巨大看板に出迎えられ表口から入場していくと、カジノの客層も高齢者が中心。そんなお客さんたちが、ちびちびと小銭で遊んでいる様子をみていると、なるほど、いかにも時代に取り残されつつある場末の遊び場というムードが漂ってくる。カジノの華・カクテル・ウェートレスも綺麗なお嬢さんではなく、ちょっとメタボが気になるご婦人方が、露出度の高い衣装に身を包み歩き回っている。失礼ながら、場内清掃のスタッフと間違えそうになったほどだ。
だが、カジノの最奥部に設けられたスポーツブックのコーナーを目の当たりにすると、そのイメージは一変する。まるで体育館のように高く取られた天井と広々とした巨大空間。壁面一杯に配された多数の大型モニター。そこでは、全米各地で開催されるフットボールや、競馬中継の様子が刻一刻と報じられている。施設内には、小型のテレビモニター付の机とゴージャスな座席が設けられており、これならゆったりくつろいで馬券を楽しむことができそうだ。カジノ内部は撮影禁止なので、写真でその様子をお伝えすることができないのが残念だが、日本の場外馬券施設に例えていうなら、JRAのエクセルフロアと岩手競馬のテレトラック三本木を併せて巨大化させたような造りとでも言おうか?なるほど、世界最大級のスポーツブックの名に恥じない、堂々たる施設であった。

■ザ・モーステスト・ホース
The_statue_of_the_mostest_horse_at_ところで、ラスベガス・ヒルトンのスポーツブック会場の裏口には、競馬ファンにとって見逃せない、もうひとつの見所が用意されている。伝説的名馬・マンノウォーの銅像だ。
マンノウォーといえば、現役当時の戦績は21戦20勝。後続に100馬身もの大差を付けて勝ったこともあるというTHE MOSTEST HORSE(最大級の馬)。その血筋はサラブレッド三大始祖のうちゴドルフィンの系譜に属し、種牡馬としても、映画化された人気者シービスケットや、その好敵手ウォーアドミラルの父祖にあたるアメリカ競馬の至宝だ。
ラスベガス最大級といっても所詮一介の私設馬券売場に過ぎないこの施設に、中山・大井のハイセイコー像や東京競馬場のトキノミノル像よりも、はるかに大きく立派な銅像が誇らしげに設置されていることには、ただただ驚かされてしまった。スポーツブック運営に対する主催者の並々ならぬプライドを感じさせるこのモニュメントは、この場所が馬券の聖地であることを何よりも雄弁に物語っている。
ならば相手にとって不足はない。さあ、馬券勝負にトライしよう。
(続きは、後半のエントリにてレポートします)

9月 23, 2008 旅打ちコラム, 日記・コラム・つぶやき |

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