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2008/07/13

【七夕賞】前走エプソムC組の取捨選択を考える

Tosho_voice_at_epsom_cup_08全国各地の夏競馬を舞台に、芝の重賞5競走で争われる「サマー2000シリーズ」の開幕初戦は、福島名物のハンデ戦「七夕賞」。比較的重い斤量を課される重賞常連の実績馬に、軽ハンデの上がり馬が挑むというレースの興趣は、まさしく夏競馬に相応しい一戦といえるだろう。両者の比較では、重ハンデの実績馬に軍配が上がるケースが多いようだが、「格より調子」が重要と言われる夏競馬のこと。出走馬の実績比較だけでなく、近走のローテーションというファクターにも注意を払っておく必要がある。
そこで、前走レース別の成績を確認してみると、目立っているのが、前走エプソムC(東京芝千八)をステップに参戦してきた馬たちの活躍だ。過去5年で2勝・4連対。3着入賞まで含めるなら、毎年何らかの形で馬券に絡むという実績を残している。今年も、前走エプソムC組は全5頭がエントリー。これらの取捨選択が、レースの行方を占ううえでの重要なポイントになることは、論を待たない。
エプソムCと七夕賞・・・・東京と福島のコース形態や距離・負担重量の条件設定に違いはあれど、ともに最終週の荒れ芝を舞台に施行されるG3重賞である。メンバー構成も似たようなレベルになることが多く、これら両レースの上位馬の顔ぶれが共通していても、確かに驚けない。だが、実際の傾向は少し異なっており、両重賞の上位馬が単純に連動しているというわけではない。

むしろ目立つのは、エプソムCで凡走し下位着順に泣いた馬が次走・七夕賞に出走し、一気に巻き返してくるパターンである。昨年の覇者サンバレンティン(8着→1着)や04年の2着馬ストロングブラッド(18着→2着)が、その典型例にあたる。大変身の背景には、エプソムCを叩いて馬自身の調子が上がっていたという事情もあるのだろう。だが、それだけではない。注目すべきは、両重賞のペースの違いである。
競馬データベースソフト・TARGET frontier JVを使用し、PCI(ペースチェンジ指数。レース前・後半のペースの違いを指数化したもの)を確認してみると、近年のエプソムC上位3頭の平均値(PCI3)は概ね50前後の値と、前後半のラップがほぼイーブンペース。それに対し、七夕賞では40台の指数が記録されることが多い。両者の比較では、七夕賞のほうがエプソムCよりも4ポイントほど数値が小さい(過去3年)というのがポイントだろう。すなわち、七夕賞では前半速いペースになって、後半3ハロンで上がりを要す展開になっている。この流れを味方に、平均ペースのエプソムCで不発に終わった差し馬の末脚が、ハイペースの七夕賞ではしっかり届いているという仮説が成立する。

もう一つ注目しておきたいファクターは、各馬のコース取り。最終週の荒れ芝で、逃げ馬を含む全馬が馬場の良い所を求めて、コースの外・外を回していく展開が想定されるが、小回りコースで外を通る距離ロスを考えると、少しでも内を通れるほうが有利であることも事実。昨年の覇者サンバレンティンにしても、4角で思い切って内に進路を向けたコース取りの選択が、ゴール前での大きなアドバンテージにつながった感がある。外差し一辺倒の不器用なタイプよりも、荒れ馬場を苦にせず自在に立ち回れる器用さを備えた出走馬に注目してみたい。

<結論>
◎トウショウヴォイス  53キロ
○グラスボンバー   57キロ
▲カネトシツヨシオー 57キロ
△マイネルキッツ   54キロ
×キャプテンベガ   55キロ
注ドリーミーオペラ   52キロ
注アルコセニョーラ  52キロ
注ヴィータローザ   56キロ

エプソムCのゴール前、内からスルスルと上位陣を猛追してきたトウショウヴォイスの決め手を評価する。過去の出走履歴からも典型的なサウスポーといえそうな同馬だが、得意条件というべき新潟の関屋記念(芝千六)を待つことなく、敢えて右回りの福島戦に挑戦。このローテーションの選択自体が、目下の体調の良さと、サマーシリーズ優勝に色気を持つ陣営の意欲を裏付けている。前走からハンデも3キロ軽減され、最終週の荒れ芝も苦にしないタイプならば、昨年のサンバレンティンと同様に、コース最内からの鮮やかな抜け出しを期待できるかもしれない。
これに続くのが、出走馬中エプソムCで最先着しているグラスボンバーと、福島開幕週のオープン特別を快勝したカネトシツヨシオーハンデ57キロ組。ともに福島巧者というべき実績の持ち主であり、直線外から併せ馬の格好で上位を狙ってくるだろう。両者の比較では、最終週の荒れ馬場適性が高そうなグラスボンバーを上位に取りたい。
マイネルキッツは、東京巧者のイメージが強いが、昨夏小回りの札幌で実績を残しており、コース替わりは意外と減点にならない。人気のキャプテンベガは、前走57.5キロを背負って完勝した事実を評価せざるを得ないが、デビュー以来、440キロ台の馬格にほとんど成長が見られないことが不満。初の長距離遠征で果たしてどこまでやれるか?人気ほどの信頼は置けず、ひとまず押さえの評価としてみた。
キルトクール候補馬は、印をつけた上記各馬以外ということになるが、単勝20倍以上の人気薄ばかり。敢えて「キル」と大見得を切るほどの意味はなく、今週は指名をパスしたい。

7月 13, 2008 08年競馬予想・回顧 |

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