« 【日本ダービー】皐月賞組はそんなにダメなのか? | トップページ | 【エプソムC】サンデー系の受難は今年も続くのか »

2008/06/08

【安田記念】屋根から考える香港勢の取捨選択

Good_baba_2007グッドババ(好爺爺)アルマダ(好利威)、そして一昨年の覇者ブリッシュラック(牛精福星)。今年も香港から3頭の刺客が襲来し、2か国対抗戦の様相が色濃くなった安田記念だが、これら香港勢の取捨を抜きにして、レースの行方を占うことはできない。身も蓋もなく、いきなり結論から先に書いてしまうが、今年に関しては「取」の選択をすべきというのが、当ブログの下した結論だ。
注目すべきポイントの第1は、前哨戦チャンピオンズマイルの走破時計。このレースで1分33秒台の走破時計を記録し上位入線していた馬なら、近年の安田記念では凡走例が無いという事実だ。今年のレースは、1着のグッドババが1分33秒5、2着アルマダも1分33秒7。2頭が基準をクリアしている。
第2のポイントは、手綱を取る騎手がいったい誰かということ。過去5年の香港馬に関するデータを洗い直してみると、この点については面白い傾向が出ていて、前走からの騎手乗り替わりで安田記念に参戦してきた香港馬はハッキリと「」、前走と同じ騎手を配してきた場合は「」という選択が、正解であることがわかる。

■香港馬 騎手乗り替わり別成績(03年~07年)
 騎手乗り替わりで参戦 0-0-1-6
 前走と同一騎手で参戦 1-0-1-2(うち4着1回)

香港サイドの視点に立ってみるなら、重い芝で右回り・平坦のシャティン競馬場から、軽めの芝で左回り、直線には坂も設けられた府中コースに舞台が替わるのは、かなり劇的な条件変化。地元開催とは何から何まで勝手が違う海外遠征で、乗り慣れた鞍上までスイッチしてしまうのは、馬にとっても決してプラスの材料とはいえないだろう。例えば、昨年の安田記念当時のグッドババは、前走チャンピオンズマイルで手綱を取っていた主戦のドゥルーズ騎手から、サンマルタン騎手への乗り替わりで参戦していたが、結果は7着。名手への鞍上スイッチといえど、それが必ずしも良策と言い難いことは、この着順が証明している。
また、国際レースの大舞台だけに、騎手の技量・経験もやはり重要。一昨年、他馬への走行妨害・迷惑騎乗で顰蹙を買ったザデュークのダン騎手のような輩の参戦は、やはり勘弁してもらいたいところだ。その点、今年の香港勢の顔ぶれは心強い。
アルマダに騎乗するのは、日本でも実績のある香港トップジョッキーD.ホワイト、グッドババは主戦のドゥルーズ騎手とのコンビで再来日を果たしてきた。両馬とも前走・香港マイルと同じジョッキーが手綱を取るのが強調材料といえるだろう。ブリッシュラックには、前走のモッセから乗り替わりになるとはいえ、一昨年の優勝時にも手綱を取ったB.プレブルが配されている。
これら各騎手の近況を知るうえでは、香港賽馬会が公開しているのリーディング騎手ランキングが参考になる。

■香港リーディング騎手ランキング 2008/06/05
Jockeys_ranking_of_hong_kongデータは、香港賽馬会公式サイトより引用

ホワイト・プレブルは第1位と2位の座を分け合い、ドゥルーズは第7位。今回が初来日となるグッドババの鞍上の戦績がやや低調か?という印象を受けるけれど、昨シーズンには67勝を挙げてリーディング第3位の実績を残しているので、その技量に不足はない。過去の仏2000ギニーやオークスを制した実績も残している。この3人、岩手競馬に例えて言うなら、菅原勲・小林俊彦の両3000勝ジョッキーに加えて、若手のエース・村上忍が3人まとめて参戦してくるようなもので、それだけでも馬券的には軽視できないと言うべきだろう。
マイル王・ダイワメジャーが現役を去った後、いまだ混迷ムードが続くわが国のマイル戦線。果たして強力な鞍上を配して安田記念を本気で獲りに来ている香港勢に対応できるかどうか?今年に関しては、本気度の高い香港勢に一日の長があるのではないか?という気がする。

<結論>
◎アルマダ(好利威)
○グッドババ(好爺爺)
▲スズカフェニックス(鈴鹿鳳凰)
△スーパーホーネット(超級黄蜂)
×ウオッカ(伏特加)
注ブリッシュラック(牛精福星)
注エアシェイディ(気亜快駒)
注オーシャンエイプス(海猿)

例年にも増して本気度の高いチャンピオンズマイル1・2着馬によるワンツー再現が有力と考える。前走で優勝したグッドババよりも、2着のアルマダを上位を見立たのは、鞍上(ホワイト)調教師(香港リーディングトレーナー・サイズ師)の技量を重視してのジャッジ。グッドババとの対戦成績が3戦3敗、初来日で初の左周り出走という情報が懸念されているせいか?単勝5倍台の支持を集めるグッドババとは対照的に、アルマダは単勝23倍台の低評価となっているが、両者の力関係にそれほどの差はない。左回りへの対応に関しても、サイズ師がこのようなコメントを残している。

Size has been more than happy with Armada's preparation in Japan. He says Armada won't have any trouble adjusting to anti-clockwise way of racing and believes his six-year-old is capable of finding some improvement on his run in the Champions Mile when second to Good Ba Ba.

「サイズ師は、日本でのアルマダの仕上がりに満足している。左回りコースへの対応にも何ら問題はなさそうで、グッドババの2着となった前走チャンピオンズマイル当時よりも、上積みがあると、6歳の同馬に信頼を寄せている。」
(英文は香港賽馬会公式サイトより引用、超訳は当ブログ管理人)

良馬場だった土曜の東京芝コースでのレースを振り返ってみても、大外一気の差しに賭ける器用なタイプよりも、一歩先に抜け出せる器用さを備えた競走馬のほうが有利であることは明白。外目16番枠からの発走でも、名手ホワイトの手綱捌き込みでアルマダを首位候補の筆頭と評価したい。

日本勢では、距離千四の京王杯を完勝しているスーパーホーネットよりも、スズカフェニックスを上位に評価。後方待機なら上がり32秒台の決め手も繰り出せる同馬が、中団の位置につけたとき、果たしてどれほどの脚が使えるのか?まだ未知数な部分は残るが、千二~千六の路線で常に馬券圏内に食い込んできた安定味を買いたい。以下では、ウオッカも前走より馬体重が増えているようなら、府中コースへの適性から軽視できない。穴で、素質馬オーシャンエイプスなどの馬券も少々。

キルトクールは案外と難しいが、大外枠のドリームジャーニーを指名。一瞬のキレで勝負するカミソリタイプがこの大外枠。道中のタメを効かせるのが難しいうえに、府中の直線も少し長すぎるように思える。

6月 8, 2008 08年競馬予想・回顧 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33923/41461060

この記事へのトラックバック一覧です: 【安田記念】屋根から考える香港勢の取捨選択:

» 買い目絞って 安田記念 トラックバック 雲國齊の無謀
研究所を辞めて、別の教育機関に移った先輩と久々に顔を合わせ、飲みに連れて行ってく 続きを読む

受信: 2008/06/08 7:54:54

» 安田記念 香港の人気 トラックバック 雲國齊の無謀
香港賽馬会のHPには、現地で発売されているオッズが掲載されている。現地時間7時現 続きを読む

受信: 2008/06/08 8:27:07

» 安田記念予想 トラックバック 気まぐれなサイコロVR
ベルモントSに出走予定だったカジノドライブはアクシデントがあって出走を取りやめることになったのは残念。これで注目は無敗の3冠馬誕生になるかの一点になった。 土曜に行われたユニコーンSはユビキタスの圧勝。時計の出やすいダートだったにしても勝ち時計は優秀。こういう結果になると、この馬をちぎったサクセスブロッケンはダートだとお化け級ということが示された。 春の東京G?5連戦の最終戦安田記念。今年こそは当てたいが…。 【東京11R:安田記念】 ◎?スズカフェニックス ○?スーパーホーネット ▲?ウオッカ ... 続きを読む

受信: 2008/06/08 8:55:29

» 安田記念の予想 トラックバック 風を追いかけて
安田記念 ◎ 17番 スズカフェニックス ○ 11番 スーパーホ... 続きを読む

受信: 2008/06/08 14:27:33

» ウォッカ強かった 安田記念回顧 トラックバック 雲國齊の無謀
5 ○ウオッカは強かった。「良い脚一瞬」という説もあったが、公営系のJKが追った 続きを読む

受信: 2008/06/08 16:51:05

» 岩手競馬☆軸馬予想 トラックバック 岩手競馬の軸馬予想
穴馬が飛んできて波乱となったとしても、軸馬を押さえていれば大丈夫 続きを読む

受信: 2008/06/14 3:37:38

コメント

アルマダの選択、ビタリでしたね。
まいりました。
私も、一応獲りましたが、最近当たってないので、枠連にしたため、トリガミでした。

投稿: フセイン八木 | 2008/06/09 1:42:45

安田記念のアルマダ。時計が速くイン有利という馬場状態が向いていたようで、ゴールまで渋太い粘りが持続しました。
それにしても、そのアルマダを並ぶ間もなく交わしていったウオッカの強さには、あらためて驚かされました。レース後のサイズ師のコメントを借りれば、まさしくdifferent classだったと思います。また、馬体重が増えていたけれど、パドックを見る限り、あまりお釣りは残っていなかったので、宝塚記念をスキップするという陣営の判断も正解でしょう。復帰後は是非、ダイワスカーレットに借りを返してもらいたいものです。

投稿: 山城守 | 2008/06/15 10:08:37

コメントを書く