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2008/06/15

【エプソムC】サンデー系の受難は今年も続くのか

Fast_rock_at_fuchu_s土曜日の朝、岩手・宮城の両県で震度6強を記録した地震には、ほんとうに驚かされた。被害を受けた地域の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
こんな時に不謹慎との誹りを受けそうだが、1ファンとしてやはり気がかりなのは、岩手競馬への影響だ。震源に近い水沢競馬場では、地震当日の土曜日も平常通り場外発売が行われた模様であり、まずは一安心といったところだが、先行きは予断を許さない。開催中の盛岡への競走馬の輸送や、馬券の売上に何らかの影響が及ぶことは必至だろう。水沢に生活拠点を置く厩舎関係者や騎手にとっても、不安のなかでレースを強いられる辛い開催になりそうだ。だが、こんなときだからこそ、被災地の方々を元気づけるような熱戦を期待したい。遠く府中の杜から、エールを送ります。

さて、東京競馬はいよいよ春開催のフィナーレ。メイン競走にはG3の重賞・エプソムCが組まれている。このレースは、知る人ぞ知るサンデーサイレンス系種牡馬の鬼門というべき一戦だ。
コース改修が施された03年以降、エプソムCに出走したサンデー系産駒の成績を改めて確認してみると「0-0-2-25」。サンデー直子だけでなく、フジキセキやダンスインザダーク産駒のような孫の世代も含め、まだ1頭も連に絡めていないことに改めて驚かされる。
この事実が何を意味しているのか?といえば、まず第1に開催後半・しかも雨の影響を受けることが多い季節ゆえに芝コースの傷みが確実に進行しているということ。そして、そのような馬場コンディションゆえ、毎年のように上がりの速さを要求されない我慢比べのような競馬が繰り返されているということだ。
良馬場で競馬が行われる今年も、果たして昨年までと同様に、サンデー受難の結果が繰り返されるのか?その見極めが、レースの行方を占ううえでの最大のポイントと言えるだろう。

そんな視点から、今シーズンの府中・春開催の芝コースの推移を振り返ってみると、前半戦こそ、コース取りや脚質を問わない中立的なレースが多かったものの、NHKマイルCの頃から露骨にイン有利の傾向が表面化してきたことに注意を要する。先週の日曜10レース・湘南Sが終了した直後の武豊騎手のコメントを拝借していうと、「外を回しても伸びない変な馬場」。それでいて、良馬場になると、かなり速い決着時計が記録される。開催後半=内が荒れて外が伸びる、時計の掛かる馬場というセオリーからすると、まさしく正反対の傾向が表れているわけだが、こんなコンディションのなかで活躍している競走馬の血統背景を確認してみると、実は、例年とあまり差がないことがわかる。ノーザンダンサーに代表される芝のパワー血統や、ダート競馬向きの系統が活躍しているのだ。

例えば、土曜10レースのエーデルワイス賞(3歳・芝千六)では、ノーザンダンサー系(タケショウオージ・ロードニュースター)がワンツーを独占。3着にも母父ノーザンのマイネルファルケが粘ったわけだが、ノーザン系優位の傾向は、実は昨年の同レースと共通している。また、土曜・最終レース(稲村ヶ崎特別・芝二千)では、スペシャルウィーク産駒のエルソルダードが優勝したが、この馬自身、父の産駒らしくなく530キロ台の大型馬で、瞬発力よりも持続力こそが持ち味というタイプ。昨年のこのレースで勝利したソリッドスライダー(バブルガムフェロー産駒)も、同じような持続力型だった。さらに稲村ヶ崎特別の3着には、去年も今年もミスプロ系種牡馬の産駒が食い込んでいるのも、両年の馬場が近似した状態にあることの傍証と言えないだろうか?
このように土曜競馬の傾向からは、今シーズンも開催末の芝の状態が、瞬発力型のサンデーにとって、決して有利な状態ではないことが推測できる。上がりの鋭さよりも、我慢強さ。さらには有利といえる内目のコース取りを選択できる脚質を重視して、上位候補を絞り込んでいきたい。

<結論>
◎ファストロック
○ブライトトゥモロー
▲ヒカルオオゾラ
△マイネルキッズ
×イクスキューズ
×ダブルティンパニー
×トーホウアラン
×サンライズマックス

とんとん拍子でオープンに登り詰めてきた藤沢和雄厩舎の上がり馬ファストロックの先行力に期待してみる。血統表には父方にも母方にもノーザン系が一杯で、母の父にはブラッシンググルーム系のナシュワン。持ち時計の短縮という宿題はあるけれど、開催後半の荒れた芝への適性が高そうだ。黙っていれば次開催以降、降級の恩恵に預かれるのに、敢えて安藤勝己を鞍上に起用してきたことにも注目したい。ちなみに、同馬は当ブログ管理人が会員になっている広尾TCの所属馬だが、残念ながらこの馬に関して、自分は一口も権利を持っていません。贔屓目無しの純然たる予想です。
これに続くのが、昨年の2着馬ブライトトゥモロー。ほぼ全馬が上がり33秒台で駆けた新潟大賞典では力を出し切れなかったが、瞬発力から持続力へと重視される要素が変わる条件変更で変わり身を期待できるだろう。
人気のヒカルオオゾラは、サンデー系・マンハッタンカフェの産駒。前走で示した時計の速いマイル戦への対応力は、同馬が単なる瞬発力型でないことを裏付けているが、不安材料は鞍上のスイッチ。秋山騎手やペリエとのコンビでは好位からレースを進めることが多いこの馬の手綱を武豊騎手が取ったとき、過去2回はいずれも控える策を選択している。常識的にはトップジョッキーへの乗り替わりで勝負なのかもしれないが、こと今回に限っては、ラチ沿い付近の有利なコース取りへと各馬が殺到するなかで、タメ殺しのリスクが怖い。
以下では東京巧者のマイネルキッズ。府中冬開催から久々の登場となるが、過去5年、前走から10週以上の間隔を取って出走してきた馬の好走例が少ない一戦だけに、仕上がりの具合を慎重に確認する必要がありそう。

キルトクールは、ドリーミーオペラ。オペラハウスの直子で、ヨーロッパタイプのノーザン系だが、時計の速い今の府中では少し鈍重すぎる印象をぬぐえない。時計の速い良馬場での持ち時計が致命的に不足している。

6月 15, 2008 08年競馬予想・回顧 |

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