« リコーCaplio GX100で中山競馬・弥生賞を撮る | トップページ | 【スプリングS】芝千八・持ち時計1分48秒フラットが分水嶺 »

2008/03/16

【中山牝馬S】混戦で浮上する差し馬を占う

Kiss_to_heaven_at_yasuda_kinen_07中山芝・内回りの千八。3月開催では、開幕週のG2中山記念、3週目の古馬牝馬G3・中山牝馬S、そして4週目の3歳戦フラワーC・スプリングSと計4回、この距離での重賞競走が組まれている。このうち唯一のハンデ戦・中山牝馬ステークスは、他の3重賞とはちょっと異なる特徴的な傾向が表れているレースである。ほぼ毎年のように、先行勢が苦戦を強いられ、上位には中団・後方からの差しタイプが台頭しているということだ。
実際、過去5年分のデータを遡って連対馬の脚質を確認してみると、05年の優勝馬ウイングレット(道中2番手)ただ1頭を例外として、残る全連対馬が差し・追込タイプによって占められている。開幕週の中山記念では、ラチ沿いのグリーンベルトを進む逃げ・先行勢が大活躍しているが、それからたった2週間後に、まったく対照的な脚質傾向へと変化していることが興味深い。
Aコースが使用される春開催も3週目ともなれば、馬場状態も少しづつ傷みが蓄積してくるので、確かに内を通れる先行馬が一概に有利とは言い切れない。展開次第で逃げ馬が残ったり、外からの差しが決まったりと、レースによって一進一退の攻防が続くのが、この時季の芝の競馬の特徴と言えるだろう。だが、3週目の牝馬重賞で差し有利の傾向を生み出しているのは、おそらく馬場状態の悪化というよりも道中のペースによる影響のほうが大きい。

牝馬同士のハンデ戦で、G1級の実績馬が出走することも少ないこの一戦。エントリーしてくる以上、どの陣営もそれなりに色気をもっているわけで、しかも16頭の多頭数。それゆえスタート直後から、不利のない良いポジションを確保したいという各騎手の思惑が強く働く。その結果、発馬から最初のコーナーに飛び込むまで僅か200メートルの間で先行各馬の隊列がすんなりとは落ち着かず、互いに牽制し合うような先行争いが向正面直線以降にまで持ち越されることになる。こうなってしまうと、ペースのほうも淀みない流れに陥ってしまいがちで、息を入れる間のない先行勢にとっては苦しい展開になっていく。
雨の影響で道悪が残った昨年のレースでも、数字に表れたペースそのものは決して速くなかったが、1角に各馬が殺到した結果、内目の馬がブレーキをかける不利を受けたりして、序盤~中盤の先行争いは、神経をすり減らすような展開になっていたと思われる。中盤以降は12秒前後のラップが連続する淀みないペースになったが、道悪の影響を補正して考えると、これは先行馬にとってキツい流れ。結局、ゴール前では道中中団・後方を進んでいた差し馬がワンツーを占める決着となった。
ただし、ここで注意を払っておきたいのは、差し馬といっても後方大外をぶん回していくような乱暴な戦法では、中山の短い直線で届かない場合も多いということだ。スムーズに馬群を捌いて浮上できる器用さと、直線で前が開く幸運に恵まれることが上位入線の条件というべきだろう。ハンデの数値なら、54キロ~56キロ前後の目方を課された重賞常連組が狙い目。これ以下の軽いハンデを与えられた格下の伏兵が台頭できる余地は、あまりないと考えておきたいところだ。

<結論>
◎キストゥヘヴン
○ハロースピード
▲レインダンス
△ニシノマナムスメ
×アルコセニョーラ
×タイキマドレーヌ
×ヤマニンアラバスタ
×コスモマーベラス

逃げ馬シェルズレイが控える戦法を臭わす今年の場合、例年並みの先行争いが再現されるかどうか微妙だが、少なくとも極端なスローペースに落ち着く可能性は少ないとみて、差し馬優勢のパターンを想定してみた。
また、明け4歳勢は、休み明け初戦をこのレースで迎える馬が多いというのも、今年の特徴だ。かつてあまり好走事例のないパターンであり、4歳馬に人気が集中するようなら、むしろ人気の盲点となっているベテラン牝馬に狙いを定めてみるのも一手だろう。
キストゥヘヴンは2年前の桜花賞以降、勝利から遠ざかっているが、かつてフラワーCを制した中山芝千八が得意コース。昨年のレースでも、56キロを背負いながら差のない5着まで差を詰めてきている。馬群のど真ん中から単騎で伸びてきた前走・京都牝馬Sの内容も悪くなかった。今回は内目の枠順から馬群を捌くことが条件になるが、シェルズレイが飛ばして直線各馬がばらける展開になれば、ゴール前台頭の可能性は小さくないとみる。
以下では印の各馬。4歳勢なら休み明けの人気馬よりも使われている順調さを買って、ハロースピードの決め手に注目してみたい。

キルトクールは、ダンスオールナイト。晩成の血筋と秘めたる決め手がここでも脅威と映るが、前走・条件戦からの挑戦による好走例は過去に少なく、人気ほどの信頼度はないと考えた。

3月 16, 2008 08年競馬予想・回顧 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33923/40513277

この記事へのトラックバック一覧です: 【中山牝馬S】混戦で浮上する差し馬を占う:

» ハンデの妙 中山牝馬S トラックバック 雲國齊の無謀
春闘に向け、福田総理が異例の「賃上げ要求」をしたそうだ。企業の利益は回復傾向にあ 続きを読む

受信: 2008/03/16 8:26:43

» 中山牝馬S、フィリーズレビュー予想 トラックバック 風を追いかけて
昨日は仕事で予想が出来なかったので・・・ 今日は気合い入れて(笑) 中山牝馬ステ... 続きを読む

受信: 2008/03/16 15:40:46

» 代用品で・中山牝馬S トラックバック 雲國齊の無謀
予想は外れたものの、代用品が来てくれたお陰で(^^;;;)。 ようやくいつものパ 続きを読む

受信: 2008/03/17 7:36:24

コメント

コメントを書く