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2008/03/30

【高松宮記念】中京千二・1分7秒台の決着で浮上する馬

Suzuka_phoenix_at_yasuda_kinen_2007春の中京開催もいよいよ最終週。芝コースは5週間も連続して使い込まれ、そろそろ内側から傷みが蓄積してくるはず。例年であれば時計を要する競馬になって、外から差す馬が有利になる頃合いなのだが、今年の場合はいつもの年と様相が異なる。使われても、使われても芝に痛んだ形跡が見えず、開幕当初と同様に速い時計の出るコンディションが維持されているのだ。
例えば、先週(4週目)の日曜メイン・トリトンS(芝千二・準オープン)の決着タイムは1分7秒8。この時計は、これまで3月開催・4週目に施行されてきた過去の高松宮記念の優勝タイムを凌駕する水準である。しかも、上位各馬は差し脚質ながら、いずれも内目のコース取りを選択した馬たちだった。
さらに1週経過した今週土曜日の中京競馬では、芝千二のレースが2戦(古馬500万下・1000万下)施行されたが、勝馬の走破時計はいずれも1分8秒台半ばを記録している。この時計、500万下なら優秀、1000万下であれば平均の水準だが、開催5週目になっても、条件戦でまだこのタイムが出ること自体、やはり注目すべきだろう。どうやら中京の芝は、今週も前週同様、速い時計の出やすいコンディションをキープしているらしい。
G1レベルになれば、条件戦より1秒以上は速い時計の争いになることは必至。となれば、今年の高松宮記念は、1分7秒台半ばの攻防になってきそうな予感がする。脚質的にも外を通る差し馬が有利とは言えず、いかにロスのないコース取りをできるか?道中のポジションが上位各馬の明暗を分かつことだろう。連覇の偉業達成に向けて、今年もここにエントリーしてきた差し馬・スズカフェニックスにとって、いささか気になる材料ではある。

元々マイルから中距離路線を主戦場にしてきたスズカフェニックスの場合、スプリント戦での速い持ち時計がないというのが泣き所。道悪馬場だった昨年の優勝タイムも1分8秒9と、時計そのものは凡庸な水準だった。安田記念や東京新聞杯など良馬場のマイル戦なら、1分32秒台で走破できる時計的裏付けはあるものの、距離千二の電撃戦で1分7秒台での決め手の優劣が問われたとき、果たしてどこまでのパフォーマンスを発揮できるかは、神のみぞ知るといったところか?さらには陣営も「ショック」と公言する最内枠から発走。中京千二を得意コースとする福永祐一騎手への手替わりは減点材料にならないが、連覇に向けて超えなければならない壁はけっして低くない。

<結論>
◎スーパーホーネット
○スズカフェニックス
▲ファイングレイン
△キンシャサノキセキ
×ローレルゲレイロ
×ペールギュント
注トーセンザオー
注マイネルシーガル
注タマモホットプレイ

高速決着での持ち時計の裏付けに欠ける・・・・スズカフェニックスに次いで人気を集めるファイングレインスーパーホーネットに関しても、その点では事情は一緒というべきだろう。ただし、例年より良好な芝の状態を考えると、同じ差しタイプでも追込一辺倒の馬よりも、器用に前目の位置から差せる脚質を重視したい。休み明けのスーパーホーネットを、敢えて優勝に一番近い存在と評価したのは、そんな理由による。坂路調教でも休養前と替わらぬ時計で動けており、状態面の不安もないとみた。
近走の充実ぶりが著しいファイングレインは、内目の枠順で幸騎手がラチ沿いから抜け出すコース取りに固執しそうな予感。果たして前が開くかどうか?こればかりは、何とも言えず、優勝の可能性もありうる三番手と評価したい。
この上位3頭に、電撃戦になって折り合える可能性を残すキンシャサノキセキを加えたメンバーによるワンツー決着が有力と思われるが、3連単・3連複のヒモ候補なら、伏兵への目配りも欠かせない。昨年2着で波乱を演出したペールギュント、中京コース巧者のトーセンザオー、距離短縮あるいはコース替わりで大変身の余地を残すマイネルシーガルタマモホットプレイあたりまでマークをしておきたい。
キルトクールは、オーシャンSを制したプレミアムボックス。力をつけていることは認めるものの、千~千二の短距離路線専業組よりも、別路線からの転戦組を優先すべきというのが、近年の短距離G1の鉄則だ。

3月 30, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2008/03/23

【スプリングS】芝千八・持ち時計1分48秒フラットが分水嶺

Kyodo_tushin_hai_2008前走で距離千八の重賞レース(きさらぎ賞もしくは共同通信杯)に出走し、3着以内の好成績を残してきた馬が強い。過去5年のスプリングS優勝馬のうち、4頭がこの条件に該当。同距離の重賞好走馬が、経験を糧にここでも大威張りという構図がすっかり出来あがっている。
とはいえ、前走・千八重賞で上位という条件を充たしていながら、ここで良績を残せなかった馬(05年のきさらぎ賞2着馬・マキハタサーメット)もいるわけで、何が好走・凡走を分かれ目になっているのか?もう少し踏み込んで考えたい。その年々の出走メンバーのレベルや馬場状態にも左右されるので、断定的な結論は見い出し難いが、好走の必要条件として、いくつか仮説を想定することはできるだろう。
たとえば、前走の走破時計に注目するという手がある。ブラックタイドメイショウサムソンフライングアップル。これらのスプリングS優勝馬は、いずれも前走・良馬場で1分47秒台後半~48秒フラットの時計を記録している。これに対して、マキハタサーメットの場合はきさらぎ賞でハナ差の2着ながら、走破時計自体は1分48秒5といかにも平凡な水準だった。ひとくちに前走・千八重賞組といっても、1分48秒台を切る持ち時計の裏付けがないと、本番直前のここでは苦しいのかもしれない。
この仮説を検証するために、過去4年分のデータを対象に前走時計別のスプリングS着順を確認してみると、良馬場で1分48秒以内なら「3-0-1-0」、それよりも遅い時計だと「0-1-0-6」・・・・どうやら、1分48秒0というポイントが好走・凡走の分水嶺を形成しているようだ。

さて、この仮説を物差しにして、今年の出馬表を見渡してみると、前走・千八重賞組は、共同通信杯からショウナンアルバサダムイダテン、きさらぎ賞からレインボーペガサススマイルジャックレッツゴーキリシマアルカザンの計6頭がエントリーしている。このうち共同通信杯組は両頭とも1分48秒0の壁をクリアしており、ここでも有力という評価で問題はない。悩ましいのは、きさらぎ賞組の評価だ。勝ったレインボーペガサスの走破時計が1分48秒8。表面上の数値だけならお世辞にも優秀とは言い難い水準だが、これをどう解釈するかが予想上の難題である。
きさらぎ賞組に情状酌量の余地があるとするなら、今年の京都競馬場・芝コースの状態が例年よりも時計を要するコンディションだったという事実を再考すべきだろう。手元のメモに記録しているきさらぎ賞当日の馬場差(グリーンチャンネル・先週の結果分析)を確認してみると、06年~07年は「+0.5」、これに対し今年の場合は「+1.2」。今年は例年より0.7秒も余計に時計を要している。馬場差も考慮に入れ単純計算してみると、仮に昨年のレースにレインボーペガサスが出走していれば、1分48秒1で距離千八を走破できたという計算も成り立つ。
このようにあれこれ考えていくと、結局、きさらぎ賞組も軽視できないという結論になってしまう。おかげで予想のほうはますます混沌としてくるが、とりあえず上位拮抗の大混戦という構図だけはハッキリとしてきた。前走千八重賞組以外の各馬への目配りも怠らず、選択肢を手広く検討すべきレースと言えるだろう。

<結論>
◎アサクサダンディ
○ショウナンアルバ
▲スマイルジャック
△レインボーペガサス
×レッツゴーキリシマ
×ドリームシグナル
×サダムイダテン

前走千八重賞上位・持ち時計も水準をクリアしているショウナンアルバは、このレースの本命にふさわしい条件を充足している。だが、その2週間後、同じ府中の芝千八で500万下条件ながら1分47秒8の時計を叩き出したアサクサダンディのほうが、馬場差を考慮した時計的価値では、共同通信杯組を凌駕しているように思える。この上がり馬、2走前(若竹賞)の対戦成績から、ショウナンアルバ・スマイルジャックあたりを相手にしても、全く臆することがない。気性の成長や叩かれつつの上昇度合いも考慮に入れ、敢えて中心視してみる。
以下では、前走・千八重賞の上位組を中心に手広く狙ってみたい。正月開催のマイル戦でアサクサダンディに先着している素質馬オーロマイスターも悪くはないが、中間一頓挫あった調整過程が不安材料。重賞級の馬体の良さと将来性には敬意を表しつつも、今回は敢えてキルトクールに指名する。

3月 23, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2008/03/16

【中山牝馬S】混戦で浮上する差し馬を占う

Kiss_to_heaven_at_yasuda_kinen_07中山芝・内回りの千八。3月開催では、開幕週のG2中山記念、3週目の古馬牝馬G3・中山牝馬S、そして4週目の3歳戦フラワーC・スプリングSと計4回、この距離での重賞競走が組まれている。このうち唯一のハンデ戦・中山牝馬ステークスは、他の3重賞とはちょっと異なる特徴的な傾向が表れているレースである。ほぼ毎年のように、先行勢が苦戦を強いられ、上位には中団・後方からの差しタイプが台頭しているということだ。
実際、過去5年分のデータを遡って連対馬の脚質を確認してみると、05年の優勝馬ウイングレット(道中2番手)ただ1頭を例外として、残る全連対馬が差し・追込タイプによって占められている。開幕週の中山記念では、ラチ沿いのグリーンベルトを進む逃げ・先行勢が大活躍しているが、それからたった2週間後に、まったく対照的な脚質傾向へと変化していることが興味深い。
Aコースが使用される春開催も3週目ともなれば、馬場状態も少しづつ傷みが蓄積してくるので、確かに内を通れる先行馬が一概に有利とは言い切れない。展開次第で逃げ馬が残ったり、外からの差しが決まったりと、レースによって一進一退の攻防が続くのが、この時季の芝の競馬の特徴と言えるだろう。だが、3週目の牝馬重賞で差し有利の傾向を生み出しているのは、おそらく馬場状態の悪化というよりも道中のペースによる影響のほうが大きい。

牝馬同士のハンデ戦で、G1級の実績馬が出走することも少ないこの一戦。エントリーしてくる以上、どの陣営もそれなりに色気をもっているわけで、しかも16頭の多頭数。それゆえスタート直後から、不利のない良いポジションを確保したいという各騎手の思惑が強く働く。その結果、発馬から最初のコーナーに飛び込むまで僅か200メートルの間で先行各馬の隊列がすんなりとは落ち着かず、互いに牽制し合うような先行争いが向正面直線以降にまで持ち越されることになる。こうなってしまうと、ペースのほうも淀みない流れに陥ってしまいがちで、息を入れる間のない先行勢にとっては苦しい展開になっていく。
雨の影響で道悪が残った昨年のレースでも、数字に表れたペースそのものは決して速くなかったが、1角に各馬が殺到した結果、内目の馬がブレーキをかける不利を受けたりして、序盤~中盤の先行争いは、神経をすり減らすような展開になっていたと思われる。中盤以降は12秒前後のラップが連続する淀みないペースになったが、道悪の影響を補正して考えると、これは先行馬にとってキツい流れ。結局、ゴール前では道中中団・後方を進んでいた差し馬がワンツーを占める決着となった。
ただし、ここで注意を払っておきたいのは、差し馬といっても後方大外をぶん回していくような乱暴な戦法では、中山の短い直線で届かない場合も多いということだ。スムーズに馬群を捌いて浮上できる器用さと、直線で前が開く幸運に恵まれることが上位入線の条件というべきだろう。ハンデの数値なら、54キロ~56キロ前後の目方を課された重賞常連組が狙い目。これ以下の軽いハンデを与えられた格下の伏兵が台頭できる余地は、あまりないと考えておきたいところだ。

<結論>
◎キストゥヘヴン
○ハロースピード
▲レインダンス
△ニシノマナムスメ
×アルコセニョーラ
×タイキマドレーヌ
×ヤマニンアラバスタ
×コスモマーベラス

逃げ馬シェルズレイが控える戦法を臭わす今年の場合、例年並みの先行争いが再現されるかどうか微妙だが、少なくとも極端なスローペースに落ち着く可能性は少ないとみて、差し馬優勢のパターンを想定してみた。
また、明け4歳勢は、休み明け初戦をこのレースで迎える馬が多いというのも、今年の特徴だ。かつてあまり好走事例のないパターンであり、4歳馬に人気が集中するようなら、むしろ人気の盲点となっているベテラン牝馬に狙いを定めてみるのも一手だろう。
キストゥヘヴンは2年前の桜花賞以降、勝利から遠ざかっているが、かつてフラワーCを制した中山芝千八が得意コース。昨年のレースでも、56キロを背負いながら差のない5着まで差を詰めてきている。馬群のど真ん中から単騎で伸びてきた前走・京都牝馬Sの内容も悪くなかった。今回は内目の枠順から馬群を捌くことが条件になるが、シェルズレイが飛ばして直線各馬がばらける展開になれば、ゴール前台頭の可能性は小さくないとみる。
以下では印の各馬。4歳勢なら休み明けの人気馬よりも使われている順調さを買って、ハロースピードの決め手に注目してみたい。

キルトクールは、ダンスオールナイト。晩成の血筋と秘めたる決め手がここでも脅威と映るが、前走・条件戦からの挑戦による好走例は過去に少なく、人気ほどの信頼度はないと考えた。

3月 16, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (3)

2008/03/10

リコーCaplio GX100で中山競馬・弥生賞を撮る

P1150086馬券にヤラれっぱなしで財布に余裕があるわけでもないのに、物欲の赴くままデジタルカメラを新調してしまった。
これまでは競馬場行きのお供として、手のひらサイズにすっぽりと収まるパナソニックのコンパクト機を愛用してきた当ブログ管理人だが、パドックを周回しながら動く被写体を撮影するのに、超小型機の性能的限界を感じていたのも事実。それに経年変化でバッテリーの保ちも随分悪くなってきた。そろそろ買い換えどきかなと思っていたが、今さら浜崎あゆみの宣伝に釣られもう一度同じような製品に乗り換えるつもりもなく、もう少し本格的な撮影ができる機種が欲しくなってきた。
レースシーンも含め本気で写真を撮るつもりなら、デジタル一眼レフという選択が正解なのだろう。しかし、コンパクト化が進んできたとはいっても、それなりのサイズと重量があって、形もいびつな一眼レフをバッグのなかに携え、競馬場内を歩き回る自分というのが、ちょっと想像できない。そこで注目したのが、リコー製のコンパクトカメラである。
リコーといえば、銀塩時代からの伝統を受け継ぐ名機"GR DEGITAL"の評判が名高いが、当ブログ管理人が選んだ機種は、それとよく似た外観の"Caplio GX100"という機種。正直に白状すると、初めは"GR DEGITAL"の描写力に魅力を感じ、こちらを中心に検討していたのだが、28mm単焦点のこだわりカメラというコンセプトが、競馬場のパドックを撮るという目的でも果たして通用するのか、イマイチ確信がもてなかった。それなら、ほぼ同等の性能を有し、なおかつズーム機能と手ぶれ補正が付いた"GX100"のほうが一般的なデジカメに近い感じがするし、より使い勝手も良いだろうとジャッジした次第である。
新しい機種を手にすれば、その使い心地を試してみたくなるのが人情というもの。そんなわけで、中山競馬場に突撃し、弥生賞のパドックを周回するクラシックの主役候補たちを激写してきた。

第10レースの観戦をパスして、パドック最前列の絶好位も無事確保。あとはあれこれ設定を調整しながら、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる式にパシャパシャと撮りまくるのみである。この日は幸いなことに好天に恵まれた日曜日。グリコのおまけみたいで可愛らしいGX100付属の液晶ビューファインダーから覗いてみるパドックの景色も、いい感じだ。
で、この日一番デキが良く撮れたと思う写真がこれ。「止ま~れ」の騎乗合図の後、石橋脩騎手を背に乗せてポーズを決めてくれたホッカイカンティである。

Hokkai_kanthi_at_yayoisho_08_1_5
Caplio GX100、24mm、プログラムAE
F5.8、1/400秒、露出補正-0.3EV、ISO100

原寸大だとファイル容量が巨大すぎるため、適当なサイズにトリミングしてみたが、それ以外はまったくの無修正。好天の野外、しかも順光という撮影環境で、被写体がぴたりと静止してくれれば、これほど鮮やかな表現力を発揮してくれるのが素晴らしい。描写性能の絶対値は、凡百のコンパクト機と雲泥の差と言ってよいだろう。

しかし、パドックの競走馬というのは、本来、動きのある被写体。ピント合わせや手ぶれ・被写体ぶれとの兼ね合いが結構難しく、ちょっと間違うとシャープさに欠ける写真になってしまう懸念が常につきまとう。対応策はできるだけカメラの位置を固定し、一定以上のシャッタースピードを確保しながら撮影することに尽きるわけだが、"Caplio GX100"にはそんな被写体向けにシーンモード(スポーツ)という機能が搭載されている。そこで、今回さっそくこのモードを試してみたのだが、結果、意外な盲点が発覚してしまった。

Black_shell_at_yayoisho_08_1_2
Caplio GX100、24mm、スポーツモード
F7.2、1/800秒、露出補正-0.3EV、ISO322

被写体はパドックを悠然と周回していくブラックシェル。シャッタースピード自体は1/800と先の写真の倍の速さが出ているが、拡大してみると画面全体がなにやらザラついた質感になっていることがわかる。この画質低下の原因は、スポーツモードで自動的に選択されるISO感度の設定にありそう。すなわち、先のホッカイカンティの写真ではISO100なのに対して、こちらはISO322。どうやら、GX100はスポーツモードでのシャッタースピードを確保するために、ISO感度を自動調整するという手段を講じているらしい。
一般にISO高度が高くなればなるほど、少ない光量でも高速のシャッタースピードで撮影することが可能となる反面、ノイズが目立ってきて画質が悪くなるというデメリットがあることはよく知られているが、本機のスポーツモードでは、そんな特性が少々露骨に強調されてしまう印象を受ける。手ぶれ・被写体ぶれは確かに好ましくない現象だが、ぶれがなくても、ノイズが混じって画質が低下してしまっては元も子もない。
今回、好天の撮影環境でこれだけノイズが目立ってしまったわけだから、仮に曇天や夜間の撮影環境になれば、さらに高感度のISOが選択され、より画質が荒くなってしまう懸念は否めないだろう。この調子だと動きのある被写体を撮る場合でも、安易にスポーツモードに頼ることなく、絞りを調整しながら一定以上のシャッタースピードを確保するという正攻法の撮影を心がけた方が良さそうだ。

シャッターボタンさえ押せば、誰でもどこでもソコソコの写真を撮れますという楽なカメラではないが、その分、撮影者による調整の余地が大きく、設定ひとつで素晴らしい描写力を発揮してくる"Caplio GX100"。まだまだ、このじゃじゃ馬を手なづけたとは言い難い当ブログ管理人だが、新しい愛機を手にしたおかげで、競馬場に行く楽しみがまたひとつ増えたのも事実。次回こそはピタリと折り合いをつけ、持ち前の鋭い決め手を引き出してみたいと、密かに心に誓っている。

3月 10, 2008 パソコン・インターネット, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (2) | トラックバック (1)

2008/03/09

【弥生賞】混迷を象徴する多頭数のトライアル戦

Take_mikazuchi_at_kyodo_tushin_hai_皐月賞トライアルといえば、弥生賞が小頭数の本命戦、スプリングSが多頭数の混戦になるというのが例年の通り相場だが、今年の弥生賞はいつもの年とは様相を異にしている。16頭フルゲートに、出走馬がずらりと勢揃い。しかも、確たる中心馬が見あたらない。主役不在の大混戦が伝えられる今年の牡馬クラシック戦線を、まさしく象徴するかのような一戦である。この調子だと、10頭前後の出走馬で比較的平穏な決着が続いてきた近年の弥生賞の傾向など、ちょっと参考にできそうもない。コーナー4回の中山内回りに16頭の多頭数がひしめき合う混戦を想定し、予想を組み立てていく必要がある。
また、今年の弥生賞を占うもう一つのポイントは、何が何でも前に行きたい逃げ馬が見あたらないということ。押し出される格好で何かがハナに立てば、それに競りかけようとする馬もなく、少なくとも向正面直線の中間部までは、かなり緩い流れになると想定される。こうなると、センスに長け自在に動けるタイプにとっては、どの枠からでも好位置を取れるという意味でレースを運びやすいが、対照的に気性面に課題を残すタイプは後方で折り合いに専念せざるを得ず、我慢の競馬を強いられる格好になる。

要するに、ペースが一気に加速する3コーナーあたりで、先頭を射程圏に入れるポジションを確保しているかが勝負の分かれ目だろう。その位置からのスパートなら、内を通っても、少々強引に外を回しても、上位でゴールを駆け抜けることができる。しかし、中団より後方に待機していた組にとっては、ひしめき合う馬群を外から迂回する格好になって、追えども追えども前との差が縮まらない、ストレスの溜まる展開になるのではないか。
また例年ならば、既に十分な賞金を確保している実績馬が、本番前のリハーサルとして脚を計るような乗り方をしてくるのも、このレースでたびたび見られる光景だが、今年の場合、そこまで余裕のある馬もいないはず。3頭のみに与えられる皐月賞行きの切符を目標に、本気度の高い激戦を期待したいところだ。

<結論>
◎タケミカヅチ
○フサイチアソート
▲ブラックシェル
△スズジュピター
×マイネルチャールズ
×ホッカイカンティ
×キャプテントゥーレ
×アインラクス

末一手の不器用なイメージを、共同通信杯で見事に払拭して見せたタケミカヅチに注目してみる。外を回して追い込むしか手だての無かったこの馬が内からスルスルと抜け出してきた前走は、思わず我が目を疑ったものだが、VTRで改めて観察してみると、道中の折り合いに全く不安がないことが、あの好走を後押しした最大の要因であることがわかった。奇しくも前走と同じ内目の枠順、しかも右回りの偶数枠なら更に前進を見込めそうな予感がしてくる。
2戦2勝とまだ底を見せていないフサイチアソートも、道中でのセンスの高さがセールスポイント。発馬さえクリアできれば、初コースの中山でも能力発揮に支障はないだろう。大物感を感じさせない華奢な馬体で、いかにもトライアルホースといった風情だが、仮に早熟タイプだとしても、3月のこの時点ならまだ十分上位で通用するはずだ。

さて、ここまでは常識的な予想なのだが、レースの流れを占うという意味で怖いのがブラックシェルの出方である。この馬も発馬に不安を残しており、下手をすると前走の轍をもう一度踏む結果に終わる可能性もある。だが、武豊騎手がそれを逆手に取って、中盤戦のペースが緩んだとき、外からマクリ気味に上がってくるようなら、ひょっとして展開自体を一変させてしまうのかもしれない。イメージしているのは、11年前のランニングゲイルの戦法だ。あの年も今年と同じような混戦だったことを思うと、ちょっと怖いという気がしてくるのだが、果たしてどうだろう。

3月 9, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2008/03/02

【中山記念】先手必勝には理由がある

Kongo_rikishi_o_at_yasuda_kinen_07逃げ馬の活躍が目立つレースである。過去5年のうち、先手を主張しハナを切った馬が3度の逃げ切り勝ちを含め、合計4回も馬券圏内に絡んでいる。開幕週ゆえ、逃げ・先行有利は確かに鉄則だが、歴戦の古馬が集うG2クラスの重賞で、これほど逃げ馬が残るレースというのは、ちょっと他に思い当たらない。中山記念の馬券を当てたいと願うなら、とにかく逃げ馬に注目すること。それが的中馬券を手にするための近道と言えるだろう。
逃げ残り決着の多発を生み出している要因として、真っ先に思い当たるのは、中山競馬場・芝コースのローテーションだ。暮れの開催から中山コースの芝の使い方を振り返ってみると、12月には有馬記念まで4週連続でAコースを使用し、正月開催は最内から6メートルほど外側に仮柵を置いたCコース。そして、中山記念が行われる第2回開催1週目には再び仮柵が除かれ、Aコースで競馬が行われる。すなわち、厳冬期の最も芝が痛みやすい時季に温存されていた最内から6メートルのグリーンベルトが、ここで再び開放されるわけだ。こうなると走りやすい最内部分の芝を通れる逃げ馬が、コース利を生かしてスイスイと逃げ切ってしまえるのも道理というべきだろう。
さらに、中山コースでは05年以降、9月開催の芝の使い方が変化していることにも注目したい。04年のシーズンまでは9月の前半2週がAコース・後半2週にBコースを使っていたのに、05年以降は前半2週Bコース・後半2週がCコースというローテーションに変わって、Aコースを使っていない。その結果、最内から3メートルの芝コースは、12月開催の合計4週しか使われていないフレッシュな状態で、春開催を迎えるようになった。この変化の影響を受けた06年・07年の中山記念では、ともに逃げ馬が後続を突き放して完勝。従来以上に、内を通る逃げ馬有利の傾向に拍車がかかった感がある。

過去2年と同条件のコースローテーションで3月開催を迎えた今シーズン。開幕初日・土曜日の競馬を振り返ってみると、芝で逃げ馬が3連対を飾るなど、行った者勝ちの傾向はどうやら健在の様子だ。これなら、中山記念でも馬券の中心は逃げ馬という見立てで良いだろう。問題は相手探しということになる。
先行・好位勢も悪くはないが、道中で11秒台のラップが連続する重賞の流れで逃げ馬を深追いしすぎるとゴール前の急坂が鬼門。対する差し・追い込み勢も、多頭数の内回りコースで終始外を回していくと、距離ロスの大きさがバカにならない。となれば、勝負所の3~4コーナー、ラチ沿いで我慢してタメを効かせ最後にインから差せる馬が絶好の狙い目になるだろう。出走各馬のこのまでのレースぶりを慎重にチェックしながら、連対の可能性の有無をじっくり吟味していきたい。

<結論>
◎コンゴウリキシオー
○チョウサン
▲カンパニー
△マルカシェンク
×エアシェイディ
注アサカディフィート
注リキッドノーツ

やや強引とも思える大逃げ4角セフティーリード。ダンツキッスイをアーリントンC優勝に導いた余勢を駆る藤田騎手とのコンビなら、コンゴウリキシオーの先手主張はほぼ確実とみてよい。ハナを奪ってしまえば、かなり厳しいペースで逃げても粘りが効いてしまうのがこの馬の身上。道中11秒台のラップが連発する流れに持ち込み、後続の決め手を封じてしまいたい。
相手は内でタメを効かすことができそうな差し馬。チョウサンは、毎日王冠当時の松岡騎手に手綱が戻って、この枠順なら意外と面白い。開幕週の馬場でこそ、キレるタイプだけにここでは俄然注目の1頭になる。57キロで出走できるカンパニーは、東京新聞杯当時、まだ全身冬毛に覆われており体調がひと息か?という印象を受けた。どこまで本来のデキを取り戻しているかがポイントだろう。復帰後自在味を増したマルカシェンクは、立ち回りひとつで連対圏に食い込む可能性を秘める。
前走で初の重賞性はを成し遂げたエアシェイディは、おそらく1番人気の支持を受けると思われるが、外・外を回していく強気の策と2ハロンの距離短縮に少し不安を残す。アサカディフィートリキッドノーツも外から追い込んでくるタイプで、着順は道中のペースに左右されそうだ。
キルトクールは、エイシンドーバー。差す競馬では他馬にキレ負けするので、先行策に活路を見い出したいところだが、この大外枠から好位置を取れるかどうか?ゲートから最初のコーナーまでわずか200メートルしかない千八コースでは、序盤から無理を強いられることになるかも。

3月 2, 2008 08年競馬予想・回顧 | | コメント (2) | トラックバック (2)