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2007/12/09

【朝日杯FS】枠順の明暗、鞍上の巧拙から考える

Suzu_jupiter_at_niigata_daria_shoクラシックへの登竜門と位置づけられる2歳王者決定戦だが、出走各馬の明暗は枠順抽選でまず分かたれる。京王杯の覇者アポロドルチェが14番枠。関西の大物サブジェクトが大外16番枠。下馬評の高かった有力どころ2騎が、中山マイルで不利といわれる外枠を引いてしまったのだ。これで今年の朝日杯は、混戦ムードにいっそう拍車がかかった感のある。
試みに中山・芝千六の枠順別成績(05年以降3年分)を調べてみると、大外16番枠でも連対率は12.3%。この数値だけを取ってみれば、内枠・中枠と比較してさほど差はなく、外枠でも致命的というほどまで不利ではない?と思えてくる。だが、これを脚質別に分解していくと16番枠の逃げ・先行馬の連対率が20%台なのに対し、差し・追込勢の連対はわずかに5.5%。ここで初めて大外不利説の真相がみえてくる。中山マイルは、中団・後方から外・外を回して届くような甘いコースではないのだ。この外枠の差し馬不利という傾向は、枠順により程度の差はあれど12番枠から外に共通してみられる現象で、着順の行方にかなり強い影響を与えているファクターと考えておきたい。
では、外枠でも先行すれば大丈夫かといえば、それでも楽観は許されないだろう。いい位置を取るため前半から余分な脚を使わなければならない分、労せずして好位をキープできる内枠と比べ不利は歴然。仮に発馬で失敗でもすれば、それこそ致命的なロスにつながりかねない。前走で出負けの前科を残したアポロドルチェ・サブジェクトにとって、差すにせよ、積極策に転ずるにせよ、この外枠が歓迎せざる条件であることは間違いない。

不運を嘆く外枠勢とは対照的に、有力馬のなかで枠順に恵まれたと思われるのが、最内枠のゴスホークケン9番枠のスズジュピター。これら2頭はともに前走、2年連続で朝日杯優勝馬を輩出している東スポ杯に出走していた。前走のレース内容で2頭を評価するなら、残り1ハロンで脚が止まり距離適性に課題を残した前者より、長くいい脚を使いゴールまで伸びが持続したスズジュピターのほうが上位という見立てになるだろう。新潟での2戦をみても、けっして不器用な差し一辺倒のタイプではなく、中山のマイル戦にも対応できる自在さを備えているのが心強いところだ。
ただし、スズジュピターから馬券を買おうとするとき、やはり気になるのが柴田善騎手への乗り替わりである。前走で手綱を取った後藤騎手がアポロドルチェの騎乗を選択したがゆえのやむを得ない事情ではあるが、今シーズン怪我に泣かされ精彩を欠いたベテランへのスイッチが果たして吉と出るか、凶と出るのか?前日売り単勝オッズがアポロドルチェと並んで1番人気ながら、4倍台後半という微妙な数字になっているのも、屋根の不安に対するファン心理をよく表現しているように思える。
しかし、中山・芝千六という条件に限っていうなら、ヨシトミ騎手の成績は昨年の連対率22.5%に対し、今シーズンは26.7%。1~2番人気馬騎乗時の連対率なら50%を超える実績を今年も残しており、そのパフォーマンスは決して低下していない。先週の日曜メイン・ターコイズSでも5番人気のザレマを駆って僅差の2着に食い込むなど、このコースでの騎乗時なら、まだまだ往年の手綱捌きは健在である。
鞍上に対する過小評価がオッズに影響を与えているようなら、むしろそれは馬券の妙味と解すべし。単勝はともかく連軸としてなら、数字以上に信頼できる本命として、スズジュピターを狙ってみよう。

<結論>
◎スズジュピター
○ゴスホークケン
▲フォーチュンワード
△アポロドルチェ
△ドリームシグナル
△ヤマニンキングリー

上記以外の各馬なら、前走京王杯で牡馬の後塵を拝したとはいえ、荒れたラチ沿いに潜り込んで渋太い伸びを見せていた牝馬フォーチュンワードが面白い。同じく京王組なら鞍上強化のドリームシグナルにも注目したいが、過去4走のうち3度出遅れというリスクが懸念材料か。ヤマニンキングリーは、前走で後のG1牝馬をクビ差封じたものの、今回が初の長距離遠征。とりあえずはお手並みを拝見というところで、4~5番手の評価が妥当だろう。
キルトクールは、デイリー杯の覇者キャプテントゥーレ。前走での鮮やかな変身には驚かされたけれど、2着に負かしたタケミカズチは東スポ杯で5着。この馬を物差しにすれば、東スポ杯組との力比較でやや劣勢かと思われる。中山の急坂もやはり課題に。

12月 9, 2007 07年競馬予想・回顧 |

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コメント

山城守さんどうもです。
スズジュピター◎とは思い切りましたねぇ。
小生は、16戦全敗の鞍上はなかなか買う気にはなれません。
オーナーさんも癖がある人のようですし・・・。

投稿: もくに | 2007/12/09 11:55:57

>もくにさん

朝日杯は、枠順の有利・不利がそのまま着順に直結するようなレースになってしまいました。馬群のなかでの競馬を試みた大先生の作戦は悪くなかったと思うけれど、あれでは為す術もありませんでしたね。
優勝したゴスホークケンは、馬体に余裕を残しているように感じられ、いざ馬券を買うとき、ちょっと評価を落としてしまいましたが、あれでいてあの圧勝劇ですからねえ。中山マイルの1番枠は目をつむってでも買わなければなりません。

投稿: 山城守 | 2007/12/16 3:27:49

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