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2007/11/11

【エリザベス女王杯】世代間比較よりも重要なこと

【11月11日AM11:00追記】
ウオッカまさかの出走取り消し。さて本命をどうしようか?と再考しましたが、エントリのラストに改めて予想を追記しました。

Vodka_at_nihon_derby_07_before_the_3歳と古馬の牝馬トップクラスが一堂に会し対決する初のG1戦。世代間抗争という前評判がファンの関心を刺激するせいか?レース前には毎年のように「今年の3歳勢は史上最強!」とか「いやいや古馬が貫禄をみせるはず」など、世代同士の力関係を比較する視点から、結果を占う予想が各所で囁かれることになる。特に今シーズンは、その傾向が顕著で、新聞紙上のレース展望では「3歳勢優位」の定説が、いつの間にかすっかりと出来上がってしまった感がある。確かに夏場以降の古馬混合戦において、3歳馬の勢いが古馬を凌駕する場面がたびだび繰り返されてきたのは事実。ひょっとしてそんなイメージの残像も、新聞紙上の予想印に影響を及ぼしているのかもしれない。
けれど、実際に走るのは「世代」という漠とした集合体じゃなく1頭1頭のサラブレッドなのだから、もっとシンプルに「いったいどの馬が最も強いのか」と、まず考えたほうがいい。それからコース形態の特徴や展開という舞台設定を想定し「勝ち馬の資格を有するのはどんなタイプか」を検討すること。たとえどんなレースであっても、この2つの要素が競馬予想の基本であることに変わりはないと思う。

さて、そんな基本に立ち返り、エリザベス女王杯というレースの傾向・対策を考えてみたいのだが、最近数年間の歴代女王や上位馬の顔ぶれを思い起こしてみれば、この一戦が圧倒的に差し馬有利の決着に終わっているという事実に、まず注目がいく。
オースミハルカのような逃げ馬が単騎で飛ばし、4角セーフティリードを確保したかに見えても、強力な差し馬が直線でグングン伸びてきて、ゴール前ではきっちりとそれを交わし去ってしまう。04年・05年の優勝馬が記録した推定上がり3ハロンの時計はともに33秒2。これでは逃げ・先行馬がちょっとしたスローペースに持ち込んで上がり34秒台後半の脚で粘り込んだとしても、とても勝ち目がない。直線部分に坂がなく芝の状態も良好な京都コースなら、もう少し前有利の決着が多くても不思議でないはずなのに、実際にはそんな条件が直線の長さと相まって、差し馬の末脚の威力を倍加させているように思える。

差し馬有利。それは何もエリザベス女王杯に限ったことではなく、京都・芝外回り二千二百で争われるレースにおいて、クラスが上がれば上がるほど顕著になってくる明確な傾向である。04年以降先週までの同コースのレースデータを集計し、脚質別の着順分布を確認してみると、次のような結果が得られた。

【京都芝2200・脚質別成績】
 <重賞以外>
  逃げ     3- 5- 6- 24/ 38   連対率 21%
  先行    19-14-10- 91/134  連対率 25%
  中団    11-14-16-117/158 連対率 16%
  後方マクリ  4- 4- 5-127/140  連対率 6%

 <重賞レース>
  逃げ      0- 1- 2- 9/ 12  連対率 8%
  先行     3- 3- 4- 43/ 53  連対率 11%
  中団     7- 4- 3- 32/ 46  連対率 24%
  後方マクリ  2- 4- 3- 45/ 54  連対率 11%

上記の通り、逃げ・先行馬の活躍の馬は殆ど重賞以外のレースに限られ、重賞では差し馬の強さが他の着質を圧倒している感がある。差し馬のなかでも特に良績を残しているが、上がり3ハロンタイムが出走馬中最速だった馬。重賞レースでの連対率は約70%に達しており、極端なスローペースを後方から追走していく展開でもない限り、馬券の中心として信頼度はかなり高いといえる。
差し脚質・上がり最速をマークできるポテンシャル。この2つのファクターから出走馬の能力比較を行ってみることが、エリザベス女王杯の的中馬券を手にするための王道。3歳馬と古馬のどちらが優位か?頭を悩ます前に、シンプルに素直にこの角度から、女王の資格を有する出走馬を絞り込んでいきたい。

<結論>
◎ウォッカ
○ディアチャンス
▲ダイワスカーレット
△アドマイヤキッス
△ディアデラノビア
△フサイチパンドラ

差し脚質・上がり最速といえば、一昨年の覇者であり、昨年も繰り上がりの2着と女王杯で抜群の実績を残してきたスイープトウショウの名を筆頭にあげないわけにいかない。だが、今秋のシーズンは気性的な問題が災いし、まともな追い切りさえ消化できなかったと伝えられる近況が不安。順調なら京都大賞典あたりから始動するのが定石と思われる元・女王がやっとこさ間に合ったのが、2週前のスワンS。期待よりも不安が大きいそんな状況の中で、かつての実績を過大評価するのはどんなものだろう?ここは心を鬼にして、キルトクールの評価にせざるを得ない。
そこで本命は3歳馬ウォッカ。対抗には古馬のディアチャンスを指名してみる。ともに上がり33秒台の決着になっても、揺るぎない自信をもっているのが強調材料だ。ウォッカの場合、前走の秋華賞がダイワスカーレットに完敗しており、女王杯でこれほどの人気(前日売り単勝オッズ・2倍)を集めるとは思っていなかったが、その秋華賞で不発に終わった末脚が33秒2。これなら長い直線を見方にして、同世代の好敵手を撃破することは当然可能だろう。
生涯最高のデキ」と陣営が豪語するディアチャンスの末脚も侮れない。パートナーに京都のG1レースで2着常連の横山典を再び迎え、ここは全力投球の構え。折り合いに不安がないこの馬に対して、父タイキシャトルに距離が長すぎると決めつける向きもあろうが、だからこそ馬券のチャンスも広がるというもの。伏兵以上の存在として、妙味は十分というべきだろう。
秋華賞で3歳牝馬路線のチャンピオンの座を射止めたダイワスカーレットも、デビュー2戦目から6戦連続して上がり3ハロンを33秒台でまとめており、先行タイプとしては非凡な実力の持ち主だ。だが、今回は距離延長に同型アサヒライジングとの兼ね合いがあって、ペース配分はこれまで以上に難しくなる。ペースの如何を問わず、末脚に少しでも甘えをのぞかせるようなら、ここで勝ちきるまでは難しいとみて3番手評価に。以下では、府中牝馬Sで展開に泣いたアドマイヤキッス、京都コースでかつての爆発力を取り戻せば面白いディアデラノビアルメール騎手とのコンビ結成が不気味なフサイチパンドラを2着候補としてマークしておきたい。

【11月11日AM11:00追記】
エントリでも記した差し脚質・上がり最速というキーワードから、◎ディアチャンスでいきます。
最近1年半の中距離戦における出走馬の上がり3ハロンタイムを確認してみると、例えば秋華賞組のほうが33秒台を記録しており有利そうにみえます。しかし、ディアチャンスが洋芝の札幌・クィーンSでマークした34秒2というのもかなり価値が高い。それに、近走確実に鋭い脚を使えるようになったことが、注目の理由です。
以下では、印の各馬の評価をひとつづつ繰り上げ、昨夜キルトクール指名したスイープトウショウも念のため、押さえることにしようか?と考えています。能力さえ出せれば、優勝してもまったく不思議でない馬ですしね。

11月11日AM 追記
◎ディアチャンス
○ダイワスカーレット
△アドマイヤキッス
△ディアデラノビア
△フサイチパンドラ
注スイープトウショウ

11月 11, 2007 07年競馬予想・回顧 |

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コメント

ディアチャンスとディアデラノビアのディアコンビ2頭。
古馬の中では、穴気配ですね。

投稿: フセイン八木 | 2007/11/11 9:17:13

@niftyトップページ「旬の話題ブログ」コーナーにて、
本ページの記事を紹介させて頂きました。
紹介記事については、「旬の話題ブログ」バックナンバーで
半年間、ご覧いただけます。
エリザベス女王杯のご紹介、ありがとうございます。
Keiba@niftyなども是非お楽しみ&ご活用くださいね。
http://keiba.nifty.com/
今後も旬な話題の記事を楽しみにしておりますので、
引き続き@niftyをご愛顧の程、よろしくお願い致します。
ありがとうございました。

        @nifty「旬の話題ブログ」スタッフ

投稿: 「旬の話題ブログ」スタッフ | 2007/11/11 10:11:10

>フセイン八木さん

確かにダイワスカーレットの勝利はケチのつけようのない強さでしたが、この馬が出走すると、何故いつもスローペース気味の展開になってしまうのか?不思議です。緩い流れに持ち込んだ強力な先行馬があれだけ速い上がりを繰り出してしまえば、もう後続は為す術もありませんね。また、直前になってのウォッカ回避、同型アサヒライジングの発馬も一息、さらにはカワカミプリンセスの不在などなど、スカーレットは本当に強運にも恵まれていると思います。
ちょっと前なら、時計勝負に不安があったテイエムオペラーのレースになると、かならず雨が降ってきたようなもの。こういうタイプの競走馬をなかなか本命にできないのが自分の競馬力の欠点だと、あらためて自覚する結果になりました。

投稿: 山城守 | 2007/11/12 0:54:34

>@nifty「旬の話題ブログ」スタッフ様

ご紹介ありがとうございました。
おかげさまで、普段の日曜日よりアクセス件数も上積みされて、零細ブログの管理人としてはちょっと鼻が高いです。肝心の競馬予想のほうは、ピントはずれもいいとこ。思いきり赤っ恥をかいてしまいましたが。

投稿: 山城守 | 2007/11/12 0:58:26

こちらこそ、旬な記事をありがとうございます。
予想のほうは、はずれてもドンマイです!
山城守さんの記事をいつも読まれている方は、「山城守さんだって外れることもあるよね」のように、温かい気持ちで読んでくださっているはずですから!
これからも応援していますね☆

   @nifty「旬の話題ブログ」スタッフ

投稿: 「旬の話題ブログ」スタッフ | 2007/11/13 10:22:57

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