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2007/10/14

【秋華賞】実は1強独走の構図なのかも

Vodka_cap最近数年の秋華賞上位馬の顔ぶれを思い起こしてみると、スティルインラブが牝馬三冠のに輝いた03年の秋以降、オークスとの連動性が強くなっている傾向に気がつく。スティルインラブスイープトウショウエアメサイアカワカミプリンセス・・・・これら優勝馬たちはいずれも、各年の秋華賞にエントリーしてきた出走馬のうち、春のオークスで最先着していたという点で共通の実績をもつ。府中の二千四百と京都の内回り・二千・・・・コースレイアウトという点でも、レースの流れという意味でも、殆ど共通性を見出すことができないこれら2つの条件で何故着順が連動するのか??その理由は定かではないけれど、今年も秋華賞の行方を考えるために、この傾向は一応チェックしておきたいところだ。
さて、そのような昨年までの傾向・対策からは、オークス最先着(優勝)のローブデコルテが優勝候補の筆頭という推論も成り立ちうるのだが、そんな単純な予想では、いくら何でも芸のないというもの。ローブデコルテによるオークス優勝タイムは2分25秒3。これはこれで悪くない時計なのだが、翌週の府中を震撼させたウオッカの勝ち時計が2分24秒5なのだから、この水準と比較してしまうと、どうしても色褪せた印象を禁じ得ない。
スタート後2~4ハロン目に11秒台のラップが連続して比較的淀みのない流れになったオークスと、道中淡々とした流れから33秒台の上がりの勝負になったダービー。常識的には前者のほうが走破時計が速くなってしかるべきなのに、実際には後者が1秒近くも速い。すなわち、ウォッカの末脚の破壊力(突出した上がりタイムの速さ)が、レース全体の走破時計をこの水準まで一気にレベルアップしてみせたわけだ。

ウォッカの桁外れの能力を裏づける傍証は、まだある。ダービー当日の府中芝(Cコース)のコンディションといえば、どちらかといえばラチ沿いのコース取りを選択した馬に有利というべき状態。ダービー2着のアサクサキングスや4着のサンツェッペリンなどは、そのアドバンテージを最大限享受したクチなのだが、ウォッカは直線に入ると迷わず馬場のど真ん中に進路を取り、そこから矢のように伸びてきた。それで牡馬の好敵手たちを圧倒してしまったのだから恐れ入る。実際にあの末脚を目撃してしまうと、オークス上位馬たちが、牝馬ながらダービーを制したこの名牝よりも上位に来るとは、どうしても思えなくなってしまうのだ。

このように能力的には一枚も二枚も抜けていると思えるウォッカに死角があるとすれば、8月に発症した蹄球炎のアクシデントと、それにより変更を余儀なくされたローテーション。さらに相手関係からは、現実に桜花賞で先着を許してしまったダイワスカーレットとの兼ね合いだろう。
しかし、前者に関しては災い転じて福となしたか?インフルエンザ騒動でトレセンへの入退厩が制限されていた期間も、栗東に滞在して黙々と調整を積むことができたし、坂路での乗り込み本数も十分すぎるほど。これまで角居厩舎が公にしてきたどのコメントからも、不安の影のニュアンスはほとんど感じられい。ならば、本番に向けた仕上がりにおそらく抜かりはないのだろう。
また、好敵手ダイワスカーレットとの関係を考えてみると、これまで両者による直接対戦の成績は1勝1敗。このうちチューリップ賞は、着差は僅かでもウォッカがダイワを子供扱いにしたようなレースであったことを思い起こしておきたい。再対決となった桜花賞は一転して予想外のスローペース。このため一歩先に動いたダイワに展開も味方した感があったけれど、基本的に両者の力関係は、既にチューリップ賞の時点で勝負付けが済んでいるように思える。
また、ダイワスカーレットの調整過程をチェックしてみると、桜花賞当時は目一杯に追って馬体を仕上げてきたのに、今回は直前まで軽めの調整に終始している点が、いささか気になる。秋初戦のローズSで仕上がっていた馬体の維持を優先しているのか?前日売りオッズでは、ダービー馬を凌ぐ人気を集めている桜花賞馬だが、本番での仕上げに不安が残るとすれば、むしろこちらのほうではないか?という予感もする。

<結論>
◎ウォッカ
△ベッラレイア
△ダイワスカーレット
注レインダンス
注ラブカーナ
注タガノプリミエール

桜花賞馬・ダービー馬に、武豊ベッラレイアを加えた3強対決との下馬評が囁かれる秋華賞。だが、純然たる能力比較からすると、実はウォッカによる1強独走ではないのか?というのが当ブログの結論。
これほど凄みのある牝馬がファンの前に出現したのは、全盛期のファインモーション(3歳秋当時)以来のこと。注目の秋初戦。いきなり100%の状態とまではいかなくとも、普通の体調に仕上がってくれば、まず勝利は動かないと確信する。
対するダイワスカーレットは、上がり33秒台の持続する末脚は使えてもビュンと切れるイメージはなく、ウォッカに一気に交わされる展開になると辛い。そこで常識的にローズS・2着ベッラレイアを対抗に取り上げたいところだが、1頭だけ抜けて強い馬が強いパフォーマンスを発揮してくると、漁夫の利を掠う格好で思わぬ伏兵の台頭があるかも。例えば、上がり馬のタガノプリミエールなどの無欲の突っ込みに警戒したいところだが、そこまで手を広げるなら、むしろ単勝1点買いのほうが潔い。

キルトクールは、敢えてオークス1着馬・ローブデコルテを指名。時計比較からは、ウォッカよりも0秒5~1秒ほど力関係で劣勢なのだろうか?インフルエンザ騒動でトレセンへの帰厩が遅れた誤算も無視できず、そもそも今回は調整期間が不足しているのが気がかりだ。

10月 14, 2007 07年競馬予想・回顧 |

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コメント

明快な分析、ありがとうございます。

レースで、ダービー馬のお手並み拝見といたしやしょう。

投稿: フセイン八木 | 2007/10/14 9:27:12

>フセイン八木さん

あくまでパドック映像での印象ですが、長い手足を伸び伸びと動かし、悠然と周回を重ねるウォッカの姿はダービー当時と何ら変わりがないように感じられました。仕上がりに不安がなければ単勝勝負と腹を決めていたので、馬券にもかなりの金額を投じたのですが、終わってみれば2着のレインダンスも捉えきれずの3着ですから、競馬はわかりません。
敗因らしい敗因を特定できないのが歯がゆいのですが、強いて考え得るのは、ダービー・宝塚記念と3歳牝馬らしからぬハードなローテーションを歩んできた春シーズンのツケが回っているのか?ということでしょうか。いわゆる目に見えぬ疲れというヤツですね。仮にそうだとすると、ウォッカの完全復活には、もう少し時間が必要になるのかもしれません。

投稿: 山城守 | 2007/10/14 19:13:36

ウオッカは、ピークの仕上げでは無かったのでしょう。
本番は、JCじゃあないですかね。

投稿: フセイン八木 | 2007/10/16 5:19:41

>フセイン八木さん

ウォッカの泥酔から気を取り直して、今週は菊花賞です。
マックイーン×サンデーのホクトスルタンと、ステイゴールド×マックイーンのドリームジャーニーには当然注目が必要ですが、近年サンデーやダンスインザダークを筆頭に父ヘイルトゥリーズン系が良績を残していること、それから母父ノーザンテースト系の不振傾向が続いていることは、やはり見逃せません。これら両馬の母系には、ノーザンテーストの血筋が入っているのが不安材料ですね。脚質に違いはあれど、あと一歩で詰めを欠く惜しいレースになってしまうのかもしれません。

投稿: 山城守 | 2007/10/21 3:28:14

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