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2007/08/05

【関屋記念】急・緩・急のペース変化に対応できる馬とは

2007_nigata_feel_liveオープンクラスで争われる芝のマイル戦といえば、基本的に淀みない流れになることが多い。すなわち、道中のペースに緩急の差が少ないスピードレースというのが通り相場。だが、関屋記念の場合は、普通のマイル重賞とはちょっと毛色を異にしている。
ラップタイムの出方を、ペースが上がったところを上に、緩んだところを下にして折れ線グラフ化してみる。すると、関屋記念では、ほぼ毎年のようにアルファベットの「W」を逆さにしたような形状がハッキリと出現してくる。つまり、レース中に最速のラップが記録されるポイントが2箇所あるのだ。

Sekiya_kinen_lap_ver2007

逆W型の波形のうち、第一の「山」はスタート後2ハロン目の先行争いでペースが上がる地点だが、問題は第二の「山」のほう。ゴールまで残り六百メートルあたりからグンとラップが速くなってラスト2ハロンで頂点に達した後、最後にまたガクンとペースが落ちている。スタートから「急→緩→急」と推移して、まるで凸凹を強調したようなラップの出方は、マイル戦にしてはやはり異質。誤解を恐れずに評するなら、中~長距離戦のスローペースで決め手比べの勝負になったときの展開を思わせる。バックストレッチ・ホームストレッチを問わず直線部分が異様に長く、その2本の直線を急カーブで結ぶという新潟外回り独特のコース設計が、そんな特殊な展開を生み出している原因なのだろう。
実際、過去数年間のレースのビデオで各馬の仕掛けどころをチェックしてみると、4角を回りきった残り六百のハロン棒付近から、先行勢も後続馬群もわっせわっせと手綱をシゴキはじめている。全馬が一斉にトップスピードまで加速するのだから、そこで最もラップが速くなるのは道理。すべての馬が最も速い脚を使っているので、一歩先に馬群を抜け出した組と、外からそれを追う後続との差はなかなか詰まってこない。同じ外回りコースでも条件戦の距離千八~二千なら、決め脚の違いで後方から一気に詰めてくる有力差し馬の台頭もあるのだが、マイル戦、しかも重賞クラスとなれば、前に位置する馬たちの末脚もまだまだ健在だ。

全馬が最もペースを上げるこの地点で強気に先頭を奪ってしまえば、ゴール前最後の二百メートルで再びペースが鈍化するので、惰性に頼った粘り込みが意外と効く。ナタの切れ味でジリジリと伸びてくる差し馬による逆転の可能性は意外と小さい。そんな戦法の利を最大限生かして見せたのが、3年前のブルーイレヴンであり、昨夏のカンファーベストだった。淀みないマイル戦とも、スローペースの決め手比べとも違う新潟・マイル独特の流れ。それに逆らうことなくスムーズに対応できる自在味と、最もペースが上がる勝負所での脚の速さが勝敗を分けることになりそうだ。どちらかといえば、短距離のスピードタイプよりも同じ左回りの府中・中距離戦などで高い適性を示した競走馬を重視してみたい。

<結論>
◎カンファーベスト
○カンパニー
△ダイワバンディット
△ピサノパテック
△センカク
△グレイトジャーニー
△ニシノナースコール

昨夏の一戦で新潟外回りマイルへの高い適性を示してみせたカンファーベストの連覇を期待してみた。1年近くの休養を挟んだ8歳の高齢馬であり、常識的には狙い辛いタイプなのだが、週刊競馬ブックのPHOTOパドックでその姿を見る限り、まったく年齢を感じさせない好仕上がりである。カリカリした気性の持ち主で鉄砲が効くことは、過去の戦績からも証明済み。安藤光彰騎手とは今回初のコンビ結成となるが、アンカツとこの馬の相性の良さ(過去3度騎乗し2連対)を考えれば、意外に悪くない組み合わせとも考えられる。
これに続くのが、同じく休み明けのカンパニー。新潟コースには初登場になるけれど、ニューベリー(現岩手競馬所属)、レニングラードゲイルと兄弟たちはいずれ劣らぬ新潟外回り巧者揃い。これなら長い直線でも、末脚がガス欠気味になる心配はないだろう。とはいえ、小柄な馬体とその脚質から勝負所で不利を受けやすいタイプであり、単勝候補としての信頼度はひと息。実績に敬意を表しつつも、対抗の評価とした。
以下では、夏の新潟では別馬に生まれ変わるダイワバンティットや、東京・中距離戦で確かな実績を残しているピサノパテック、センカクに注目。グレートジャーニーは一瞬の決め脚を、ニシノナースコールはナタの切れ味を、どこまで発揮できるかが見どころになりそうだ。

キルトクール指名馬シンボリグラン。短距離を主戦場としてきたこの馬、長く良い脚を使うが、勝負所で一気に抜け出すほどの決め手はない。

8月 5, 2007 07年競馬予想・回顧 |

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コメント

いきなりで、すみません。

このレースは、ナースコールに賭けようとおもったんだけど、こう人気がでては尻すぼみしてしまいます。

投稿: フセイン八木 | 2007/08/05 13:49:09

>フセイン八木さん
関屋記念。カンパニーとマイケルバローズの大外一気差しには脱帽しました。私の◎カンファーベストも無理に仕掛けを遅らせなければ・・・・結果が、悔やまれます。ナースコールはいわゆる2走ぼけだったのでしょうか?
夏場所2開催目に突入した新潟・芝・外回りコースは、やはり馬場の真ん中~外の差し有利の傾向が出ているようです。土曜競馬では川崎から遠征の今野騎手が大活躍でしたが、JRA若手の吉田隼人も負けていませんね。芝の中距離戦でも馬券的に十分信頼を置けるジョッキーに成長していると思います。

投稿: 山城守 | 2007/08/12 2:16:53

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