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2007/06/27

ヘルプ!Windows VistaでもTARGET

Target_frontier_jv競馬データベースソフトの定番中の定番といえば、TARGET frontier JV
今はなつかしニフティ・サーブの競馬予想WARSフォーラム(FHWARS)でベータ版が初公開されて以来、既に10年の歳月が経過したが、その間、バージョンアップ・機能強化が繰り返され、いまや単なるデータベースの域を超え、競馬関連の超・多機能総合アプリケーションへと大発展を遂げた感がある。
なにせ、これ1本を愛機にインストールしてしまえば、強力なデータ分析やチェック馬・メモ機能による予想支援から、オッズに対応した資金配分、PATとの連携による馬券の購入、さらには動画によるレース観戦収支の管理まで、競馬を楽しむためのありとあらゆる所作をPC上で完結できてしまうのだから凄い。汲めど尽くせぬ機能の多彩さは、作者のBLITZさん自身が、「とてもたくさんの機能があり、その全てを使いこなすのは、作者である私でも不可能なほどです」とヘルプファイルの冒頭で思わず白状してしまうほどであった。
そんな高性能ソフトのTARGET愛用者にとって、ちょっと頭の痛かった問題がWindows Vistaへの対応である。最新バージョン(Ver5.53)に関しても「現在Windows Vistaについては未対応です。動作の保証はしていません。」と公式サイトで注意が呼びかけられている。通常の使い方をする分には、動作の不具合を心配する必要もなさそうだが、実際VistaにTARGETをインストールして使用してみると、ひとつだけ困った現象が出てくる。ヘルプメニューがまったく閲覧できなくなってしまったのだ
この現象、どうやらWindows 3.1時代から使われている古いタイプのヘルプファイル(HLP形式)への標準サポートが、Vistaになって打ち切られてしまったことに起因しているらしい。そんなわけだから、Vista環境のもとでは、TARGETに限らず昔からのオンラインソフトのヘルプが読み込めないという現象があちこちで多発していると思われる。
だが、これではやはり不便きわまりない。

特にTARGETのように膨大な機能を有するツールを縦横無尽に使いこなすためには、道しるべとして、ヘルプを常時参照できる環境が必要だ。しかしその一方で、10年の歴史を経て蓄積されてきたヘルプファイルの量も膨大なものがあり、開発者の立場からすると、ファイル形式の変更作業を完了させるのは容易でないという事情もあるようだ。Vista完全対応版のTargetが世に出てくるまでには、いましばらく時間が必要なのかもしれない。

では、この難題を解決してViataからでもTargetのヘルプを読み込む方法は何かないのか?というと、実は意外に簡単な解決策があるのを最近発見したので、ちょっと報告してみたい。

Windows Vista 用 Windows ヘルプ プログラム

マイクロソフトが公開しているプログラムをインストールすることでVistaに機能を追加し、古い形式のHLP形式でも読み込めるようにしてしまおうという作戦である。
上記のリンク先サイト(MSのダウンロードセンター)から「続行」ボタンをクリックし、ユーザ認証を経てダウンロードページに行くと、「Windows6.0-KB917607-x64」と「Windows6.0-KB917607-x86」という2つのファイルが置いてある。ちょっと紛らわしいのだが、「x86」のほうを落としてインストールしてみると、あ~ら不思議。XP以前のバージョン当時とまったく同じ感覚で、TARGETのヘルプが使用できるようになります。

本当のことをいえば、今この時期にわざわざVistaに乗り移って要らぬ苦労などしなくても、慣れ親しんだXPでサクサクとTARGETを動かせればそれで十分なのだが、PCの買い換え等でやむなく新たな環境への対応を強いられることもある(4年ぶりにモバイルノートを更新した当ブログ管理人もそのクチ)。
Vista完全対応版のTARGETが世に出るまでの急場しのぎのとして、何かの参考にしてもらえれば、幸いである。

6月 27, 2007 パソコン・インターネット | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/06/24

【宝塚記念】史上最強の女傑が挑む古馬の壁

Vodka_at_nihon_derby_07_before_the_race新装なった阪神コースにフルゲート18頭が顔を揃え、うち7頭がG1馬という今年の宝塚記念は、正真正銘のドリームレースというべき楽しみな一戦になった。なかでも話題の中心は、64年ぶり牝馬によるダービー制覇という偉業を成し遂げた3歳馬代表・ウォッカの挑戦。やはり、これに尽きるだろう。
天皇賞馬に安田記念馬、さらにはドバイやシンガポールの檜舞台で国際G1を制してきた強豪など、春競馬の主役たちが一同に集結した感のある古馬勢は、冷静に考えるとかなりの強敵ぞろい。果たして、3歳の女傑が古馬の壁を打ち破り、ここでも歴史を塗り替えることができるか否かに、注目の視線が注がれる。
そのウォッカ。現3歳世代のなかでなら牝馬・牡馬を問わず、傑出した能力の持ち主であることは論を待たない。例えば、2分24秒5というダービーの走破時計。これは過去のダービーのなかでも、キングカメハメハ・ディープインパクトが記録したレコードに次ぐ歴代第3位に相当する水準である。だが、もっと凄かったののはレースの中身だ。
前半1000メートル通過が60秒5というスロー気味の流れで進行していた今年のダービーは、良馬場に限定すると過去10年で2番目に遅いペース。レース全体がゆったりと進行するなかで、常識的に好タイムを記録することが難しい展開だったといえる。だが、そんななかでも、ウォッカは推定33秒0という驚異的な上がりをマークし、レース全体を好タイムでまとめきってしまったのだから恐れ入る。パトロールビデオを見ていると、あまりの上がりの速さのせいだろうか?牡馬の好敵手たちはみな苦しくなって、右に左にヨレてしまったが、紅一点のこの女傑だけが直線コースのど真ん中を真一文字に突き抜けていた。この一事をとってみても、ウォッカの並はずれた性能の高さを実感できるというものだ。
牝馬とはいえ、これほど強い3歳馬が宝塚記念に殴り込みをかけてきたのだから、人気を集めるのも当然といえば当然。問題は現時点で、古馬のトップクラスと比較してこの女傑どこまでやれるか?ということだろう。

能力比較の手がかりを得るため、JRAが公式発表しているプレ・レーティングの数値を確認してみると、ウォッカのダービーに対して与えられたレーティング値は「117」。
この数値は、くしくも昨年のメイショウサムソンがダービーで記録した値と同じ水準である。だが、牡馬との斤量差を補正(4ポイントをプラス)してみると、ウォッカの実質レーティングは何と「121」という数値に達する。この結果は、メイショウサムソンばかりか、ディープインパクトがダービー時にマークしたレーティング値(119)さえ凌駕しており、ひょっとしてウォッカこそが史上最強のダービー馬という可能性まで示唆しているといえよう。
それでは、レーティングによる古馬との力関係はどうだろうか?宝塚記念の負担重量設定のように、古馬との斤量差が7キロにまで拡大してしまうと、はたしてそれを単純にレーティングに換算し補正してよいものかどうか?判断に迷う。けれど、仮に斤量差を度外視してみても、数値上の比較からは、ウォッカと古馬上位陣の最高パフォーマンス(アドマイヤムーン125・ダイワメジャー121)とは、ほぼ互角という評価になる。そんな事実に注目してみると、仮にウォッカがダービーと同じくらいの力量を発揮できれば、初挑戦でもいきなり古馬の壁を打ち破ってしまう可能性はありうる。そのことは、JRAによる一連の格付数値からも裏づられるといってよさそうだ。

だが、3歳世代の最強牝馬が宝塚記念でもダービーと同程度のパフォーマンスを発揮できるか?と問われれば、不安がないわけでもない。
たとえば、レース展開。多頭数18頭立ての出馬表にあらためて目を落としてみると、今年の宝塚記念は異様に先行脚質の馬が多いことがやはり気になる。なかでもアドマイヤメインシャドウゲイトは、淀みないペースでレースを引っ張ってこそ持ち味を生かせるタイプであり、これらの馬たちが先導役を務めるとなれば、おそらく前半戦からスローの流れにはならない。これにメイショウサムソンダイワメジャーなど早め・早めのスパートを得意とするタイプが絡んでいけば、レース展開も終始淀みのないペースになるのは必至だろう。ダービーとは全く異質の競馬になって、上がりの速さよりもスタミナや持久力が問われる展開になったとき、果たしてウォッカは対応しきれるのかどうか?
また、午後から雨予報の出ている天候の行方も、少々気になるところ。開幕から3日連続して高速決着を連発してきた阪神の芝コースが短時間のうちに渋化してしまう心配まではないだろうが、手脚が長くて跳びの大きい走法のウォッカにとって、滑りやすい馬場状態はけしてプラスとはいえないだろう。
過去10年、5頭が挑戦していまだ連対実績を残していない3歳馬たち。史上最強牝馬の参戦を得て今年こそは!という期待は高まれど、古馬トップクラスの壁を打破するのは、おそらく容易でないはず。今年も古馬優勢の歴史は繰り返すのか?多頭数競馬だけに、波乱の可能性も視野に入れ、ドリームレースの馬券を楽しんでみたい。

Kawakami_princess_at_victria_mile_07<結論>
◎カワカミプリンセス
○アドマイヤムーン
▲ウォッカ
△メイショウサムソン
△ダイワメジャー
△スウィフトカレント
△ポップロック



本当に強いトップクラス同士の争いになれば、性別の差は大きなハンデキャップにならない。ウォッカによるダービー優勝は、あらためてその事実を競馬ファンに教えてくれたが、一方で同じ牝馬同士の戦いならば、若駒よりもベテランの経験に一日の長がある。そんな教訓は、秋のエリザベス女王杯の傾向と対策を思い出しても明らかだろう。
そこで、◎カワカミプリンセス。前走のヴィクトリアマイルでは、発馬が鈍くて流れに乗れなかったのが痛かったが、その一戦を除けば、この馬もまだまだ能力の底をみせていない。33秒台の決め手比べになってしまうと分が悪くても、淀みない流れを自力動きながら差せる脚質はまさに宝塚記念向きといえそうだ。ひと叩きして体調面も上昇一途、幸四郎とのコンビも2戦目ならば、おそらく無様な競馬にはならない。ここは伏兵評価を覆す激走を期待してもよいのではないか?
暮れの香港でディープインパクトを負かしたプライドに肉迫し、ドバイデューティフリーでもダイワメジャーをまったく問題にしなかったアドマイヤムーンにも注目したい。JRA発表のプレ・レーティングはメンバー中トップ。前走の敗因はおそらくドバイの反動で、それから約2か月の調整期間を経た今なら、もう心配はない。テン乗りとなる岩田騎手が、果たしてどんな戦法を取ってくるのか要注目だが、ペースを考えればやはり後方から差す競馬になるのだろう。阪神芝2200では自力で動けるカワカミに対して、その点が減点材料で対抗評価とした。
注目のウォッカに対する評価は本文中に記したとおり。まとめて古馬を打ち負かす可能性と、ダービーと異質な展開に戸惑ってしまう不安が同居している。その意味で、本命評価までは与えづらく▲としたが、仮にこの一戦を勝とうが負けようが、史上最強レベルの牝馬という評価に揺らぎはない。凱旋門賞挑戦に向けて展望が拓けるような競馬を期待したいところ。
以下では、古馬G1級2頭と鞍上の技量に期待したいスウィフトカレントポップロック。これら各馬は、その実績から雨が降っても大丈夫というのが心強い材料だ。

キルトクールは、アサクサキングス。馬体から受ける印象だとかなりタフなタイプという感じもするけれど、既に春シーズンのG1だけで3戦を消化。そろそろ電池切れが心配な頃である。これでまだお釣りが残っているようなら、たいしたものだが。

6月 24, 2007 07年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (8)

2007/06/17

【一條記念みちのく大賞典】馬運車のその名を刻むのはあの名牝

Silent_excell_at_06_tohkasyho◎サイレントエクセル
○ブラーボウッズ
▲ウツミジョーダン
△テンショウボス
△コアレスハンター
△ゲイリーエクシード
注エアウィード




盛岡・ダート二千を舞台に争われる伝統の重賞レース・みちのく大賞典。地方競馬・全国交流競走という触れ込みではあるが、今もなお、岩手競馬に所属する古馬のチャンピオン決定戦というべきレースの位置づけに変わりはない。年末の桐花賞が岩手版・有馬記念なら、こちらはみちのくレースの宝塚記念とでも評すべき重要な一戦である。
歴代優勝馬はスイフトセイダイグレートホープトウケイニセイモリユウプリンスメイセイオペラなど蒼々たる顔ぶれ。いずれも「みちのく大賞典」の勝者として馬運車にその名を刻まれる栄誉を授けられた、岩手競馬を代表する名馬たちである。伝統の重賞ならではの重みを感じさせるエピソードだが、それだけにこの一戦に賭ける各陣営のモチベーションは高い。特に、昨年は他地区からの遠征馬(コアレスハンター)に優勝の座を奪われるという屈辱を味わっただけに、地元勢にとっては「今年こそ」の思いが例年以上に強いことだろう。
注目は、やはり勢いのある明け4歳勢。昨シーズンの年度代表馬オウシュウクラウンの回避は残念だが、女王サイレントエクセル牡馬の代表テンショウボスが、ともに万全の状態でエントリーしている以上、今年は地元勢による王座奪還の目が濃厚だ。

両者の比較では、牝馬サイレントエクセルを上位に取りたい。何といっても、このレースと同じ条件で争われた昨秋のダービーGPで、JRA勢の強豪2頭に次ぐ3着と健闘した実績が光っている。前走あすなろ賞(水沢・ダ千九)では、他馬が外から早めに仕掛けてくる厳しい展開をじっと我慢し、直線に入ると渋太い脚で盛り返すという味な競馬で復活をアピール。どんな展開になっても鞍上の指示に応え、好勝負に持ち込めるセンスの高さは、このメンバーに入っても最右翼と評価できるだろう。展開的な逃げ馬が不在でスローペースが想定される今年のレースだが、好位の外で他馬の動きを見ながら進出できるこの枠順も悪くなく、ここは首位候補の筆頭と評価してよいと思う。

これに対して牡馬の代表格テンショウボスは、前走で距離千二のスプリント戦・早池峰賞に出走していた事実をどう評価するかがポイントになりそう。前半3ハロン34秒台のハイペースを楽々と追走し、終わってみれば直線だけで後続にコンマ6秒差のリードをつけた前走は確かに強かった。けれど、スローペースのなかを合計3度も坂を越えていく我慢が要求される距離二千のみちのく大賞典とは明らかに異質の競馬である。加えて、この大外枠からどうレースを進めるかが難しい。早めに抜け出して後続の追撃を封じる戦法が持ち味のこの馬の場合、いかにも他馬の目標にされそうな予感がするのだが、果たしてどうだろう?

そんなわけで、2着候補には意外な伏兵の台頭を想定しておきたいところ。例えば、9歳の元JRA所属馬・ブラーボウッズ。長丁場の緩い流れを自分から動いていける脚質にまだまだ衰えはなく、鞍上・菅原勲の手腕混みで一発を狙える存在だ。あるいは、かつての川崎記念3着馬・ウツミジョーダン。昨秋の南部杯(6着)出走後、休養に入って今回が叩き3走目。盛岡コースで通算12連対の実績はここでも侮れず、村松騎手とのコンビ結成も不気味な印象を感じさせる。
以下では、昨年の覇者・大井のコアレスハンターに、堅実タイプの盛岡巧者ゲイリーエクシードなどが上位候補。エアウィードは、復調までもう少し時間が必要なのかもしれない。

キルトクールは、他地区遠征馬からコスモスパーブ(名古屋)を指名。JRAに在籍していたデビュー当初は、ラベンダー賞でオーヴェール・スキップジャックに次ぐ3着に食い込むなどそれなりの存在感を示してた素質馬が、地方に転じて連戦連勝、再度開花というストーリーは悪くないけれど、ここは相手が強い。

6月 17, 2007 岩手競馬, 07年競馬予想・回顧 | | コメント (4) | トラックバック (2)

2007/06/10

【岩手ダービー】雨のオーロパークで奏でる円舞曲

日曜日の盛岡10Rは、岩手ダービー・ダイヤモンドC。今年から盛岡ダート二千、すなわち秋の大一番・ダービーGPと同条件で争われることになったのがポイントか?
ダービーウィークの掉尾を飾る一戦だが、オーロパークも日曜日は雨模様になりそう。

Iwate_derby_diamond_c_2007

JRAの牝馬によるダービー制覇にあやかるわけではないけれど、岩手ダービーでも牝馬の躍進に期待する手。注目はもちろん近2戦、グレードウイナーのパラダイスフラワーに土を付け、メキメキと力量強化してきたマツリダワルツの末脚だ。
末一手の追込型と見られがちだが、意外と展開に応じて自在に立ち回れる器用さも備えているこの馬、直線で目標に照準を定めたときの決め手というよりも、勝負根性の強さに牝馬離れした才気の一端が垣間見える。主戦の南郷家全騎手もすっかりこの馬を手の内に入れた感があり、今なら盛岡・距離二千の舞台でも力負けする心配はないだろう。
対する牡馬のセイントセーリングは、近2走の逃げ切り勝ちが掛け値なしに強かったけれど、意外にも盛岡のダートコースでは2歳当時から未勝利。ここでも先行して粘る戦法に徹するだけだが、人気を背負っている分、今回は苦しい競馬を強いられる可能性も一応考えておきたい。以下ではセイントセーリングと同厩の堅実型・ハルサンヒコと、何をしてくるかわからない草地保隆の手綱捌きが不気味なオーナーズスキャン
破竹の3連勝でダービーにまで駒を進めてきたモエレターボは、いまだ一線級との対戦実績が不足している。過度な期待までは「」と思うけれど、さてどうだろう。

6月 10, 2007 岩手競馬, 07年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (3)

2007/06/09

【エプソムC】新潟で強い競馬をしてきた馬を狙う

Meiner_recolte_at_2005_derby_day_kaeshiu◎マイネルレコルト
○ダンスインザモア
▲サイレントプライド
△ブライトトゥモロー
△デアリングハート
注ピサノパテック
注サンバレンティン
注ホッコーソレソレー


のっけから私事で恐縮ですが、どうやら夏風邪を引いてしまったらしく、体調を崩しています。せっかくの府中春開催ラストなのに競馬場に足を運ぶこともできず、自宅で養生を強いられるとは・・・・こんな季節でも、体調管理には十分気をつけたいものですね。
そんなわけで、エプソムCの予想は脱力モード。アッサリ結論から入ります。
狙いはやはり新潟大賞典組でしょう。外回りコースの良馬場とはいえ、力の要る春開催で勝馬の走破時計が1分57秒台ですから、これは掛け値なしに評価してよいのではないかと。このレースに出走していた組では、安定感ある先行脚質が評価されサイレントプライドが人気ですが、レース内容をあらためて振り返ってみると、上がりの速い流れで後方からよく差を詰めてきた4~5着馬のダンスインザモア・マイレルレコルトが強い。ともに当時から斤量1キロ減ですから、狙うなら今回でしょう。両者の比較では内を捌いて浮上しているダンスより、ロスが有りながら外から力強く伸びたレコルトのほうをG1馬の底力込みで上位に取ります。
これらに次ぐのが新潟大賞典の勝者、ブライトトゥモロー。福永騎手とのコンビ復活で軽視禁物ですが、こちらは坂のない府中よりも平坦新潟のほうに適性がありそうなタイプ。藤田デアリングハートも上位の一角ですが、昨年のエプソムCを思い出してみても、牡馬を負かすにはあと一歩、サムシングが足りないのかも知れません。
あとは、やはり日曜日の馬場次第でしょう。雨といっても雨量そのものは大したことがないので、稍重くらいを想定しているのですが、さてどうでしょう。

エプソムCのキルトクールは、エイシンデピュティ。血統や馬体から受ける印象では、キレよりも渋太さ・持続力優先の競走馬で、例年の決着傾向からは狙ってみたいタイプですが、逃げ切り勝ちの前走はスローに持ち込めた展開が巧くハマリすぎた感あり。人気を背負うサイレントプライドの目標にされそうな今回は、逆に展開がアダとなりそうです。

6月 9, 2007 07年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (6)

2007/06/03

【安田記念】難解な一戦を時計で読む

Joyful_winner_at_06_yasuda_kinen劇的な父娘ダービー制覇の興奮も去って、府中の春競馬はいよいよ大詰め。今週は古馬のマイル決戦・安田記念を迎える。マイル戦線だけではなく、中距離路線やスプリンター、はたまた牝馬や香港馬まで多彩な顔ぶれが揃って、今年も例年どおり賑やかなメンバー構成になったが、馬券を的中させるのがこれほど難しいと感じさせる一戦も他にない。何を隠そう、当ブログ管理人が最も苦手としているJRA・G1レースがこれだ。
毎年のように繰り返される大混戦と、予測不可能な伏兵の激走。過去の戦績を振り返ってみても、上位人気馬がまったくアテにならない傾向は明白である。1番人気は、98年のタイキシャトル優勝を最後に8連敗中と精彩を欠いており、府中コースがリニューアルされた過去4年に限ってみても、03年にローエングリンがかろうじて3着に踏ん張ったのが最高。そもそも、その1番人気でさえ、オッズそのものは4~5倍台と押し出され気味に祭り上げられた存在に過ぎないのだから、不甲斐ない成績に終わるのもやむを得ない仕儀と言える。
これに替わって上位を賑わしているのは、中位人気の差し馬たちである。だが、鋭い決め手でゴール前の混戦を制したアグネスデジタルアサクサデンエンのようなタイプもいれば、長く良い脚を使って力の違いを誇示したツルマルボーイブリッシュラックのようなタイプもいて、同じ差し脚質といっても、こういう馬を狙えばよいという指針のようなものがハッキリしない。また、毎年のように遠征してくる香港馬にも警戒が必要だが、彼の地の戦績と府中コースの適性との間に相関関係を見出しづらく、馬券を買うファンの立場からすると、誠に厄介な存在である。特に初参戦組に関しては、走ってみなければわからないというのが、正直なところだろう。
そんなわけで、今年の安田記念も全く馬券が当たりそうな気がしないのだが、それでも予想を進める上で、何か取っかかりは欲しいところ。とりあえず一つだけポイントを上げるならば、今年のレースは昨年までのA~BコースではなくCコース開催。その事実が、ちょっとしたヒントを与えてくれるのかもしれない。

これまで安田記念といえば、ダービーウィークのCコースから仮柵が撤去され、Aコース(昨年はBコース)で行われるのが通例で、それがためにラチ沿いに発生したグリーンベルトをめぐる攻防というのが、レースの帰趨を占ううえでも無視できないファクターになっていた。だが、例年とは異なるコースローテーションを採用し、オークスから3週連続してCコースを使う今年に関していうと、グリーンベルトの問題をあまり考える必要はなさそう。土曜日の競馬をみても、そんな想定を裏づけるかのように、外から脚を伸ばしてくる差し馬の活躍が目立っていた。内・外の馬場状態に差がないコンディションなら、内でゴチャつくリスクを避け、外からスムーズに競馬を運べる差し馬を、むしろ積極的に狙っていくべきという仮説がひとまず成立する。
もう一つ注目すべき事実は、春開催7週目になっても、府中の芝では依然として高速決着が量産されているということ。土曜日の10レース・湘南ステークス(準オープン)の勝ち時計は、何と1分32秒9。このクラスで重賞並みの好時計が記録されるということは、G1の安田記念でもレコード1分32秒0)に近いタイムでの争いが当然想定されることを示唆している。こうなると、過去に時計勝負で馬脚を露わしているようなタイプでは到底太刀打ちできない。優勝の可能性が残されているのは、マイル戦で1分32秒台の持ち時計のある馬か、時計面でまだ底を見せていないG1級の素質馬に限られるといってよいだろう。
とりあえず、今年の出走馬でマイル戦1分32秒台の持ち時計があるのは次の各馬である。主戦場が洋芝コースのせいで持ち時計のない香港馬を無視するわけにはいかないけれど、本命候補はこのなかにいると、ひとまず絞り込んでおきたい。

ダイワメジャー    1分32秒1 05年マイルCS
コンゴウリキシオー 1分32秒2 07年マイラーズC
マイネルスケルツィ 1分32秒3 06年京成杯AH
スズカフェニックス  1分32秒7 07年東京新聞杯
エアシェイディ    1分32秒8 07年東京新聞杯
キストゥヘヴン    1分32秒8 07年ヴィクトリアM
ジョリーダンス    1分32秒8 07年ヴィクトリアM
ディアデラノビア   1分32秒8 07年ヴィクトリアM
アドマイヤキッス   1分32秒8 07年ヴィクトリアM
オレハマッテルゼ  1分32秒8 05年晩春S

<結論>
◎スズカフェニックス
○ジョイフルウィナー
▲エアシェイディ
△ディアデラノビア
△ダイワメジャー
△コンゴウリキシオー
△マイネルスケルツィ
注グッドパパ

府中のマイル戦、内・外に有利不利のない状況ならば、長く良い脚を使える差し馬を狙っていくのが馬券の常道。前走G1勝ちが意外に評価され、前日売り単勝オッズ1番人気というのが気に入らないけれど、ここはスズカフェニックスを本命に指名してみる。走破時計の絶対値こそダイワメジャーやコンゴウリキシオーとの比較で見劣るものの、これら先行勢のタイムはいずれも、京都や阪神の高速馬場で記録された数字。これに対しスズカフェニックスの持ち時計は、冬開催の府中Dコースで大外を回しながら叩き出したものだ。数字よりも内容の濃さに価値を見いだしたい。
同じ東京新聞杯で、コンマ1秒差の2着と頑張ったのがエアシェイディ。当時はスズカフェニックスより1キロ重い斤量を背負わされており、時計比較なら互角以上の評価ということになるが、こちらは内をソツなく回ってこのタイム。前走で大幅に減ってしまった馬体の立て直しも課題となる今回は、対抗まではちょっと押しづらい。
ヴィクトリアMで揃いも揃って1分32秒8を記録した牝馬の4頭も、当時の着順から過大評価するのはどんなものか?巻き返しがあるとすれば、京都牝馬Sの勝ちっぷりからディアデラノビアの一発なのだが。
そんなわけで、対抗には別路線組の香港馬ジョイフルウィナーを取り上げてみた。昨年の安田記念(3着)で1分33秒フラットの時計を記録しており、高速決着にも一応対応可能であることは、既に証明済み。500キロを超す大型馬も珍しくない香港勢にしては地味な造りの馬体だが、日本参戦2年目で結果を出したブリッシュラックの例にあやかり好走を期待する。以下では持ち時計上位の先行勢と、未知の性能を一応警戒しておきたい香港馬グッドパパあたりをマーク。

キルトクールは、サクラメガワンダー。得意の阪神コースで、時計勝負になったマイラーズCで結果を残せなかった前走が不満。オーナーの本拠地・府中コースでの遠征実績も乏しく、日曜日の競馬がハネた後には、さくらコマースのパチンコ店に近づかないほうが無難だろう。

6月 3, 2007 07年競馬予想・回顧 | | コメント (0) | トラックバック (10)