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2007/03/06

続・「有言実行」を担保するもの

謎の新社長・中尾公亮氏のもと、サウスニアRH広尾サラブレッド倶楽部としてリニューアルを遂げた経緯については、先のエントリでも触れたとおりであるが、今回はその続報を少々。
本日クラブから送られてきた小冊子のなかで、ようやく中尾氏のプロフィールの一端が紹介されていたので、まずはそれを引用してみる。

Profile-
Kohsuke Nakao : アメリカの大学・イギリスの大学院卒業後、英国屈指の商社ロンドンサラブレッドサービシスのジェイムス・ウィガン氏のもと、イギリス・アイルランドの牧場で経験を積み、帰国後、創業30年を越えるジャパンブラッドストックにてホースマンとしての仕事を磨く。のちに、リース種牡馬として、デインヒルやサンダーガルチ他を手がけ、幅広く競馬産業に貢献。活躍の場を広げている
広尾サラブレッド倶楽部
 代表者挨拶・所信表明の小冊子より引用

Hiroo_sc4_2何だかクラブ法人の代表者紹介というよりも、パリの三つ星レストランで修行してきた鉄人シェフの経歴みたいで、もうひとつピンとこない。肝心な情報は不足しているわりに余計な修飾語が多すぎるし、宣伝過多な印象は否めないけれど、現時点ではこれがクラブから公にされた唯一のインフォメーションである。
ちょっと調べてみると、プロフィール中に登場してくる「ジェイムス・ウィガン氏」(James Wigan)というのは、海外セリ市場の動向を伝えるニュースでちらほらと名前が登場してくる英国の有名エージェントで、最近だと、タタソールズ・ディセンバーセールで牝馬としては歴代最高価格を記録したマジカルロマンスの落札で話題を集めた人らしい(ネタは合田直弘氏によるニュース記事より)
ロスチャイルド財閥にも繋がるセレブなエージェント=ミスター・ウィガンと中尾氏が、現在いったいどれほど近しい関係なのか?公式発表による僅かな情報から、その全容をうかがい知ることは叶わない。けれど、リニューアル以降も外国産馬メインの募集ラインナップを堅持するというクラブの方針に沿って、海外の競走馬流通業界とのコネクションをアピールしようという意図はとりあえず読み取ることができる、そんな経歴紹介ではある。

一方、中尾氏自身が「ホースマンとしての仕事を磨いた」というジャパンブラッドストックといえば、インターネット上で血統データベースを運営している老舗サイトとしても知られているが、本来は競走馬の輸出入斡旋を生業とする輸入商社のようだ。
実は、サウスニアが昨年追加募集していた2頭(アルシラート、チェルシーザベスト)ファシグティプトン・コールダー2歳トレーニングセールで落札していたのも、この会社であった。そんな事実と、昨秋以降少しづつ表面化してきた中尾氏とサウスニアの関わり、さらには今回の社長就任という結論から推し量ってみると、中尾氏の立場というのは、当初から、クラブからの委託を受けたエージェントというよりも、経営と馬選びの全権を握る前提で主体的にサウスニアの運営権者として乗り出してきたのではないかと思える。広尾サラブレッド倶楽部へと看板をかけ替えたサウスニアは、良くも悪くもシンボリホースメイト時代からの継承云々ではなく、名実共に中尾氏が采配をふるうクラブへと変貌を遂げたわけである。

クラブ運営の背景や内情について特別な情報を得る立場にない、一介の出資者が知りうるのはせいぜいこんなところまでだろう。ちなみに今回のリニューアルに対する当ブログ管理人のスタンスは、あくまでニュートラルなもので、いたずらにそれを否定的に捉えようという意図はない。クラブの名称や勝負服の変更にも抵抗はないし、青いカラーで一新されたホームページのデザインも、案外悪くないなと感じている。
だが、先のエントリでも強調したように、出資者に対して公正なクラブ運営とそれを担保する情報開示こそが重要であるという見解は変わらない。既会員優先枠を設けた無料一口プレゼントも結構だが、派手なサプライズよりも、小冊子にひっそりと記された「会員のみなさまの立場にたった運営」、まずはこれこそが第一優先順位に位置づけるべき課題だろう。中尾新社長以下、新経営陣のお手並みを、まずはしっかりと拝見していきたい。

3月 6, 2007 ひとくち馬主日記 |

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