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2006/12/31

【桐花賞】大晦日の水沢、3歳頂上決戦に注目!

ファン投票で選出された出走馬が、ファンの夢を乗せて走る岩手のドリームレース
存廃問題を巡る一連の騒動で揺れ続けた06年の岩手競馬。外野からの声高な主張ばかりが目立つなかで、あまり明るい話題が多いと言えない1年だったが、所属馬の活躍に目を転じてみれば、ややマンネリ気味の古馬勢にかわって、イキの良い新勢力の台頭が注目を集めた実り多いシーズンになったと思う。岩手所属馬として久方ぶりにグレードタイトルを獲得したパラダイスフラワーや、JRA芝戦線で果敢に挑戦を続けるボスアミーゴなど2歳勢の活躍もめざましいが、何と言っても今年の話題は、全国区でも通用しそうなハイレベルの能力を感じさせてくれる3歳最強馬たちの存在だろう。

Oshu_crown_at_06_dgオウシュウクラウン(3歳・牡)サイレントエクセル(3歳・牝)。同世代の牡馬・牝馬から、これほど強い馬が同時に登場してくるとは、岩手競馬の歴史を紐解いてみても、そうそうお目にかかれる出来事ではなかったはず。両者が果敢に挑戦したダービーグランプリG1の結果はまだ記憶に新しいが、着順はともかく来シーズンに向けて飛躍の手応えのようなものを垣間見せてくれた一戦だった。このレース以降、オウシュウクラウンは地元で3戦を消化し2勝・2着1回。一方のサイレントエクセルは、ビューチフルドリーマーCを圧勝で飾った後、船橋の交流重賞では長距離輸送が影響したせいか?10着と不本意な結果に終わっている。
とはいえ、両者ともその後の調整に抜かりはなく、当然のごとくファン投票上位に選出され、年末の大一番へと駒を進めてきた。ダービーグランプリ以降、初めての再対決となる3歳頂上決戦・・・・岩手競馬ファンならずとも、来シーズンのダート交流重賞戦線を展望するうえで、必見の一戦になりそうだ。

■第32回 桐花賞 12月31日・水沢ダート2000m

馬名性齢重量騎手戦績
11ゲイリーエクシード牡957沢田盛夫利63戦13勝
22ミサキノハンターセ557菅原 勲45戦5勝
33オウシュウクラウン牡356小林俊彦18戦9勝
44ニッショウウララ牡757村上 忍59戦13勝
55サイレントエクセル牝354板垣吉則16戦7勝
66チュードサンデー牡757高松 亮70戦14勝
77ブラーボウッズ牡857村松 学53戦8勝
8テンショウボス牡356阿部英俊21戦5勝
89マツリダパレス牡457南郷家全36戦8勝
10マツリダブロッコ牡557関本浩司65戦17勝

さて、決戦の舞台となる冬の水沢競馬場といえば、天候・気温次第で馬場状態が激変する厄介なコンディションのもとで施行されることで知られている。すなわち、「馬場をどう読むか?」が、ときとして出走馬の能力比較以上に、馬券作戦を占う重要なファクターとして浮上してくるのだが、そのあたりの事情に関しては、当ブログでも過去のエントリで考察した経緯があるので、参考にしてほしい。

(参考) 2005/01/03 【桐花賞前日】水沢の馬場が劇的に変化した!

問題は、今シーズンの馬場状態がどうなっているか?ということだ。
天気予報によると、大晦日の水沢地方(岩手県奥州市)は晴れ最低気温マイナス2度、最高気温1度という天候が見込まれている模様。深夜0時現在、当ブログ管理人が潜伏している水沢駅前周辺では小雪が舞い散る冬らしい空模様となっているが、冬場の岩手にしては、まだ極端には冷え込んでいない印象である。
同じような天候・気温だった12月30日の午後、インターネット中継で確認した水沢のダートコースが、田んぼのように水が浮いた状態だったことを考えると、桐花賞時点の馬場状態も、前日同様の高速馬場になる可能性は高い。冬の水沢といえば、馬場凍結を防止するためにコースに砂を大目に入れているとも言われれるが、専門誌エイカンの情報によるなら「砂の深さは普通で標準時計」というのが現在のコンディション。すなわち、砂がたっぷりと入って時計の掛かるパワー優先の馬場というよりも、どちらかといえば、先行有利の高速馬場を想定しておく必要があるといえそうだ。

この想定を裏づけるように、今シーズンの水沢冬開催の時計をダート千八の距離で確認してみると、明らかに昨年の同時期・同条件のレースよりも1~2秒決着時計が早くなっていることがわかる。

■06年12月下旬 水沢ダ千八の決着傾向

開催日クラス時計馬場天候1着2着昨年との
タイム差
12月16日A11.56.6曇りマクリ差し-1.3
12月17日A21.57.1不良小雨差し差し-1.9
12月24日B11.56.9不良曇り先行先行-1.9
12月29日C11.59.3不良先行先行-1.5
12月30日A11.58.1不良逃げ差し-1.6

どうやら、先手を取った馬はそう簡単には止まらない。その一方で、エイカン紙によるなら、馬場の外目が軽い状態で、そこを通って伸びる追込馬が急上昇している傾向も現れているようなので、脚質的には「先行馬と差し・追込馬」の組み合わせを狙って、馬券作戦を組み立てるといいだろう。
人気は3歳最強馬2頭に集中するものと思われるが、一騎打ちが想定される状況であればこそ、波乱の芽も生まれるというもの。ノーマークの穴馬が2着に台頭してくる場面にも十分な注意を払っておきたいところだ。

<結論>
◎サイレントエクセル   板垣
○オウシュウクラウン   小林
▲テンショウボス     阿部
△ゲイリーエクシード   沢田
△ブラーボウッズ     村松
注ニッショウウララ     村上
注ミサキノハンター    菅原勲

Silent_excel_at_derby_grandprix_06将来の岩手競馬を背負って立つエース格として期待を集めるオウシュウクラウンがおそらく1番人気の支持を集めるものと思われるが、「一騎打ちの構図なら人気のないほうを買え」という格言(?)を思い起こし、ここは牝馬サイレントエクセルから狙ってみたい
ダービーGPでオウシュウクラウンに先着している実績の裏づけはここでも強調材料になるし、第1回JCダートを制した父の血統背景からも、この距離は大歓迎のはず。水沢の短い直線なら、一歩先に抜け出す競馬で後続を完封する戦法の強みが最大限に生かせそうだ。

対するオウシュウクラウンは、前走・白嶺賞(水沢ダ千六)2着当時の敗因を「雪が降って、泥んこの不良馬場という悪いコンディションだった」と陣営が示唆している点が気になる。今年の正月競馬でも不良の水沢コースで3着に終わった経過があり、ひょっとすると、冬場の水沢という特殊な馬場を苦手にしている可能性があるのかもしれない。もちろん、ここに入れば能力上位は歴然としており無様な競馬に終わる心配はないが、人気を背負う今回は勝ちに行く競馬を意識せざるを得ない。それゆえにゴール前で僅かに末が甘くなったところを、後続に差される展開のリスクまで、念のため考慮に入れておきたいところだ。

馬券的に面白いのは、3歳世代で2強に続く存在と目されるテンショウボスだろう。「シーズン始めと今では馬が180度変わった」と担当厩務員も太鼓判を押す近走の充実ぶりは、やはり侮れない。脚質的にどちらかといえば、盛岡のほうが良さそうなタイプではあるものの、距離二千のレースに限れば「1-1-0-1」。ダービーGP8着の敗戦を除けば、パーフェクト連対という堅実ぶりは、ここでも十分強調できる存在だ。
以下では、差して一発を狙える伏兵と上位騎手が騎乗する逃げ・先行馬に、一応の注意を払っておきたい。

キルトクールは、前年の覇者マツリダパレス南郷家全騎手の鮮やかな手綱さばきで勝利を収めた1年前のレースは、今でも記憶に残っているけれど、今にして思えば、何もかもが上手く運びすぎた印象だった。今シーズンの不甲斐ない成績を振り返ってみても、2連覇の可能性まではちょっと考えづらいと思うのだが、どうだろう。

12月 31, 2006 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ |

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コメント

こんにちは。遂に今年も大晦日の大一番まできましたね。やはり有馬でも東京大賞典でもなく、桐花賞で1年の締めくくりでしょう。
馬券は◎サイレントエクセル→○オウシュウクラウンへの馬単1点で勝負しようかと思います。

投稿: 古木33 | 2006/12/31 11:38:37

古木33さん、あけましておめでとうございます(^^)/
水沢競馬場から帰ってまいりました。
オウシュウクラウン・・・・エントリにも書きましたが、本当に凄い馬が岩手に現れたと思い感激しております。サイレントエクセルは・・・・正直、ちょっと気配落ちを感じました。実力のある牝馬ですから、ここはしっかりと立て直してほしいところです。

投稿: 山城守 | 2007/01/01 0:56:38

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