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2006/09/18

【ダービーGP】今年こそ!艱難辛苦の歴史にピリオドを

Kobayasi_toshihiko_j全国指定交流競走として、JRA勢の出走に門戸を開いてから10年。今では初秋の盛岡競馬を沸かすダート最強馬決定戦として、すっかり定着した感のあるダービーグランプリ(交流G1)だが、その歴史は、地元岩手に籍を置く競走馬にとって苦難と屈辱の連続であったといってよい。
96年のイシノサンデーから昨年のカネヒキリまで、この10年間、優勝の栄誉に浴しているのは、すべてJRA勢。2着争いも、他地区に所属する地方馬2頭(97年船橋フドオー、00年笠松ミツアキサイレンス)が、かろうじて連対を確保しているものの、残る8年間はすべてJRA勢による寡占状態だ。これらに対し、地元・岩手勢の戦績はといえば、00年~01年に2年連続して3着(00年トニージェント、01年バンケーティング)があるものの、JRA勢の高い壁に挑戦しては跳ね返されるという歯がゆい結果が続いてきた。このレースに優勝したJRA勢の顔ぶれを思い起こすと、テイエムメガトンとか、ムガムチュウなど、正直G1馬としてのイメージがあまり沸いてこない名前も含まれているが、その程度の馬にさえ勝てなかったのだ・・・・。この10年の間、岩手競馬はメイセイオペラトーホウエンペラーと全国区でも通用するG1馬を輩出しているが、ことダービーグランプリに関していうなら、岩手が誇る強い馬づくりの伝統と実績も、まったく通用していない。
残念なことに、この傾向は年を追うごとに強くなっているようで、地元勢が掲示板にすら乗れない近年の不振ぶりは目を覆うばかりである。売上げの低下→賞金の引き下げ→入厩馬のレベルダウンという負のスパイラルが、こうした傾向に拍車をかけている一面もあるのだろう。菅原勲・小林俊彦ら地元コースを知り尽くした名手が秘術の限りを尽くしても、競走馬そのもののレベル差は如何ともしがたく、打倒JRAの大目標は、見果てぬ夢に終わるのかと思われていた・・・・。

ところが、今年は様相が一変、地元所属馬にとっては千載一遇のチャンスが到来しそうな予感がする。岩手から主役候補の一角として名を連ねるのは、ご存じジャパンダートダービー3着馬オウシュウクラウンに、史上最強牝馬の呼び声もかかるサイレントエクセル。待望久しいスター候補が揃って、この大一番に駒をすすめてきたのだ。なるほど、フラムドパシオンやフレンドシップなど大駒を欠くJRA勢が例年より小粒という事情もあるけれど、この2頭ならば、少なくとも過去10年の汚名をそそぐ好走を期待できるのではないか?そんなムードが少しづつ芽生えているように感じられる。

船橋在厩時とは馬が違う」そんな評判が掛け値なしに感じられるほど、岩手復帰後の充実ぶりが凄いオウシュウクラウン。5月以降、前述したJDD遠征を除けば、地元では負け知らず。特に圧巻だったのが、4走前の岩手ダービー・ダイヤモンドカップで、2着との着差は1馬身3/4でも、終始持ったまま後続を子供扱いしてみせた勝ちっぷりには、ちょっとした風格さえ感じられたものだ。各所で公にされているレーティングやスピード指数の比較では、今年のJRA勢上位陣とほぼ互角の評価が与えられており、地の利を生かせば、一気にG1奪取も夢ではないだろう。

もう1頭のサイレントエクセルも、なかなか強い牝馬である。ダイヤモンドカップでオウシュウクラウンには歯が立たなかったけれど、その後は無傷の3連勝。自在性あふれる脚質と勝負根性には非凡なものがあり、血統的にも、小倉2歳Sでブルーコンコルドを負かしたメイプルロードの半妹にあたるなど、穴っぽい雰囲気が横溢している。そういえば、サウスニアの04年募集馬に、この馬の半妹メイプルダンス’04(競走馬名トゥルーノース)がいた。そんな意味でも当ブログ管理人にとっては、ちょっと活躍を期待したくなる1頭である。

さて、久々となる地元勢の好機到来に、決戦の地もさぞや盛り上がっていることだろうと期待しつつ、盛岡駅周辺で専門紙を物色してみたが、意外や意外、E紙やK紙が本命に推しているのはJRA所属のナイキアースワーク・・・・_| ̄|○
オウシュウクラウンの評価はといえば、むしろ○や▲△といった控えめな印が並ぶばかりで、サイレントエクセルも△の印が精一杯といったところだ。おいおいそれはないだろ!と思うのだが、期待しては裏切られ続けた10年の歴史の重さ・トラウマが、印を打つトラックマンの心理にも微妙に陰を落としているのだろうか。そんな呪縛を振り払う激走を、岩手代表の両頭には期待したいものだ。オーロパークを駆け抜けろ!オウシュウクラウン、サイレントエクセル!

<結論>
◎オウシュウクラウン
○サイレントエクセル
▲シルクウィザード
△バンブーエール
注マンオブパーサー
注ナイキアースワーク

たぶんに心情的応援の色合いが強い予想であることは否定しないけれど、指数の比較で差がなければ、地の利というファクターに注目する価値はある。オウシュウクラウンの単勝狙いに妙味はないものの、過去の傾向・対策からはありえない岩手勢のワン・ツー決着による夢馬券なら配当的にも期待は十分だろう。ダイヤモンドカップ当日、水沢競馬場に来場していたフサイチの社長が、この日もオーロパークにゲストとしてやって来ることからも、岩手ダービーの再現をこっそり期待してみたい。

地元勢の前に立ち塞がる強敵は、ユニコーンS・JDD組よりも、北海道シリーズで手強い古馬を強い競馬でねじ伏せてきた左回り巧者シルクウィザードバンブーエールの堅実さも捨てがたいが、力で圧倒する場面があるなら、むしろこちらのほうに軍配が上がりそう。

キルトクールは、ヤマタケゴールデン。関屋記念のパドックでその姿を目の当たりにしたけれど、ハッキリ言って、たいした馬じゃなかった。新潟のG3で16着に終わって馬が、仮にもG1で上位に来るようでは、このレースの看板にも傷が付くというものだろう。

9月 18, 2006 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ |

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コメント

おはようございます。
夢の岩手ワンツー馬券ですね。

一競馬ファンとしては、いつも応援している地元岩手勢の戴冠を見たいですが、今回ばかりは出資馬シルクウィザードが出ているので、いつもの岩手重賞とは違う微妙な心境で応援です(=「どっちも頑張れ」みたいな)
とにかく終わったあとで、素晴らしいレースだったと思える名勝負を期待しています。

投稿: 古木33 | 2006/09/18 9:36:09

すみません、コメントがダブってしまいました。
最初のはアドレス入力間違いですので、削除してくださいm(__)m

投稿: 古木33 | 2006/09/18 9:38:16

>古木33さん

シルクウィザードをお持ちだったんですね。
オーロパークのパドックでその勇姿をじっくり拝見しましたが、北海道シリーズの好戦は伊達じゃないと思わせる雄大なスケールを漂わす造りで、良い馬だなあと素直に感じました。残念ながら、レースではこの馬が最も力を出せる好位策に持ち込めませんでしたが、これから強くなる馬だと思います。また、この日の盛岡の馬場は、ウィザードやオウシュウクラウンのような大型馬よりも、マンオブパーサー・サイレントエクセルなど、ちょっと小造りでもバランスの良いタイプが活躍しやすいコンディションだったようにも感じられました。

投稿: 山城守 | 2006/09/19 1:06:43

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