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2006/08/20

【札幌記念】アドマイヤムーンでも楽観は禁物

Admire_moon_at_nihon_derby別定戦に条件が改まり、今年で10年の節目を迎える札幌記念。過去9回のレースでは1番人気馬が4勝・2番人気馬が3勝をマークしており、夏競馬唯一のG2戦にふさわしく、人気上位馬、すなわち実績馬優位の傾向が顕著である。
また、秋のG1シリーズをにらんで、夏場を休養に充てていた実績馬がここから始動してくるケースも多い。古くはセイウンスカイ、比較的最近だとテイエムオーシャンといったG1級が、「秋初戦」としてこのレースに照準を合わせ、見事勝利をものにしている。
とはいえ、10週以上の休養をはさんで、札幌記念に出走してきた休養馬たちの戦績自体は、「3-2-3-20」(連対率18%)と、正直強調しづらいところがある。いかに実績馬といえど、夏場を順調に使われてきた馬たちとの比較で、分が悪い面が出るのは仕方がないだろう。
ここで注意しておきたいのは、そんな休養馬たちの成績と脚質との相関関係だ。
コース全周がほぼ平坦でゴール前直線も僅か266メートルしかない札幌の芝が舞台となるだけに、基本はもちろん先行有利。差し脚質のタイプでも4角である程度の位置まで押し上げる機動力がないと苦しいのは当然だが、レース勘の戻りに一抹の不安を抱える休養馬の場合、その傾向には一層拍車がかかる。10週以上の休養明けで出走してきた馬たちを対象に、4角の位置取り別成績を調べてみると、結果は次の通り。4角で3番手以内につける脚があるか否かで、ものの見事に明暗が分かれるという傾向が明らかとなる。

■札幌記念 休養馬の4角位置取り別成績
 4角3番手以内 「3-1-3- 4」(連対率36%)
 4角4番手以降 「0-1-0-16」(連対率6%)

今年の場合も、前日売りオッズで1~2番人気を争うマチカネキララアドマイヤムーンがともに10週以上の休養をはさんでの登場となるだけに、両馬の脚質・戦法には要注目である。特にアドマイヤムーンに騎乗する武豊騎手が、いったいどんな策を取ってくるのか見逃せない。決してスタートは速くないけれど、鞍上の指示に忠実で、決め手と持続力を兼備するこの馬。昨年の札幌2歳ステークスのように機動力にモノをいわせ自力で動いていくレースができればここでも有望だが、反面、春の一連のレースように、脚をためて後方からの競馬に終始するようだと、消化不良に終わってしまう危険性も高い
3年前のレースではサクラプレジデントに騎乗し、鮮やかなマクリを決めてみせた武豊騎手だが、あのときは僅か9頭立てと小頭数の競馬だったことも幸いしていた。一方、今年は16頭フルゲート。勝負所までに好位に取り付こうとして、早めのスパートをかけるにしても、多頭数の大外を終始回して行かざるを得ないリスクがつきまとう。3歳世代屈指の素質馬といえど、けっして楽観は許されない一戦と覚悟しておく必要がありそうだ。

<結論>
◎シルクフェイマス
○マチカネキララ
▲エリモハリアー
△アドマイヤムーン
注グレイトジャーニー
注ファストタテヤマ

昨年の波乱決着を例外処理するなら、1・2番人気のいずれかが連に絡むというのが、過去9年間のトレンド。今年の上位人気2頭のうち、アドマイヤムーンには前述したとおりのリスクがあるので、マチカネキララのほうを上位に見立ててみたが、この馬とて未だ重賞未勝利の身。G2戦で堂々の主役を張る資格があるのかどうかは、半信半疑といったところだ。
実績」というファクターに焦点をあてるなら、やはり浮上してくるのがシルクフェイマスの先行力。札幌パーフェクト連対の戦績に加え、五十嵐騎手とのコンビ結成は魅力で、逃げるにせよ、好位づけの競馬になるせよ、今回勝ち負けに加わる公算は高いとみた。以下では、サマーシリーズ制覇に向けてモチベーションの上がるエリモハリアー。いかにも小回りコース向きの瞬発力があり、一瞬の決め手を生かせる展開になれば、この相手を向こうに回しても互角にやれそうだ。

キルトクールは、レクレドール。昨年のヘヴンリーロマンスを彷彿させる意欲の連闘、しかも鞍上に男・藤田とくれば、いかにも穴人気しそうだが、牡馬相手のG2戦で通用するほどの地力の裏づけが不足している。

8月 20, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ |

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