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2006/08/27

【新潟記念】末脚のポテンシャル比較から浮上する馬

Super_gene_2006去年の予想記事でも書いたことだが、新潟記念を予想するうえで欠かすことのできなかったのが、「前走・芝千八からの距離延長組が狙い目」というセオリーである。千八の忙しい流れでは力を出し切れず不完全燃焼に終わってしまうタイプでも、舞台が新潟・外回りに条件が変わって、しかも1ハロンの距離延長を味方につければ、意外と巻き返しが効く。特に小倉の北九州記念(当時の距離は千八)を叩いてここに参戦してくる馬が、変わり目を見せ激走!というのが、このレースにおけるひとつの好走パターンを形づくっていた感があった。
ところが、夏季競馬番組の見直しが行われた今シーズンに入り、オープン・重賞クラスの距離体系をとりまく状況が激変。有力馬の出走履歴は「二千」と「スプリント」の条件で争われるサマーシリーズに集中し、北九州記念の距離もスプリント戦へと模様替えされてしまった。これではさすがに、前走・距離千八から新潟記念へというローテーションを重視する馬券作戦は成立しない。実際、今年の出走馬たちのローテーションに着目してみても、前走で距離二千のレースを走っていた馬が最多(12頭)を占めるメンバー構成となっている。
必勝法というべきセオリーが使えなければ、ここはオーソドックスに攻めるしかない。注目してみる必要があるのは、やはり新潟・外回りコースへの適性の有無だろう。

(※)写真の馬は、一昨年の新潟記念優勝馬スーパージーン
現在は、新潟競馬場の誘導馬として活躍中です。

新潟記念に限らず、新潟芝・外回りの距離二千といえば、相当なスローペースにならないかぎり、「差し・追込有利」が基本だ。4コーナーを回りきってからゴールまでの直線距離が600メートルもある特異な条件だけに、上がり3ハロンで最速を記録した馬が特に強い。
01年のリニューアル以降、この条件で争われた全レースを対象にデータを確認してみると、推定上がり3ハロン1位馬の勝率は42.9%、連対率は66.4%。この数字そのものは、東京や中山の距離二千におけるデータと比べ特筆すべきものではないけれど、今シーズンの新潟の場合、例年以上に外回りコースで差し・追込馬の台頭する場面が目立ってきている。実際、今年の夏開催に限っていうなら、上がり3ハロン1位馬の勝率は57.1%、連対率に至っては85.7%という驚異的な数字だ。

こんな傾向が出ている以上、出走各馬がいったいどれだけの脚を直線で使えるのか、改めて数値で確認しておく作業が必要になる。上がり3ハロンで記録された速い時計を重視するのは当然だが、上がりそのものの水準は道中のペースにも左右される。したがって各馬がレースの上がりをどれだけ上回る脚を使っているかにも、注意を払っておきたい。すなわち、他馬とは全く異なる速い脚を使えるかどうかが、重要というわけだ。
このような視点から注目できるのは、各馬が近走で記録した以下の上がりタイムである。( )内には、レースの上がりと比べ、どれくらい速い脚を使っているのかを表示してみた。

ニシノナースコール 06年五頭連峰特別 33秒8(2秒6差)
スウィフトカレント   05年信濃川特別  32秒7(2秒1差)
エイシンニーザン  06年信濃川特別  33秒1(1秒5差)
オースミグラスワン 06年新潟大賞典  33秒9(1秒1差)
ヴィータローザ    05年新潟記念   33秒2(0秒8差)
サンレイジャスパー 06年北野特別   33秒7(0秒8差)
ヤマニンアラバスタ 05年新潟記念   33秒3(0秒7差)
ヤマニンアラバスタ 05年府中牝馬S  33秒2(0秒7差)

やはりというべきか、重賞・条件戦を問わず、新潟・外回り・二千で記録された時計がずらりと並ぶ結果になった。このうち、ニシノナースコールが条件戦でマークした時計はレースの上がり自体が36秒4と低調な水準だったので評価が難しいけれど、これ以外のデータについては、各馬が直線で叩き出せる末脚のポテンシャルを知るうえで、重視しておく必要がある数字といえそうだ。

<結論>
◎スウィフトカレント
○エイシンニーザン
▲オースミグラスワン
△ヤマニンアラバスタ
注ヴィータローザ
注サンレイジャスパー
注ニシノナースコール

サマーシリーズ優勝をかけ、小倉記念から勇躍参戦してくるスウィフトカレント。3歳当時は末脚の持続力に課題を残している印象も受けたものだが、古馬になって以降、昨夏の新潟シリーズなどではタメれば息の長い末脚を使えることを証明している。大外枠で福永騎手がどう折り合いをつけるかが見物だが、57キロのハンデ相当の評価は当然というべきだろう。
エイシンニーザンも、前走で、これまでの詰めの甘さを払拭するような決め手を披露。時計的にも評価は上々で、格上挑戦でも相手なりに通用しておかしくない雰囲気がある。逆転の可能性も秘めた対抗馬として扱ってみたい。
決め手の威力ならオースミグラスワンの末脚にも魅力を感じるが、今回は休み明けだけに、最終評価は直前の気配をパドックで確認してから。もしも、キリリと仕上がっているようなら、単の可能性も含めて検討してみたいところだ。以下では、昨年の覇者・ヤマニンアラバスタの巻き返しにも注意を。何より新潟滞在の効果で、馬体減の不安が少ないのが好材料といえる。

キルトクールは、トップガンジョー
左回り巧者で新潟・外回りにも、それなりの実績を残しているが、この距離での末脚に関しては裏付けが不足している。母父にゴールデンフェザントを配した血統はステイヤーの雰囲気でも、本馬自身の距離適性は千八あたりがベストと思え、新潟・外回り二千で果たしてどこまでやれるか?半信半疑以上の評価は、ちょっと与えづらいところだ。

8月 27, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (5)

2006/08/20

【札幌記念】アドマイヤムーンでも楽観は禁物

Admire_moon_at_nihon_derby別定戦に条件が改まり、今年で10年の節目を迎える札幌記念。過去9回のレースでは1番人気馬が4勝・2番人気馬が3勝をマークしており、夏競馬唯一のG2戦にふさわしく、人気上位馬、すなわち実績馬優位の傾向が顕著である。
また、秋のG1シリーズをにらんで、夏場を休養に充てていた実績馬がここから始動してくるケースも多い。古くはセイウンスカイ、比較的最近だとテイエムオーシャンといったG1級が、「秋初戦」としてこのレースに照準を合わせ、見事勝利をものにしている。
とはいえ、10週以上の休養をはさんで、札幌記念に出走してきた休養馬たちの戦績自体は、「3-2-3-20」(連対率18%)と、正直強調しづらいところがある。いかに実績馬といえど、夏場を順調に使われてきた馬たちとの比較で、分が悪い面が出るのは仕方がないだろう。
ここで注意しておきたいのは、そんな休養馬たちの成績と脚質との相関関係だ。
コース全周がほぼ平坦でゴール前直線も僅か266メートルしかない札幌の芝が舞台となるだけに、基本はもちろん先行有利。差し脚質のタイプでも4角である程度の位置まで押し上げる機動力がないと苦しいのは当然だが、レース勘の戻りに一抹の不安を抱える休養馬の場合、その傾向には一層拍車がかかる。10週以上の休養明けで出走してきた馬たちを対象に、4角の位置取り別成績を調べてみると、結果は次の通り。4角で3番手以内につける脚があるか否かで、ものの見事に明暗が分かれるという傾向が明らかとなる。

■札幌記念 休養馬の4角位置取り別成績
 4角3番手以内 「3-1-3- 4」(連対率36%)
 4角4番手以降 「0-1-0-16」(連対率6%)

今年の場合も、前日売りオッズで1~2番人気を争うマチカネキララアドマイヤムーンがともに10週以上の休養をはさんでの登場となるだけに、両馬の脚質・戦法には要注目である。特にアドマイヤムーンに騎乗する武豊騎手が、いったいどんな策を取ってくるのか見逃せない。決してスタートは速くないけれど、鞍上の指示に忠実で、決め手と持続力を兼備するこの馬。昨年の札幌2歳ステークスのように機動力にモノをいわせ自力で動いていくレースができればここでも有望だが、反面、春の一連のレースように、脚をためて後方からの競馬に終始するようだと、消化不良に終わってしまう危険性も高い
3年前のレースではサクラプレジデントに騎乗し、鮮やかなマクリを決めてみせた武豊騎手だが、あのときは僅か9頭立てと小頭数の競馬だったことも幸いしていた。一方、今年は16頭フルゲート。勝負所までに好位に取り付こうとして、早めのスパートをかけるにしても、多頭数の大外を終始回して行かざるを得ないリスクがつきまとう。3歳世代屈指の素質馬といえど、けっして楽観は許されない一戦と覚悟しておく必要がありそうだ。

<結論>
◎シルクフェイマス
○マチカネキララ
▲エリモハリアー
△アドマイヤムーン
注グレイトジャーニー
注ファストタテヤマ

昨年の波乱決着を例外処理するなら、1・2番人気のいずれかが連に絡むというのが、過去9年間のトレンド。今年の上位人気2頭のうち、アドマイヤムーンには前述したとおりのリスクがあるので、マチカネキララのほうを上位に見立ててみたが、この馬とて未だ重賞未勝利の身。G2戦で堂々の主役を張る資格があるのかどうかは、半信半疑といったところだ。
実績」というファクターに焦点をあてるなら、やはり浮上してくるのがシルクフェイマスの先行力。札幌パーフェクト連対の戦績に加え、五十嵐騎手とのコンビ結成は魅力で、逃げるにせよ、好位づけの競馬になるせよ、今回勝ち負けに加わる公算は高いとみた。以下では、サマーシリーズ制覇に向けてモチベーションの上がるエリモハリアー。いかにも小回りコース向きの瞬発力があり、一瞬の決め手を生かせる展開になれば、この相手を向こうに回しても互角にやれそうだ。

キルトクールは、レクレドール。昨年のヘヴンリーロマンスを彷彿させる意欲の連闘、しかも鞍上に男・藤田とくれば、いかにも穴人気しそうだが、牡馬相手のG2戦で通用するほどの地力の裏づけが不足している。

8月 20, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (8)

2006/08/16

【クラスターC回顧】シビックの機敏さがGTRの鈍重さを凌駕?

Agnes_jedi_cluster_cup_winner_06スタート直後から、笠松所属のクイーンロマンスとJRAディヴァインシルバーの逃げ馬2騎が互いにハナを譲らず、ガリガリとした先行争いがヒートアップ。人気のアグネスジェダイも、その直後から虎視眈々と両馬をマークして、レースは前半から電撃戦らしいハイペースで進行した。おそらく、先行勢にとっては息を入れるタイミングを計ることさえ難しかったはず。こうなると前崩れによる差し馬の台頭もあるかに思われたが、終わってみれば、結果はまったく逆。逃げるディバインシルバーの脚色は最後まで衰えることなく、アグネスジェダイもゴール直前になって渋太い末脚を発揮してきた。それとは対照的に、直線ジリジリと差を詰めてきた1番人気トウショウギアのほうが、ラストは苦しくなってしまう。例によって、後方から直線勝負に徹したオフィサーの末脚も、この日は不発。3番人気の支持を集めながら、掲示板にも乗れないようでは、重賞レベルで力不足という誹りを免れないだろう。

優勝馬アグネスジェダイの走破タイムは、前走・北海道SCの低調な決着時計のイメージを一新するかのように、1分9秒8のコースレコード・タイを記録。なるほど、この日の盛岡の馬場は砂が浅めで、午前中のレースから新聞の想定タイムを上回る高速決着が連続していた。前日の日曜日には、まとまった降雨もあったらしく、良馬場発表でも実は脚抜きの良い馬場状態が維持されていた可能性もありうる。とはいえ、自己ベストを大幅に更新した優勝馬の好時計は、やはり価値が高いと評さざるを得ず、自身あらためてスプリント適性の高さを改めて証明して見せた格好だ。出走各馬の持ち時計比較から、アグネスジェダイの評価を下げてしまった当ブログの予想などは、木っ端微塵に打ち砕かれてしまった感がある。

レースを終えあらためて感じたのは、競走馬のスプリント適性とは何だろうか?ということ。この日のように速い時計が出るダートになると、前半から流れに乗って比較的いい位置を追走できる機敏さがないと、やはり勝負にならない。すなわち、脚を速く回転させ、いち早くトップスピードに到達できる加速性能の有無が、レースの結果を分けてしまうということだ。
そんな視点から出走各馬のパドックの様子を振り返ってみると、アグネスジェダイやディバインシルバーと、トウショウギア・オフィサーなどとでは、明らかに姿・かたちからして、競走馬としてのタイプが異なっていたことが印象深い。

Tosho_gear_at_0814_oroハッキリ言って、第一印象で見栄えがするのは後者のほうだ。500キロ前後の雄大な馬格と逞しく盛り上がった筋肉の張り、スラリと長く伸びた手足ゆったりとした背中や胴体の造りなど、競走馬としてのスケール感を評するなら、明らかにこちらのタイプのほうに一日の長があったと思う。

Devine_silver_at_0814_oroこれに対し、前者のタイプは、馬体重こそ480キロ台と比較的大型の部類に入るけれど、全体的には見る者にコンパクトな印象を与えていた。だが、スケールの大きさは感じられなくても、馬体の各所が無駄なく機能的にまとまっている。ひと言で評すなら、控えめながらも「しなやかさ」を感じさせるタイプである。

自動車に例えてみると、トウショウギアやオフィサーは大排気量エンジンを搭載したスポーツセダン、これに対しアグネスジェダイやディヴァインシルバーはライトウェイトスポーツだ。この日の盛岡競馬場では、クラスターカップ開催を記念し、正門前でレーシングカーの展示(スカイラインGTRとシビックTYPE-Rの2台)が行われていたけれど、レース結果は、シビックの機敏さがGTRの鈍重さを凌駕したようなものだったといえるのかもしれない。

Cluster_cup_civic_vs_gtrちなみに、競走馬の「しなやかさ」やスプリント適性とは何か?というテーマに関しては、自他共に認めるパドック派である「ユキの気ままな日記」さんが、とても興味深いエントリを公にしている。ダート・スプリント競走とは必ずしも直結しない(?)、芝の直線1000メートル戦の適性に関するパドックポイントの考察なのだが、今回の結果を馬券の教訓として生かすためには、こんな記事を参考に、もう一度勉強し直す必要があるのかもしれない。

8月 16, 2006 ひとくち馬主日記, 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/08/14

【クラスターC】スピードの絶対値を比較してみる

Tosho_gear_at_tokyo_musashino_s盛岡・ダート千二を舞台に争われる交流G3戦。過去の戦績では、ほぼ毎年のようにJRA勢が地方馬を圧倒して上位を独占する結果に終わっているが、それもコース適性や騎手の技量以前に、何よりもスピードの絶対値が問われるスプリント戦であればこそ。今年の出走メンバーを見渡しもJRA組の優位は不動と言わざるを得ず、実質的に5頭立てのレースというべきか?いずれにせよ、地方所属馬に対する過度な期待は危険だろう。

さて、今年参戦してきたJRA勢のなかでも最有力視されているのが、森厩舎の大将格アグネスジェダイである。距離千四以下の交流重賞では「4-0-0-1」と抜群の戦績を残しており、盛岡コースも経験済み。さらに、このレースとも関連の深い北海道SCを制しての参戦となれば、1番人気も必至だろう。ただし、その北海道SC優勝時の走破タイムが59秒4と、中央古馬500万下レベルの低調な水準だったことには注意を要する。いくら時計のかかる春先の札幌コースといっても、稍重馬場でこの時計しか出せないようでは、レースのレベル自体に疑問符がついてしまう。
ちなみにアグネスジェダイがダート千二条件で記録しているベストタイムは、ドバイゴールデンシャヒーン遠征時の1分10秒6(6着)。これが最高なのだが、世界トップクラスのスプリンターがガンガン飛ばす展開に助けられた感もあって、けっして自力で叩きだした時計ではない。また、海外競馬場の馬場差を正確に知る手だてはないものの、同日のドバイワールドカップ(ダート二千)エレクトロキューショニストが2分1秒3の走破時計をマークしていることから、この日のドバイのダートは、それなりに時計の出やすい状態であったとも考えられる。
勝負強いけれど、スピードの絶対値に関しては時計の裏付けがない・・・・それが、この大本命馬の泣き所と言えないだろうか。

それでは、今年出走するJRA勢他の4頭に関して、持ち時計を比較してみるとどうだろう?過去1年半のデータを対象に検索してみると、結果は次のとおりだった。

オフィサー       1分10秒1 京都・1000万下(重)
トウショウギア    1分10秒5 新潟・越後S・OP(良)
ディバインシルバー 1分10秒9 盛岡・05年クラスターC(重)
キーンランドスワン  1分11秒9 京都・栗東S・OP(稍重)

このうち、オフィサーの京都戦(1着)は、4角最後方から直線だけで全馬をゴボウ抜きという見た目にも派手な勝ちっぷりだったが、異様に時計の出る高速馬場のアシストを受けていたのも事実。純粋に時計的価値を比較するなら、トウショウギアの昨夏新潟戦(1着)のほうが、ベストの評価に値するというべきだろう。
ちなみに、このレースには、ディバインシルバーも出走していたが、勝ったトウショウギアから1秒も離されての2着に終わっている。当時の斤量差2.5キロを考慮しても完敗というべき着差であり、両者の勝負付けはもう済んでいると解してよい。また、今シーズンからダート路線に参入してきたキーンランドスワンも、未だ高速決着に対応できた実績を欠いている。

以上の時計比較から、焦点はトウショウギアとオフィサーの力関係の比較ということになる。参考になるのは、両者が直接対決した5月の東京・欅Sだ(ダート千四)。このレース、逃げるトウショウギア(1着)を、好位勢2頭(シルヴァーゼットとサクラビジェイ)と中団からだた1頭伸びてきたオフィサー(4着)が追いつめるという内容だったが、ゴール時点の上位4頭の体勢は、ほぼ横一線。この結果からも、力を出し切れば、両者の能力はほぼ互角といってよい。
ただし、今回は当時1キロあった負担重量差がなくなり、ともに56キロを背負うわけだから、机上の計算ではトウショウギアが1馬身有利となる。差し一辺倒のオフィサーに対して、前の位置で競馬ができるトウショウギア。両者の脚質を考えても、現時点では、どうやらトウショウギアに1日の長がありそうだ。

【結論】
◎トウショウギア
○オフィサー
▲アグネスジェダイ
注ディバインシルバー
注キーンランドスワン

盛岡初参戦となるフレッシュな2頭によるワンツー決着を想定してみた。
上記分析のとおり時計的な裏付けがあるとはいえ、この2頭、ともにテンションが高くなりがちな気性の悪さがネック。極端なイレコミや発汗がないか?最終判断はパドックの状態を確認して慎重にジャッジする必要があるけれど、盛岡コースは地下馬道を通ることなく直接パドックから返し馬に迎えるのがよい。平常心でレースに望めるようなら、結果は自ずとついてくるだろう。

8月 14, 2006 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (9)

2006/08/13

【クイーンS】すたこらさっさと逃げるが勝ち

Meine_samantha_at_victoria_mile00年にレースの施行条件が現在の姿に改められて以降、逃げ馬が4勝(勝率66.7%)をマークしている牝馬重賞。舞台は平坦コースの札幌、しかも開幕週ならば、逃げ・先行有利が鉄則というのも、確かに頷ける傾向だ。
札幌・芝千八コースは、発馬位置から1角までの距離が185メートル(Aコース)と極端に短く、スタートしてすぐに第1コーナーが目前に迫ってくる。通常、こんな条件だと、各馬が互いに牽制し合いながら、ひとかたまりでコーナーに飛び込んで、1~2角からバックストレッチまで先行争いが持ち越される展開になりがちだ。逃げ・先行馬にとっては、意外と息を入れ辛い流れになり、その結果、後半一気に差し馬が台頭する可能性もあるわけだが、札幌の場合、それでも逃げ馬が残る。差し馬同士の決着になるのは、昨年のように逃げ馬2騎が互いに譲らず、ガリガリとした競り合いが延々と続くような、特殊な展開に限られるようだ。
札幌特有というべき逃げ馬有利の背景には、ゴール前直線だけでなくバックストレッチも短く、コースの大半をコーナー部分が占めるという特殊なレイアウトの影響もあるのだろう。すなわち、少々淀みない流れになっても、番手以下の各馬にとっては仕掛けのタイミングを計りづらく、逃げ馬は後続からプレッシャーを受けにくい。そんなコース条件と展開の利を最大限生かした例が、一昨年と3年前のオースミハルカの逃走劇だ。ファインモーションやテイエムオーシャンといったG1級の強豪牝馬でも、強い逃げ馬に自分の形を作られてしまうと、もはや打つ手がないというのが、このコースの特質である。

一方、中団の位置から進む差し馬は、過去6年勝ち鞍こそないものの2着4回を記録しており、それなりに健闘している観がある。先行馬と比較した場合の優劣は、おそらく前半戦のペース次第だ。つまり、前半5ハロンが60秒以下のミドル~ハイペースの年は差し馬が台頭し、それより遅いスローペースになると、好位づけの先行馬が健闘する「前残り決着」というパターンが多い。
今年の出走メンバーを見渡すと、何が何でもハナへというタイプがいない反面、できれば前々の位置で競馬をしたい馬が少なくない。昨年のような特殊な展開までは見込めなくても、そこそこ速い流れで競馬は進むと考えたほうが無難だろう。1着は逃げ馬・2着に食い込んでくるのは差し馬という決着を想定し、上位馬の絞り込み作業を進めていく必要がありそうだ。

【結論】
◎マイネサマンサ
○ヤマニンシュクル
▲ブルーメンブラット
△チアフルスマイル
△ロフティーエイム
△デアリングハート
△アズマサンダース
△レクレドール

過去にオースミハルカでこのレース2連覇を成し遂げた川島騎手のブルーメンブラットあたりが行く可能性もあるが、順当に考えれば、先手を主張するのは折り合い不安のあるマイネサマンサだろう。春先には順調さを欠いていた分、納得のいく結果を残せなかったものの、前走から間隔をあけ立て直した今回は一杯の追い切りを2本消化しており、体調面の不安はなさそう。そもそも、このメンバーに入れば実績上位は明らかであり、55キロの負担重量もかなり恵まれた印象がある。
相手筆頭は、こちらも実績上位の差し馬ヤマニンシュクル。札幌では崩れていないコース実績が魅力だ。以下では、逃げるのか控えるのか?戦法が見えないけれど、矢車賞の勝ちっぷりが圧巻だった3歳馬ブルーメンブラット。このレースとの相性がよいサンデー直子の各馬も、念のためマークしておきたい。

キルトクールは、タッチザピーク。京都の紅梅賞を快勝したが、一転して芝の荒れた阪神チューリップ賞では凡走しているように、本来非力なタイプであり、力の要る馬場では苦戦しそう。鞍上の岩田騎手も、今週が札幌初騎乗でまだ手探りの段階。過大な期待は禁物だろう。

8月 13, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (7)

2006/08/12

【サウスニア】残り物には福がある?特別募集馬ふたたび登場

Chelsea_green_04つい先日、追加募集馬のヘイリーズフュリー04(競走馬名アルシラート)が満口となって、06年2歳募集の受付を終了したばかりのサウスニアRHCから、またまた新たな追加募集馬が提供されることになった。


■チェルシーグリーン’04号 "特別募集"のお知らせ■
2006年2歳世代のさらなる補強と所属厩舎の選択肢の拡大を意図として、ファシグティプトン・コールダー2歳トレーニングセール出身の米国産馬チェルシーグリーン’04を特別にご提供できる運びになりました。500kgを超える迫力の好馬体から繰り出される豪快なフットワークは大物感たっぷり。今年の安田記念において、圧巻の勝利を収めたブリッシュラックを思い起こさせる、まさに珠玉の一頭です。ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
サウスニアRHC・公式HPメンバーズサイトより引用  

例年、サウスニアがこの時期に追加募集する2歳馬といえば、門外不出の「会員限定」扱いが通例で、どちらかといえば商売というよりも、身内の会員サービスの趣が強かったものだ。ところが、今回の「特別募集馬」に関しては、ヘイリーズフュリー04と同様に、広く一般から出資を受け付けるらしい。この方針転換、やはり一般公募で出資を募ったヘイリーズフュリー04が早々と満口になった結果に、クラブが気をよくしたせいもあるのだろうが、背景の事情は、おそらくそれだけではあるまい。
そもそも今シーズン、同クラブの2歳募集は外国産5頭・内国産4頭と当初から「少数精鋭」を志向。ところが、そのうちの1頭が疾病による募集中止に早々と追いこまれ、さらに別の1頭も骨折とアクシデントが重なっていたのだ。募集馬減少による駒不足は、クラブ法人としての収益源泉たる「売上げの減少」に直結する。小規模クラブながら、例年12~3頭の募集をコンスタントに継続してきたサウスニアにとっても、例年並みの売上げはやはり欲しいところだろう。他の有力クラブが新世代の募集の向け動き出すこの時期に、あえて2歳の募集馬を一般に募ろうという裏には、そんな事情があるのではないかと邪推している。

さて、気になる当の募集馬だが、リボー系キートゥザミント産駒の肌にニジンスキー系の父を掛け合わせた配合。父ロイヤルアカデミーⅡといえば、わが国ではロイヤルスズカやダービーキングダムなどを輩出したB級種牡馬として知られているが、言わずとしれた安田記念馬ブリッシュラックのお父さんにあたる(これ以外にもJC参戦時に、そこそこ人気を集めたオスカーシンドラーなど産駒を輩出)。一方、母系の産駒成績は、プレンティオブグレースS3着のLady Cheyenが最高と思われ、正直イマイチという印象もあるけれど、ネットで検索したブラックタイプを見る限りクズのでない血筋らしい。底力の固まりというべきリボーの血を受け継いでいるのも、心強い材料だ。
ちなみに、牛精福星も、オスカーシンドラーも、日本馬ではあまり見あたらない筋肉モリモリの大型馬だったが、ひょっとしてこの種牡馬の成功パターンは、馬格の大きさに左右されるのかもしれない。今回の特別募集馬も8月時点で550キロ!を超える巨漢ときく。立ち写真から受ける印象もなかなか良く、2歳らしからぬ好馬体の持ち主だ。正直、育ちすぎかな?という感もあるけれど、攻めを積んで絞っていけば、いいい線まで行ける素質馬に成長しそうな予感がする。

だが、出資を判断する上でネックになりそうなのは、当馬の資質よりも、募集価格の設定だろう。ファシグティプトン・コールダーセールの購買価格をネットで確認してみると、先の追加募集馬ヘイリーズフュリー04が25万ドルだったのに対して、こちらは20万ドルである。ところが、これを国内クラブ法人経由で売り出してみると、何故かその価値は逆転し、前者の募集総額が3675万円なのに、今回の募集馬は5880万円の設定になっているのだ。
もちろん、セリ購買後、来日・育成・募集に至るまでの間に生じた諸事情や予期せぬコスト増もあったのかもしれないが、現地調達価格の倍以上の価格設定とは、ちょっと強気にすぎる?きらいはある。

ともかく、本特別募集馬の募集開始時期は、平成18年9月9日(土)午前10時から。クラブ側は、同馬を積極的に売り出していく方針であり、9月6日には都内で、入厩予定の二ノ宮敬宇調教師らをゲストに招いたプロモーショナルパーティまで用意しているようだ。興味のある方は、参加してみるのも良いだろう。
割高な価格は気になるけれど、資質や血統に魅力を感じる馬であるのも事実。はたして、残り物に福はあるのだろうか?出資すべきか否かについては、懐事情とも相談しながら、もう少し考えてみてから、判断するつもりである。

8月 12, 2006 ひとくち馬主日記 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/08/11

チャンス到来、盛岡競馬に電撃参戦!

Officer_going_to_oro_park前走・安芸Sの敗戦から、およそ2か月。捲土重来の機会をうかがいながらも、なかなか出走チャンスに恵まれなかった愛馬オフィサー。今週は新潟・盛岡・佐賀と各地でダート短距離の番組が組まれ、出走メンバーも分散するため、いよいよチャンス到来か!と意気込んでいたが、待望の次走は盛岡競馬の交流重賞クラスターカップ(G3・ダート千二)に決定した。鞍上は福永祐一騎手。愛馬にとって、これが初めての岩手競馬参戦となる。
交流G1競走・南部杯の舞台としても知られる盛岡競馬場といえば、中央・地方を問わずわが国でも屈指の偉容を誇る本格的ダートコースである。ダート千二は、2コーナー奥ポケットからの発走。長いバックストレッチと大回りコーナーを経て、400メートルもある登り勾配の直線で各馬が叩きあう条件設定で、これなら差し馬にとっても勝機は十分だろう。爆発的な末脚をもちながら、テンのずぶさが災いして、中央の短距離戦では追走に苦しむことが多かったオフィサーにとって、ベストというべき条件設定だ。
また、盛岡の場合、中央の競馬場と違って地下馬道を通ることなく直接パドックからダートコースに進入し、返し馬に向かるのも良い。時として、テンションが上がり過ぎる傾向のある愛馬にとって、これなら平常心を維持しながらレースに望める公算が高く、今回は持てる力を遺憾なく発揮できそうな予感がする。

さて、気になるライバルだが、こちらも岩手初登場となる狂気の怪物・トウショウギアに、古豪ディヴァインシルバーの強力先行勢。同厩・森厩舎からも、アグネスジェダイキーンランドスワンの両馬がここに参戦してくる。迎え撃つ地方勢は、岩手・他地区所属馬も格落ちの印象を否めず、どうやら今年もJRA勢が上位を独占しそうなムードである。
オフィサーに勝機があるとすれば、強力な先行馬同士が競り合う形になって、直線の攻防がもつれた場合だろう。おそらくアグネスジェダイが、トウショウギアを目標に4角から早めに仕掛ける展開になるのだろうが、オフィサーも一昨年のシャドウスケイプのように、じっくりタメを効かせ、各馬の虚をつくように一気に抜け出す戦法をとりたい。それができるようなら、初重賞制覇の可能性もゼロではないはず。週刊競馬ブックに掲載されたエイカン紙のトラックマン評価でも▲印がズラリ。期待にこたえ、頑張ってもらいたい。

晴れの舞台に興奮気味の当ブログ管理人も、当日はもちろんオーロパーク遠征を決行します。念のため口取り抽選にも備え、ワイシャツ姿にネクタイ着用で場内を徘徊する予定です。

8月 11, 2006 ひとくち馬主日記, 岩手競馬 | | コメント (4) | トラックバック (3)

2006/08/10

新潟競馬日帰り遠征マニュアル(その2) 指定席選び編

2006_sekiya_kinen今シーズンの新潟競馬場を訪れ、まず気がついたのは、例年よりも場内に活気があるということ。入場門からパドックまでの通路を兼ねるテラスプラザと呼ばれる広場には、地元特産物や土産物を販売するテントが立ち並び、イベントを告知するスタッフの元気よいかけ声が響きわたっている。ひとことで言うなら、お祭りムードが満載なのである。


もちろん、昨年までも夏競馬では様々なイベントが企画されていたし、重賞開催日ともなれば、当然人出も増え場内は賑やかな雰囲気に包まれていた。とはいえ、リニューアルで施設が綺麗になって以降、この競馬場には、どこか「すました」印象が漂っていたのも事実である。スタンド規模や入場者数の割に飲食施設の充実度もイマイチで、マクドナルドのハンバーガーはあるけれど、煮込みとか串焼きなど馬券オヤジたちのソウルフードがいったいどこで販売されているのか、よくわからなかった。それがどうだろう?今年は、入場門のすぐ側で、豚肉やイカを焼く煙がもうもうと立ちのぼり、テントの前には常に行列が出来上がっている。遠方からはるばる足を伸ばして夏競馬を楽しみに来たファンの立場からすると、こんな演出はもちろん大歓迎だ。主催者の意気込みを反映し、重賞当日の入場者数もアイビスSDが118%、関屋記念が134%と、今季はなかなか好調な実績が記録されているようである。
さて、本日のエントリは、新潟競馬・日帰りマニュアルの第2回目
前回記事の後半部で、新潟の指定席入場に関する事情について触れてみたが、せっかくだから各指定席のインプレッションなどについて、もう少し話をすすめてみたい。

■ベストな指定席は、いったいどこ?

春・秋の地元府中開催時には、ほとんど一般席または立ち見の自分も、夏の新潟競馬になるとすっかり指定席党に変身する。理由は簡単。この季節の新潟は猛烈に暑いのだ。スタンド前の芝生席は確かに夏競馬らしい、のどかな観戦スポットではあるけれど、炎天下のなかを1日中アウトドアで過ごすのは、体力的にさすがに厳しい。最終レースまでしっかり馬券を買って戦い抜くためにも、空調完備の室内に自分の居場所をしっかり確保していることの恩恵は、計り知れないものがあると思う。

さて、新潟競馬場内の指定席といえば、新スタンド(ニルス)に禁煙のS指定席アイビススタンドに喫煙のA指定、B指定がある。このうち、日曜日の当日に発売しているのは机のない椅子席で馬券売り場も一般と共用のB指定だけで、S・A指定席はハガキ抽選またはJRAカードによる事前予約制である。

Niigata_s_siteiS指定席は、JRA各競馬場の指定席と共通するスタンダードな設計。4人がけの座席に2つモニターが設置されている。冷房の効いた室内は清潔かつ快適で、ほぼゴール前に位置するスタンドの場所も悪くない。ただし、新潟競馬場らしいオリジナルな雰囲気は皆無であり、悪く言えば規格化された無個性な空間ともいえる。


Niigata_a_siteiこれに対し、旧館アイビススタンド内のA指定席は、良くも悪くも新潟独特の個性的な施設である。広々とした木製の机に、キャスター付きの椅子。それがこの指定席の美点といえるけれど、床面をコロコロ転がる椅子の安定感が悪く、姿勢を崩したとたんバランスを失って転倒する人も、時折みかける。モニターは4人に1個の割合で、机のど真ん中に小型テレビが配置されるが、両端の座席からは画面がちょっと見えづらい。また、煙草を吸わない人にとって、お隣さんがスモーカーだと、ここで1日過ごすのは厳しいものがあるのかもしれない。ただし、そんなウィークポイントを割り引いても、A指定席にはちょっと得難い魅力がある。

①キャパシティの割にゆったりと余裕が確保されたフロア設計
穴場の窓口も必要にして十分な数が設置されており、締切直前でも空いた窓口から余裕で馬券を購入できる。

②ゴール前よりも熱い?残り1ハロンの攻防を間近に見下ろす観戦ポジション。特に直線1000メートル戦は、スタンドがスタート地点寄りに位置している分、新スタンドよりも明らかに観戦しやすく、声援にも力が入る。

Niigata_aibis_vision大型スクリーン・アイビスビジョンが同じ館内にあるため、ターフヴィジョンで放映されない函館・小倉のレースも、大画面で楽しむことができる。

パドックまでの距離が案外と近い。前のレースのゴールと同時に席を立ち、エスカレーターを駆け下りると、メインレースの時間帯になってもパドック最前列の場所取りが可能である。

⑤地元ファンの入場者比率高く?、レースを展望または反省する際に「・・・・だすけ」「・・・らこて」なとど、新潟方言が飛び交う。そのせいか、フロア全体にレイドバックしたようなどこか緩い空気が流れていて、夏競馬らしいムードを満喫できる。

せっかく新潟まで足を伸ばすなら、他の競馬場で味わえない独特な空気を体感できるA指定席がお薦めだ。日帰りのスケジュールで余裕をもって行動するためにも、できればハガキかJRAカードで事前に席を確保しておいたほうがいいだろう。

8月 10, 2006 旅打ちコラム | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/08

新潟競馬 日帰り遠征マニュアル(その1)

Niigata_seimon夏開催真っ盛りの新潟競馬へ日帰り遠征を計画・・・・一見、無茶なプランに思えるけれど、頭のなかで思い描く地図のイメージと比べれば、新潟というのは、案外と近くて便利な場所である。
何といっても、ひとたび新幹線に飛び乗ってしまえば、競馬場へは都内からでもわずか2時間半の行程なのだから。
たとえば、府中近郊に居を構える当ブログ管理人の場合、電車で中山競馬場へ行く時でも、片道1時間半は楽に要してしまう。それを考えると、はるばる日本海のほとりまで遠征しても、たった1時間しか所要時間が違わないというのは驚異的だし、何よりもほとんど座ったまま正門前までアクセスできるのがいい。中山に向かう人混みのなか、長い長い地下歩道を歩かされ辟易とすることを思えば、新潟行きはとても楽ちんである。
行く!」と宣言していた先々週の日帰り遠征計画は、諸般の事情で取りやめになってしまったが、それでも、簡単にあきらめるわけにはいかない。というわけで、予定を1週間繰り延べ行ってきました!関屋記念当日の新潟競馬場。
このエントリでは、備忘録がわりに日帰りで新潟競馬への旅を楽しむコツのようなものをまとめてみようと思う。

■指定席の引換発売締切に間に合うために
ハガキ抽選またはJRAカードで事前に指定席の引換発売利用券をゲットしている場合、発売締切時間は午前11時。要するにこの時間まで競馬場の正門にたどりつけばいいので、都内から出発する場合でも、極端な早起きは不要なのがありがたい。
大宮起点の場合だと8:14発のMAXとき(東京駅起点の場合7:48発)に乗車すれば、9:54に新潟駅到着する。これより1本遅い電車になると、新潟着が10:38とさすがに厳しい時間帯になるので、乗り遅れには注意したい。
新潟駅からは、南口乗り場から発車している10:00出発の競馬場行きバス(所要時間40分・540円)、または、同じく南口ワシントンホテル前の乗り場からタクシー(所要時間20~30分・約4000円)を利用して競馬場に向かう。
もうひとつのアクセス方法としては、新潟駅で在来線に乗り換え豊栄駅下車、そこからタクシーを拾うという手もあるけれど、今のダイヤだと豊栄着は10:38になってしまう。豊栄駅から競馬場までタクシーで10分といっても、渋滞等不測の事態もありうるから、これは精神衛生上からもお薦めできない。やはり新潟駅を起点としてバスまたはタクシーで現地入りするほうが無難ではないかと思う。

■当日でも指定席はゲットできるか?
夏の新潟・日曜開催の場合、人気のS指定席(新スタンド・禁煙席)・A指定席(アイビススタンド・喫煙席)は、すべてハガキ抽選またはJRAカードによる事前予約方式となっており、当日窓口で発売しているのはテーブル無しのB指定席だけ。とはいえ、当日競馬場に行っても、SまたはA指定席に入場する手はある。早い話がキャンセル待ちだ。
先に記したように、ハガキ抽選の発売締切時間は午前11時。この時間を過ぎると、指定席の引き換え権利は無効になってしまうわけだが、新潟夏開催の場合、自分も含めて遠方からハガキで申し込んでいるお客さんが少なくない。そんな事情が影響しているか?当日になってからの指定席キャンセル発生率が、けっこう高いように思える。また、競馬場入場者数の減少傾向から、指定席争奪戦の競争率も一時期ほどの熾烈さは解消してきたようだ。そんなわけで、重賞開催日に手ぶらで競馬場に行っても、S・A指定席に座れる可能性は小さくないだろう。
キャンセル待ちの行列ができるのは、発売所の一番右側・つまり競馬場のコース寄りの場所だ。あまり早い時間に行ってしまうと、どこがキャンセル待ちの列なのか?ちょっとわかりづらいかもしれないが、指定席の発売が開始される9:00頃に正門前に到着して、係員に場所を訪ねれば、たぶん大丈夫。それから2時間、じっと我慢していれば、冷房完備の指定席入場権が、手元に転がり込んでくるはずだ。
この場合の、新幹線乗車時間の目安は、東京発6:08・大宮発6:34。このMAXときに飛び乗ると、新潟駅には8:16に到着となる。さすがに、早起きが応えそうな時間帯だが、炎天下の競馬場をジプシーのように彷徨う労苦を思えば、三文の徳と割り切って、行動するしかない。がんばっていきまっしょい。(つづく)

8月 8, 2006 旅打ちコラム | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/06

【関屋記念】ナタの切れ味が生きる特異なマイル戦

Telegnosis_at_tokyo_yasuda_kinen新潟競馬場のリニューアル後、過去5年のレースを対象として、関屋記念のラップタイムをグラフ化してみよう。すると、その波形には、きわだった特徴が表れてくる。
このグラフでは、1ハロン12秒を基準として、基準より速いときはマイナス・遅いときはプラスの値で折れ線グラフを描画している。また、速いラップになるほど、折れ線が上のほうに表示されるようY軸の目盛りを設定してみたが、すると、ほぼ毎年のようにアルファベットの「W」を逆さにしたような形状が描き出される。つまり、レース中に最速ラップが記録されるポイントが2箇所あるのだ。ペースの緩急が少なく、淀みない流れになることが多いマイル戦にしては、前・後半で妙に凸凹が多いラップ。そんな傾向に、関屋記念という重賞レースを読み解くためのヒントが見え隠れしている。

Sekiya_kinen_lap_graph

スタート直後の激しい先行争いを反映して、発馬から2ハロン目のラップが最も速くなるのは当然としても、ゴール前2ハロン地点でもう一度、最速のラップが記録されるていること、さらにはラスト1ハロンでペースがガタンと落ち、折れ線が一気に降下してしまう所には、注目が必要だ。このことは、ゴール前400メートルから200メートルの勝負どころでは、各馬が目一杯の追い出しをはかって速いラップが出るけれど、それがゴールまで持続せず、最後の200メートルになると特に先行勢の脚が止まっていることを意味していると思われる。
こんな特徴的なラップが毎年のように出現する背景には、他に例を見ない新潟競馬場・外回りコースの特異なコース設計がある。スタートしてから500メートル以上も続くバックストレッチ、曲がりは急でも下り勾配が続いて意外とスピードの落ちないコーナー、さらにはラスト3ハロンがすべて直線部分に含まれるというのが、新潟外回りマイルのポイント。すなわち、逃げ・先行勢にとっては、どこかで息を入れようにも、ブレーキをかけるポイントを探すのが難しく、いったんペースが緩んだようにみえても、ゴール前まで余力を温存しづらい条件設定になっている。
その一方で差し・追込勢にとっては、コーナー部分でタメを効かせ、長い直線のラストまで脚を温存することができれば、逆転を期待できる条件といえるだろう。ただし、600メートル以上もある直線が舞台となるだけに、一瞬のキレだけで勝負するタイプでは心許ない。ゴールまでジワジワと長く良い脚を持続し、先行勢がタレてくるところで、一気に台頭できるタイプ・・・・すなわち、カミソリの切れ味というよりも、ナタの切れ味で勝負する差し馬こそが狙い目だ。

上位候補として狙ってみたいのは、新潟同様、直線の長い府中あるいは京都・外回りの速い流れで上がり3ハロン33秒台以上を記録した実績をもつ馬たち。そんな視点から今年の出走馬の戦歴をチェックしてみたが、とりあえず注目できるのは、以下の好走例だろう。

サイドワインダー 05年関屋記念  1着 前半5F58.5・上がり32.6
テレグノシス   06年ダービー卿CT 5着 前半5F58.1・上がり33.1
ワディラム    05年五頭連峰特別5着 前半5F60.0・上がり33.5
ウインディグニティ05年甲斐駒特別 1着 前半5F59.0・上がり33.6
ニューベリー   05年関屋記念  3着 前半5F58.5・上がり33.7
ペールギュント  05年NHKマイルC 4着 前半5F59.4・上がり33.7
アルビレオ    05年岡部引退記念1着 前半5F59.2・上がり33.8
フジサイレンス  06年東京新聞杯 1着 前半5F59.1・上がり33.9


【結論】
◎テレグノシス
○ニューベリー
▲ワディラム
△サイドワインダー
△ウインディグニティ
注アルビレオ
注フジサイレンス
注ヤマニンアラバスタ

昨年は、サイドワインダーが持ち前の豪脚を発揮。まさにナタの切れ味全開で他馬をなぎ倒してみせたが、8歳の夏を迎えた今シーズンはさすがに復調に手間取っている感じ。そこで今年は、そのサイドワインダーと同タイプの差し馬・テレグノシスに期待してみたい。年齢を増すごとに脚質がどんどん不器用になって、もう中央場所のG1クラスでは大きな期待は難しそうな現状だが、ローカルG3戦で負担重量が58キロなら、横綱相撲を期待してもよいだろう。相手は、好位から良い脚を持続できそうなニューベリーワディラム。以下では、格下ながら新潟マイルがいかにも向いていそうなウインディグニティの末脚にも、ちょっと注目してみたいところ。

キルトクールは、ペールギュント。前走・米子Sで久々に馬券圏内に食い込む好走をみせたとはいえ、まだまだ完全復活とはほど遠い現状。前日売りオッズで単勝1番人気は、いかにも過剰評価と思えるが、どうだろう?

8月 6, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (7)