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2006/07/30

夏の季節に「春よ来い!」

Haruyo_koi藤代三郎氏の手による「外れ馬券」シリーズの最新刊が、今年も刊行された。内容は週刊ギャロップ誌に連載中のコラム1年分を1冊にまとめたもので、題して「外れ馬券に春よ来い」 ううむ、去年出たのが「外れ馬券に喝采を」で、一昨年は「外れ馬券は永遠に」だったっけ。あまり代わり映えしない表題も象徴しているように、本の中身も偉大なるマンネリズムの世界である。
だが、それがまた良い。競馬評論家というより、日本全国馬券オヤジの鑑というべき藤代氏が、正月から暮れの季節まで毎週毎週、競馬場へと足を運んで、ときに全治○か月の重傷を追いながらも馬券で悪戦苦闘するお話なのだが、実に味わい深い読み物になっている。1年を通じ馬券で切った張ったを繰り返していると、嬉しいこともあれば、悔しいこと・悲しいこともたくさん経験する。とても他人事とは思えないそんな気分が、どの頁にも渦巻いているのが、本書の美点だと思う。たとえば、こんな呟きというか、ため息まじりのひと言はどうだ。

この歳になるともう競馬をやめる気はさらさらなく、というよりも競馬より面白いことはもう人生に何ひとつないのだ。そういう気持ちになってくる。だから、怪我しないように、楽しく遊べればいい、という気分になる。見ているぶんには浮き沈みの激しい人生のほうが面白いが、それは他人事だからで、自分のこととなると、もちろん穏やかな人生のほうがいい。欲を捨てて、年に幾度かやってくるバイオリズムのピークを待って、楽しく競馬をやっていたい。もうあとは、そういんでいいぞ、ホントに。
藤代三郎「外れ馬券に春よ来い」あとがきより引用~  

小倉記念の予想は、本稿のラストに掲載しました。

などと、達観したようなことを述べているものの、馬券というのはやっぱり欲と煩悩の世界。それが楽しいのだ。競馬をやらないまっとうな人からみれば馬鹿みたいにみえても、ああでもないこうでもないと迷いつつ、欲の皮を突っ張らせ、筆者も、そしてこの本の読者(自分がそうだ)も、阿呆な馬券に大枚を投じ続けるのである。

この本のもう一つの美点は、読むと無性に競馬場に出かけたくなること。府中がホームグラウンドの筆者は旅打ちも大好きで、実際、今作では夏の新潟競馬場まで日帰り遠征を敢行してくるという酔狂なエピソードがでてくる。なるほど東京発6時台の新幹線に乗れば、開門15分前には競馬場に到着できるんですね。冷房の効いた部屋でPATもいいけど、やっぱり競馬は、最前線でその臨場感を体感してこそ楽しい。読んでいるうちに、当ブログ管理人の旅打ちの虫も、ちょっとむずむずしてきた。

というわけで、今週の日曜日、自分も急転直下、新潟まで日帰り遠征を決行してきます。新潟行きは、いつも最低1泊2日のスケジュールで動くことにしているのだが、幸いなことに、今週はハガキ抽選で指定席入場の権利を確保している。つまり午前11時までに競馬場の正門に到着すればいいので、大宮発8時台の「とき」に乗車できれば、楽勝という計算である。
遠征費用はもちろん馬券で捻出を・・・・と目論んでいたところ、土曜競馬で全治2か月の重傷を負ってしまった。ううむ、絶対に負けられない遠征になってしまったわけだが、それも競馬の醍醐味と覚悟して、出かけてこよう。だって、競馬より楽しいことは、何ひとつとしてないんだから(汗)

さて、今週の重賞は小倉記念
サマーシリーズの覇権を賭け参戦する七夕賞上位勢に注目が集中する構図だが、ハンデ戦に施行条件が改まって以降、重ハンデの実績馬と軽量馬によるワンツーというのが、このレースの傾向と対策である。一瞬の決め手で勝負するメイショウカイドウにとっては、ハンデ59.5キロがやはり鬼門になりそうな予感。ならば、小回りの先行利を買えるコンゴウリキシオーと、メイショウカイドウに匹敵するコース実績を有しながら妙に評価の軽いツルマルヨカニセに注目するという手はどうか?馬券は、ツルマルヨカニセ2着固定の3連単フォーメーションを本線に据える予定だ。さあ、春よ来い!

<小倉記念の結論>
◎コンゴウリキシオー
○ツルマルヨカニセ
▲メイショウカイドウ
△ヴィータローザ
△サザンツイスター
△サイレントディール
△スウィフトカレント
△スパルタクス

7月 30, 2006 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (3) | トラックバック (2)

2006/07/23

【函館記念】意外と楽に絞れる上位候補

Erimo_harrier_at_kyoto_05函館記念といえば、例年、前哨戦の巴賞からの参戦組が主力を形成するが、過去5年、実際にこのローテーションで出走した馬たちの戦績は「2-4-1-21」(連対率21%)。可もなく不可もなしといったところで、必ずしも巴賞組が有利と言い切れない印象がある。荒れる年になると、巴賞好走組が本番で凡走、逆に前哨戦で掲示板圏外だった馬が巻き返して波乱というパターンがたびたび繰り返され、前走の着順などはまったくアテにできない。昨年こそ、巴賞上位馬がそのまま本番でもワンツーを決める決着になったが、そんなケースはむしろ例外と考えた方が無難だろう。
また、このレースのもう一つのポイントは、北国仕様の重い重い洋芝への適性が問われる一戦であるということ。ただでさえ力を要する芝コースの状態は、雨の多い季節をひと開催使い込まれて、ますますパワーを要求する傾向を強めているはずだ。レースを読み解くカギは、やはり函館独特の芝のコンディションに、各馬がどれだけ対応できるかの見極めに尽きるだろう。
この点に焦点をあて、01年~05年の函館記念出走馬に関するデータを紐解いてみると、興味深い傾向が表れてくる。函館・芝コースでの出走経験がない馬や、函館で連対実績を残していないタイプ苦戦必至という事実が、数値のうえからもハッキリ裏づけられる結果となったのである。

■函館芝コース 未経験馬の戦績
「1-0-0-13」連対率7% (函館記念:01年~05年)
 
■函館芝コース 未連対馬の戦績
「0-0-1-18」連対率0% (函館記念:01年~05年)
 (上記未経験馬を除いて集計)

函館未経験馬のべ14頭のなかには、タップダンスシチー(02年8着)やイーグルカフェ(01年9着)などG1級のビッグネームも含まれている。中央場所でどれほど実績を残していようと、函館の特殊な芝コンディションに対する適性を備えていなければ、掲示板を確保することすら覚束ないということなのだろう。ちなみに、唯一函館未経験の時点でこのレースを制したクラフトワークには、函館記念優勝馬・クラフトマンシップの弟という血統背景があった。そんな裏づけをもたない未経験馬に「やってみなければわからない」と未知の可能性を期待するのは、ちょっと酷といえるのかもしれない。
また、既に函館芝への出走経験がありながら、いまだ連対実績を残せないタイプは、このコースでの底が割れているだけに、当然、苦戦必至という結論になる。今年の出走馬では、トウショウナイトシェイクマイハートマチカネメニモミヨユキノサンロイヤルといったところが該当するが、函館コースが舞台である以上、大幅に評価を割り引いて考える必要がありそうだ。

上位候補は、函館・芝コースで少なくとも1回以上の連対実績をもつタイプに絞り込みたい。そこで問題になるのが、これら各馬の取捨選択である。
その際、是非参考にしておきたいのが、函館記念に2年連続で参戦した馬たちの2年目成績だ。過去5年で、なんと連対例がわずか1回だけ。こんな数字は、名うての函館巧者たちにとっても、ちょっと嫌なデータといえるのかもしれない。

■函館記念・連続出走馬の2年目成績
「0-0-1-19」連対率0% (函館記念:01年~05年)

たとえば、昨年のレースでは、前年3着が評価され穴人気していたワイルドスナイパーが11着と大敗。同様に04年のヒマラヤンブルー(前年2着→13着)、01年のクラフトマンシップ(前年1着→2着)、オースミタイカン(前年2着→5着)などが、2年目のレースでいずれも前年より着順を下げるという不本意な結果に泣いている。これら各馬に共通していたのが、前年よりも重いハンデを課されていたという事実。前年の好走などに起因してハンデを重くされながら、函館巧者という評判で人気を集めるタイプは、馬券のうえで過信禁物と心得ておきたい。

これ以外にも、高齢馬は不振7歳以上の出走馬成績0-0-0-17)、大外16番枠不利(過去5年の函館・芝二千の全レースで連対率3.6%)など、ちょっと気になるデータはまだまだある。こんな視点から上位候補をどんどん絞り込んでいくと、混迷のハンデ戦にみえても、馬券作戦は案外と楽。意外と簡単に、美味しい馬券を手にすることができるかもしれない。

<結論>
◎マヤノライジン
○ストーミーカフェ
△エリモハリアー
注ブルートルネード
注ニシノデュー
注アスクジュビリー

2年連続参戦となるエリモハリアー・ブルートルネードは、ともにハンデ増量が割引材料。前年の着順を維持するのは困難とみて、首位候補は他の馬たちから選択することにした。函館・芝コースでの連対実績を重視するなら、ストーミーカフェ・ニシノデュー・セフティーエンペラらが一考に値するが、過去10年、逃げ馬の優勝例がないことと、大外枠不利を考慮し、もう1頭残った函館芝コースの実績馬・マヤノライジンを本命に抜擢してみる。条件戦を連勝中とはいえ、ハンデ55キロは一見ちょっと見込まれた感じがするけれど、過去5年の函館記念で55キロを背負った出走馬の戦績が「3-1-2-9」。単回値197・複回値140と、意外に狙いの立つゾーンである。単勝7倍台で3番人気というのも、馬券を買いやすいオッズだ。
そんなわけで、馬券のほうはマヤノを頭固定、印各馬を2・3着指定にした3連単フォーメーションで勝負したい。念のため、タガノデンジャラス・エアシェイディあたりまでを3着指定で押さえておけば、一応安心だろう。

キルトクールは、マチカネメニモミヨ。昨年の巴賞・函館記念の上位馬で、けっして函館が苦手とも思えないが、未だにこのコースでの連対実績がない。7歳以上の不振という傾向からも、掲示板までが精一杯のタイプとみるが、どうか?

7月 23, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (3)

2006/07/16

【アイビスSD】大外枠を信用しきれるか?

Tm_churasan_at_aibis_sd_05国内唯一の直線コースを舞台に、ひと癖もふた癖もある個性派スプリンターたちが新潟に集結する名物重賞も、今年で、はや数えて6回目。
ダッシュ」と銘打たれたレース名が象徴するように、本来なら各馬のスピードの絶対値を競う「正統派のスプリント競走」として設計されたのであろうが、実際のレースになると正統派的ムードは皆無であり、毎年のようにトリッキーな決着が繰り返されている。
誰が見ても明々白々なトラックバイアスを背景に、少しでも馬場の良い外ラチ沿いのコースを確保しようと各馬が殺到。実際、ゴール前では大外を通っている馬がグンと伸びてくる。発馬直後から全馬がわらわらと外に寄せてくる様子は、スピード比べというよりも、さながら陣取り合戦のようだ。03年のように、比較的内目のコース取りを選択した馬が勝つときもあるけれど、昨年のカルストンライトオのように先行馬が最内枠からの発馬を強いられてしまうと、もはや打つ手がない。外ラチ沿いのベストポジションをキープするには、やはり外目の枠番が有利であり、この傾向は、もはや新潟・直線競馬の定説と化した感がある。

では、枠順が外になればなるほど有利なのか?その事実を確認するため、新潟コースリニューアル(01年)以降、15頭立て以上で行われた直線・1000メートル競馬の枠順別成績を洗い直してみた。結果は下表のとおり。
なるほど、勝利数・連対数とも抜群の大外8枠・ピンクの帽子が他を圧倒しているようにも見えるが、連対率そのものを比較してみると、5枠から8枠まで実はそれほどの差はついていない。ちょっと意外というべき結果である。

■新潟・直線千メートル 枠順別成績(15頭立以上)
Niigata_t1000_over_14








過去5回のアイビスサマーダッシュの結果を振り返ってみても、8枠から連対実績を残しているのは、僅か2頭にとどまっている(02年1着カルストンライトオ・04年2着タカオルビー)。一見すると有利に思える大外枠発走でも、すんなりと好位置を確保できなければ好走は難しい。むしろ重賞レベルになると、全馬が外ラチを目指してどんどんプレッシャーをかけてくる分、前半から手綱を緩めるわけにもいかず、難しい競馬を強いられるということだろうか?
馬券的な狙い目をいうなら、5年間に優勝馬を2度も輩出している5枠あたりのほうが面白そうだし、大外枠という条件だけで人気が先行しているタイプなら、逆に能力を疑ってかかるほどの柔軟な着想が、レース検討のうえでも欠かせないと言えそうだ。

【結論】
◎マリンフェスタ
○レイズアンドコール
▲テイエムチュラサン
△ホーマンテキーラ
注ステキシンスケクン
注スピニングノワール
注キーンランドスワン

注目の大外枠を引いたのはディフェンディング女王のテイエムチュラサン。ダッシュ力でカルストンライトオを圧倒した昨年のレースを思い起こせば、大外ラチ沿いを独走の目もあるのだろうが、前走・稍重の中京で終始馬場の悪いインを避けていたのが、ちょっと引っかかる。開幕週とはいえ雨の影響を受けた芝が、連覇の死角になりそうな予感がして、素直には飛びつけない。この馬が馬場を気にしてモタモタしていると、他馬がさっさとハナに踊り出し、外のベストポジションを確保してしまう可能性がある。

そこで狙ってみたいのが、やはり大西騎手だ。カルストンライトオで開拓した「あのコース取り」を再現する作戦に迷いはないだろうし、先頭に立ってしまえば、そのままゴールまで馬を持たせてしまう技量もある。今年コンビを組むマリンフェスタは、まだ1000万下に身を置く条件馬ながら、直線競馬への非凡な適性を既に証明済み。この枠順ならスタートダッシュに支障はないし、ボコボコして力が要る春の新潟を好走していたのも好材料だろう。
以下では、稍重・内目の枠順と不利な条件の揃った邁進特別を勝利した実績のある直線巧者・レイズアンドコール、直線競馬は初めてでもスプリンターとしての基本性能が確かなホーマンテキーラと、2頭のバクシンオー産駒を評価。人気のシンスケクンは、この特殊な条件への適性が不明だが、確かに未知の怖さはあるので、最低でも馬券の押さえは必要だろう。

キルトクールは、ダイワメンフィス
2連勝中の勢いが評価され上位人気に支持されているけれど、昨夏に一度だけ経験した直線競馬では、少頭数で楽に外ラチ沿いを確保しながら、行きっぷりがひと息。内田博幸騎手が懸命に叱りつけながら、やっとこさ3着を確保というレース内容だった。そもそもこの条件への適性に「?」を感じるし、今回は枠順もちょっと内に入りすぎた感じ。直線競馬のスペシャリストたちを向こうに回して、果たしてどこまでやれるものか?

ちなみに、当ブログ管理人は、現在新潟に遠征中。日曜日は雨予報が気になるけれど、このレースは現地ナマ観戦の予定です。

7月 16, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (8)

2006/07/09

【七夕賞】「シリーズ優勝争い」が影を落とすハンデ戦

Meisho_kaido_for_tanabata_show一見、荒れるハンデ戦のイメージが強いけれど、実は重いハンデを背負う実績馬が有利・・・・夏開催の福島名物・七夕賞とは、そんな一戦である。実際、過去3年分のレースを振り返ってみると、56キロ以上の斤量を課された実績上位馬たちが連対圏を独占という結果に終わっている。過去10年分の出走全馬の斤量別戦績(代替開催時を除く)もチェックしてみたが、結果は下表のとおり。ハンデ55.5キロ以上が狙い目という傾向は、データ上からもはっきりと浮かび上がってくる。

Fukushima_tanabatascho_data_06

とはいえ、重めのハンデ・実績馬を狙え!と力んでみても、所詮はローカルハンデ戦だけに、例年それほど重い斤量を課されるような実績馬の出走はない。57キロ程度の評価でG3常連クラスなら、堂々のトップハンデというのが、七夕賞の通り相場といえた。
だが、今年の出馬表を見渡してみると、昨年までとはちょっと様相が異なる。トップハンデ馬(メイショウカイドウ)に与えられたのは、何と59キロの評価。それ以外にも57.5キロの馬が3頭57キロが2頭もいる。つまり、例年のトップハンデに値する出走馬が6頭も出ているわけで、斤量だけを単純比較するなら、昨年よりも大幅にメンバーがレベルアップしたという印象を受ける。
この現象は、5000万円のボーナス争奪戦・サマー2000シリーズへのエントリを意識して、小倉・新潟・北海道の夏競馬に参戦予定の有力馬たちが、早めにここから始動してきたことに起因している。武豊(メイショウカイドウ)岩田康誠(コンゴウリキシオー)と、普段は福島競馬場で目のあたりにする機会のない関西のビッグネームたちが、お手馬とのコンビでわざわざ遠征してくるのも、そんな事情があればこそだろう。

だが、サマーシリーズの優勝は、この先8月末まで続く5戦の通算ポイントで争われる。まだまだ先は長いし、消耗しやすい夏場の連戦だけに、どの馬も5戦すべてに全力投球というわけにはいかないだろう。1戦1戦が勝負というより、目標のレースを中心にいかに無理なくローテーションを消化するかが、陣営の腕の見せ所である。また、初戦をいきなり好走した結果、2戦目以降のレース(ハンデ戦)でさらに重い目方を背負わされるのは、シリーズ優勝を狙う有力馬にとっては、当然、望まざるところ。そんな思惑まで深読みしてみると、小倉記念という目標がハッキリしているメイショウカイドウなど、今回はあくまで叩き台と割り切っての参戦である可能性が高いのではないか。
例年とはちょっと異なる「シリーズ優勝争い」というファクターは、馬券検討のうえでも、やはり考慮の対象に入れておきたい。重ハンデの実績馬が狙い目の七夕賞といっても、本命選びは意外と簡単でないのだ。

結論
◎ホオキパウェーブ
○グラスボンバー
▲トウショウナイト
△フジサイレンス
注メイショウカイドウ

首位候補は、やはりハンデ56キロ以上の馬たちから選択すべきだろう。
今回は叩き台?のメイショウカイドウ、他馬の目標にされ前走ほどは楽に行けそうにないコンゴウリキシオーの評価を割り引くなら、常識的には福島記念勝ちの実績を有するグラスボンバーを中心に推すべきか?だが、この馬とて勝ち味に遅いところがあって、連軸評価ならともかく、単勝系馬券の対象としては信頼しきれないタイプである。
そこで、狙ってみたいのがホオキパウェーブだ。3走連続2桁着順ですっかり人気落ちしてしまったが、道中の折り合いさえつけば、一変があっておかしくない実力の持ち主である。決して器用なタイプでないが、ロングスパートから長く良い脚を使えるので、福島コースの適性も悪くないだろう。グラスボンバーにもオールカマー優勝時に先着した実績があることをあらためて思い起こし、復活を期待してみるが、さてどうか?

キルトクールは、コンゴウリキシオー
名手・岩田康誠も、福島コースは今回が初めての経験。人気を背負う逃げ馬で、他馬のマークを凌ぎきれるほど、今年のメンバーは甘くないとみた。

7月 9, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (9)

2006/07/02

【函館スプリントS】適性が問われる特異なコース

She_is_tosho雨予報で道悪必至の福島競馬は買いたくないので、良馬場の見込める函館の重賞を予想してみる。函館スプリントS。格付はG3でも、別定条件のためか、例年比較的レベルの高い面子が揃う短距離重賞だ。過去の戦績をチェックしてもほぼ毎年のように、1~2番人気馬が馬券に絡む手堅い結果が繰り返されている。ここは下手に波乱を期待するよりも、実績を重視してオーソドックスな予想で対処すべき一戦だろう。

舞台となる函館競馬場といえば、何となくローカル=平坦というイメージが強いけれど、実はかなり特殊な形状をしたコース条件である。まず、注目すべきは、バックストレッチから4角にかけての走路が、殆どすべてが登り勾配であるということ。その高低差は約4メートルに及び、京都・外回りコースの「淀の坂越え」にも匹敵する高さだ。傾斜そのものは緩くても、スタートから勝負所までダラダラと登り坂が続くというのは、出走馬にとっても、かなりタフな条件だろう。
しかも、重い洋芝。それを克服するには、短距離戦でも、ある程度スタミナの裏づけが問われる。過去4年、すべて良馬場で行われたこのレースでは、逃げ馬があと一歩のところで押し切れず苦戦という傾向が続いているが、その背景には、こんな条件設定が影響しているのだろう。一方、後方に位置する追込勢も、たった270メートルの直線だけでは、さすがに苦しい。

中心は、好位から流れに乗り競馬をすすめる先行馬牝馬の活躍が目立っているが、これは「夏は牝馬」の格言云々というより、格上の実績や函館コースへの適性の高さが、結果に表れたものだろう。また2着馬は、ほぼ毎年のように中団から差し馬の台頭という結果が続いているが、差し脚質なら何でもOKではなく、実は共通点がある。それは、馬格に恵まれたパワータイプであるということ。過去3年の2着馬の馬体重が、494キロ・500キロ・496キロ。スタミナを要求される特異なコース条件だけに、こんなヒントも参考にしながら、上位争いを占ってみる必要があるだろう。

【結論】
◎シーイズトウショウ
○シンボリグラン
▲マイネルアルビオン
△タニノマティーニ
注プレシャスカフェ
注キーンランドスワン
注プリサイスマシーン

同一重賞3連覇と、今夏シリーズ優勝5000万円のボーナス獲得という偉業達成に向け、今年も函館にやってきたシーイズトウショウ。一時は、大幅な馬体減りなど体調面に問題を抱えた時期もあったが、週刊誌のフォトパドックでみるかぎり、目下の具合はすこぶる良好そうに映る。斤量56キロでも、この特殊なコースに対する適性の高さは他の追随を許さないし、他にこれといった死角も見あたらない。まずは、人気どおりの評価が必要ではないか。

相手は「馬格に恵まれた差し馬」という条件に合致する馬たちを、絞り込みたい。
シンボリグランは、500キロを優に超える雄大な馬体の持ち主。これならパワー不足を懸念する必要もなく、緩急の少ないスプリント戦で56キロの斤量という条件好転は買える材料だ。他にはやはり500キロ超級のマイネルアルビオンと、コース巧者タニノマティーニ。「注」評価を与えた各馬も、当日の仕上がりや展開次第で台頭する場面があるかもしれない。

キルトクールは、ギャラントアロー
意外にも函館にはこれが初参戦となるが、あらためて戦績を眺めてみると、京都・内回り・千二の専用馬という感じで、このコース替わりは微妙。単騎逃げの展開利は見込めても、粘りを欠く近況だけに、さてどこまでやれるものか?

7月 2, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (10)