« 【教訓・安田記念】追込・武豊の狙いどきを考える | トップページ | 【安芸ステークス】怒濤の追込は坂路元帥に届くのか? »

2006/06/11

【エプソムC】素質馬の行く手を阻むサンデーの鬼門

Machikane_kirara_at_tokyo_2005来るべき夏競馬の季節に向けて、B級オープン馬たちがズラリと勢揃い。先週までの華やかなG1シリーズとはだいぶ趣は異なるけれど、馬券的妙味という点では、むしろこんなG3戦のほうが興趣をそそられる。楽しみな一戦だ。
帯に短くタスキに長いイマイチ君たちのなかで、断トツの1番人気に推されたのが、藤沢厩舎の秘蔵っ子というべき素質馬マチカネキララ。90年代の初頭、豊かなスピードで関西の重賞戦線を賑わしたマルガイ牝馬ケイウーマンに、大種牡馬サンデーサイレンスを配した良血中の良血である。そのマチカネキララ。確かに、わずか7戦のキャリアで早くも5勝をあげるなど、その戦績は未知の魅力にあふれている。陣営が「先々大きいところを狙える器」と大言しているのも、それなりの手応えに裏づけられた自信の現れというべきだろう。このG3を無事突破できるようなら、秋のG1戦線に向けて夢も大きく広がってくる。

だが、単勝オッズ1倍台の配当に見合うほど、この人気馬が今回信頼できるのか?と問われれば、話は別だ。何と言っても、エプソムカップといえば、サンデーサイレンス産駒が最も苦手としているJRA重賞競走なのだから・・・・
過去5年、このレースに挑んだサンデー産駒18頭の成績は「0-0-1-17」、1番人気を背負って出走しながら馬券に絡むことさえできなかった3頭(ロサード、ダイヤモンドビコー、サイレントディール)を筆頭に、枕を並べて討ち死という惨状を呈してる。展開による紛れが少なく、勝ちきるための決め手を要求される府中千八コースで、毎年こんな結果が繰り返されているのは、ちょっと不思議というしかない。いったい何がサンデー産駒たちをこれほど苦しめているのか?

この点に関し、当ブログの昨年のエントリでは、苦戦の背景として考え得る次の3つの仮説を提示している。

①出走馬のレベル
古馬G1戦線の狭間に施行されるG3戦ゆえ、サンデー産駒といえど、一線級の出走事例があまりない。1流半~2流のサンデーなら、他の系統のオープン馬でも十分太刀打ちできる。

②速い上がりを要求されない展開
道中はミドル~ハイペース寄りの淀みないラップで流れ、極端な上がりの競馬にはならない。すなわち、サンデーの瞬発力よりも、ノーザンダンサーの持続力や、ミスプロ系のスピードがモノをいう展開になる場合が多い。

③雨による馬場渋化
梅雨の入口=6月に施行される一戦だけに、道悪の可能性には、常に留意が必要。また、仮に良馬場でも、2開催連続の後半になって傷みが蓄積している馬場が、サンデーのキレを殺す。

このうち3番目の仮説は、おそらく良馬場で行われるあろう日曜競馬において、必ずしも重視する必要はないが、第1・第2の仮説は、今年も一考に値するといえそうだ。
まずは展開。今年のペースを握ると想定されるニシノデューは、逃げきった前走と同様にブリンカーを着用。近走でマイル以下の短距離戦に出走を続けてきただけに、今回も自然と淀みないペースをつくって先行していくはずだ。騎手も決め打ち系の吉田豊なら、他に先手を許すような中途半端な逃げにはならない。例年のエプソムカップと同じような前半1000メートルで60秒を切る流れになって、直線ではキレよりも持続力が問われる展開が待っているだろう。サンデー産駒にとっては、あまり歓迎とは言いたくない状況である。

ちなみにマチカネキララ自身は、1000メートル通過58秒9のエイプリルS(中山芝二千)を勝利した実績をもっており、淀みない展開にも一応対応できそうだが、当時の走破時計は1分59秒8。高速馬場の中山の良にしては、やや低調と評さざるを得ない水準だった。また、前走のオーストラリアTにしても、関西遠征による馬体減という明確な「敗因」があったとはいえ、メンバー構成と人気を考えれば不甲斐ない敗戦である。持久力が問われるペースへの対応、さらには一流馬にふさわしい実績の裏づけ。これらいずれの条件もまだ完全に満たしているとは言いがたい。
つまり、マチカネキララの現時点の戦績だけを取り上げてみるなら、未知の強豪というより、むしろオープン特別レベルが適鞍の「1流半~2流のサンデー」という評価のほうが、身の丈にあっていそうな感がするのだ。「素質馬の先物買い」もいいけれど、サンデー苦戦の舞台で単勝オッズ1倍台とは、いかにも買い被られすぎた感じがするし、妙味が薄い。
1番人気のサンデーが信頼に値しないというなら、むしろ狙うべきは3番人気以下で実力を過小評価されているタイプ。そんな伏兵を探し出して、中波乱決着を期待していみるのが、エプソムカップとの正しいつきあい方ではないか、という気がしている。なにせこの一戦、過去5年間で3~5番人気のダークホースが4勝をあげているのだから。別定戦といえど、けっして平穏に終わらない一戦と心得て、慎重かつ大胆に馬券作戦を組み立てたい。

【結論】
◎グラスボンバー
○スズノマーチ
▲クラフトワーク
△トップガンジョー
△ダンスインザモア
△コンラッド
△サイドワインダー
△カナハラドラゴン
△ルーベンスメモリー

晩春から夏場にかけての季節が稼ぎどきのグラスボンバー。前走で背負わされたハンデ(57.5キロ)からもメンバー中では実績最上位と評すべき存在で、淀みない流れも歓迎のクチ。ベストの距離で満を持すここなら、よもや凡走はないはずだ。これに、昨年の覇者スズノマーチを筆頭に手広く相手を組み合わせ、3連単による高配ゲットに挑戦してみよう。
キルトクールは、断トツ1番人気のマチカネキララ。消しの理由は散々述べてきたので、あらためて繰り返さない。本領発揮か?あるいは馬脚を露してしまうのか?馬券は別にしても、この「素質馬」のレースぶりにはじっくりと注目してみたいところだ。

6月 11, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33923/10473498

この記事へのトラックバック一覧です: 【エプソムC】素質馬の行く手を阻むサンデーの鬼門:

» 確定!CBC賞&エプソムC トラックバック 馬券研究所
昨日の白川郷Sは残念な結果。軸に指名した①スカーレットベルがまさかの8着。結果的にはハナに立ってしまったことが最大の敗因と言える。目標にされるのが分かりきっていただけに、無理にでも押さえた方が良かった気がする・・・最近は予想が当たらず、意気消沈気味の毎日。「頼むから当たってくれ〜!」の気持ちがこもった悲壮感漂う予想は以下のとおり。《中京11R CBC賞》3連複軸1頭流し【⑯→③・⑥... 続きを読む

受信: 2006/06/11 6:51:48

» 予想 107 トラックバック ボルジャノン厩舎
エプソムカップ 先週の日曜東京4レースがおわって思い出したのが道営競馬のゼントヨーヨーズ。数年前に北海道のローカル番組でゲート、能試、デビュー戦などがとりあげられてなかなかもりあがったんではないのかな?ただ、デビュー戦のとき大泉洋がこれなかったのは痛....... 続きを読む

受信: 2006/06/11 7:35:47

» 「1800m巧者」の名にかけてダンスインザモア。≪エプソムCほか予想≫ トラックバック 「人生、無事是名馬」
エプソムCはマチカネキララが断然人気に支持されそう。 藤沢和雄厩舎期待の逸材は果たしてそれに応えられるか!? 続きを読む

受信: 2006/06/11 10:55:39

» エプソムC予想:本当の実力を見せてくれ◎マチカネキララ トラックバック 彩の国こうのす競馬BLOG
 ブリリアントSのハードクリスタルは実にハードクリスタルらしかったですね。マルチは大正解でしたw。レイズユアドリームも軌道に乗ってきましたし、悪くない土曜でした。 東京11 続きを読む

受信: 2006/06/11 14:36:08

» エプソムCとCBC賞予想 トラックバック めかりんだいありぃ
難しい・・・ エプソムC マチカネキララ軸でいいとおもうけど 相手は 2 シェイクマイハート  3 デアリングハート  4 ルーベンスメモリー 8 クラフトワーク 9 コンラッド     10 ニシノデュー  12 タイガーカフェ  15 グラスボンバー   16 サイドワインダー 17 カナハラドラゴン 人気薄でも新潟大章典組と逃げ馬注意。 CBC賞も難しい・・・ 6 ワイルドシャウト軸で 3 ウインレジェンド、5 シンボリエスケープ 14 アグネスラ... 続きを読む

受信: 2006/06/11 15:05:45

コメント

最近話題の一口の新税制の山城守さんの見解はどんなものなんでしょうか?

投稿: ボルジャノン | 2006/06/11 7:32:46

ボルジャノンさん。
新税制の件、不勉強でノーマークでした。これからちょっと研究してみようかと思います。
500分の1の小額投資の自分にとっては、あまり利害関係のない話?なのかもしれないけれど、確定申告か?あるいは、クラブによる源泉徴収か?によっても、扱いが変わってきそうです。

投稿: 山城守 | 2006/06/11 11:07:47

コメントを書く