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2006/05/28

【日本ダービー】もはや差し・追込有利ではない

Meisho_samson_at_satsuki_sho_003日本ダービーを優勝するためには、1コーナー地点で10番手以内の位置を確保しなければならない・・・・いわゆるダービーポジションという格言である。
しかし、そんな常識も、フルゲートの上限頭数が18頭に制限され、多頭数による紛れが少なくなった現代競馬では、すっかり風化してしまったようだ。
スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、アグネスフライト、タニノギムレット、そしてディープインパクト。過去10年間、強い勝ち方で世代の頂点に立ったダービー馬たちは、いずれも初角を後から数えたほうが早い位置で通過。最終コーナーでも、まだ中団のポジションに位置していたが、直線に入ると先行各馬を圧倒する速い脚を繰り出し、先頭でゴールを駆け抜けていった。ダービーといえば、強い差し・追込馬が有利なレース・・・・この傾向を知ることが、年に一度の競馬の祭典で馬券をとる秘訣だったといってもよい。

だが、過去の戦歴を仔細に検証してみると、東京競馬場のコース改修が行われた03年を境に、ちょっとした傾向変化が現れつつあるようにも思える。
僅か3年分のデータではあるが、分析のポイントは、推定上がり33秒4という途方もない水準の末脚を発揮した昨年のディープインパクトの存在を「例外処理」してみること。すると、リニューアル以降の東京芝・二四の大舞台で好走するために要求される、新たな適性の輪郭がおぼろげながら浮かび上がってくる。

たとえば、各年のダービーで上がり最速を記録した馬の戦績は、03年のネオユニヴァースサイレントディール(上がり35秒3)が1着・4着、04年のハーツクライ(上がり34秒3)が2着、05年のニシノドコマデモ(上がり34秒4)が6着という結果であった。34秒台の脚を使っても、優勝にはちょっと及ばない。
一方で、最先着した馬たちの上がり3ハロンはいずれも35秒台の水準である。実際、ネオユニヴァースにしても「切れた」いうより渋太い脚で後続を封じ込めたという印象だったし、キングカメハメハは肉を切らせて骨を断つような強気のスパートで死闘を制した。さらに昨年の2着馬インティライミは、好位の最内から一気の抜け出しを狙う奇襲と、脚質・戦法はそれぞれに対照的であるけれど、直線に入ると残り1ハロンの標識を待たずに早々と先頭に立ったスタイルが、これら各馬に共通している。02年のコース改修前なら、こんなタイプは、後方から脚を伸ばす「強い差し馬」の格好の目標にされたはずだが、それがゴールまで踏ん張ってしまう。改修工事で直線が25メートルも延長され、差し・追込有利の傾向に一層拍車がかかっておかしくないのに、現実にあらわれたのは、それとは正反対の決着パターンであるのが、興味深い。

差し・追込勢が以前ほど活躍できなくなってきている背景には、様々な事情が考えられる。たとえば、4角で好位を確保した馬が、直線でも馬場の良いコース取りを真っ先に選択できる反面、差し・追込勢はどうしても外外を回すロスを強いられること。また、馬場管理技術の進歩で芝コース全体の時計が高速化し、前が容易に止まらなくなったことなどなど。
だが、同じ舞台で争われる牝馬のオークスと比較してペースも淀みなく、各馬のスパート地点が早いダービーの場合、力と力をぶつけ合うような持続力勝負の様相を呈する公算が高い。その分、ヨーイドンの決め手比べを得意とするような「軽い」差しタイプよりも、スタミナ・底力の裏づけのある競走馬のほうが、本質的に有利といえるのだろう。
ちなみに、久々のスタミナ比べのダービー的競馬になった今年のオークスでは、馬格に秀でたカワカミプリンセスが好位からパワーを生かした押し切り勝ち、その一方で、軽快な切れ味を武器に挑んだ桜花賞上位馬たちは、ゴールまで脚が保たず凡走という結果に終わっている。馬格・パワー重視という傾向は、03年以降のダービーにおいても、実は顕著に表れつつある特徴で、440キロ台のディープインパクト1頭を除けば、馬体重480キロを超えるタイプが圧倒的に好成績を残してきている。この傾向には、是非注意を払っておきたい。

■日本ダービー馬体重別成績(03年以降)
 480キロ未満の出走馬 1-1-1-26
 480キロ以上の出走馬 2-2-2-19

好位から早め先頭」「キレよりも持続力」「スタミナと底力」、そして「馬格重視」。現時点では、あくまで仮説に過ぎないが、新しい時代の日本ダービーを読み解くカギとして、これらのキーワードを重視しながら、今年の大一番の行方を展望してみたい。

【結論】
◎メイショウサムソン
○フサイチジャンク
▲サクラメガワンダー
△アドマイヤメイン
△ジャリスコライト
△アドマイヤムーン
△マルカシェンク

前日の雨も上がって日曜・午後は晴れ予報。となれば、府中・芝コースでは、おなじみイン有利のトラックバイアスが発現する可能性が高い。そんな状況も念頭に置けば、やはり外を回して差す組よりも、一歩先に抜け出せる脚質のタイプこそが狙い目だろう。皐月賞馬・メイショウサムソンの2冠達成を、枠順・馬場状態も後押ししている。仮に稍重が残ったとしても、500キロを超える雄大な馬格と、ノーザンダンサーの権化というべき重厚な血筋が、他との比較で大きなアドバンテージになりそう。

金満フサイチジャンクは、はっきりいって、当ブログ管理人が嫌いなタイプ。くだらない地上波テレビの企画がバックについているだけで、無条件に消したくなる。だが、能力を素直に評価するなら、そんな危険な選択はやはり犯せない。皐月賞当日、目の当たりにした馬体の素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいほど。早めのスパートから、アドマイヤムーンの追撃を封じたレース内容の価値も高く、ここは人気相応の評価が必要だろう。不安材料は、東京競馬場でいまだ未勝利の岩田騎手が、一世一代の大舞台で、普段着の競馬に徹することができるか否かという1点に尽きる。

以下では、人気上位の各馬を順当に評価。あえて名前をあげなかった皐月賞2着馬・ドリームパスポートは、当時がピークと思える仕上げだったので、さらなる上積みがあるかどうかをパドックで確認したから、最終評価したい。

キルトクールは、NHKマイルカップの覇者=ロジック
鬼門というべきファクターとして注意すべきなのが、母の父サクラユタカオーの名前である。母父Princely Gift系の出走馬は、過去10年でのべ15頭が登場したが、いまだ掲示板にも乗れず。いまや国際・G1馬となったコスモバルク(母父トウショウボーイ)も、そんな血の宿命が災いし、当時辛酸をなめたことは、記憶に新しい。

5月 28, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ |

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