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2006/04/09

【桜花賞】気になるトライアル戦線の時計的価値

Fusaichi_pandora_at_flower_c魔の桜花賞ペース」という格言も、さすがに最近では耳にすることが少なくなったけれど、フルゲートのマイル戦に快速自慢がずらりと揃うとなれば、さすがにレースの流れは速くなる。過去5年の桜花賞の前半1000メートル通過ラップを確認してみても、古い順から59秒558秒558秒459秒0ときて、昨年が58秒フラット。このうち最も時計が遅かった5年前のレースは、勝ったテイエムオーシャンが道中ずっと折り合いに苦労していた光景が象徴するように、桜花賞にしては例外的にスローペースだったと考えるべきだろう。さらに前半3ハロンのペースもチェックしてみても、近年の桜花賞は、年を追うごとにハイペース化の傾向に拍車がかかっている感がある。
例年に比べ、パワーが要求される馬場状態と囁かれる芝コースで争われる今年の桜花賞。昨年ほど速い流れにならない可能性もあるが、それでも逃げ・先行脚質のメンバーがこれだけそろえば、緩いペースを想定するわけにはいかない。おそらく、前半1000メートルで59秒前後を念頭に置くべきで、そんな厳しい流れに最後まで耐え抜く底力の裏づけが、勝馬には要求されることになる。

だが、そこで問題になるのが、今年のトライアル戦線の内容である。
各レースの前半1000メートル通過ラップを振り返ってみると、本番と同じマイルの距離で争われたチューリップ賞が60秒1アネモネSが59秒5と、例年に比較して明らかに緩いペースであった事実が、やはり気になる。
特にチューリップ賞に関して、上がりも含めたレース全体の時計的価値を問われれば、例年に比べ低調な内容だったと評さざるを得ない。アドマイヤキッスの勝ちっぷりは確かに見た目にも鮮やかだが、この馬自身の1000通過タイムはほぼ1分1秒。すなわち中距離戦並の緩いラップを踏んでいたわけである。ここまで流れが遅くなると、さすがに長期休養明けでも、ペースの違いに馬が戸惑う心配はない。余裕の快勝劇の背景には、そんな事情もあったということだが、裏を返せば、本番で一気にペースが速くなったときの不安は、現時点でまだ解消されていないともいえる。

一方、千四のフィリーズレビューになると、前半1000メートルが58秒3とさすがに短距離戦らしいタイムを記録している。だが、雨で渋った馬場状態もたたってレースの上がりタイムがいかにも平凡である。今年以上に厳しい流れのなか、上がり3ハロン34秒3をマークしていた昨年のラインクラフトと比較するなら、今年のフィリーズレビュー上位組はいかにも凡庸という印象を禁じ得ない。

このようにトライアル上位組のレベルに疑問符がつく以上、勝ち馬候補は、別路線組を中心に考えていく必要があるだろう。注目は、近年桜花賞でも好成績が目立つフラワーカップ組である。前半1000メートル通過が59秒3と、この重賞にしては異例というべきハイペースになった今年の一戦だが、それだけに一連のトライアルとの比較で、レースの内容には一応の時計的価値を見いだすことができる。特に、果敢に先行争いを演じながら、渋太い粘りをみせた2着フサイチパンドラの能力には、今一度注意を払っておく必要があるだろう。

結論
◎フサイチパンドラ
○アサヒライジング
▲アドマイヤキッス
△キストゥヘヴン
注ラッシュライフ
注アルーリングボイス
注コイウタ

外枠不利が定説といえる阪神マイルで、17番枠からの発走となるフサイチパンドラ。この枠順はけっしてプラス材料とはいえないが、それでも上手く発馬を決めて好位置さえ確保できれば上位進出の目があることは、昨年のラインクラフトが既に実証している。59秒台のペースと力の要る荒れた馬場。この2つの課題を同時に克服するための条件というべき潜在能力を比較してみれば、出走メンバー中最上位に位置するのは、おそらくこの馬にほかならないだろう。前哨戦と本番のペースの違いに戸惑う心配がなく、むしろ折り合い面でプラスというのも、悪くない材料だ。

アネモネSの勝馬・アサヒライジングは、行ききってマイペースに持ち込んでこそ味が出るタイプ。そうした意味で、この枠順はかなり恵まれた印象を受ける。関東馬ゆえに、おそらく勝ちきるまでは難しいと思うが、上位候補の一角としてなら侮れない。
人気薄の芝・マイル戦で大先生を狙うべし」という馬券セオリーが、果たしてこの大一番でも通用するか否か?という設問には、個人的にとても興味をそそられる。

キルトクールは、タッチザピーク
さすがに大外枠からの発走では、2走前の快勝再現を期待するのは、無理な相談だろう。また、こんな華奢なタイプが、阪神の荒れた芝を克服できる可能性も小さいとみた。

4月 9, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ |

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