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2006/03/31

山中千尋「Universal a GO GO!!」 気ままに楽しむ絶妙の選曲

Universal_a_go_go_ピアニスト 山中千尋の手によって選曲されたジャズ・コンピレーションアルバム
Universal a GO GO!!」・・・・超訳すると「気の向くままにユニバーサル」といった意味合いだろうか?そんなタイトルも示すとおり、ユニバーサル系レーベルの楽曲限定という「縛り」はあれど、アルバムに収録された15曲は、古今東西ビ・バップから洋楽ポップスまで自由奔放、けして一つの方向に収斂されそうにない多彩な内容となった。

きっと、選曲者にとっても楽しい仕事だったのだろう。次の本人コメントからも、そんなウキウキするような気分がそれとなく伝わってくるのがよい。

今回のコンピレーションに寄せて
ジャズという地域(ジャンル)は曖昧であり常に広がっているので、その境界線を見つけるゲームに陥りやすい方が多いのでしょう。このコンピレーションは、そんなゲームの手を休め、ご自身と音楽の境界線を忘れて聞いて下さることを願って、選曲を心がけたつもりです。私の場合を言えば、音楽は血液の中にすっと入ってきて、生きている上で他の何にも代え難い感覚に集中させてくれます。その感覚を言葉にするのは難しいですが、音楽に言葉は元々必要ありませんので、あとは音楽に任せます。・・・・(後略)
 ~山中千尋「Universal a GOGO !!」ライナーノーツより引用  

そもそも音楽好きにとって、他人のレコード棚をのぞかせてもらうというのは、とても興味深い経験である。逆にのぞかれるほうもコレクションにそれなりの自負をもっている場合だと、自慢の一品をこれみよがしに取り出して、思わず「どうだ!」と相手を唸らせたくなってしまいがちだ。しかし、山中さんの場合、そのようなマニアックな力みとはあくまで無縁である。美貌のピアニストの音楽的嗜好はどんなものか?と興味津々のファンのスケベ心をスルリとやり過ごすように、あくまで小粋に自然体で趣味の良い楽曲を並べている。

アート・ブレイキーオスカー・ピーターソンキャノンボール・アダレイといった大御所の演奏にはじまり、ブラジルの国民的シンガー=エリス・レジーナ、さらにはクインシー・ジョーンズのフュージョンにカーディガンズまで。このアルバムのためにセレクトされた演奏者のネームバリューはなかなかのものだが、選ばれた楽曲は、「誰もが知っている古典的定番」と「知る人ぞ知る隠れた名曲」の中間あたりに位置するものが多いように思える。いうなれば、ど真ん中の絶好球でもないし、暴投気味のくそボールでもない。次から次へとストライクゾーンぎりぎりの低めにコントロールされた絶妙の配球が続いていく感じである。そんな選曲に耳の肥えたファンも思わず唸らされてしまうわけだが、その一方でジャズの世界をあまり知らないビギナーでもすんなりと楽しむことができる。また、全体を通じカラフルで明るめの曲が多い印象も受ける。そのあたりにも山中さんが心がけたという「ご自身と音楽の境界線を忘れて聞いて下さることを願って」というコンセプトが生かされているのだろう。

ところで、今回のアルバムには、山中千尋さん自身の演奏による2曲の新録トラックも収録されている。いずれも1分そこそこの小品なので、これを目当てにアルバムを購入するとちょっとガッカリすることになるかもしれないが、演奏にはレトロなラグタイム風の味付けが施されており、今までの山中節とはかなり雰囲気を異にする仕上がりである。ライナーノーツでの楽曲紹介によるなら、これが「次の私のアルバムの小さな予告編」ということらしい。いったい山中ワールドは、これからどんな方向に展開していくのか?ファンにとっての興味は尽きない。

3月 31, 2006 音楽 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/03/26

【高松宮記念】叩き上げの苦労人に春が訪れる

orewa_matteruze_at_capital_s距離と格(中距離G2→短距離G1)、名称(宮杯→宮記念)、施行時期(5月→3月)、さらには本番に至る前哨戦の体系と、次から次へと条件変更に晒されてきた高松宮記念だが、それでもこのレースには、過去から一貫して変わらぬ興味深い特質がある。重賞戦線でそれなりの実績を残しながらG1ではあと一歩栄光に手が届かない「イマイチ君」たち・・・・そんな彼らに生涯唯一G1制覇の花を持たせる一戦であるということだ。いうなれば、苦労人救済レース(笑) 中距離重賞時代に、ナイスネイチャマチカネタンホイザがレースを制した伝統が、短距離G1に模様替えされて以降も連綿と受け継がれている。そんなイメージでこのレースを語ってみると、なるほどそうかもと思えてくるだろう。

実際、過去10年の優勝馬の顔ぶれを振り返ってみても、この一戦の勝利が最初で最後のG1制覇になった馬たちが7頭もいる。うち、6頭が5~6歳の牡馬というのも、ちょっと興味深いところだ。
もちろん、フラワーパークショウナンカンプのように上がり馬が才気にまかせ初G1制覇を成し遂げてしまう例もあるけれど、宮記念の栄光は、挫折を繰り返しながら愚直に叩き上げ実績を積んできたベテランにこそ、よりふさわしい。

そんな「イマイチ君」「叩き上げの苦労人」たちが宮記念制覇を成し遂げた当時の戦績に注目し共通する要素を探ってみると、次の最大公約数が浮かび上がってくる。狙える5~6歳馬を絞り込むために是非注目しておくべきデータというべきだろう。

①通算出走回数20戦前後
②通算連対率4割程度
③G1挑戦歴あり
④重賞挑戦5回以上・少なくとも3着2回以上の実績あり
⑤芝千二得意(過去5連対以上または連対率50%以上)
(芝千二連対実績がない場合、短距離・マイルG1で上位実績があること)

※分析対象馬は、シンコウキング・シンコウフォレスト・マサラッキ・キングヘイロー・サニングデール・アドマイヤマックスの6頭

これらのうち特に注目すべきは、①の通算出走回数と②③④の実績のバランスである。いかに叩き上げといえど、30戦以上もレースを消化してきた馬では、もう底が割れていると評さざるを得ないし、また、大舞台で揉まれる経験を積んでいない古株がいきなり大一番に挑戦しても、G1の壁に跳ね返されるのがオチだろう。ここまでチャンスに恵まれずG1の栄光に手が届かなかったとはいえ、古馬一線級にふさわしいキャリアを重ねながら、反面フレッシュな糊代も残している5~6歳馬・・・・そんなタイプこそが、苦労人救済レース・高松宮記念での狙い目といえそうだ。

【結論】
◎オレハマッテルゼ
○ギャラントアロー
▲シンボリグラン
△マルカキセキ
△マイネルアルビオン
△シーイズトウショウ
注ラインクラフト
注タマモホットプレイ

今年の出走メンバー中、5~6歳馬の「叩き上げ」に該当するのは、牡馬・牝馬あわせて8頭。これらのうちゴールデンキャスト・シーイズトウショウ・ギャラントアローは通算出走回数が30走を超えフレッシュさに欠けるし、マルカキセキ・タマモホットプレイ・ウインクリューガーでは実績(連対率)が物足りない。ダート戦線で狂気のスピードを発揮してきたトウショウギアも、さすがに初芝がG1では苦しいだろう。
そこで浮上してくるのが、6歳馬のオレハマッテルゼである。データでは、以下の数値が記録されており、過去このレースを制した「叩き上げの苦労人」的イメージに最も1頭といえそうだ。

①通算出走回数25戦
②通算連対率60%
③G1挑戦歴1回(安田記念)
④重賞戦績 0-2-1-2

いまだ重賞勝ち実績がないことが少々不満だが、昨春のオープン昇級後、常に上位人気に推されながら手堅くファンの期待に応える戦績を残してきたこの馬。安田記念・G1では11着と着順こそ振るわなかったが、サイレントウィットネスら史上空前の高レベルメンバーを向こうに回し、着差1秒以内に入線しているのだから、好走と評価できるだろう。
問題は、芝千二のレースを未だ経験していないことだ。さすがにこの点は減点材料とせざるを得ないが、今年の出走メンバーをみるかぎり極端にペースが速くなりそうにも思えず、スプリントG1の激流に戸惑う心配はなさそう。やや人気薄という微妙なポジションに置かれたとき、ヨシトミ大先生は意外と燃える!という事実も、以前当ブログのエントリで指摘したとおりで、屋根を理由に人気を落とすようなら、むしろ妙味十分と考えられないだろうか。

相手選びは、混戦ムードだけに手広く考えておく必要がある。
注目のラインクラフトは、出走に踏み切った以上軽視できないものの、人気と適性のバランスを考えると、過度に信頼するのもどうか?と考えている。

キルトクールは、8歳にして初JRA重賞制覇を成し遂げたネイティヴハート
確かにこの馬も叩き上げの1頭なのだが、既にキャリア40戦を数えている。さすがにピークは過ぎているだろうし、うまく運びすぎた前走の再現を大一番で期待するのは、酷といえないか?

3月 26, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (17)

2006/03/22

「廃競馬場巡礼」 ディープで優しい異色の競馬紀行

調べてみた。ビックリだった。
A4のノートに過去の競馬場があった場所の名を記していったら、なんと3ページも埋まってしまったのだ。その数およそ150。そして廃止された時期が、戦前と昭和30年前後に集中していることもわかった。
これは早いところ調べておかないとマズイんじゃないか。直感的にそう思った。今のうちに語り継ぐことが必要なのではと思ったのだ。
 ~「廃競馬場巡礼(案内人・浅野靖典)」より引用~

hai-keiba-joh-junrei今やその痕跡を僅かに残すばかりとなった、全国各地の廃止競馬場の遺構めぐりをテーマにした奇書である。「案内人」を名乗る著者は、元・グリーンチャンネルの中央競馬中継キャスター・浅野靖典氏
甘いマスクと爽やかな語り口で知られるあの浅野さんに、こんなディープな嗜好があったとは、思いもよらなかったけれど、ほんとうに人は見かけによらない。JR全線を踏破した経験をもち、ホームページなどを拝見しても東へ西へとかなり無茶な旅打ちを続けてきた方だけに、とにかくフットワークが軽いのだ。今はなき廃競馬場の跡をたずね歩き、記録や土地の人たちの話から、ありし日の草競馬の様子を蘇らせようという今回の試みを、浅野氏は「まったくの趣味」と謙遜するけれど、実際にその成果として結実した1冊を手にとってみると、やはりこれは前人未踏の壮挙じゃないか、という思いが強くなる。
施設が取り壊され整地も済んだかつての競馬場跡地を探索し、そこに残された道路の形状をなぞりながら、美しく弧を描く1~2コーナーの姿を感じてみる。競馬場が健在だった当時の情景をまぶたにうかべ、ゴールをめざす馬たちドロンドロンの馬券オヤジたちの賑わいを想像してみる。ハッキリ言って、こうした感性は誰にでも共有できるものではない。けれど、競馬を慈しむ筆者の視点の優しさに触発され、読む側も思わず当時の情景にタイムスリップしたような気分を味わうことができる。そこがまた良い。

まだ廃止の記憶が新しい中津競馬場に始まって、いまや公営ギャンブル不毛の地と化している宮城県の仙台・石巻競馬場、・・・・さらには、九州東海岸にも別府→延岡→都城→鹿屋と転戦を続ける草競馬ロードが実在したことなど、全国各地の昭和の競馬に関する知られざる事実が次から次へと紹介され、筆者はその遺構を丹念に踏破していく。だが、それだけではない。冒頭の引用部分にもあるように、全国各地にかつて150も存在していた競馬場の所在地を日本地図に示した巻末の「全国競馬場一覧」が圧巻である。沖縄を除く46都道府県のすべてに、競馬場があったのだ!
さすがに戦前に廃止された競馬場などは、今となっては資料も乏しく、その有様を知ることはかなわない。だが、人々が集う町があればそこに競馬があったという事実は興味深いし、かつて土地土地に確かに存在していた熱気のようなものを想像してみるのは、とても楽しいことだと思う。

ちなみに、グリーンチャンネルでは、4月から筆者の浅野氏を「案内人」とした新番組「競馬ワンダラー」の放映が予定されているらしい。番組のテーマは、「日本各地の競馬にまつわる場所を訪ね歩き、現在進行形の競馬に触れるだけでなく、長い日本の馬事文化から、競馬の歴史を振り返り、競馬に思いを馳せるココロの旅」(グリーンチャンネルHPより)・・・・ううむ、いいですねえ。予告編では、はっぴいえんどの名曲「風をあつめて」をバックに旅する浅野氏の姿がオンエアされていたけど、細野晴臣のボソボソとしたボーカルを聞いているうちに、自分も何だか競馬をめぐる旅に出たくなってきました。
「廃競馬場巡礼」のテレビ版として、浅野氏の旅がどこに向かっていくのか? 大いに期待してみたい。

3月 22, 2006 書籍・雑誌 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2006/03/20

【馬券日記】トゥインクル開幕。事件は現場で起きている

tck_2006_33月19日。心配された雨こそ降らなかったが、朝から物凄い勢いで強風が吹きすさんでいる。何やら風雲急を告げる?日曜日である。
前日に中山競馬を満喫してきたばかりの自分は、本来この日、自宅でまったりとGC観戦を決め込む予定だった。だが、現場観戦と勝手が違い真剣味が不足するせいだろうか、気分も馬券成績もいまいち盛り上がりを欠いてしまう。データ上では99%来ないはずのメイショウサムソンが激戦の皐月賞トライアルを制したり、ディープインパクトがあっけらかんと復帰初戦を飾ってみせたりと、それなりに興味深いサプライズが繰り返されても、テレビの画面を通して観ているだけでは、どこか遠い世界のお話という感じである。PATで購入する馬券も一進一退だったが、最終レースを終えた時点で若干のマイナス収支になってしまった。
ううむ、やはり事件は現場で起きている。競馬はナマ観戦して、なんぼのものなのだ。そんなわけで急遽思い立って、夕方から競馬場に出かけることにした。
この時間から現場に行こうと思えば、目的地は大井競馬場しかない。おりしもこの日は、記念すべきトゥインクル開幕の初日にあたる。思い立ったらすぐ行動。そんなフットワークの軽さで、電車に揺られること約1時間。モノレールの大井競馬場前に降り立ってみると、意外にも競馬開催日らしい熱気は薄く、人影もまばらであった。開幕初日とはいえ、重賞レースが組まれているわけでもない日曜の夜なのだから、まあこんなものかもしれない。そんなことを考えながら、徒歩で3分の競馬場をめざす。
だが、入場門をくぐりパドックに足を運んでみても、閑散とした雰囲気はかわらない。場内の飲食店も、営業していないところが少なくない。いつも賑やかなトゥインクルに似つかわしくない、このうら寂れたムードはいったい何なのだろう?答を求めて、しばらく場内を徘徊してみたが、そうこうするうちに、だんだんとその理由がわかってきた。

要するに、この季節はまだ、屋外でのナイター観戦を楽しむにはちょっと寒すぎるのだ。時おり「びゅうぅうう」と音を立てるように吹きすさぶ北風。日が暮れるにつれどんどん低下していく気温・・・・しっかりとした防寒を施していないと、外側から体温を奪われてしまうような過酷な状況である。後で調べてわかったことだが、この時間帯の競馬場付近の気温はなんと摂氏4度だったらしい。まいった。これじゃあ、真冬と変わらないじゃないか(笑)
たまらず難を避け、新スタンドのエルウイングにエスケープすると、屋内にはそれなりに多くの人々がひしめきあっている。ここだけは、いつものトゥインクルと変わらない風情だ。よかった。これで自分もやっと人心地を取り戻すことができた。
そんなわけでエルウイングに居を定め、パドックとスタンドを往復しながら、馬券を買ってみたのだが、そこから先がまたいけなかった。

カクテル光線がダートコースを彩る後半戦の特別3鞍は、それぞれ「3番人気・9番人気」「7番人気・5番人気」「5番人気・11番人気」によるワンツーと、どのレースも波乱気味の決着である。お天気ばかりでなく、配当のほうもちょっとした春の嵐というのが、トゥインクル開幕初日のトレンドだったようだ。いつもは頼りになる内田博幸騎手も、この日は人気を背負いながら歯がゆい凡走というシーンが多かったように思える。その反面、的場文・桑島・石崎隆といった大ベテランたちが、渋い手綱捌きで上位を賑わしており、そんな流れを読み切れなかったのが結局、致命傷になってしまた。自分の馬券も、ノーホーラ。ううむ、こんなはずじゃなかったのに。

とはいえ、競馬場はやはり楽しい。寒くても暑くても、あるいは本命決着だろうと大穴連発だろうと、事件は現場で起きているのだ。昨年までの「NO GUTS,NO GLORY」に加えて「100円の心意気」という新しいスローガンを打ち出した大井競馬。今シーズンは、機会を見つけ、できるだけ現場に足を運んでみようと思う。

3月 20, 2006 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (2)

2006/03/19

【スプリングS】データで探る「消せる馬」

fusaichi_richard_on_kyodo_tsushinhaiひとくちに皐月賞トライアルといっても、実績馬が順当に能力を発揮して本命戦になることが多い弥生賞に対し、スプリングSにはどこか波乱含みの印象がつきまとう。小頭数になることが多い弥生賞とは対照的に、こちらは毎年のように多頭数のフルゲート。逃げ馬が残る年があるかと思えば、ズブズブの差し競馬になってしまう年もある。タニノギムレットネオユニヴァースを筆頭に実績上位馬はそれなりの戦績を残しているとはいえ、押し出され気味の上位人気馬が着外に沈んでしまう例も、枚挙にいとまがない。ひとことで言うなら掴みどころのない一戦だ。
だが、そこに何らかの手がかりはあるかもしれないということで、過去5年分のレースを参考に「消しデータ」を探ってみることにした。

【臨戦過程】
①前走・距離1400以下に出走していた馬 0-0-2-23
(該当馬)
 ヤマタケゴールデン
 トーヨーエーピー
 
①前走・6番人気以下 0-0-0-17
(該当馬)
 ヤマタケゴールデン
 アポロノサトリ
 モエレソーブラッズ

③前走・逃げていた馬 0-0-1-15
(該当馬)
 タマモサポート
 モエレソーブラッズ

たとえ波乱の一戦であろうと、芝・中距離の適性に疑問符が付くタイプや、基本的力量が不足しているタイプは来ない。その事実を裏づけるデータといえそうだ。

④前走が10頭以下の小頭数 0-0-0-14
(該当馬)
 セキサンフジ
 ナイトレセプション
 トーホウアラン
 トーヨーエーピー
 モエレソーブラッズ

多頭数の肉弾戦が必至というべき一戦だけに、前走・小頭数でスンナリと流れる競馬からここに参戦する馬は苦戦を強いられそう。このデータを使うと、案外とバンバン上位人気馬を消すことができる。

【血統】
⑤母父・ミスプロ系 0-0-0-8
(該当馬)
 ヤマタケゴールデン
 エフセイコー

過去5年の該当馬から一例をあげると、アグネスジェダイ、セピアメモリー、テンカタイヘイなど典型的ダート馬の名が目につく。このデータが芝でオール連対の実績を残しているエフセイコーのようなタイプに妥当するか否かは半信半疑だが、馬体重500キロを超す大型馬は苦戦(0-1-1-10)という傾向もある。ひとまずは様子見が妥当といったところか。

【枠順】
⑥大外・16番枠 0-0-0-5
(該当馬)
 メイショウサムソン

スプリングSに限らず、「中山・芝千八の大外枠は消し」というのは、馬券の定石だろう。過去5年、この条件で行われた全レースのデータをみても16番枠に入った馬の戦績は「1-1-3-48」・・・・・これでは、ちょっと手の出しようがない。

結局、消しデータによる選別をクリアして残ったのは、次の6頭だった。ノーマークの伏兵も含まれる興味深いラインアップだが、これらの馬たちによる上位争いを想定し、馬券作戦を組み立ててみるのも一興かもしれない。

ファイングレイン
フサイチリシャール
ダイアモンドヘッド
ニシノアンサー
ドリームパスポート
トウショウシロッコ

結論
◎フサイチリシャール
○ドリームパスポート
▲ダイアモンドヘッド
△ニシノアンサー
注ファイングレイン
注トウショウシロッコ

G1勝ちの実績はここでも断然のフサイチリシャール。常識的には一本被りの人気が想定されるところだが、新聞紙上の印の分布をみるかぎり、オッズは意外と割れ加減になる可能性もありうる。脚質的に、見た目の決め手がひと息という印象のせいだろうか?混戦のここでは、瞬発力型の伏兵に脚元をすくわれるのかも?という見解が、まことしやかに囁かれているようだ。
だが、共同通信杯のレースをあらためてチェックしてみても、この馬自身、追われてからの伸びは確かなもの。鋭さには欠けても、実に渋太い末脚をゴール前まで持続させているのだ。57キロを背負ってあの競馬ができるのなら、馬齢重量56キロのここで無様な競馬に終わるとは、ちょっと考えにくい。時計的価値の高かったきさらぎ賞を制したドリームパスポートデイリー杯マルカシェンクの2着・スーパーホーネットに先着という実績があるダイヤモンドヘッドが相手をつとめるが、これらの馬たちがG1馬を負かす可能性まで考える必要はないとジャッジしたい。

キルトクールは、メイショウサムソン堅実無比と評すべきその実績を認めるのはやぶさかでないが、さすがにこの枠順から好走を期待するのは酷といえそうだ。

3月 19, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (12)

2006/03/18

【ブラッドストーンS】差し馬オフィサーは先行勢を捉えきれるか?

officer_at_nakayama_g32ダート短距離条件なら、国内でも随一のハイペース量産コースで争われる準オープン・別定戦。
600メートルの通過ラップは33秒台後半が一応の目安となろう。これほど速い流れになると、さすがに下級条件のように、スピードの違いだけで逃げ切りを狙うのは難しい。中心は好位から抜け出せる先行勢だが、道中それなりの位置につける器用さがあるなら、差し馬にも上位進出の可能性は用意されている。
馬券作戦のポイントは、やはりオフィサー(当ブログひとくち出資馬)の取捨ということになるのだろう。近2走・ともにダート千二条件に出走し、ともに6着と不完全燃焼の競馬が続いているが、それでも常に人気に推されるのは、力の裏づけ(ブラジルカップ2着)があればこそ。毎度毎度、後方に置かれてしまう不器用さは確かにいただけないけれど、仮にガーネットS当時と同じラップで動けるなら、そこそこの位置につける競馬にも対応できるはずだ。直線で先行勢の脚色が鈍る展開になれば、中団から力でねじ伏せる差しきり勝ちも期待できると思う。
問題は、前を行く各馬が止まる展開になるかどうか?単勝系の馬券を購入するか否かを判断するために、やはりその考察は欠かせない。

そこで、相手関係からまず評価が必要なのは、中山コース2戦2勝の実績が買われ、人気を集めると思われるエイシンボーダンの力量だ。

近走では常に1本被りの支持を受け、1000万下の勝ちっぷりにも余裕があったこの馬。だが、最近の2勝はいずれも、脚抜きの良い馬場のアシストを受けていた感があることには注意が必要だろう。ダート・良馬場の条件だと、前々走リーサムウェポン(7走前・オフィサーに完敗)などに不覚をとった経緯もあり、昇級初戦からいきなり勝ち負けを期待できるレベルの馬かどうかは「微妙」とも考えられる。
これに次ぐ存在というべきステンカラージンは、前走・展開に恵まれながら、ゴール前ひと押しを欠いた内容が不満である。また、別定重量に着目すると、今回はオフィサーとの比較でやや分が悪いという印象も禁じ得ない。
以上の戦力分析から、今回オフィサーがこれら先行2騎に先着できる可能性はけっして小さくないと思う。

むしろ怖いのは、大外枠を引いたスパインだ。芝路線に転じた近走の着順は低迷しているが、血統・戦績からダート替わりは悪くない。昨夏の福島では、現オープンのマイネルアルビオンに先着した実績もあり、その気になればここでも33秒台ペースでハナを切っていくことも可能だろう。エイシンボーダンのデムーロ騎手がじっくり構えすぎるようだと、後続を尻目にこの馬がゴールまで粘りきってしまう可能性も十分とみておきたい。

一方、先行勢が崩れる差し競馬の展開になったとき、オフィサーと連れて追いこんできそうなのがメイショウオキナである。この馬も器用さを欠くタイプなので、中心には推しづらいが、近走での馬体面の充実は著しいものがある。ペース判断に長けた大西騎手が前走に続き手綱を取ってくるのも魅力で、ここは伏兵以上の存在としてマークを欠かせない。また、久々のケージーアジュデは、鉄砲巧者といえど、直前の気配を確認してから、評価を下すべき1頭だろう。

◎オフィサー
○メイショウオキナ
▲スパイン
△エイシンボーダン
△ステンカラージン
注ケージーアジュデ

ちなみに当ブログ管理人は、今回クラブの抽選を引き当て、オフィサーの口取り権利をゲットしている。久々にネクタイ着用で中山に出撃し、第10レースの吉報を待ちたいと願っています。

3月 18, 2006 ひとくち馬主日記, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (16) | トラックバック (6)

2006/03/11

今週の予想はお休みします

仕事の締め切りの都合で執筆時間を確保できないため、今週の予想エントリはお休みします。
ひとことでいうなら、目下の自分はタコ部屋状態(涙)。おそらく来週の頭には、この状況を脱出できると思いますが、競馬にたとえるなら、4角回って最後の難所・中山の急坂を乗り越えられるかどうか?今がまさしく胸突き八丁ですね。
スプリングSからの現場復帰を目標に、がんばります。

3月 11, 2006 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/03/05

【弥生賞】イン有利の芝が上位の明暗を分ける?

admire_moon_at_kyodo_tsushinhai土曜・中山競馬のダイジェストを見て気がついたこと・・それは、とにかく今の芝コースは内を通る馬でないと、上位進出の可能性がないという傾向だ。先行馬だけでなく、後方からレースを運ぶ馬でも、インを捌きながら上がっていかないことには、チャンスが無い。鮮やかな追込を決め、オーシャンSを制したネイディヴハートにしても、内からスルスルという表現がまさにぴたりとくるようなコース取りだった。
そんな傾向を頭に入れ、弥生賞の出走表を眺めてみると、今年は小頭数・逃げ馬不在の組み合わせである。おそらくスローペース必至だろうし、好位から鋭い決め手で抜け出せるタイプが狙い目となろう。2強の下馬評が高いサクラメガワンダーアドマイヤムーンは、ともに内枠からの発走となかなか良い枠を引いた。力量はほぼ互角。不利さえなければ、の2頭による首位争いがやはり濃厚だろう。

sakura_mega_wonder_at_radio_tanpa_paddock紛れがあるなら、ラチ沿いに密集する馬群の壁を2強のどちらかが捌ききれないというケースだ。そこまで考慮するなら、今回は、鞍上の指示に忠実に動けるアドマイヤムーンのほうに、一日の長がありそう。
サクラメガワンダーは、直線で前が詰まりかけたラジオたんぱ賞を快勝した実績をもつとはいえ、休み明けであの鋭い反応を繰り出せるかどうか?グラスワンダー産駒全般に共通する傾向として、鉄砲成績は必ずしも芳しくないデータ(10週以上の休み明け連対率6%)もある。今回は少々評価を割り引いてみる必要があるのかもしれない。

<結論>
◎アドマイヤムーン
○サクラメガワンダー
▲セトウチアポロン
△スーパーホーネット
△ナイトレセプション

2強に続く存在とみられるスーパーホーネットは、朝日杯当時が生涯最高のデキを思わせる素晴らしい状態。今回は東スポで清水成駿氏の本命馬(笑)という評価が与えられたものの、最終評価は直前のパドックチェック次第ということになるだろう。
軽度の骨折明けとなるナイトレセプションの前走は、確かに時計的価値が高く、視覚的印象も強烈だった。とはいえ、緊密なラップが連続するマイル戦的な競馬であり、スローペースの決め手比べとは異質な一戦だったことには注意を払っておきたい。上位進出の可能性があるなら、あくまで大外枠から先行策に打って出た場合。まだまだ過信は禁物といえそうだ。

穴中の穴として注目しておきたいのは、逃げを主張する可能性の高いセトウチアポロンだ。瞬発力比べでは確かに見劣るものの、デビュー時点で、Brain Squallさんなども高い評価を与えていた1頭である。バランスオブゲームの逃げ切りで乗ってきた印象のある勝春騎手騎乗というのも、ちょっと怖い。連対圏まで残れるかどうかは微妙も、クラシックの権利取りに徹するようなら、狙い目も十分と注意しておきたい。

キルトクール指名馬は、ヴィクトリーラン。ラジオたんぱ賞3着実績から相手なりに戦えそうなムードはあるけれど、この馬、いつも4角では外を回されているのが不満。今の中山で最も苦しいのはこんなタイプではないか?

3月 5, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (11)