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2006/02/26

【中山記念】差し?先行?対照的な決着パターンを読み解く

daiwa_major_at_mainichi_okan春開催・中山シリーズの冒頭を飾る別定重賞・中山記念。前年のマイルCS1・2着馬が早くも登場してくる今年は、小頭数ながら例年以上に質の高い顔ぶれが揃った感がある。芝千八という非根幹距離を舞台に、マイラーと中距離馬が相見える争いは確かに興味深いが、ペースという要素に注目するなら、やはり今年もマイラーに軍配が上がる可能性は高い。毎年のように繰り返される、道中11秒台の淀みない流れと高速決着というこのレースの傾向は、中長距離戦で往々にしてみられるスローペースの決め手比べとは明らかに質を異にしているからだ。
だが、上位馬の脚質というもうひとつのファクターに注目してみると、このレースには対照的な2つのパターンがみられるのが興味深い。すなわち、02年(勝馬トウカイポイント)・04年(勝馬サクラプレジデント)のように、中団・後方から外を回してきた馬が直線で一気に台頭して差し競馬になるケースと、03年(勝馬ローエングリン)・05年(勝馬バランスオブゲーム)のように、先行馬が止まらない展開になるケースとである。

開幕週・Aコース替わり、さらにはコーナー4回の内回りコースという前提条件を考えれば、本質的には「先行有利」の傾向が支配的であってもおかしくない。いくら歴戦のオープン馬といっても、直線が短い中山コースで差す競馬による上位進出は、本来至難のはずである。
だが、どうしたことか?差し有利の年(02年・04年)になると、4角の地点でまだ最後方に近い所にいた馬でも、ゴール前で外から一気に他をゴボウ抜きにして上位に届いてしまう光景が繰り返されている(02年の3着馬ラスカルスズカ・04年の2着馬サイドワインダー)。一方で先行有利の年には、それが嘘のように後方・外からの差しが全く届きそうな感じがしない。そんな年に差し馬が上位進出を狙うには、昨年のカンパニーのように内を捌きながらスルスルと浮上するしか手がないようだ。
重馬場発表だった03年を除けば、各年の馬場状態にさほど差があるようにも思えないが、それでも全く対照的な傾向が交互に繰り返される不可解なレース・・・・差し有利と先行有利、この2つの傾向を分かつ理由は、いったいどこにあるのだろう?
だが、気がついてみると、その答えは案外と単純なところに隠されていた。

正解を読み解くカギは、前半戦のペース。どうやら、この1点に尽きる。
たとえば、各年の1000メートル通過タイムを比較してみると、差し馬有利の結果になった02年・04年はそれぞれ58秒357秒6・・・・要するに逃げ馬が前半からガンガンとレースを引っ張る超ハイペースだったのだ。その一方、先行有利になった03年・05年はともに前半1000メートル通過が59秒台と平均的ペースでレースが流れている。
つまり、マイル戦的な淀みない流れといっても、前半のどこかで息のつける流れになるか否かで、決着は極端に対照的な結果になる。一見つかみどころのないレースにみえても、結果を読み解くためのポイントは意外なほどシンプルといえそうである。

さて、そんなヒントを拠り所に、出走メンバーをあらためて見渡してみると、今年は意外にも逃げ馬不在の組み合わせであることに気がつく。内枠からグレイトジャーニーあたりが先手を主張してくる可能性はあるけれど、02年・04年の超ハイペースを演出したゴーステディやローエングリンのように、何が何でも行かなければという悲壮感を漂わすタイプは1頭もいない。となれば、事実上ペースを支配するのは、好位からレース運ぶダイワメジャー=ミルコ・デムーロの思惑ひとつということになる。
そのダイワメジャー。前走マイルCSは、前半1000メートル通過57秒2の超ハイラップでローエングリンを突き回しながら、自身僅差の2着に残るという強い競馬だった・・・・それほどの強力エンジンを搭載した強豪が前半を59秒台に抑えられるなら、もはや後続に打つ手はない。どうやら今年は、昨年同様の「先行有利」の決着を想定すべきで、2~3着争いも、そのことを前提に各馬の序列を判定していく必要があるだろう。

【結論】
◎ダイワメジャー
○ダンスインザモア
▲カンパニー
△エアメサイア
△バランスオブゲーム
注ハットトリック
注ナイトフライヤー

おそらくダイワメジャー首位は不動。焦点は2~3着争いだが、有力なのは内を捌いて浮上できる鋭い決め手を秘めたタイプだろう。筆頭は昨年の2着馬カンパニー。だが、450キロの小柄な馬体はいかにもカンカン泣きしそうで、今年は57キロという斤量との戦いが課題になってくる。
ならば、中山千八で重賞勝ちの実績があるダンスインザモアのほうが、蛯名騎手への手替わりも含め、妙味が大きいとみたい。ダイワメジャーが直線で独走態勢になったとき、1頭だけ伸びてくる素地を秘めた牝馬エアメサイアに、昨年の覇者バランスオブゲームを加え、ここまでを2着候補の評価とした。

格でいうなら出走馬中最上位のハットトリックを、敢えて「注」扱いにまで落としてみたのは、先行有利・外回す差し馬は不利という傾向を踏まえればこそ。叩き良化型でもあり、今回に限ってはひとまず掲示板確保が目標といったところだろうか?以下、長い脚は使えなくても、一瞬の鋭い決め手を秘めたナイトフライヤーあたりまでを、3連単・3連複のヒモとしてマークしておきたい。

キルトクールは、横山典騎乗で穴人気しそうなカンファーベスト
前走・白富士Sでは、まだ全身冬毛に覆われていた状態で気配ひと息。競馬にいっても、力みのとれない難しい気性が解消されぬ現状では、まだまだ課題が多いと言わざるを得ない。

2月 26, 2006 競馬予想・回顧アーカイブ |

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