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2006/02/12

「馬券術 政治騎手」ヘタクソを買え!と推奨する個性的馬券本

馬券術 政治騎手」という本をご存じだろうか?
押しの強いカバーの意匠や、意味深な題名からは、まるで「極道記者」のような、アウトサイダー系競馬小説(?)の匂いが立ちのぼってくるが、その中身はというと、至極まっとうな馬券攻略法を解き明かしたものである。
自分が最近読了した競馬本のなかでも、特に印象に残った一冊だ。
その切り口は、騎手というファクターから高額配当馬券を狙い打ちするための、ノウハウを公開するというのもの。雑誌「競馬 最強の法則」に筆者が連載してきた内容の集大成である。騎手の実力を「政治力」「戦略力」「技術力」の3要素に分解してプロファイリングを試みるという手法がなかなか斬新なのだが、詳しい内容については読んでのお楽しみということで、ここでは敢えて触れない。興味がある方は、本書を購入する前に、筆者のホームページ(blog)をのぞき、その理論の一端に触れてみるのもいいだろう。

4584189153さて、自分がこの本を読んで最も感心したのは、「ヘタクソを買え!」と声を大にして主張しているそのポリシーである。一般的な競馬ファンにとって、騎手で馬券を買うというのは、たとえば「リーディング上位や外国人騎手に乗り変わったから買い」など、騎手の技量の高さに期待して・・・・というケースがほとんどだろう。優れた技量をもつ騎手なら、乗り馬を上位着順に持ってくる可能性は確かに向上する。だが、そんなとき往々にして悩ましいのは、多数の競馬ファンが同様の思考で同じ馬券を買ってしまうせいか、配当妙味が薄くなってしまうことである。たとえば、武豊騎手の単勝・複勝馬券を1年間黙って買い続けたらどうだろう?この方法で、絶対に年間プラス収支を計上できないのは、誰もが経験的に知っている事実である(ちなみに05年・武豊騎手のトータル単勝回収値は66円・複勝回収値は76円だった)

競馬で勝つための大原則は「常に多数派の逆をいく予想法を持っていること」。筆者はそう断言する。そのための一方策として、たとえば減量騎手など若手騎手(下っ端騎手)を狙えるタイミングを真剣に考えてみてはどうだろう?多くの馬券本が注目すらしていなかった、そんな視点を敢えて打ち出し、「アンチャンが激走し、一流騎手がヘグるのはのは何故か?」と問題提起してみせる。そんな大胆な発想こそが本書の真骨頂だ。

たとえば、先日小倉で初重賞制覇を成し遂げた関西の若手・川田将雅騎手
昨年は39勝をマークし、グリーンチャンネル「先週の結果分析」でも注目騎手として取り上げられるなど、その技量(本書の用語では戦略力)の高さは、一部のファンから密かに支持されていた存在である。だが、いざ馬券を買うとなると、キャリア3年目の若手をどれほど信頼していいものか?躊躇してしまうというのが多数派の心情だろう。少々腕が立つといっても、まだ駆け出しのアンチャンに過ぎないじゃないかと、考えてしまうわけだ。実際、彼が日頃、騎乗依頼を受ける乗り馬の質は決して高くはない(本書の用語では政治力が弱いという評価になる)。
だが、そんな心理が馬券マーケットを支配しているときにこそ、「多数派の逆をいく」妙味ある配当獲得のチャンスが生まれる。その実力が甘くみられているからこそ、ヒモ穴程度の能力評価が可能な馬に彼が乗っているなら、「迷わず買い」という馬券作戦が成立するのだ。なにせ十万・百万馬券は当たり前という3連単の時代である。アンチャンが期待に応えひと暴れしてくれるなら、馬券的にもメガトン級の破壊力を発揮する作戦になりうるだろう。

これ以外にも、昨年関東の大穴ジョッキーとしてブレイクした松岡騎手を筆頭に、石橋脩・丹内・津村・吉田隼人らが名を連ねる美浦「千明塾」の熟生たちについても、個々に詳細なプロファイリングを試みるなど、他の馬券本ではちょっとお目にかかれない個性的内容が満載である。もちろん、武豊・福永祐一・藤田伸二などトップ騎手たちの狙い方に関しても、独自の視点から丁寧な見解が示されており、「騎手馬券」に注目するファンなら、興味をそそられることは必定だ。

さて、本を読んだ以上、その成果を早く現場で試してみたくなるのは、人情というものだろう。日曜日の府中競馬場。当ブログ管理人は、実際に「ヘタクソ買い」(笑)を実践し馬券勝負に出てみた。その結果はいかに?続きは、次回のエントリで・・・・。

2月 12, 2006 日記・コラム・つぶやき, 書籍・雑誌 |

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受信: 2006/02/27 0:59:48

コメント

おいらのおすすめ騎手は最終レースの菊池昇吾騎手。しょうご→正午→12。ってなかんじです。去年の9月に大穴だしましたよ。さらに馬番は12番でした。今年はまだ最終レースに菊池騎手はでてません。

投稿: ボルジャノン | 2006/02/13 20:33:36

いつも楽しく拝見しています。
このブロクで、メジャーな馬券本が紹介されること自体めずらしいと思うのですが、興味をそそられるレビューでした。

私の注目若手騎手は、藤岡、長谷川、そして川田騎手です。
川田騎手は、小倉大章典以外でも逃げ馬でたびたび穴を空けていますね。

投稿: Dr.T | 2006/02/13 22:29:54

>ボルジャノンさん
>Dr.T さん

「ヘタクソ買い」の実践例として、次エントリで鈴木慶太騎手狙いを取り上げてみました。
あとは、もうアンチャンとはいえないかも知れませんが、外人騎手並のダイナミックなフォームで馬を追いまくる大庭騎手なども、直線の長いコースで要注目ですね。

投稿: 山城守 | 2006/02/14 2:35:04

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