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2005/12/31

【桐花賞】冬の水沢、特殊な馬場をどう読むか?

tony_gent_at_05_mercury_cいよいよ今年も、残すところあと1日。
大晦日の重賞
といえば、岩手競馬のファン投票ドリームレース「桐花賞」(水沢競馬場・ダート二千)の行方が気になる。昨シーズンは、正月開催で施行されたこの一戦も、今年は年末の掉尾を飾る時期に日程を移し争われることになった。岩手競馬を愛する者の端くれとしては、やはり、「有馬記念・東京大賞典・桐花賞」と慌ただしく続く年末シリーズを体感しないと、1年が終わったという気がしないし、こんなスケジュール変更なら大歓迎だ。

今年の出走馬は、岩手の番長・トニージェントに、古巣復帰後3連勝中のタイキシェンロンといったお馴染みの顔ぶれに、ファン投票上位に支持された良血馬カーム3歳馬のウツミジョンソン・マツリダパレスらが挑むという構図。12月に南関遠征を敢行したエアウィードの名前はなく、正直、あまり新鮮みの感じられないメンバー構成ではある。だが、今回はトニージェントによる4連覇という大記録がかかっており、注目の一戦であることにかわりはない。

さて、冬の水沢競馬といえば、以前、当ブログのエントリでも紹介したように、天候・気温次第で馬場状態が激変する厄介なコンディションのもとで施行される。すなわち、「馬場をどう読むか?」が、ときとして出走馬の能力比較以上に、馬券作戦を占う重要なファクターとして浮上してくるのだが、そんな事情と水沢攻略法のヒントを、岩手競馬専門誌「テシオ」最新号の記事が手際よくまとめていた。参考として、以下に引用してみたい。

注意したいのは砂が凍ったままの状態と、気温が上昇して水分が融け、馬場が田んぼのように水浸しになった馬場とを同じ「不良馬場」と発表している点。水分が融けてきた馬場の方がレースタイムは速くなる。レース前半を同じようなラップタイムで進んでも、一方ではハイペースで差し馬のズブズブ決着、他方は先行馬が楽々逃げ切りという結果となっても全く不思議はない。また、この時期は馬場凍結を防止するために砂は大目に入っていると考えられ、無条件に先行馬がパッタリ止まってしまう日も時折、見られる。
~「テシオ」2005年冬号「冬の岩手競馬の楽しみ方」より引用~

なるほど、このように不可解な馬場状態が、当日どうなっているのか?を知るためには、やはり現場に立ち会うのがベストなのだろう。だが、あいにく当ブログ管理人は遠征資金に事欠いており、今年はそれも叶わない。そこで、12月水沢開催のダート千八を基準にタイム等を比較・検討し、現在に至るまで馬場状態がどのように推移してきたかを、推測してみることにした。

■05年12月 水沢ダ千八の決着傾向

開催日クラス時計馬場天候1着2着
12月4日B31:55:05不良曇り先行先行
12月5日A21:56:00不良曇り差し逃げ
12月11日B21:56:01不良晴れ先行差し
12月12日C22:00:01不良小雪先行先行
12月17日A11:57:09不良晴れ先行先行
12月18日A21:59:00不良先行先行
12月25日B11:58:08不良曇り逃げ差し
12月29日C12:00:08不良小雪差し差し
12月30日A11:59:07不良曇り差し差し

公式発表はすべて「不良馬場」だが、これを一括りにできないことは、前述したテシオの分析が指摘するとおり。だが、少なくとも上の表から判断するかぎり、開催が進み厳冬期の様相が濃くなるにつれ、決着時計もどんどん遅くなっている傾向を、明確に見てとることができる。また、上位入賞馬の脚質もそれと連動して、開催後半になるほど「差し馬」の台頭が目立ってきている。この傾向を生んでいるのは、果たして「砂を深くしている」せいなのか?それとも「馬場の凍結」によるものなのか?速断することはできないが、桐花賞の馬券作戦を考える上で、「力の要る特殊な馬場」という条件を無視することはできないだろう。

ちなみに、桐花賞当日となる大晦日。水沢地方の天気は、最低気温マイナス3度、日中の最高気温でも0度と予報されている。前夜から降り積もる雪の影響もあって、朝イチの馬場は多量の水分を含みつつ、ガッチリと凍てついて、硬くなっていることだろう。日中の気温上昇で、どこまでその水分が融け出していくかは未知数だが、前日までと同様、かなり時計の掛かる馬場状態を想定しておく必要がありそうだ。

【結論】
◎トニージェント (村上忍)
○ウツミジョンソン(小林俊)
▲タイキシェンロン(菅原勲)
△マツリダブロッコ(沢田盛)

展開を推理してみると、力の要る馬場で無理に先行すればスタミナを奪われることは必定と見て、各馬ともスローペースに落としていく可能性もありうる。
だが、そんなときこそ、後方から一気にまくっていく戦法が有効に作用するのは、水沢競馬ならではの「傾向と対策」といえる。こんな戦法が今回ズバリとハマりそうなのが、王者トニージェントだ。既に桐花賞3連覇を達成しているという事実が、何よりも冬の水沢コースへの適性の高さを示しており、心強い。
マーキュリーC後、休養に入って11月の北上川大賞典で復帰(3着)というのは昨年とほぼ同じローテーション。ひと叩きした後、ここで4連覇を達成というのが、やはり陣営の大目標なのだろう。交流重賞で示した積極果敢なレースぶりからも、力の衰えを懸念する必要はなく、大記録達成に向けた舞台は整ったとジャッジする。

これに次ぐのが、好敵手タイキシェンロンなのだが、過去の戦績からも明らかなように、この馬がトニージェントを凌駕できるのは、あくまでマイル戦までという留保がつく。距離二千の長丁場、しかも序盤から良い位置を取りたい脚質のこの馬を、今回敢えて強調することはできない。
そこで、2着候補の筆頭に抜擢したのが、目下勢いのある3歳馬ウツミジョンソンだ。冬の水沢で、まだ勝ち星がないことが不安材料であるが、それも目の上のタンコブだった同世代トレジャーファンドとの兼ね合いによるもの。父カコイーシーズにふさわしく2着・3着が多いタイプなので、おそらく勝ちきるには至らないと思うが、名手・小林の手綱捌きを味方に連対圏突入の目まで期待してみる。
以下では、距離延長をプラスにして、あとひと押し効く可能性のあるマツリダブロッコ

さて、今年最後のキルトクール指名馬には、超良血カームを指名する。
数々の障害を乗り越え、年末の大一番まで駒を進めることができたことに、賞賛を惜しむつもりはないけれど、現時点では如何せん実績が不足している。
桐花賞で初めてこの馬の手綱を取る村松騎手も、前日の競馬では疾病(風邪)のため騎乗できずじまい。人馬とも頑張ってほしいという気持ちは、もちろんあるのだが、それと馬券は別の話だ。

12月 31, 2005 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ |

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コメント

今年はトラバ、コメントでお世話になりました。ウチのブログに最初にトラバ送信していただいたのが山城守さんで感謝しております。来年は最近はじめた古い映画と予想とのコラボにがんばりたいと思います。どうか来年もよろしくお願いします。ところでタニノクリスタルの抽選はどうでしたか?

では、よいお年を。

投稿: ボルジャノン | 2005/12/31 16:26:18

>ボルジャノンさん

こちらこそ、いろいろと楽しませていただきました。オフィサーのオープン入りという夢の実現は、来年にお預けになりましたが、正月早々チャンス到来ですから、大いなる飛躍の年にしてほしいものですね。

>ところでタニノクリスタルの抽選はどうでしたか?

無事、クラブからの請求書が届きました。
優先募集の一括払い条件とはいえ、やはり高額で冷や汗がでます(^^;
ではでは。よいお年をお迎えください。

投稿: 山城守 | 2005/12/31 20:07:13

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

桐花賞は水沢コースらしいレースになりました(^^;)
坊主はこの結果に新年からものすごく反省してます。
今年はもう少しいい予想が出来るようもうちょっと勉強しなくては・・・

今年も競馬を一緒に熱狂出来る事を楽しみにしております(^^)

投稿: 坊主 | 2006/01/01 3:59:10

あけましておめでとうございます。

昨年末の岩手競馬は、例年以上に雪が多く、馬場状態の把握も難解でした。
それが影響してから、年末は10万馬券をはじめ万馬券が続出し、これで3連式が発売したらどうなるのかと、楽しみしております。

今年も競馬場でお会いできることを楽しみにしております。
今年もよろしくお願いします。<(_ _)>


投稿: 駿平 | 2006/01/01 11:16:40

>坊主さん
>駿平さん

あけましておめでとうございます。

東日本ハウス杯
第31回 桐花賞 オープン
1マツリダパレス  南郷家 2:12:8
2トニージェント  村上忍 2:12:9 クビ
3タイキシェンロン 菅原勲 2:13:1 11/2
4カーム      菅原雅 2:13:5 21/2
5ウツミジョンソン 小林俊 2:13:5 アタマ

結果はともかく、やはり桐花賞は大晦日でこそ、盛り上がりますね。
トニージェントを物差しに、昨シーズンと比較してみると、今回は5秒以上も時計を要していますが、これは馬場状態というよりペースの違いが大きかったのかもしれません。馬場を読み、好枠の利をフルに生かしきった南郷家全騎手のファインプレーには、完全に脱帽でした。

岩手競馬・・・・JRAでしっかり旅費を稼いで、今年もガンガン遠征をしてみたいとたくらんでいます。水沢で、盛岡で、またまたお会いしましょう。

投稿: 山城守 | 2006/01/01 13:32:56

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