« ポリティカルコンパス 自分の立ち位置を確認しておくために | トップページ | 【朝日CC】高速上がり決着の適性にも目配りを »

2005/09/07

ジャズ界の最強牝馬!山中千尋がメジャーデビュー

B000A89TA4当ブログがこっそりご贔屓にしているNY在住・女性ジャズピアニスト・山中千尋が通算4枚目のアルバムをリリースした。
Outside by the Swing」と題された待望の新譜は、インディーズの澤野工房から発売された過去3作とは異なり、メジャーレーベル移籍後第1弾という位置づけ。そのせいだろうか?この作品に賭ける本人・関係者の意気込みは強く、前評判からも、かなりの自信作という印象が伝わってくる。公式サイトのプロモーションにも妙に力が入っているし、真っ赤なドレスを身にまとった山中本人をフィーチャーしたジャケットからして、今までにないメジャーで華やかな(?)雰囲気が漂う。これなら、思わずジャケット買いしちゃう人も出てくるんじゃないだろうか?美人はやはり得である(笑)

そんな山中千尋が、9月6日、秋葉原・石丸電気で「発売記念前夜祭」と題したイベントを催し、ファンの前で演奏を披露した。過去3作、CDはそれなりに聴きこんできたとはいえ、実際にライブの演奏を耳にする機会に遭遇したのは今回が初めて。しかも、会場内でCDを購入すれば、サイン会に参加できるというおまけも付いている。こりゃ行くしかないなというわけで、思わず会場に足を運んできました

ピアニストとしては小柄なタイプという評判は聞いていたけれど、実際にステージに登場してきた山中千尋本人の第一印象は、いかにも華奢でシャイな感じのする女性・・・・おまけに、こんなイベントには慣れていないせいもあるのだろう。明らかに「あがっている」ようにも見受けられた。演奏に先立ってのトークでは、山中自身がマックPCを操作しながら、アルバムで取り上げたカヴァーの原曲(ゲンズブルグのフレンチポップスとか、中島みゆきなど)を紹介したりするのだが、曲を流した後、ステージに無言で突っ立っていたりする場面も。これなどはイベント慣れしたタレントさんだと、ちょっと有り得ないシーンだろう。ひょっとしたら、会場を埋め尽くしたアキバ系ジャズおたくの放つ濃厚なムードに圧倒されていたのかもしれない(笑)

ところが、ベース・ドラムスを率いてのトリオ編成での演奏が始まるや否や、そんな頼りなげな印象は、みごとに一変してしまう。
小柄な体躯を大きく躍動させ、全身全霊を鍵盤に叩き込むかのように奏でていくピアノのタッチは、アルバム録音とは比較にならないほどダイナミック!思わず手に汗握るようなスリリングな演奏が、バンドだけでなく会場全体までを支配していく。「こいつは本物!」観る者すべてに確信を抱かせるような、実に説得力にあふれるライブだったのだ。

デビュー当初は「ピアノの歌姫」という異名が象徴するように、どちらかといえば端正で時として叙情的なプレイが評判を呼んだ山中千尋。だが、今日のライブなどを観た率直な感想を言わせてもらえば、その本質はまったく別のところにある。強靱で骨太なドライブ感こそが、彼女の演奏の命!というべきだろう。

不謹慎ながら競馬に例えてみると、華奢な体格で気性的も難しい牝馬のスイープトウショウが、強豪牡馬をなぎ倒しながらグングン加速していく姿を彷彿とさせる感じである。新譜の「Outside by the Swing」でも、現役世界最強といわれる強力リズム隊を相手に一歩も引かぬ緊張感溢れるプレイを披露しているけれど、これなどもスイープトウショウが、最強馬ゼンノロブロイやサイレントウィットネスを力でねじ伏せたレースとなんだか印象がだぶってくるから、面白い。

そういえば、山中千尋は「かかあ天下」で名高い群馬県の出身(笑)。なるほど、強い女性の出自には、それなりに理由があるということか?この日のライブでも2曲目に披露された山中の十八番=「八木節」ジャズ・バージョンは、新譜のなかでも装い新たなアレンジでしっかりと収録されています。

chihiro_yamanaka_outside_by_the_swingおまけ
山中千尋さんサイン入り「Outside by the Swing」をゲット。
こいつは、お宝だ!

■関連記事1 産経新聞掲載
  山中千尋インタビュー
■関連記事2夕刊フジ掲載
  「あのヤ軍スタインブレナーも
   山中千尋にぞっこん… 」
■関連記事3 kenyama's blogさん 
  山中千尋さんの新作発売の
   「前夜祭」に行ってきた

9月 7, 2005 音楽 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33923/5823379

この記事へのトラックバック一覧です: ジャズ界の最強牝馬!山中千尋がメジャーデビュー:

コメント

TB、ありがとうございました。競馬は一度だけ友人に誘われて、投資したことがあるのですが、みごとにすべて外れました。以来、関心を失っていますが、いろいろあるのですね。
山中さんの新作の感想は、いかがですか?
kenyama

投稿: kenyama | 2005/09/07 12:32:38

kenyamaさん、コメントありがとうございます。
石丸電気のイベント、よい演奏でしたね。あれを観に行ってから、仕事中も脳内でLiving Without Fridayが鳴りっぱなしの状態になってしまい、困っています(笑)
kenyamaさんのところのレポートも、会場の雰囲気をとてもよく伝えており素晴らしい!
(エントリ中にリンクを追記させていただきました)

新作は、ただいまじっくりと楽しんでいるところ。
我が家の貧弱なオーディオ装置では「良いスピーカーで聴いて欲しい」という演奏者の希望には応えられないけれど、録音の良さはそれでも際だっている印象です。

投稿: 山城守 | 2005/09/08 0:41:37

コメントを書く