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2005/09/27

【サウスニア】いいことばかりはありゃしない

約2か月前のデビュー戦(小倉芝二千)で、先頭から7秒以上も離されヨタヨタとしんがりでゴール板を通過。思わず天を仰いでしまうような絶望的大敗から、競走馬としての第一歩をふみだした、わが愛馬モダンアーティスト
タイムオーバー明けの2戦目以降、ダート路線に転じ新境地開拓をめざすも、結果は7着と11着。レース内容は少しづつ競馬の体をなしてきたが、依然光明は見えない。中山・阪神開催の終幕も近づき、未勝利戦終了まで残すところ僅か。ここまでくると、さすがに親バカの熱も冷めてきた。常識的に考えるなら、もうチャンスを拾える可能性などありえないだろう。自分だけでなく出資者の誰もがそのように考え、愛馬の行く末に対しなかばサジを投げる気分になっていたはずだ。
ところが、ところがである。そんな出資者の冷めた見方に発憤したかのように、この愚息が、4戦目の中山戦(ダート千八)で一世一代の大激走をみせてくれたのだ。

md_036■モダンアーティスト牡3
(当ブログひとくち出資馬)

馬主:サウスニアRH
栗東・角居厩舎所属
父Fusaichi Pegasus 母父Nureyev
9月25日(日)中山3レース
3歳未勝利・ダート千八1着
(写真 サウスニアHPより転載)

デビュー以来、最も無難に発馬を決めるとサッと控えて、道中はポツンと中団を追走。3角から鞍上のスパート指令が下ると、550キロ近い巨漢が大きなストライドで、外からグングンと先頭との差をつめてくる。一瞬、わが目を疑ってしまったが、やって来たのは間違いなくわが愛馬だ!4角で先に抜け出すウインの馬を目標に外から馬体を合わせると、巨体を踊らせながら、ゴールまで渋太い伸びを持続。過去3戦の不甲斐ない競馬がまるで悪い冗談だったかのように完璧なレース運びで、起死回生の未勝利脱出を決めてくれた。

勝ち時計は1分56秒フラット。不良発表の脚抜きよい馬場だったことを考慮するなら、けっして上等な部類ではない。冷静に考えれば、関西未勝利勢と比較しても手薄なメンバー構成に恵まれており、低レベルと評していいレースかもしれない。また、愛馬自身の気配もパドックや返し馬では、まだまだ未完成という印象を受ける。雄大な馬体と長い手脚をを持てあましている感じで、500万下に入っていきなり通用するかと問われれば、現時点では「?」と答えざるを得ないだろう。

とはいえ、3歳馬にとってラストチャンスというべきこの時期、狭き門となっていた未勝利戦を突破し、競走生活を続けるメドを立ててくれたのは、やはり嬉しい。出資者ですらあきらめかけていたこの馬の可能性を見限ることなくトライを続け、短期間で見事に結果を出してくれた角居調教師と厩舎スタッフの努力には敬意を表したいと思う。

だが、いいことばかりが続くわけではない。
わがサウスニア出資馬の大将格=オフィサー(牡3・1000万下・栗東・森厩舎)の近況が、どうもパッとしないのだ。

本来なら、夏の新潟開催で1000万下特別出走の手はずだったこの馬。ところが、短期放牧先から栗東トレセン帰厩時に馬運車を破壊するほどの大暴れを演じ、外傷を負ってしまう。今にして思えば、これがケチのつけ始めだったわけだが、それでも気を取り直して、阪神・箕面特別(ダート千二)での復帰にむけて動き出した先週金曜日、今度はしっぽの先端に皮膚病による化膿箇所ができてしまったらしい。これで、再度ローテーションは白紙となり、短期放牧先に逆戻りである。

11月の京都・東京戦あたりで仕切り直したいと思っています」と森調教師はコメントしているが、思いもよらず長い休養を挟むことになってしまった現状で、果たしてどこまれやれるものか?春開催ラストの500万下でオフィサーが2着に下したマルカフレンチ(牡3)が飛ぶ鳥を落とす勢いで出世街道を驀進するのをみるにつけ、出資者の内心は穏やかではない。けれど、ここはじっと我慢の子。秋も深まった季節に愛馬と無事再会できることを心待ちにしていよう。

9月 27, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/09/25

【オールカマー】逃げ残りを許さず差してくる馬がいる

er_nova_at_meguro来るものすべて拒まず」・・・・外国馬だろうと地方馬だろうと、すべていらっしゃい!そんな開けっぴろげな看板を掲げながら、なぜか毎年のように小頭数の寂しい顔ぶれで争われているG2古馬別定戦。かつてはG1級が始動する秋初戦として、それなりの格式を備えたレースだったと思うが、最近では夏競馬延長戦という性格が強まり、オープンクラスとしては低調なメンバーで構成されることが多くなってしまった。10頭立ての今年も、1頭を除けばすべて夏競馬組で固まられ、出走馬のレベル自体もG2では「ちょっと足りない」という印象を禁じ得ない。

また、小頭数が影響しているせいか?レースの流れもスローに落ち着いてしまうことが多く、逃げ馬による前残り決着が妙に目立つ重賞でもある。最近10年を例に取ってみても、以下に示す5頭の逃げ馬が連に絡んだ実績を残しているが、この傾向は雨で馬場が渋化すると、さらに顕著になるようだ。

■オールカマー(中山開催時)逃げ馬の連対例と馬場・ペース
 96年9頭立 2着ファッションショー  重・前半5F63秒3
 97年9頭立 1着メジロドーベル    良・前半5F63秒7
 00年9頭立 2着サクラナミキオー  重・前半5F63秒0
 01年7頭立 2着ゲイリートマホーク 良・前半5F63秒0
 04年9頭立 1着トーセンダンディ  稍重・前半5F61秒3

小頭数・馬場渋化・逃げ馬による単騎スローという条件なら、かろうじて10頭の頭数を揃えた今年のレースも、ほぼそれに当てはまりそうな雰囲気である。出馬表を何度眺めてみても前に行く気がありそうなのはコイントスただ1頭・・・・これに競りかけようとする馬は他に1頭も見あたらず、見え見えの単騎逃げが濃厚だろう。

とはいえ、これだけ有利なお膳立てが整ったコイントスにしても、単勝6倍台の支持しか集められないことが、今年のレース展望を難しくしている。折り合いの難しさとツメの甘さが常に同居し、好走はあっても勝ちきるまでには至らない。そんなコイントスの「限界」をファンはよく承知しているのだ。前走・札幌記念の3着好走も、普通なら復活の狼煙と評価できそうなものだが、むしろ雨で渋った馬場を気にした分、折り合いがついたことによる怪我の功名?という解釈のほうが説得力ありそうだ。
坂路中心というこの厩舎にしては異例の調整過程、「いい頃のデキに戻りつつある」と今ひとつ自信度に欠ける陣営の発言・・・・これらの要素まで考慮してみると、この馬を本命指名するには、やはり強調材料が足りない。
渋った馬場を味方に、単騎逃げから直線先頭に立つコイントスを何かが差す。そんな展開を前提に予想のイメージを組み立てていきたいところだ。

ところで、前述した過去10年の逃げ馬連対例のうち、2着した逃げ馬を差し切っていたのは、いずれも3~4角4番手以内まで押し上げてきた好位差しタイプの馬たちだった。先頭から離されても4角で0秒4差以内の位置を確保できる脚力を擁すること。それが、逃げ馬有利のオールカマーを差しきるための必須条件といえるだろう。溜めて後方一気の戦法だけでは、おそらく通用しない。
また、日曜日は道悪競馬が予想されるため、渋ったインを通って後方から浮上することは難しく、差し馬はどうしても外を回さざるを得ない。中山外回りコースの特性を考えると、かなり早くからスパートして長く脚を使える自在性とスタミナ寄りの適性が重視される競馬になりそうだ。夏競馬の重賞は距離二千が上限だが、それを超えるスタミナが要求されるとなれば、夏以前の中長距離戦でのレースぶりも重視して本命馬を選択していく必要があるだろう。

結論
◎エルノヴァ
○コイントス
▲チャクラ
△ホウキパウェーブ

春の東京長距離路線での堅実さと、道悪馬場への適性(函館で稍重2連対)を買って、エルノヴァが差しきれると予想してみた。
この馬の場合、能力やスタミナ面に不安はないけれど、前走で見せたズブさや、叩き合いになって自分から競馬を投げ出してしまう気性の難しさをどう制御するかがポイント。その意味で、叩き2戦目でレース勘が戻って、逃げ馬を捕まえにいくため、自ずと集中力が要求される展開は悪くない。また、このメンバーなら前半戦から労せずして4~5番手の位置を取れそうだし、後方から大マクリを打たざるを得ないホウキパなどとの比較で、それだけ展開有利といえる。

叩いての上積み+道悪得意に注目するなら、チャクラも逆転候補の1角だろう。この馬の場合も意外と自在に動ける強みがあって、外を回す競馬にも内をつく競馬にも対応できることがセールスポイントだ。ただし、あまりインに拘りすぎるようだと、長所である末脚の持続性が案外不発に終わる可能性はありうる。
ホウキパウェーブは、これとは逆に、大外枠から外回す戦法でどこまで脚を持続できるかが見所になるだろう。

取捨が難しいのは、前日売り1番人気の支持を集めるヴィータローザ
3歳時に道悪のセントライト記念を制した実績を有するとはいえ、本質的に道悪が得意でないことは衆目の一致するところだ。最近では、ワンテンポしかけを遅らせ伸びるというのが好走パターンのこの馬にとって、自分から動いていく競馬を強いられる展開は、果たしてどうだろう?中山の長丁場得意の蛯名騎手乗り替わりはプラス材料だが、人気ほどの信頼は置けないとみて、再びキルトクールに指名してみる。

9月 25, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (30)

2005/09/21

【ダービーグランプリ観戦記】オーロパークは雷神一色

kane_hekili_at_oro_dg盛岡競馬場で岩手競馬専門誌テシオの最新号「ダービーグランプリ&南部杯特集」を購入し、ページを括ってみると驚いた。例年ならこの時期の特集号は、両G1出走を控えた有力馬の近況やレース展望に紙面の大半を割くはずなのに、今年はかなり様相が異なっていたのだ。ひとことで言うならカネヒキリ一色・・・・「カネヒキリの全貌を探る」と題されたダービーグランプリの特集記事は、ハワイの雷神の名を冠したこの3歳王者の生い立ちや秋の展望に関する調教師や牧場関係者の談話で埋め尽くされ、メイプルエイトも、ドンクールも、アグネスジェダイも登場しない。まさしく一点集中型、異例の特報体制である。

だが、一種の賭けともいえる地元専門誌の思い切った紙面づくりは、秋初戦を岩手の地で迎える新王者に集まったファンの熱い期待を、かなりの程度正確に反映したものだったようにも思える。場内に銅像が展示されていたわけではないけれど(笑)この日の盛岡競馬場は、まさしくカネヒキリ一色ムードに染め上げられた感があった。
噂の強豪をひと目見ようと、開門前の早い時間帯から続々と競馬場に人々がやってくる。ファンの関心は、カネヒキリがどれほどの強さを見せてくれるのか?という一点に、やはり集中していたようだ。正直なところ、今年のダービーGPは、馬券的に興味をそそられるような要素はほとんどないレースである。それでも、強い馬が後生の語りぐさになるような強い競馬をみせて勝つ、それを目撃することに意義があると、多くの人たちが考え、競馬場に足を運んできたのだ。

そんな期待が少しづつ高まるなか、いよいよメインレースのパドックにカネヒキリが悠然と姿を現す。その瞬間、パドックを包囲した観衆から一斉に熱い視線が注がれ、ひと呼吸おいて声にならないため息がさざ波のように伝搬していった。「こいつはモノが違う・・・・」 堂々とした立ち振る舞いはまさしく王者の風格以外の何物でもなかった。目の肥えた岩手の競馬ファンをも唸らせるような、このパドックを目撃できただけでも、わざわざ盛岡まで足を運んだ意味があったというもの。そんな愛馬の勇姿を、金子オーナーと角居調教師が真正面からニコニコと見守っていた。

実際にオーロパークに居合わせた一人として、率直な感想を述べさせてもらえば、この日の盛岡を支配していたのは、日本ダービー当日、同じ勝負服・同じ鞍上の芝王者に注がれていた好奇の視線とは似て非なるムードだった。えっ、どこが違うのかって?それは競馬に対する愛があるのかないのか?ということですよ!(^^; 場内の混雑度の違いはひとまず置くとしても、演出されたお祭り気分のなかでどこか殺伐としていたあの日の府中と、この日の盛岡を包む空気とでは、明らかに温度が違っているようにも感じられた。自分の目で強い馬の真価を確かめること。それも競馬の醍醐味であることを、岩手の競馬ファンは知っているのだ。

レース内容に関しては、既に各所で詳細を報じるレポートが公にされているので、あらためてつけ加えるべきことはないが、以下では、次走以降にむけた有力各馬のインプレッションを少々続けてみたい。

1着 カネヒキリ(武豊)
kane_hekili_with_take_at_oro_dgパドックの最前列に近くに陣取って、デジカメのピントを合わせようとしても、この馬の場合それがなかなか難しい。大きなストライドでパドックの外周一杯をノッシノッシと歩いてくるので、被写体がファインダーからはみ出して、どうしてもピンぼけ気味になってしまうのだ。そんな堂々たる歩様と馬格の雄大さは、春の最終戦、ジャパンダートダービーで目の当たりにしたときから、何ら変わっていない。王者はこの秋も健在という印象を強くした。
ただし、秋初戦ということもあり、馬体の仕上げ具合そのものは、いくぶん余裕を持たせたものだった。2分3秒8の好タイムで駆けていながら、2着馬との差が意外に小さかったのは、自身の状態がまだ100%のレベルに達していなかったことの影響かと思われる。この日のレースぶりも、普通にコースを1周してきただけという内容だったが、本気を出してエンジン全開なら、同世代のライバルたちとの差は、ますます拡がってしまうのだろう。
あえて死角を探すなら、テシオのインタビューに答え角居調教師が発言しているように、緩急のある流れへの対応が苦手ではないか?ということ。この日は、2着馬を除く先行勢が策におぼれ自滅してしまった感があったが、力のある他馬がラインを組んで包囲網を形成するような展開になったとき、それを突破できるほどの力を発揮できるのかどうかが注目される。そうした意味でも、今後この馬の好敵手たりうる資格を有するのは、JRAのヤワな同期生よりも、南関東の強豪古馬たちではないかと思われるのだ。
初の手合わせはJBCか?ジャパンカップダートか?対戦がいまから楽しみである。

2着 サンライズバッカス(佐藤哲)
sunrise_bacchus_with_tetsuzo_at_oro_dg黒っぽいばかりで見栄えのしない馬体、まるで貧乏揺すりを繰り返すような落ち着きない仕草、さらにはよく見ると舌がハミを越していた。威風堂々たるオーラに包まれた王者とは対照的に、どこまでも貧相な雰囲気を漂わすこの馬のパドックを見ていると、馬券を買おうという意欲までがどんどん萎えてしまう。
しかし、そんなこの馬にも美点があった。実戦にいっての折り合いに不安が無く、鞍上の意のままに動ける自在さが備わっているということだ。ゲート不安のあることの馬にとっては、大外枠も幸いしたのだろう。まずまずの発馬を決めると、カネヒキリの直後の位置をスンナリ確保し、お互いにやりあう先行勢を前に見ながら、じっと待機を決め込み勝機をうかがっていた。一本被りの大本命馬打倒に燃える佐藤哲三騎手の面目躍如。好騎乗だったと思う。
結果、カネヒキリとの着差が2馬身と1/2なら大健闘といえるのだろうが、王者が100%のデキではなかったこと、さらには先行勢が自滅した展開も考えるなら、それを額面どおり評価するのは、どんなものだろう?もちろん、未勝利戦からの連勝街道は力の裏づけがなければできない芸当だが、現状オープン特別~G3クラスという評価がひとまず妥当ではないかと思われる。

3着 ドンクール(後藤)
4着 コンゴウリキシオー(田中勝)
5着 アグネスジェダイ(菅原勲)
agnes_jedi_at_oro_dg完敗。強力な大本命馬を意識しすぎたあまり、これら先行各馬が道中から相互に牽制しあって、最後は自滅してしまった感がある。2着馬にかなり水を明けられた後、バラバラに入線してきたので、これら3頭同士の着差も大きかったが、見た目ほどの力差はない。
ドンクールはゆるゆるの造りだったエルムSからキッチリ馬体を絞って動ける態勢を整えてきたが、現時点の底がみえてしまった感じ。逆にコンゴウリキシオーは明らかに仕上げ途上だったが、近2走のダート挑戦の結果をみるかぎり、この路線でさらなる上積みを期待するのは酷だろう。
アグネスジェダイは、森調教師も姿を見せており、それなりの勝負気配が感じられた。入れ替わりの激しい展開をよく我慢したとは思うが、結局、息を入れながらの先行策に持ち込めず、ゴール前では歩いてしまった。馬体から受ける印象では、決して距離が長すぎるとも思えないのだが、現状では距離短縮に活路を見いだすのがベターなのだろう。巻き返しを待ちたい。

9月 21, 2005 岩手競馬, 旅打ちコラム, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (6)

2005/09/19

【ダービーグランプリ】ダート戦線、異常なし?

morioka_horse南関の雄メイプルエイトが直前で無念の出走取り消し。主砲トレジャーファンドを故障で欠く地元・岩手勢も手薄な印象を否めず、今年もJRA勢による上位独占が濃厚だろう。さらに言うなら、そのJRA勢も、春の時点でおおかたの勝負づけが終了している。ひと夏越した現段階でも、「カネヒキリ1強+その他大勢」というパワーバランスの図式に変化の兆しを見いだすことはできず、正直、馬券的に興が乗ってこない一戦である。
少なくとも、JDD(G1)で南関東上位勢にも刃が立たなかったドンクール、アグネスジェダイ、コンゴウリキシオーらでは、ダート版ディープインパクトを負かす可能性は皆無に等しいだろう。唯一、未知の可能性を残すのが、これらと未対戦の上がり馬サンライズバッカスだが、オープン勝ちとはいえ小倉の前走はいかにも相手が軽かった。さらには、発馬難に加えて初めて経験する距離と、今回は不安材料も少なくない。上位争いの一角なら有力でも、逆転の金メダルまで期待するのはちょっと酷ではないだろうか。

■ダービーグランプリG1(盛岡ダ2000)出馬表


馬名性齢重量所属騎手名
11 アンダーリュウセイ
牡356岩手沢田盛夫利
22オグリガード
牡356笠松尾島 徹
33ケイアイダンシング
出走取り消し 
4アグネスジェダイ
牡356JRA菅原 勲
45ダイヤサンディ
牡356岩手村松 学
6カネヒキリ
牡356JRA武 豊
57コンゴウリキシオー
牡356JRA田中勝春
8コスモジェントル
牡356岩手村上 忍
69メイプルエイト
出走取り消し
10ドンクール
牡356JRA後藤浩輝
711ニシキオジジアン
牡356愛知大畑雅章
12マツリダパレス
牡356岩手小林俊彦
813エッチケイタイガー
牡356岩手板垣吉則
14サンライズバッカス
牡356JRA佐藤哲三

そんなわけで、予想のほうもサラリと結論に至る。

結論
◎カネヒキリ
○アグネスジェダイ
△サンライズバッカス

結局、カネヒキリがどの時点で前を潰しにいくか?大本命馬の仕掛けるタイミング次第で、2着以降の着順も変わってくる・・・・おそらくそんな競馬になるのだろう。
仮に初戦から100%の能力を発揮できる仕上がりなら、前半戦で王者よりも前に位置する馬たちはすべて掃除されてしまうのは必定・・・・だが、さすがのカネヒキリといえど、併せ馬で思わぬ遅れを喫した動きを見るかぎり、まだそこまでのコンディションにはないようだ。王者がほんの僅かでもモタつく場面があるなら、前で淡々と運べる馬にも、残り目が生まれてくる。

そんなわけで、地元コースを熟知する名手・菅原勲をパートナーに得て、粘りも3割程度増してきそうなアグネスジェダイを対抗にセレクト。夏場を順調に使ってきた強みと、得意の左回りコースで、ユニコーンSの好走が蘇るようなら、距離不安をさほど気にする必要もないだろう。気分的には◎○の1点勝負だが、王者健在+先行勢壊滅という場面も想定し、サンライズバッカスの突っ込みまでは、一応押さえておきたい。

キルトクールには、例によってドンクールを指名。エルムSでは、確かに3角の不利も応えていたが、致命的な敗因はやはり太目残りの馬体にあったとみる。前走からさほど出走間隔のない今回は、ひと叩きして絞れる?という期待より、むしろ反動が気遣われるのではないか。

9月 19, 2005 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (10) | トラックバック (23)

2005/09/18

【セントライト記念】どうする?春の実績馬の取捨

meiner_recolte_at_the_derby菊花賞トライアルの名を冠している割に凡戦が多く、本番への直結度もイマイチという印象の強かったG2戦だが、コスモバルクによる驚異のレコードに湧いた昨年は、様相が一変。本番でも、ここをステップに臨んだホウキパウェーブが2着するなど、あらためて内容の濃い一戦だったことが裏づけられた。前哨戦でも役者が揃えば、おもしろい競馬になる。あの熱戦の再現を、是非期待したいことろだ。

基本的な図式は、ここから始動する春の実績馬と、夏の上がり馬の対決というもの。その年々における両勢力の力関係と順調度如何で結果も変わってくるのだが、過去10年の結果(新潟代替開催だった02年を除く)をふりかえるなら、前走・ダービーからの直行組北海道シリーズの条件戦を使った上がり馬が、ほぼ拮抗する成績を残していることがわかる。

■セントライト記念・前走別戦績
 前走・日本ダービー組      2-3-3-12
 前走・ラジオたんぱ組     1-1-1- 6
 前走・条件戦組(札幌・函館) 2-3-1-13
 前走・条件戦組(新潟)    1-1-4-17
 前走・条件戦組(小倉)    0-0-0- 2
 前走・地方出走組        1-0-0- 2
 前走・その他ローテ      2-1-0-38

春のダービー以来久々となる勢力は、勝ったり負けたり。ひと夏越したブランク明けの影響もあるのだろうか?実績を考えれば、アテにならない成績とも思える。
だが、ダービーで掲示板に載るほどの実力を示した馬に限定するなら、その成績は「1-2-0-2」。それなりに面目を保っていると評価できる戦績である。実績上位馬が能力発揮に支障がないところまで仕上げ出走してくるなら、上がり馬の勢いもそう簡単には通じない。このレースの傾向と対策として抽出できる、数少ない教訓がこれだ。

さて、今年ダービーから秋初戦の矛先をここに向けてきたのは、アドマイヤフジ(ダービー4着)・マイネルレコルト(同5着)。
そのダービーは、ご存じのとおり出走全馬がディープインパクトの毒気にあてられるような特殊な競馬だった。そんな厳しい状況のなか、この2頭はともに自分の競馬に徹して掲示板を確保している。レース内容は悪くなかったし、昨年のコスモバルク・ホウキパウェーブと比較してもレベル的に見劣らない存在だと思う。

問題は、秋初戦に臨む現時点での仕上がり具合がどうなのか?ということだ。

併せ馬で大きく遅れをとったアドマイヤフジ、直前追い切りが妙味軽かったマイネルレコルト・・・・この2頭の動きを評して「久々不安」と断じる新聞報道もみれら、それが前日売りオッズにも微妙に反映したような人気になっている。
だが、両者とも春時点の追い切りとの比較でも、遜色ない時計をマークしているわけだし、函館やビッグレッドで乗り込まれてきた過程まで加味するなら、ヘンに軽視するのもどうか?と思う。少なくとも、プラスマイナス10キロ以内の馬体重変動なら、さほど神経質になる必要は無いのでは?と考えたい。
最終判断は、直前気配を確認してからのジャッジとならざるを得ないが、前夜の時点では、春の実績馬健在を前提に、予想をすすめてみたい。

結論
◎マイネルレコルト
○アドマイヤフジ
▲マルブツライト
△フサイチアウステル
△トップガンジョー
△コンラッド
注ニューヨークカフェ
注スムースバリトン

器用さに欠ける分、後方から脚を余す危険をはらむアドマイヤフジと比較するなら、センスと脚質の自在さに長けるマイネルレコルトのほうを上位に取るべきだろう。
2歳夏から頭角を現していたことや、朝日杯のレースぶりを称して、「早熟のマイラー」と決めてかかるムキもあるようだが、意外にも重厚な血統背景や、春時点で未完成な印象を受けた馬体の造りからも、まだまだ伸びる余地を秘めた器と考えたほうがいい。そうした意味で、距離2200のタフな競馬はこの馬の真価を問う絶好の条件といえそうだ。マイル路線を一顧だにせず、あえて強敵のいる菊花賞を目標と定めた陣営の判断には、それなりの裏づけがあると言ったら、穿ちすぎだろうか。

春の2強に対抗する上がり馬勢にも、もちろん目配りは必要だろう。人気は小倉から転戦してくるフサイチアウステルだが、このレースと相性の良い北海道組のマルブツライトなどにも十分な警戒を払っておきたいところ。以下、ラジオたんぱ賞組やその他北海道組まで手広く押さえても、オッズ的にまだ馬券は買える。

これらとは逆に半信半疑の目で見ているは、昨秋以来の長期ブランク明けとなるキングストレイル。京王杯でマイネルレコルトを下した実績があるといっても、あのレースでは「タップダンスシチーの法則」が効いて、内を通る馬が上位を独占するというトラックバイアスにも助けられていた。過去10年、半年以上のブランクを空けてここに参戦してきた出走馬は4頭いるが、いずれも掲示板にすら届かなかったというのが実情・・・・ここは、キルトクールに指名するのが無難だろう。

9月 18, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (27)

2005/09/15

【サウスニア】謎の追加募集馬、ふたたび

MAROON有力ひとくちクラブの殆どが既に1歳馬の募集を開始しているなか、新世代のラインナップを公表することもなく、じっと沈黙を守っているのが、わがサウスニアRHC
例年、募集開始時期は12月とかなり遅く、この季節、まだ表だった動きは見えない。募集が遅いのは、他であまりお目にかかれない外国産馬をメインに提供しているという事情によるのだろう。だが、「いよいよ募集開始!」と銘打った他クラブの広告と比較してみると、サウスニアの場合、ちょっとのんびり構えすぎ?という印象は、やはり禁じ得ない。

だが、ホームページの会員限定サイトを訪れると、今年もひっそりと、次のような怪しいメッセージが掲載されていた・・・・・「このたび、血統及び調教内容に魅力を感じさせる“競走年齢に到達した牝馬”との急な出会いに恵まれました為、日頃よりご支援をいただいております会員の皆様を最優先といたしまして、“会員限定特別募集”として、ご紹介させていただく運びとなりました
昨年に続く、会員限定の2歳追加募集馬の登場である。ううむ、甘く危険な香りただよう誘いだな(笑)
募集馬のプロフィールは現時点で、以下の情報が公表されている。

サンドリーン’03号 プロフィール
 2003年5月11日生 2歳牝馬 栗毛 
 父:タバスコキャット 母:サンドリーン 母父:Caerleon
 生産/静内・片岡牧場 入厩予定/美浦・岩戸孝樹厩舎
 育成/北海道・ファンタストクラブ  馬体重/490kg(8/25測定)
 
この断片的情報を手がかりにして、この特別募集馬の身辺を洗ってみることにしたい。

まずは血統だが、母のサンドリーンは、第3回ジャパンカップ(83年)に来日し、キョウエイプロミスをアタマ差下し優勝している愛国牝馬スタネーラ(Stanerra)の産子であった。おお、日本にゆかりも深そうな良血の端くれである。

偉大な母の縁もあってか?日本に輸入されたサンドリーンは、繁殖牝馬としてこれまで2頭の競走馬を送り出している。すなわち、大井競馬に所属していたイケイケサンドリン(99年産・牝・父フォーティナイナー)と、現3歳のJRA所属馬オルフェーオ(01年産・牡・父ウォーニング)だ。
このうちオルフェーオは、つい最近も新潟・古町特別(芝千六・1000万下)に出走し、ソコソコ人気を集めていた馬である。春以来久々の出走ということもあり、パドックではちょっとイレ気味だったが、しっかりとした馬体の造りは印象に残っている。レースでは、柴山騎手を背に直線いったん先頭をうかがったものの、ラスト息切れして10着。とはいえ、もう少し絞って距離短縮なら、1000万下でも上位争いできる好素材であることに違いはない。2歳11月のデビュー戦で早々と勝利を飾ったこの兄の素質を無事受け継いでいるようなら、今回の特別募集馬にも、それなりの期待はかけてもよさそうな感じがする。

問題は募集馬のお値段だ。募集総額として提示された1890万円は、比較的高額馬が多いサウスニアでは、確かに「下限」に近い価格設定である。
とはいえ、日本で実績のないタバスコキャット産駒、しかも牝馬ということなら、一般的な流通価格としては1000万円前後が一応の水準だろう。兄が活躍しているという付加価値も加味して、この募集価格をリーズナブルとみれるかどうか?結局のところ、その最終判断は本馬の仕上がりが、どこまで進んでいるか?という1点にかかってくる。そんなわけで、「調教内容に魅力を感じさせる“競走年齢に到達した牝馬”との急な出会い」という、出会い系サイトのような(笑)宣伝文句が妙に気になるのだが、出会いに至る経緯であるとかセンシティブな事情はいまだ公開されておらず、今のところ追加情報を待つしか手立てがない。

もし、秋の入厩・年内デビューが見込まれるところまで調整過程が進行していることが情報で確認できるなら、「買い」という選択もありうるだろう。昨年の追加募集馬の例もあるので、過信は禁物だが、思わぬ掘り出し物であることを、ちょっと期待しつつ引き続き注目していきたい。

9月 15, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (6) | トラックバック (2)

2005/09/13

【衆院選回顧】「わかりやすさ」の正体とは何だったのか?

下馬評どおりというべきか。いやいや、ここまでのワンサイドゲームは、当事者も含め誰も予想できなかったというのが本当だろう。小泉・自民党の圧勝劇に終わった衆議院選挙。この結果を評して、夕刊タブロイド誌には、「この国の民主主義は死んだ」とか「この選挙結果は狂気の果てだ」などと、もはやヤケクソとしか思えない見出しが踊っている。オールド・リベラリスト(ただし穏健・日和見派)を自認する当ブログ管理人なども、シンパシーを感じないわけではないけれど、こんなときだからこそ、冷静に結果を振り返って後のために何か教訓をすくい上げておくことが大切だと思う。今日の回顧が明日の糧になると信じるのは、競馬ファンの習性として誇るべき美徳の一つなのだから(笑)

さて、今回の衆議院選挙を象徴するキーワードとして、メディアなどで盛んに論じられていたのが「劇場型選挙」という言葉である。面白い見せ物みたさに舞台の前の集まってきた国民大衆を前に、とても「わかりやすい」勧善懲悪のスペクタクルを披露し、ヤンヤの歓声をあびてみせたのが小泉自民党の勝因というわけだ。確かに、観る者の期待をあおる前宣伝からはじまって、個性的役者のキャスティング、舞台効果を狙った派手な演出などなど、今回自民党がすすめた選挙戦略には、ハリウッド映画のヒット作などのプロデュースと共通した臭いを感じる。まるでショービジネスの世界を模倣したような戦略を選挙に持ち込み、巨額の興行収入に匹敵する大勝利を収めて見せた・・・・もしも仕掛け人がいるなら、影で思わずにんまりしているところだろう。

そんな自民党の提示した舞台装置のカラクリを暴こうとしながら、結局、引き立て役という役回りに終始してしまったのが民主党だ。代表個人のきまじめなキャラと党のイメージをだぶれせPRしようという意気込みは感じられても、それが逆に娯楽色の乏しさ(?)という印象の弱さにつながってしまい、観客の興味を惹きつけるには至らなかった。なんとなく低予算の良心的作品が、ハリウッド超大作に駆逐されていく様をみるようで、悲しい。
だが、岡田代表の国会答弁の音声をモザイクのように散りばめてしまい、観る者に散漫な印象しか残さなかったあのテレビCMなどをみても、結局、両党の選挙戦略の巧拙が大きく明暗をわける結果につながったことは間違いない。そのような図式を評して、大西宏のマーケティング・エッセンスさんがなかなか巧いことを言っている。「時代劇は黄門さんが勝つにきまっている」と・・・・

小泉さんの『改革』という水戸黄門の印籠、また「殺されてもかまわない」という覚悟の潔さ、悪代官よろしく郵政族を追い出し、また刺客をはなって懲らしめる舞台設定などの巧みな演出によって自民党支持への圧倒的なエネルギーが生まれ、雪崩を打ったように自民党大勝の結果となりました。時代劇は、黄門さんが最後に勝つに決まっているのです。
マーケティングの世界では、マーケットがまるで小選挙区制度のように、トップでないと生き残れない時代になったといわれてきましたが、むしろ今回の参議院選挙は、小選挙区制度はマーケティング、特に競争戦略の巧みさ、また拙さによってドラスティックに結果が変わることを見せつけたように思います。
大西宏のマーケティング・エッセンスさんより引用~

マーケッティングの専門家でもない自分が出しゃばる話でもないのだが、この議論をさらに発展させてみよう。

今回、小泉自民党が、顧客たる国民の前に提示して見せた選挙の構図マーケティング戦略と言い換えても良い)を評するなら、そのポイントは大まかに言って次の3つの視点になるだろう。これが「わかりやすい」とバカ受けし、少なからぬ人々の投票意欲(購買意欲)を刺激。普段は行かない投票所に足を運ばせる原動力になったのではないかと思うのだ。

1.トピックはたった一つであることを強調する
答えは「YESか、NOか」・・・・二者択一で選べばよい。選挙権のない小学生でもすぐに手を挙げて答えたくなるようなお手軽な設問である。
しかも、そのお題目が、いつの間にか誰も反対しようがないような論点にすり替わっていったのがミソ。「郵政民営化賛成か?反対か?」→「小さな政府か?大きな政府か?」それでも、まだ分かりづらい?そんな人には「既得権にしがみつく郵政公務員のために改革を止めますか?」とくる。ここまで親切に説明してもらえると、もう反対の選びようがないでしょ(笑)
でも、権力の頂点に座る内閣総理大臣が、特定の労働者階層をつるしあげ名指しで攻撃しているというのは、冷静に考えるとかなり異常な風景である。しかも、その労働者が別に国民の税金で養われているわけでもないという事実は、あたかも瑣末なお話であるかのように、ほとんど触れられない。

2.貴方が関係する、大事な問題であることを意識させる
郵政改革なくして、次の改革には進むことができない」・・・・世論調査の結果などをみても、郵政改革が国政の最優先課題だと思っている有権者は決して多数ではなかった。けれど、壇上から絶叫する首相のこんな言説にコロリと説得されてしまった人も少なくなかったようだ。自分が投票所に行かなければ「郵政改革が止まってしまう」→「次の改革への道筋も塞がれてしまう」という危機意識をあおる手法。「今買わなければ売り切れてしまいますよ」という切迫感をテコに、顧客の当事者意識を喚起する古典的セールストークを彷彿とさせるが、意外と現代でも使える場面があるということか。
次の改革」の内容にあまり深入りしないことも、商売のポイント。できるだけ、多くの顧客を引き寄せておくためには、同床異夢の仕掛けも必要である。

3.仮想敵との対立の構図を引き立たせる
刺客だとか、くのいちだとか・・・・ワイドショーや井戸端会議には、うってつけの新鮮なネタを提供することも大切だ。ヒール対ベビーフェースの世紀の対決をショーアップしてみせておけば、政策論争だとか小難しい話は脇に置いても、万事OKということ。幸いなことに、リングにあがりたい目立ちたがり屋の勝ち組さんは、今のご時世、人材に事欠かなかった。
結果として最もこの戦法の打撃を被ったのは、直接的な仮想的である抵抗勢力(郵政反対派)よりも、この問題に関してヌエ的態度に終始した野党第1党だったのは、思わぬ副産物だったのかもしれないが・・・・

評価に関してはやや刺激的な表現になってしまったが、この3つのポイントはどれをとってみても、顧客の関心をわが方にひきつけ、商売を成功に導くために、意外と有効な手法だと思う。
国民というマーケットのうえに漂う「気分」を的確にとらえ、それをキャッチしそうな商品を最適なタイミングでリリースする。そのためには、マニフェストであるとか説明責任であるとか小難しい理屈は不要だ。そこを見切ったうえで、マスメディアも自らの土俵に引き入れ、短期集中的な商品宣伝を大量投下することに成功した小泉自民党は、勝つべくして勝ったといえる。

だが、大西宏氏もブログでコメントしているように、マーケットの気分は常に移り気である。冷静に振り返ってみれば子供だまし、一歩間違えれば悪徳商法スレスレとも思えるセールストークが効いて、今回は商品を買ってくれた一見のお客の支持を、小泉自民党がいつまでつなぎ止めておくことができるのか?いずれ、思わぬ形で手痛いしっぺ返しが待っているのではないかという思いを禁じ得ない。願わくば、それが政治的無関心層のさらなる増大という最悪の形であらわれなければよいのだが。

9月 13, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (2) | トラックバック (4)

2005/09/11

【京成杯AH】勝つのは前走よりも斤量の重い馬

3歳馬と古馬勢の初対決に注目が集まる一戦だが、レース名にも冠せられた「ハンデ」というポイントに注目するなら、鉄則といえそうな傾向がみられる。「前走と比較し今回斤量が増えている馬」は明らかに狙い目ということだ。
新潟で施行された02年を除く過去10年分のレースデータから、前走との斤量比較でソートした出走馬の成績を集計してみると、こんな結果になった。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

■京成杯オータムH 前走からの斤量増減別成績

斤量着別度数連対率単回値複回値
斤量増2-2-2-440%173143
増減無し1-2-3-1118%2170
斤量減6-5-4-6314%6670

比較的小幅な斤量増(前走比+1.5kg以内)にとどまった馬の場合、さらに信頼度は増す。条件に該当した7頭の着順は「2-2-2-1」。98年のプレストシンボリ(2番人気・6着)1頭を除けば、残る6頭が例外なく馬券に絡む好成績なのだ。
ハンデ戦で前走よりも重めの斤量を課されるということは、近走の充実ぶりが評価されてこその勲章だろうし、特に夏競馬からの続戦組の場合、前走重賞で好成績をあげている馬も多い。秋初戦とはいえ、まだ夏の余韻が残るこの時期、春までの実績よりも、使いながらの順調度が優先する傾向を間接的に裏づけるデータと深読みできるかもしれない。

それでは逆に、前走から斤量が減る馬を狙えないのか?と問われれば、現実に過去10頭もの連対例があるのだから、けっしてそんなわけでもない。そこで特にチェックしておきたいのは、古馬との対決で正念場を迎える3歳勢の成績だ。

過去10年(02年新潟開催を除く)この重賞に挑戦した3歳馬全11頭の成績は「0-2-1-8」(単回値18%、複回値27%) 連対例が2回あるので悪くはないが、データ的に飛びつきたくなるような数字でもない。
だたし、より詳細に分析してみると、3歳馬の場合、いわゆる夏の上がり馬に好走例がほとんどない95年ヒシアケボノの3着が最高)。連対した2頭(95年ジェニュイン・03年シベリアンホーク)はともに夏の休養をはさんで久々の出走。さらには、その前走で2番人気の支持を集めるなど、春時点で実績を評価されていたという共通点があることがわかった。
今年このレースに挑む3歳勢は、全馬NHKマイル以来4か月あまりの休養を挟んでの出走。このうち特にアイルラヴァゲイン・マイネルハーティーの2頭は、春のG1で3~4番人気の支持を集めていたわけだから、データ上軽視できないという評価になる。あとは、展開と各馬の脚質、久々の仕上がり具合がどうかをチェックし、最終評価を下すという手順になるだろう。

結論
◎コスモサンビーム
○マイネルソロモン
▲アイルラヴァゲイン
△キネティクス
△マイネルモルゲン

傾向と対策から「狙い目」というべき、前走比較で斤量が増えている馬をチェックしてみると、該当するのは以下の4頭である。

コスモサンビーム (前走比+0.5キロ)
キネティクス   (前走比+1.0キロ)
ウインラディウス (前走比+1.0キロ)
マイネルソロモン (前走比+1.0キロ)

このうち、キネティクスは東京新聞杯以来7か月ぶりといかにもブランクが長く、ウインラディウスは中山での連対実績がない。ともに、上位候補に推すには心許ないと言わざるを得ないだろう。残る2頭は、休み明けをひと叩きして今回が2戦目。陣営の発言から上積みも大きそうで、両者のいずれかを本命に据えるのが妥当と考えた。

コスモサンビームは、関屋記念の時点で馬体は仕上がっていたものの、出遅れて後方からの競馬。それでもラスト3ハロン推定33秒1の脚で追い上げたきたわけだから、故障の余波が能力発揮に支障を及ぼす心配はないようだ。結局、敗因は「レース勘が戻りきっていなかった」ということ。ひと叩きしてあの闘志が蘇るなら、当然首位を狙える器だろう。
マイネルモルゲンとの比較で、こちらを上位に評価した理由は、ズバリ枠順である。今年の出馬表を眺めてみると、ミッドタウンマイネルモルゲン、さらにはニシノシタン・ロイヤルキャンサーと、コスモの内外に行きたい馬が顔をそろえ、序盤から先行争いが激しくなりそう。これらの直後を追いかける展開になれば、自ずと馬場の良い内ラチ沿いを通れる展開が期待できる。ちょうど、朝日杯当時、メイショウボーラーの直後をすすみ、直線キッチリと抜け出してみせたあの競馬が再現できるなら、57.5キロのハンデでも狙い目は十分といえるのではないか。

これとは対照的に、開幕週の馬場だけに外を回す競馬しかできないタイプは軽視すべきだろう。たとえば、「外回す追込しかできず」「一瞬の決め手で勝負する」「馬群が詰まったスローペース向きの」マイネルハーティー。安勝騎乗でソコソコ人気するだろうが、器用さを欠くこんなタイプは、キルトクール指名の一手あるのみ。

9月 11, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (28)

2005/09/10

【朝日CC】高速上がり決着の適性にも目配りを

いよいよ秋競馬の開幕。朝日チャレンジカップ(G3)が行われる阪神競馬場・芝コースは、この季節、年間を通して最も馬場状態の良い時期を迎える。JRAの公表している馬場・コース情報によれば、今開催は「野芝のみでレースを施行」するとのこと。また、「3回阪神開催終了後、傷みの目立った3コーナーからゴールにかけての内側を中心に約1,800m2にわたって張替やカップリング補修を行(った)」ともある。台風の影響もあって今週半ばには、まとまった降雨に見舞われたようだが、その後好天が続き、土曜日も朝から晴れ予報が報じられている。おそらく今年も、例年同様に「絶好の開幕馬場」を期待してもよいのではないか。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

馬場状態が一番良い時期にオープン馬同士が対決するのだから、当然、決着時計も速い。このレースがAコースで行われるようになった過去6年間の時計を振り返ってみても、良の平均ペースなら、1分58秒台が当たり前という水準である。こうした意味で、時計勝負の高速競馬に対応できる性能と実績がなければ、上位進出は難しいといえそうだが、昨年は一転、2分を超える平凡な走破時計が記録される結果に終わっている。前半1000メートルが62秒6の超スローペースになったことが影響したものだが、どの馬も最後まで余力を残していた分、出走全馬がラスト3ハロンで33~34秒台前半をマークするという、ちょっと珍しいほどの上がりの競馬になった。つまり、終い33秒台の決め手比べに対応できる性能がなければ、ハナから勝ち負けにはならなかったわけだ。レース全体の走破時計は一見低調でも、高速競馬への適応力が問われるという競馬の質自体に大きな変化はなかった・・・・そんな見方もできるのかもしれない。

以上の傾向から、出走各馬の持ち時計を比較する際には、全体の走破時計はもちろん、どれだけ速い上がりの決着で好走実績を残しているかというポイントにも、目配りが必要だろう。そんな観点から今年の上位候補を占うなら、以下の各馬の持ち時計に注目することができる。

■レース走破時計 上位馬
 ワンモアチャッター 1.57.3 中京・芝2000
 アグネスシラヌイ  1.57.9 新潟・芝2000(外)
 ツルマルヨカニセ  1.58.2 小倉・芝2000
 セフティーエンペラ 1.58.2 小倉・芝2000

■上がり3ハロン 上位馬
 サクラセンチュリー 33.0  京都・芝2200
 エリモハリアー   33.4  京都・芝1600

問題は、今年想定されるペースだ。
好枠に恵まれ先行が有望なビッグプラネットは、抑えが効かないマイラーで引っ掛かり気味に飛ばしていく馬という印象が強いけれど、皐月賞でのペース配分などをみるかぎり、意外と息を入れながらの逃げも打てるタイプである。陣営は、ひと夏越しての精神面での成長を強調、しかも鞍上が武豊なら、決して無茶な先行策は取らないはずだし、競りかけてきそうな馬も他に見あたらない。となると、昨年同様のスローペースが再現される可能性も小さくないのではないか?
決着時計は1分59秒台~2分フラット、勝敗はラスト3ハロンの決め手比べで決する・・・・そんな展開を想定し、予想を組み立てていくのが無難ではないかと考えている。

結論
◎サクラセンチュリー
○ワンモアチャッター
△セフティーエンペラ
△ツルマルヨカニセ
△アグネスシラヌイ
注ビッグプラネット
注エリモハリアー

春以来の久々出走でも、決め手比べなら最上位の◎サクラセンチュリーが本命。「重量58キロが心配」と佐々木師が再三発言しているけれど、この厩舎の場合、こんな泣きが入っているときに限って、むしろ成績が良い傾向が認められることには注意を払うべき。「仕上がりは万全、あとは条件面の不利を克服してくれれば」・・・・そんな自信と期待がうっすらと透けて見える自信のコメントと前向きに解釈し、初戦から能力全開を想定しておく必要がありそうだ。

キルトクールは、ボーンキング
長期休養明け2戦を消化し、往時の片鱗を示したとはいえ、完全復調への道のりはまだ遠い。後方から外を回す競馬一辺倒では、開幕週の阪神で苦戦を免れないだろう。

9月 10, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (18)

2005/09/07

ジャズ界の最強牝馬!山中千尋がメジャーデビュー

B000A89TA4当ブログがこっそりご贔屓にしているNY在住・女性ジャズピアニスト・山中千尋が通算4枚目のアルバムをリリースした。
Outside by the Swing」と題された待望の新譜は、インディーズの澤野工房から発売された過去3作とは異なり、メジャーレーベル移籍後第1弾という位置づけ。そのせいだろうか?この作品に賭ける本人・関係者の意気込みは強く、前評判からも、かなりの自信作という印象が伝わってくる。公式サイトのプロモーションにも妙に力が入っているし、真っ赤なドレスを身にまとった山中本人をフィーチャーしたジャケットからして、今までにないメジャーで華やかな(?)雰囲気が漂う。これなら、思わずジャケット買いしちゃう人も出てくるんじゃないだろうか?美人はやはり得である(笑)

そんな山中千尋が、9月6日、秋葉原・石丸電気で「発売記念前夜祭」と題したイベントを催し、ファンの前で演奏を披露した。過去3作、CDはそれなりに聴きこんできたとはいえ、実際にライブの演奏を耳にする機会に遭遇したのは今回が初めて。しかも、会場内でCDを購入すれば、サイン会に参加できるというおまけも付いている。こりゃ行くしかないなというわけで、思わず会場に足を運んできました

ピアニストとしては小柄なタイプという評判は聞いていたけれど、実際にステージに登場してきた山中千尋本人の第一印象は、いかにも華奢でシャイな感じのする女性・・・・おまけに、こんなイベントには慣れていないせいもあるのだろう。明らかに「あがっている」ようにも見受けられた。演奏に先立ってのトークでは、山中自身がマックPCを操作しながら、アルバムで取り上げたカヴァーの原曲(ゲンズブルグのフレンチポップスとか、中島みゆきなど)を紹介したりするのだが、曲を流した後、ステージに無言で突っ立っていたりする場面も。これなどはイベント慣れしたタレントさんだと、ちょっと有り得ないシーンだろう。ひょっとしたら、会場を埋め尽くしたアキバ系ジャズおたくの放つ濃厚なムードに圧倒されていたのかもしれない(笑)

ところが、ベース・ドラムスを率いてのトリオ編成での演奏が始まるや否や、そんな頼りなげな印象は、みごとに一変してしまう。
小柄な体躯を大きく躍動させ、全身全霊を鍵盤に叩き込むかのように奏でていくピアノのタッチは、アルバム録音とは比較にならないほどダイナミック!思わず手に汗握るようなスリリングな演奏が、バンドだけでなく会場全体までを支配していく。「こいつは本物!」観る者すべてに確信を抱かせるような、実に説得力にあふれるライブだったのだ。

デビュー当初は「ピアノの歌姫」という異名が象徴するように、どちらかといえば端正で時として叙情的なプレイが評判を呼んだ山中千尋。だが、今日のライブなどを観た率直な感想を言わせてもらえば、その本質はまったく別のところにある。強靱で骨太なドライブ感こそが、彼女の演奏の命!というべきだろう。

不謹慎ながら競馬に例えてみると、華奢な体格で気性的も難しい牝馬のスイープトウショウが、強豪牡馬をなぎ倒しながらグングン加速していく姿を彷彿とさせる感じである。新譜の「Outside by the Swing」でも、現役世界最強といわれる強力リズム隊を相手に一歩も引かぬ緊張感溢れるプレイを披露しているけれど、これなどもスイープトウショウが、最強馬ゼンノロブロイやサイレントウィットネスを力でねじ伏せたレースとなんだか印象がだぶってくるから、面白い。

そういえば、山中千尋は「かかあ天下」で名高い群馬県の出身(笑)。なるほど、強い女性の出自には、それなりに理由があるということか?この日のライブでも2曲目に披露された山中の十八番=「八木節」ジャズ・バージョンは、新譜のなかでも装い新たなアレンジでしっかりと収録されています。

chihiro_yamanaka_outside_by_the_swingおまけ
山中千尋さんサイン入り「Outside by the Swing」をゲット。
こいつは、お宝だ!

■関連記事1 産経新聞掲載
  山中千尋インタビュー
■関連記事2夕刊フジ掲載
  「あのヤ軍スタインブレナーも
   山中千尋にぞっこん… 」
■関連記事3 kenyama's blogさん 
  山中千尋さんの新作発売の
   「前夜祭」に行ってきた

9月 7, 2005 音楽 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/09/06

ポリティカルコンパス 自分の立ち位置を確認しておくために

political_compass何かと騒々しい衆院選の投票まで、残すところ1週間を切った。
新聞報道によれば、郵政解散のバクチに打って出た小泉自民党の先行逃げ切りが優勢?と伝えられているが、一連のメディアの論調やネット世論をウォッチするかぎり、世のなか全体が何やら上滑りしたムードに支配された、ヘンな選挙戦という印象をやはり禁じ得ない。「白か、黒か?」 政治家が国民に選択を迫る構図は確かに「わかりやすい」のかもしれないが、その皮をほんの一枚捲ってみれば、「思考停止」の4文字がうっすらと透けて見える状況である。そんな浮ついた雰囲気のなかで、この国の行く末を決する舵が切られるのかと思うと、結論はどうあれ正直ぞっとしない

とはいえ、ここで郵政民営化や小泉改革の是非を声高に論じようというつもりは、さらさらない。一介の馬券オヤジの営む辺境地帯の予想ブログが、天下国家を賑わす問題について論客気取りで能書きを垂れるなど、ガラじゃないと自覚しているからだ。
ただし、貴重な1票を投じるとき悔いのない選択を下すために、自分の立ち位置だけはしっかりと自覚しておくことは大事だと思う。そんなことをつらつら考えながら、ネット巡りをしていたときに、ふと発見してしまったのが、「ポリティカルコンパス」である。

 Political Compass(ポリティカルコンパス)
  自分の政治的立場を二次元座標にプロットしてくれる診断サイト。英語につき注意。
  (はてなダイアリーによる定義より)
 
平たく言えば、あらかじめ用意された設問に答えていくことで、回答者の政治的なポジションを視覚的に診断してくれるアンケート型のウェブツールである。約60個の問いかけに回答した後、診断ボタンをクリックすると、あなたの政治思想が「保守か?リベラルか?」を縦軸に、経済思想が「市場万能派か?政府介入派か?」を横軸にとった、チャートが作成されるという仕掛けだ。
このポリティカルコンパス、今年の春先頃、ネット界でソコソコ関心を集めていたサイトらしいのだが、選挙を目前に控えた今の時点であらためて試してみると、日常あまり自覚していなかった自分の思想信条・スタンスのようなものが、ぐぐっと浮き彫りになってなかなか興味深い。

ちなみに本家のPolitical Compassは、アメリカ産のサイトだけあって、設問内容などちょっと高尚かつバタくさいところがある。たとえば、人工妊娠中絶や同性愛結婚の是非など、かの国ではともかく極東の島国に住む我々にとって、さほど優先度の高い政治的争点ではないわけだし。そのあたりをふまえ、「日本版ポリティカルコンパス」というのも用意されているのだが、こちらの設問は本家とは逆に、少々即物的に過ぎるかな?という印象が感じられる。ネット保守派?を自認する最近の若い世代からすると、日本版のほうがしっくりくるのかもしれないけれど、万国共通かつ本質的な意味合いで政治的なポジションを占うという本来の目的からすると、本家Political Compassに漂うコスモポリタンな格調の高さのほうが、より標準的な診断ではないかという気がする。英語がとっつきにくいという人には、日本語訳サイトも用意されているので、そちらも参考にしてみるといいだろう。

ちなみに自分の診断結果はというと、こんな結果が出た。

 政治的な右・左度(保守・リベラル度)    -2.00(リベラル寄り)
 経済的な右・左度(市場信頼派・政府介入派) -2.41(政府介入寄り)

いかにもオールド・リベラリスト(ただし穏健・日和見派)という感じで、我ながらなかなか微笑ましい(笑)日本版も試してみたらほぼ同じ結果が出たので、自分の政治的立ち位置は、意外と強靱なポジションを堅持しているのかもしれない。
質問に対する回答としては、「激しく同意する」「まあ同意する」「あまり同意できない」「絶対に同意できない」という4択が用意されているわけだが、曖昧な日本人の私としては、どうしても「まあ同意する」とか「あまり同意できない」など、中間派的答えが多くなってしまった。ちなみに「激しく同意」した数少ない質問には、Pornography, depicting consenting adults, should be legal for the adult population(成人を描くポルノグラフィー(本人同意済み)は、成人が見る分には合法であるべきだ)という項目があったのだが(爆)、そのへんが診断結果に微妙~な影響を及ぼした可能性も否定しない。

いずれにせよこの診断を通して感じたのは、世の中「白か黒か」だけで割り切れない問題がいかに多いのか?ということだ。たった1つの争点だけにとらわれ、ムードで結論を下す前に、皆さま是非お試しのほどを。

※とても明快な日本語訳サイトを提供している「霞が関官僚日記」さんと、この診断ツール発見のきっかけを与えてくれた「前田慶次郎店長のブログ」さんのサイトにTBを発信しました。ついでに、「衆議院選挙にもの申す!」と題したココログの「トラックバック野郎」にもトラックバック!

9月 6, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (2) | トラックバック (2)

2005/09/04

【新潟2歳S】「キャリア」の重要性について考える

nigata_turf週刊競馬ブックの「傾向」欄でも指摘されているとおり、デビューして間もない若駒どうしの争いながら、意外とキャリアの重要度が問われる一戦である。この傾向は、3年前マイルに距離が延長されて以降いっそう顕著になっており、ダリア賞などで経験を積んできた馬の活躍が、確かに目立っているように思える。
また、マイル戦延長以後のこの重賞では、抜けた1強が他を圧倒するような競馬ではなく、上位馬同士が直線で激しく拮抗する僅差の熱戦が繰り返されるようになった。すなわち、デビュー戦では素質の違いで後続を突き放してみせた素質馬といえど、それだけで通用するほど甘いレースではないということだ。600メートルを超える長い直線をフルに使った叩き合いを凌ぎ切るには、一本調子のスピードだけでは足りず、競走馬としてのセンスや勝負根性といった資質が強く要求される。そうした意味で、ここでいうキャリアとは単に出走回数の消化だけでなく、距離・コースを経験している強みこそが重要なのだと解釈することができるだろう。

ちなみに、マイル延長後の過去3年、キャリア1戦でここに出走してきた馬たちのうち、馬券に絡んだ3頭(ワナ、アウトディスタンス、ショウナンパントル)には、すべて距離千六以上の新馬戦勝ち上がりという共通点があった。初戦からこの距離への適性を証明しているようなタイプならば、出走回数の少なさを特に気にする必要はないのだろう。一方、それとは対照的にマイル以上の経験をもたないキャリア1戦組は、明らかに苦戦というデータが出ている。実際に該当馬の着順を調べてみると「0-0-0-13」 こんなタイプは素質を評価され人気しているようでも、過信禁物と心得ておきたい。

それではキャリア2戦以上の出走馬の場合はどうかといえば、これが意外と距離経験がなくてもしっかり通用しているのである。

もちろん前走でダリア賞(内回り・千四)を勝つほどの馬なら、マイル未経験でも上位争いの資格十分といえるが、03年2着のウイングレットのように距離経験は千二のみという馬でも、本番のマイル戦でいきなり激走というケースがあるから侮れない。ウイングレットの場合、むしろこの距離でこそ本来の適性をいかんなく発揮できたという印象もあったが、それでも実戦を2戦消化したことによる上積みは小さくなかったと思われる。

ちょっと強引に結論を下すなら、キャリア1戦組だとマイル以上の経験が必須、逆に複数回の出走を経てここに臨んでいる組ならば距離経験まで気にする必要はない、そんな感じになるだろうか。わずか3年分しかデータ蓄積のない重賞であり、今年いきなり例外が出現する可能性もありうるが、上位を占ううえで一応頭に入れておくべき傾向と対策ではないかと考えている。

結論
◎ニシノフジムスメ
○コスモミール
△ナイスヴァレー
△エイシンチャンドラ
△マイネサンサン
△マイネルグリッツァ

例年、この重賞の主力を形成するダリア賞の勝馬コスモミールは当然有力だが、ダリア賞の同日・同じ距離(千四)の未勝利戦(第1レース)で、ほぼこれと同タイムをマークしているニシノフジムスメが侮れない。この日(8月13日)の新潟の馬場は、前日の雨の影響を受け、朝イチ稍重スタート。それがダリア賞の行われる午後には良馬場まで回復していったわけだから、馬場差を考慮するなら、この未勝利戦の時計は明らかに価値が高い。実際のレースぶりを思い起こしても、ラストは手綱を抑える余裕までみせており、1ハロンの距離延長はむしろプラスに作用しそうな雰囲気だ。

これとは逆に、1ハロンの距離延長で危ない雰囲気が漂うのが、前日売り1番人気の支持を集めるキャリア1戦馬・ショウナンタキオンである。前走は距離千四の新馬戦、後方から父を彷彿とさせる爆発的な瞬発力を披露したわけだが、レース内容そのものは、出遅れに斜行といかにも荒削り。なるほど高い素質は魅力だろうが、直線で他馬との激しい凌ぎ合いも想定されるこの重賞では、経験の浅さが致命傷となりうるリスクも背負っている。少なくとも単勝2倍台というこのオッズはいかにも人気過剰に思えるのだが、どんなものだろう?
終わってみれば素質の違いでアッサリという可能性には目をつむって、ここはキルトクールに指名してみよう。

9月 4, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (25)

2005/09/03

【サウスニア】ダート&鮫島で一変なるか?

見よ、この好馬体!500キロを超える巨漢ながら、腰回りからトモにかけてのムダ肉は見事にシェイブアップされ、キリリと引き締まっている。よく発達した各部の筋肉、利発そうな表情からも、まるでオープン馬のような品格が感じられる。後脚の繋ぎがいくぶん立ちかげんなところはちょっと気になるが、それでも出走態勢は万全に整った。そんな無言のメッセージが、写真から伝わってくるようだ。この美しい立ち姿だけをみていると、前走のあの無様な姿を、誰が想像することができるだろう?という気がしてくる。

modern_artist_again■モダンアーティスト牡3
(当ブログひとくち出資馬)

馬主:サウスニアRH
栗東・角居厩舎所属
父Fusaichi Pegasus 母父Nureyev
日曜・小倉4レース
3歳未勝利・ダート千七出走予定
(写真 サウスニアHPより転載)

思い出すだに忌まわしい前走は、小倉・芝2000メートルの未勝利戦。1着馬のゴールシーンから何と7秒以上もの大差をつけられ、ヨタヨタとしんがりで入着してきたのがわが愛馬とは・・・・・さすがに、わが目を疑った。まあ冷静に考えると、既走馬を相手に回してのデビュー戦だっただけに不利は免れなかったわけだが、まさかここまでの大敗を喫するとは、想像の範疇を超えていたと言わざるを得ない。走破時計も当然のごとく、屈辱のタイムオーバー
そんな事情で、長い雌伏を経てようやくたどり着いたデビュー戦が終わるやいなや、わが愛馬はトレセンから放逐され、放牧生活に逆戻りというお仕置きを食らってしまったわけである。

クラブが提供してくれた情報から、敗因はいろいろと詮索することができた。まず問題として指摘されたのが、歩様のバランスの悪さである。「レースでは肩から前肢が前に出ない感じで、なかなかスピードに乗れない」(上村騎手談)、「繋ぎにクッション性を欠く点が前肢の出を邪魔して推進力を妨げる格好になっていた」(角居調教師談
おそらくは、先天的な後肢の繋ぎの硬さが災いしているのだろうが、この馬の場合、育成当時から「トモの踏み込みがしっかりしてこない」という欠点が確かに指摘されていた。踏み込みが甘ければ、当然前肢の出方にも良からぬ影響は生じてくる。結果、四肢をバランスよく使ったフットワークがいつまでたっても身に付かないという悪循環に陥っていたということだろう。また、500キロを超す大型馬の宿命として、この馬の場合もトビが大きい、いわゆる「脚の遅いタイプ」である。バラバラのフットワークで、なおかつ回転が遅いのだから、芝の高速馬場などでは、走れば走るほど追走が苦しくなってくるのは道理といえる。結果、走っているうちに馬自身が嫌気がさしてしまい、レースを投げてしまったというのが、前走の大敗劇の真相ではないだろうか。

そうした意味で、今回のダート替わりという選択は悪くない条件だと思う。深い砂のクッションが効いている分、繋ぎへの負担は和らぐだろうし、スピードや機動力もあまり要求されない。また、スタミナ重視の消耗戦になるようなら、馬格の大きさが有利に作用する可能性もあるだろう。テンにズブさが残っている分、前半戦でどこまで前の位置が取れるかがポイントになるが、向正面で先行勢が息を入れるタイミングに合わせ、後方からマクリ加減に仕掛ける奇策も考えられる。ひとまず馬体は絞れているようなので、鞍上の指示にこたえて動ける態勢は整っているはずだ。

といいつつ、前走であれだけの大敗を喫してしまうと、正直どこまでやれるかという不安の方が先に立ってしまうけれど、今回の鞍上は夏の小倉で7勝をあげ、早くもブレイクの気配が感じられる鮫島良太騎手。九州の顔役とでも言うべき父譲りの手綱さばきには、ちょっと期待と興味をそそられる。減量の恩典をフルに生かし、何とか上位勢に食いついてもらいたいところだ。

9月 3, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2005/09/01

【書評】「世界一頭のいい人間になる!」ための一冊?

日経・野元記者の至言を借りるまでもなく、競馬の予想とは「頭を使う」遊びの代表格だと思う。なにせ、実際に予想をしてみるまでに、頭に叩き込んでおくべきファクターの数が、途方もなく多い。出走馬の過去の戦績・能力比較から始まって、血統・調教・展開、コース・馬場状態に枠順の有利・不利、さらには騎手の技量・クセや厩舎の思惑まで。目配りするファクターの数が多ければ多いほど、馬券が当たるわけでもないのに、競馬ファンという人種は、往々にして馬券のネタになりうる情報・知識の収集・蓄積に血道を上げてしまう。多種・多様な情報をかき集めたり、記憶の奥底から知識のガラクタを拾い上げたりしては、それらを取捨選択し組み合わせていくことに、競馬というゲームの面白さがあるからだ。

知識・記憶のワードローブが充実してくるにつれ、予想の楽しさがより深まることは間違いない。だが、それに加え、まだ知られざる引き出しの中身を恭しく披露し、人々の歓心を買おうという新たな楽しみも、生まれ出す。いわゆる「ウンチク」というやつだ(笑)
実際、競馬場に足を運んでみると、馬券購入よりも、ディープな競馬知識の交換に忙しい競馬ファンを目撃することがよくある。往々にしてオタク風の男・2人連れという組み合わせ。馬券よりもPOG命というタイプ?かもしれないので、正直、あまりクールな趣味とも思えないが、それでも当事者の楽しみは理解できないこともない。そもそも、自分のように競馬に関わるブログを立ち上げ、毎週毎週、愚にもつかない予想であるとか感想を垂れ流していること自体、世間様に対するウンチク披露以外の何物でもないと思うからだ(汗)

4167651521でも、ちょっと待て。いかに競馬に関わる知識だとか情報をため込んでいったとしても、それって本当に何かの役に立っているのだろうか?所詮はトリヴィアの寄せ集めに過ぎないんじゃないのか?
実際のところ、競馬知識の量と馬券成績が比例しないことは、自身が身をもって知っているわけだし、いくらブログでつまらないウンチクを垂れたところで、毎週の重賞予想でキチンと結果を出しているわけでもない。少なくとも、わが競馬知識の蓄積・公表が、日本経済の成長であるとか、世界平和の実現などに何ら貢献していないことは、明らかだろう(笑)

ところが、知識・情報をかき集め、脳味噌に叩き込むこと自体に、人生を変えるような価値を見いだそうという人が世の中には、少なからず存在している。ここで話題は突然、競馬と違うお話に転換するのだが、最近読破した翻訳小説「驚異の百科事典男」(文春文庫)コイツが思いのほか痛快かつ面白かったのだ。

著者兼主人公は、30代半ばのアメリカ人雑誌編集者。法律学者の父親をはじめ知識人を数多く輩出している家系に生まれ育ち、かつて自分は世界一の神童だったと自負する自意識過剰気味な、中年オヤジである。ところが、学校を卒業してからというもの、知的レベルは急落の一途。日本風に言うなら、立派な大学を出ていながら愛読紙は東スポ?という情けないサラリーマンの風情を全身から漂わせている。
だが、父や義兄に対するコンプレックスからか、「頭がよくなりたい!」と一念発起した主人公は、世界中に満ちあふれているありとあらゆるトリヴィアを実際に自分の頭の中に吸収することで、「世界一頭のいい人間になる」そんな途方もないアイディアを思いつく。方法論は、百科事典の最高峰というべき存在=ブリタニカ全32巻・3万3千ページを完全読破することだ。とにかく「A」から「Z]まで。以下、本編では奥深~い知識(=トリヴィア)の森へ分け入っていった主人公の冒険が、種々雑多なエピソード・ウンチクとともに、縦横無尽に展開されていく。

物語の構成も「A」の章から「Z」の章まで、まさしく百科事典風である。通読すると700頁弱にも及ぶ大河小説並の巨編だが、けっして肩のこるお話ではない。自他共にオタクと認める筆者のキャラクターが良い方向に生かされ、百科事典男の私生活をめぐるドタバタが生き生きと味わい深く活写されている。また、ひとつの単語にひとつのエピソードを対応させた文章は、なんだか「世界一頭のいい人間になる」ためのブログ日記?といった趣も感じられ、興味深い。

ところで、本書の中で披露されるブリタニカ由来のトリヴィアには、競馬にかかわるお話もあった。たとえば、【sporting record(スポーツ記録)】の項では、競走馬の命名に関するウンチクが語られるのだが、祖父が共同馬主をしていた馬に対し、主人公が命名候補として暖めていたアイディア、これが傑作だった。たとえば、「三ハロン(スリーファーロンズ)」とか「重馬場(マディコンディションズ)」とか「ハナ差(バイアノーズ)」とか。アナウンサーを悩ませ、観客を混乱させるための名前ばかりなのである。何だが日本の某有名馬主さんとも通じるセンスだが、ウンチクと遊び心のタネは万国共通ということなのだろう。

おそらく百科事典を完全読破しても、あるいは本書を読んでトリヴィアのタネを増やしても「世界一頭が良くなる」ことは絶対に有り得ないと思うけど、日々の暮らしをちょっと楽しく豊かにするために、知識のガラクタ集めはそれなりに有意義な作業である。
競馬のほうも当たろうが当たるまいが、トリヴィアのスパイスをぴりりと効かせ、予想とウンチクを楽しむ。そんなスタンスで、気ままにやっていきたいものです。

9月 1, 2005 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)