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2005/08/28

【新潟記念】小倉千八からの転戦馬を狙える理由

super_genes_2nd_life外回りの長い直線をフルに使った見応えのある追い比べが、今年も楽しめそうな新潟記念。レース展望の手がかりとして、当ブログの昨年の予想記事などを読み返してみると、「前走・芝1800組の巻き返しを狙え」と題して、小倉など他場から転戦してくる距離延長組が狙い目という傾向を指摘している。実際のレース結果も、北九州記念(小倉芝千八)で凡走していたスーパージーン(3番人気)が一変を示し見事に優勝、この傾向を裏づけることとなった。

前走・芝千八出走組の一変を狙い打つという、この馬券作戦が今年も使えるかどうかを検証するため、新潟・芝2000(外回り)で行われた過去4年全レースを対象に、前走距離別の成績を洗い直してみた。結果は、下表のとおり。連対率を比較するかぎり、前走・芝千八組と芝二千組の間に有意な差が見られるわけではないけれど、芝千八組は、他の路線に比べ単勝回収値が「86」と高めである。

■新潟・芝2000(外回り) 前走距離別成績

前走距離着順    連対率単回値複回値
芝1600  4- 5- 3- 5913%4141
芝1800 30-17-19-17819%8674
芝2000 29-38-38-26318%5275
芝2200  5- 5- 9- 5813%3345

なかでも、際だって相性が良いのが、前走・小倉芝千八からの転戦馬である。過去・新潟記念を優勝しているサンプレイス(01年)、ダービーレグノ(03年)、スーパージーン(04年)は、いずれも前走小倉のこの距離に出走しており、小倉芝千八→新潟芝二千というローテが、新潟記念におけるひとつの好走パターンを形成していることがわかる。

■新潟・芝2000(外回り)前走・芝千八組の競馬場別成績

前走場所着順    連対率単回値複回値
新潟(外)15- 7- 9-7920%8455
福島7- 2- 2- 5115%13872
小倉3- 2- 1- 450%160155

さて、小倉・芝千八といえば、北九州記念当時の予想エントリでも研究したが、道中11秒台のラップが連続して出現する緊密なペースで争われる競馬がデフォルトである。さらには、勝負どころの3分3厘付近で、主力を形成する強い差し馬が早めの追い出しにかかるため、先行勢・追込勢とも息を入れる間がない。その結果、昨年のスーパージーンのように、追ってからエンジンに点火するまで時間が必要なタイプは、どうしても苦戦を強いられることになる。
だが、全長600メートルを超える長い直線に舞台が変われば、話は別だ。

各馬の追い出しが一呼吸遅れるのを逆手にとって、早めスパートというスーパージーンのような作戦も有効だし、あるいはダービーレグノのようにじっくりと溜めて息の長い末脚に賭けたとしても十分間に合うだろう。要は、小回りの忙しい競馬では、持ち味を出し切れないうちに不完全燃焼に終わってしまうタイプでも、それなりに巻き返しが効くのがこのコースのポイント。逆に鋭い決め手を武器に一瞬にして前を捉えるような「カミソリ型」では、長い直線を走っているうちに燃料切れを起こす危険性がある。そのことを念頭におきつつ、出走各馬の取捨選択をすすめていく必要があるだろう。

結論
◎エリモマキシム
○ヤマニンアラバスタ
▲チャクラ
△ダイワレイダース
△フォーカルポイント
△アグネスシラヌイ

前走・芝千八からの転戦馬は2頭。北九州記念5着・6着のヴィータローザエリモマキシムである。
両者を比較するなら、前走の競馬を振り返ってみても、エリモマキシムのほうに食指が動く。3~4角のペースアップ時に早々と押っつけ気味になりながら、ゴール前、再び盛り返してきた内容からは、いかにも新潟外回りで一変の予感が感じられた。猛暑の季節での出走経験が少ないため、体調面での上積みの有無がポイントになりそうだが、ブライアンズタイム産駒らしいどっしりとした腹袋の持ち主であり、叩きつつ良くなるタイプ。休み明け6戦目の今回あたりは、むしろ走り頃といえそうだ。春先の新潟大賞典で0.2秒差の実績を残しているのも、ここでは強調材料になる。

一方のヴィータローザはどうか?
G2通用の実績から、本来ならここでも主力を形成する立場なのだが、北九州記念の内容にはやはり不満が残った。最内をソツなく立ち回りながら、直線に入るとやる気を失ったような無気力競馬・・・・あれでは、一変期待も難しいと言わざるを得まい。また、エリモマキシムとは対照的に、叩かれつつ成績が下降線を辿っていくタイプであり、サンデー×ノーザンテーストと切れ味身上の血統も、新潟の長い直線向きというイメージではない。そんなわけで、今回のキルトクールには思いきってこの馬を指名してみた。

これ以外に注目してみたいのは、やはり新潟コースで好走実績を残している面々。
例外はチャクラだが、同じ左回りの東京コースの実績と、ズルズルとどこまでも持続する末脚には、休み明けといえど一応の警戒を払っておきたい。

8月 28, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (29)

2005/08/25

【新潟競馬】能勢俊介氏の乾坤一擲を振り返る

niigata_event週も半ば。水曜日ということで、ニュースとしては賞味期限切れ?の感はあるけれど、先週日曜日の新潟競馬遠征時の出来事について、もう少し筆をすすめてみたい。といっても、レースのお話ではない。この日のもう一つのハイライト?ともいうべき、プラザエクウス提供のイベントで目撃した「事件」のことである。

イベントに登場していたのは、GC「先週の結果分析」で以前コンビを組んでいた馬券評論家の能勢俊介氏荘司典子さん。内容そのものは、メインレース展望(お昼休み)+はくぼレースの検討会(夕方)というよくある構成だったのだが、事件は新潟最終レース終了後に待っていた。能勢氏による勝負レース(小倉最終)の馬券公開である。新潟のターフビジョンに馬券が大写しになった直後にレースがスタート。果たしてその結果は・・・・
荘司さんのホームページの日記で、ちょうとその話題に触れた部分があったので、引用してみよう。

今回のイベントのクライマックスは小倉の12R! 能勢さんが既に購入済みの馬券を披露して、 予想&レースの見解をお話した後、 ターフビジョンでお客様と一緒にレースを観戦。 そして・・・ なんと能勢さんは見事に小倉12Rを3連単で的中!! 集まったお客様からは「さすが、能勢!」の掛け声がかかりました。
お客様の見ている前で、その場ですぐに“答え”が出る・・・という非常にプレッシャーのかかる状況での的中。 能勢さんの底力を感じたイベントでした。
荘司典子さんHP= hacosuke.com = 日記より引用

衆人環視のなかで馬券をさらす重圧に耐えながら的中という結果を出したこと自体お見事だが、驚かされたのは馬券の買い方だ。上位4頭によるボックス馬券で1点1万円。ターフビジョンに映し出された馬券をみると三連複で4万円、太い勝負だな~と思って感心したのだが、よく見るとその馬券、実は三連単合計24点・総投資24万円の大勝負だったのだ・・・・(汗)

レース前の分析で、能勢氏は人気上位4頭とその他の出走馬の力差がハッキリしているレースという見解を述べていたので、三連単ボックスというのは理にかなった選択だと思うが、それにしても1点1万円である。結果、4・2・3番人気の組み合わせで64.2倍の配当になったわけだが、24点の合成オッズを算出してみるとほぼ2倍強。期待値的には買えるかどうか微妙?な水準であり、いずれにせよギリギリの勝負だったわけだ。そんな状況で、顔色一つ変えることなく、ターフビジョンの実況を眺めていた能勢氏。さすがは「プロ」だなと、思わず感じ入ってしまった。

この事件を目撃して感じたのは、「プロ」の皆さんって、自腹の勝負にいったいどれほどの金額を投じているのかな?ということ。競馬人気が退潮気味の今の時代、失礼ながら、プロの予想家といえど本業でそんなに稼げるとは思えないし、財布の中身そのものは我々一般ファンとそんなに違わないのではないかと思うのだ。まさか能勢氏といえど、毎週毎週あんな大枚をはたいているわけはないだろう。となると、乾坤一擲の大勝負に行くレースと、それ以外の馬券のメリハリの付け方が、素人とは違うということなのかもしれない。

最近、某巨大掲示板管理人の「(競馬というのは)統計上は、確実にお金を損していくことになる」という発言が、ブログ界隈で物議をかもしているけれど、結果はともあれ、ここぞ!というレースで思い切った馬券勝負にトライしてみることも、競馬というゲームのロマンであり、醍醐味だと思う。とはいえ、身の丈を超えるような金額で馬券を買い続けるのはやはり禁物だし、正直に言わせてもらえば、能勢氏の馬券の買い方を目の当たりにして、「危険です!素人は絶対に真似しないように」と感じてしまったのも事実である。

一介の小市民に過ぎない自分にとって、勝負とは?馬券に投じることができるお金とはいったい何だろう?と、ちょっと考えてみたくなる、そんな出来事だった。

8月 25, 2005 旅打ちコラム, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/08/23

【アイビスSD回顧】イロモノ重賞でいいじゃないか!

TM夏競馬は格より調子」と言われるけれど、まさしくそんな格言を絵にして見せたような決着だった。
スピードの違いを誇示するかのように、発馬からゴールまで先頭を死守、波乱を演出してみせたのは3歳牝馬のテイエムチュラサン。圧倒的な1番人気を集めていたカルストンライトオがもがき苦しむのを尻目に、この伏兵が先頭でスタンド前を駆け抜けていったとき、新潟競馬場につめかけた殆どの観衆は「まさか・・・・」と、キツネにつままれたような心境に陥ったはずだ。
それもそのはず。この馬、賞金的には準オープンに属していたとはいえ、それまでマークした2勝がいずれも昨夏・小倉の九州産馬限定戦というマイナーな条件である。つまり、実質的な力量評価では「500万~1000万下クラス」というのが、大方の見方だったのではないか?そんな格下馬が、G1の勲章を引っさげ凱旋してきた前年の覇者を、まったく寄せつけることなく完封してしまうのだから、競馬はわからない。

敗れたカルストンライトオに関して言うなら、不利な1番枠で必勝パターンの外ラチ先行策が取れなかったことや、別定重量59Kgの影響、さらには久々出走で仕上がり具合が万全だったのか?などと、あれこれ敗因を詮索することはできるだろう。だが、実際に現地観戦してきた印象を率直に述べさせてもらうなら、そもそもアイビスサマーダッシュとは、こんな波乱が起こりうる可能性を常に内包しているレースだったということだ。

誰が見ても明々白々なトラックバイアス、最大で上下8キロもあるハンデ戦並みの負担重量設定、しかも出走馬の体調維持が難しい酷暑の季節に争われる重賞である。実際、この日の新潟競馬では、大幅な馬体増・減が発表され、それがレース結果に直結してしまった実績馬が他のレースでも散見された(準メインのケイアイウンリューなど)。こんな条件のもとでは、実績馬が100%能力を発揮するのを期待すること自体、無理な相談だろう。逆に条件馬の身分でも、うまく体調をコントロールし、本番での持ち時計を1秒ほど短縮できるようなら、首位争いの一角に加わることは十分可能である。
ひょっとすると、仮に精英大師が香港から遠征し出走してきたとしても、今回と同じような結果が繰り返されたのかもしれない。それが、国内で唯一施行される直線1000メートル重賞の正体ではないかと、気がついたのだ。

そんなレースの本質を、戦前の時点で見事に喝破していたのが、「後藤浩輝騎手と共にJRAをシメてゆくブログ」さんの以下のエントリである。そうなのだ。これにレース前、気がついていれば、馬券作戦に関しても、もう少し柔軟な発想で取り組むことができたはずなのだが・・・・

この前の阪神1400m・G1設立か?の話が出たときに、 「アイビスSDをG1に」ってのが多かったようなのですが、 こんなイロモノ重賞をG1に推すのがわからなかったんですよ…。
ほとんどが「真のスプリンターはこの条件で決まる」だったんですけど、 結局直線巧者(=カーブできない馬)パラダイスと化すだけかと。 で、今年のメンバーがそれを証明することになった、と。
「賞金増えればメンツが集まる」というのには 「G1と呼べるメンバーは到底集まらない」と答えられますしね。
「後藤浩輝騎手と共にJRAをシメてゆくブログ」さん
本当に格を上げたいですか?アイビスSD【予想】 より引用

イロモノ重賞」・・・・なるほど、言い得て妙な表現である。だが、個人的な感想を言わせてもらえば、所詮は夏馬のローカルなのだから、今のままの条件設定でいいんじゃないか、とも感じている。
枠順抽選の結果や馬場状態、出走馬の体調次第で、一介の条件馬=直線競馬のスペシャリストがG1ホースを負かしてしまう。実力勝負のG1とは全く性格が異なるそんな波乱を期待できるのは馬券的に悪くないし、それはそれで新潟直線1000メートルというトリッキーな条件だからこそ許される競馬の醍醐味だと思うのだ。そういえば、カルストンライトオが優勝した過去2年のレースにしても、当時はかなり「奇策」として強い印象を与えた競馬だった。あれを「G1級の素質馬が能力の違いで圧勝した」と評するのは、やはりちょっと違うんだろう。

とはいえ、こんな特殊なレースだからこそ馬券を面白くするため、来年以降もネームバリューのある大物には是非出走に踏み切ってもらいたい。たとえば、コスモバルクとか、ダンスインザムードとか(笑) 仮に負けたとしても、「所詮イロモノ重賞ですから・・・・」とうそぶいていれば、その実績に傷がつくことはないのだから。

日曜日の新潟競馬。
ちょっと異なる回顧エントリは、以降も続きます。

8月 23, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (9)

2005/08/21

【アイビスSD】速くなれば生きていけない、タフでなければ勝ち残る資格がない

ゲートが開くやいなや、大外のラチ沿いめがけて一目散。ひとたび「指定席」を確保してしまえば、あとはスピードの違いで後続を圧倒しながらスイスイとゴールまで独走態勢に持ち込む・・・・3年前と昨年、アイビスサマーダッシュ変則連覇を達成したカルストンライトオが、このレースの必勝パターンとして確立した戦法がこれだ。類い希なダッシュ力をもちながら、反面、右にモタれる癖に泣かされることも多かったこの馬のウィークポイントを逆手にとった見事な作戦といえるだろう。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

だが、V3をめざし再度ここにエントリーしてきたライトオが、今回引き当てた枠順は、なんと1枠1番。指定席の外ラチ沿いから最も遠い位置での発馬を強いられることになってしまった。果たして、この枠から過去2年の快走劇を再現できるのか?59キロの別定重量とあわせ、二重のハンデを背負う王者の走りに俄然注目が集まる。

新潟・直線1000メートルといえば、外枠有利・内枠不利というのが定説・・・・この条件が設定された2001年以降の全レースを対象に、枠順別の着順分布を調べてみると、なるほど、外枠有利の傾向は数値のうえでもハッキリと裏づけることができるようだ。

■新潟・芝1000 リニューアル後の枠順別全成績

枠番着別度数勝 率連対率単回値複回値
1枠11-13- 8-1984.8%10.4%2637
2枠11-17- 9-1994.7%11.9%2467
3枠12-19-16-1905.1%13.1%3466
4枠13- 6-20-2035.4%7.9%6071
5枠21-24-20-1878.3%17.9%4795
6枠17-17-13-2116.6%13.2%5146
7枠22-22-20-2487.1%14.1%11793
8枠30-20-32-2359.5%15.8%140128

とはいえ、最内枠に入った馬を自動的に消しと判断できるかと言われれば、話は別。不利と言われる枠からの発馬でも、スピードの違いにモノを言わせ先手をとることができた馬の成績を調べてみると、連対率27.3%の確率で好走という実績を残していることがわかった。仮にライトオが最内枠からハナを奪う展開にもちこめるなら、昨年の快勝劇を再現することも不可能ではないだろう。問題は、思惑通り先手をとれるか否か?そこに尽きると思う。

そのカルストンライトオが、3年前と昨年のレースで発馬直後に記録した初速ラップは11.9~12.0秒の水準。今年のペースを占ううえで一応の基準となる時計だが、実はこのレベルなら、何とかついて行けそうな先行力を秘めるタイプが今年は数頭エントリーしている。たとえば、こんな馬たちだ。

4番枠 ソルトレイクスター  初速11.9 福島・バーデンC
7番枠 テイエムチュラサン  初速11.8 福島・TUF杯  
9番枠 スウィートエルフ   初速11.7 小倉・北九州短S
10番枠 ウェディングバレー  初速11.7 新潟・疾風特別

仮にこれらの馬たちが玉砕覚悟で猛ダッシュをしかけ、大外ラチ沿いの位置をビッシリと固める展開になれば、さしものカルストンライトオといえど、指定席からいつもの戦法を取ることは難しくなる。果たして、王者はこの試練にどう対処するのだろうか?

【結論】
◎カルストンライトオ
○サクラプログレス
▲カフェボストニアン
△ネイティヴハート

最内枠発馬から大外ラチ沿いを確保することは、おそらく難しいと思うが、それでもカルストンライトオの優位は動かない。根拠は高松宮記念のレース内容だ。
ロケットスタートを決めながら、道中は終始コスモラブシックと併走。直線に入っても、荒れたラチ沿いを進路に選ぶことはできず、馬場の真ん中に持ち出さざるを得ない展開を強いられた。これまでの同馬なら大敗も覚悟せざるを得ないような状況だが、それでもギリギリまで踏ん張って、勝馬から0.5秒差の4着。決して速さ一本槍ではない、タフな競馬で上位と互角に渡り合ったあたりに、この馬の新境地が現れていたと思うのだ。
反面、ラチ沿いの好位置をとれても、他馬との比較で苦しい展開を強いられた香港スプリントなどを思い起こすと、この馬にとって位置取り云々より、いかに気分よく競馬できるかが、重要なポイントであることがわかる。1番枠からの発走なら、少なくとも自身の左側に位置する馬を気にする必要はないし、外ラチ沿いの先行勢にプレッシャーをかけていく策も可能。「気分良く走れる」という意味では、決して悪い条件ではないはずだ。オープン下位級や条件馬が相手となる今回、現役G1馬として無様な結果に終わるはずはないとジャッジする。

また、新潟直線1000メートルといえば、意外に持続力適性が問われる条件でもある。ダッシュ力に物を言わせ外ラチ沿いを確保できても、ラスト2ハロンぐらいからはじまる叩き合いに耐える余力を残していなければ、上位進出は難しい。ライトオの相手選びはそのあたりもふまえ考えていく必要があり、基本的には先行各馬よりも後方でタメを効かすスタミナタイプが狙い目だろう。血統・脚質から是非狙ってみたいのは大外枠を引いたサクラプログレスあたりだ。キルトクール指名馬も、そのあたりを考慮してテイエムチュラサンでどうか。

速くなれば生きていけない、タフでなければ勝ち残る資格がない」・・・・灼熱の新潟競馬場、直線競馬の醍醐味を満喫させてくれる、そんな熱戦を期待してみたい。

8月 21, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (1) | トラックバック (23)

2005/08/17

【超訳競馬ニュース】電撃仕事人、ゼンノロブロイを撃破

ゼンノロブロイ、初の海外G1挑戦で2着・・・・惜しい競馬だった。
これを「大健闘」と讃えるべきか、あるいは「取りこぼし」とみるべきか?確かに、直線前が詰まるシーンも見られたが、それがレース結果に致命的な影響を与えたとまでは言えないだろう。ひとまずロブロイも力は出し切ったが、それを上回る強い馬とうまい騎手が立ち塞がった。それが今回の着順ではないか、という印象を受けた。
勝ったエレクトロキューショニストはイタリア所属馬。今回が海外初遠征という条件はロブロイと変わらないけれど、経験豊かな名手マイケル・キネーンを鞍上に迎えることができたのが、大きかったと思う。馬名の由来がよくわからなかったので調べてみると、ELECTRO(電気)+EXECUTE(執行する)の合成語で「電気椅子による死刑執行人」という物騒な意味らしい。電撃的末脚を武器に先行勢を次々と処刑していく。その名の通りのレースぶりで強敵相手にG1勝利をモノにしてしまうのだから、恐れ入る。香港風に手直ししてみると「電撃仕事人」といった表現がピタリとくるだろうか(笑)

そんなわけで、今回も海外ニュースネタを、当ブログ管理人による「超訳」でお届けします。原文は、Thoroughbred Timesから引用。例によって、正確性よりも雰囲気優先で訳をすすめたので、素朴な勘違いから意図的な誤訳まで、落とし穴が多数含まれていることを、あらかじめお断りしておきます(特にキネーン騎手のコメントのあたり)。また、インターナショナルSをめぐる諸情報に関しては、大阪大学競馬推進委員会さんのblogを参考にさせてもらいました。

■電撃仕事人、ゼンノロブロイを撃破(ジェドモント・インターナショナルS)
Italian-based Electrocutionist collared reigning Japanese Horse of the Year Zenno Rob Roy in the final strides to score a neck win in the $833,428 Juddmonte International Stakes (Eng-G1), the highlight of three group events at York on Tuesday, opening day of the three-day Ebor meeting.
A Kentucky-bred Red Ransom colt owned by New York real estate developer and United States Ambassador to Finland Earle Mack, Electrocutionist rallied from last in the seven-horse field to complete the about 1? miles in 2:07.47 over a good course.

ヨーク競馬場名物=イボア大会の開幕を飾る火曜日のハイライト、ジェドモント・インターナショナルS(英国G1)。総賞金833千ドルを賭けて争われたこの大一番を制したのは、イタリア所属馬のエレクトロキューショニストだった。日本の現役年度代表馬ゼンノロブロイを最後の一完歩でグイっと交わし、クビ差をつけての勝利である。
同馬は、ケンタッキー産のレッドランサム産駒。ニューヨークで不動産業を営み、フィンランド大使の肩書きをもつアール・マック氏の所有馬である。
今回は、出走馬全7頭の最後方から追い込んでの勝利。良馬場で記録された走破時計は、2分7秒47だった。

"I probably gave him a shade too much to do; he was just struggling to pick up on the ground," jockey Mick Kinane told England?s Channel 4. "I always thought I was going to get to them, but just at the two pole I hit a bit of a flat spot. Once I got to the Japanese horse's quarters I always knew I'd get there. I loved this horse when I rode him last week and I was very pleasantly surprised with the feel he gave me."

「道中は控えすぎたかな。ちょっと掛かり気味だったね」勝利騎手のマイク・キネーンはインタビューに答え、そうコメントした。「前の馬にはいつでも追いつけると思っていたし、追い出しを我慢したんだ。日本の馬が先に抜け出していたけど、心配はなかったね。先週乗せてもらったときから乗り味がいい馬だと感じていたが、レースに行ってからの手応えも凄くてビックリしたよ」

Zenno Rob Roy hung on for second, with Maraahel a neck back in third. Ace, the 9-to-4 favorite, finished fourth, followed by Norse Dancer, Doyen, and New Morning.

2着に食い込んだのはゼンノロブロイ。さらにクビ差遅れた3着にマラーヘルが入った。1番人気の支持を集めたエースは4着に終わり、以下ノースダンサー、ドイエン、ニューモーニングの順に入線している。

Electrocutionist, who was bred by Compagnia Generale and is out of the Arazi mare Elbaaha (GB), had never previously raced outside Italy. He won the Premio Carlo d?Alessio (Ity-G2) and Gran Premio di Milano (Ity-G1) in starts this year for trainer Valfredo Valiani.

エレクトロキューショニストの生産牧場はCompagnia Generale。アラジ産駒の繁殖牝馬エルバーハから生産された。イタリア国外への初遠征で見事栄冠を手にした。今シーズン、イタリア国内では、カルロダレッシオ賞(G2)とミラノ大賞典(G1)を勝利している。

8月 17, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (3)

2005/08/13

【小倉記念】「ナタ」と「カミソリ」で考える大本命馬の死角

前走・北九州記念では、ついに史上4頭目となる小倉重賞三冠を達成。希代のコース巧者メイショウカイドウが、同一重賞2連覇を目論み再び小倉の地に登場してくる。
この馬の場合、小倉に強いというだけではなく「夏」の季節にもめっぽう強いというのが、もう一つのセールスポイントだ。小倉・夏開催に限っていうなら、過去9戦出走時の成績は6勝・2着1回。連対率8割近い驚異的な数値が記録されている。夏場好走時の馬体重は、概ね514~520キロの範囲内であり、そう考えると前走で心配された20キロの馬体減も、むしろキッチリ仕上げてきた証拠と言うべきだろう。実際、パドック映像で確認しても、細いという印象はまったく感じられなかった。短期の季節労働者が、今年も態勢を整えいつもの仕事場に戻ってきた。まさしくそんな風情である。
Photo:(C)Horses.JP (この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

さて今回は別定戦からハンデ戦に条件が変わって、メイショウカイドウには58.5キロの斤量が課せられる。過去に58キロ以上を背負い競馬をした経験のないこの馬にとって、酷量との戦いが焦点になることは間違いない。素人目で考えると、小倉大賞典で57.5キロを克服しているのだから、1キロ程度の負担増は大丈夫だろうと思うのだが、陣営の見方によるなら必ずしもそうでもないらしい。坂口調教師などは、「馬格のある馬だからといってこなせるとは限らない。こればかりはやってみないことには」と、慎重な構えを崩さないでいる。これは、どういうことか?

一般に斤量が重くなると、まず影響が出てくるのは競走馬の瞬発力だと言われる。ここ一番の勝負どころで、一気にエネルギーを燃焼させ速い脚を使おうとしても、重い重量を背負っている分、加速のキレが鈍くなるというわけだ。たとえば、定員一杯に人を乗せた自動車を運転しているとき、信号待ちからアクセルを踏み込んでも、グッと発進することはできない。積載重量が影響しているため、どうしてもモッサリとした加速になってしまうのだが、ハンデ増による競走馬への影響も、そんな感覚に近い現象なのかもしれない。

ひるがえって、メイショウカイドウが小倉で好走した際のレースぶりを思い起こしてみると、3~4角あたりで一旦反応が鈍化しても直線入口で立て直し、ゴール前200メートル地点ではグンと伸びているレースが多い。そこから先頭を奪って、押し切るという戦法が好走パターンになっているわけだが、そんな見た目の印象は、レースラップからも裏づけることができる。
たとえば、以下のグラフを見てもらいたい。メイショウカイドウが小倉で好走した4つの重賞のラップ推移を視覚化したものだが、冬場開催の小倉大賞典を除けば、距離によるペースの違いはあれど、夏場の3重賞がほぼ同じ波形を描いていることがわかる。

meisho_kaido_graph

勝負所の3~4角中間(ラスト3ハロン目にあたる)で最もペースが速くなり、直線に入ってからはゴールに近づくにつれ、ラップは下降線をたどっていく。ラスト2ハロン目でややペースが落ちるのは、曲がりのきついスパイラルカーブの出口があることも影響していると思われるが、ゴール前1ハロンで12秒以上を要しているのは、道中のペースがたたり先行馬が失速気味になったことを意味しているのだろう。メイショウカイドウは、その機を逃さず、一気に前を強襲し先頭に躍り出る。
だが、ペースが最も速くなる3~4角で騎手の手が激しく動いていたり、ラスト1ハロンで結局11秒台のラップが記録されていないことを、いったいどう解釈したらよいのだろう。考え得るのは、この馬が他を圧倒するような鋭い脚を使えるのは、数値に表れないほどのほんの短い区間ではないか?という仮説だ。一瞬のキレにまさる反面、燃料が尽きてしまうと、あとは惰力まかせの競馬にならざるを得ない。特に、道中から11秒台のラップが連続するようなペースになると、その傾向は強くなることだろう。
血統や馬格から受ける印象では、いい脚が長く続く「ナタの切れ味」の持ち主と思われがちなタイプだが、実は一瞬の脚を武器に台頭する「カミソリ型」・・・・それが、メイショウカイドウの強みであり、弱みでもあると思うのだ。そう思って、この馬の小倉以外での戦績をあらためて振り返ってみると、なるほど、ゴールまで息の長い末脚を要求される京都コースなどでは、3着という着順が多いことに気がつく。そんなタイプに、今回課せられた負担重量が58.5キロ。これが果たしてどんな影響をもたらすことだろう?「やってみないことには」という調教師の慎重なコメントも、あながち三味線と受け流すことはできない。
希代の小倉巧者だけに、よもや掲示板を外すような敗退はないと思うが、圧倒的人気に祭り上げられるようなら、こんな事情も視野に入れ、馬券作戦を吟味していく必要がありそうだ。

結論
◎ワンモアチャッター 54kg
○ツルマルヨカニセ  56kg
▲メイショウカイドウ 58.5kg
△セフティーエンペラ 56kg

斤量と人気を背負っている分、メイショウカイドウは、どうしても早め早めの競馬にならざるを得ない。となると、道中この大本命馬より前に位置する馬たちは、自ずと厳しい競馬を強いられることになる。狙ってみたいのは、先行脚質のタイプよりも、瞬発力を全開にして直線強襲の策がとれるポテンシャルを秘めたタイプだ。
ワンモアチャッターは、中京の1000万下を連勝し勇躍ここに参戦。使い込まれてからより、フレッシュな状態での好走が目立つタイプだけに、ここは軽視禁物といえる。小倉ではまだ未勝利というデータはあるものの、もとより左・右不問の脚質。鞍上には、乗りに乗っている福永祐一騎手を迎え、ここは勝負がかりの態勢とみた。
ツルマルヨカニセも、言わずと知れた小倉巧者。先行脚質でも、追われてからの渋太さに味がある。仮にメイショウが斤量に手を焼き、直線もたつくような場面があるなら、ハンデ据え置きのこの馬が先着する可能性を想定しておきたい。

キルトクール指名馬は、スパルタクス
追って味があるタイプではないし、早め早めの進出を意識せざるを得ない分、勝負所で強い馬にマークされる苦しい競馬に直面しそう。

8月 13, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (21)

2005/08/12

【クラスターC展望】北海道スプリントCの再戦ムードだが

nobo_true北海道スプリントC(G3)との連動性が非常に強いことで知られる交流重賞である。昨年も、着順こそ入れ替わったものの、北海道SC上位3頭が盛岡で再び1~3着を独占するという結果に終わっている。
その前哨戦を制し今年の主役と目されているのが、JRA所属の新星スプリンター・ハリーズコメット(牡4・藤田)。 2着ノボトゥルー、7着ディバインシルバーとお馴染みのメンバーも、札幌戦をステップにここへ駒を進めてきた。対抗する地方勢は、地元のマンボツイストハセノエブロス、他地区から道営シルバーサーベルなど。正直、スピード勝負では劣勢を否めない顔ぶれであり、今年もJRA勢・北海道SC組による上位独占の公算が高いだろう。

■クラスターカップ(G3 盛岡ダート千二)過去5年の戦績

優勝馬性齢騎手所属時計前走
04

シャドウスケイプ牡5江田照JRA栗東1.11.3北海道SC3着
ディバインシルバー牡6安藤勝JRA美浦1.11.4北海道SC1着
ノボトゥルー牡8武豊JRA栗東1.11.4北海道SC2着
03

ディバインシルバー牡5安藤勝JRA美浦1.09.8北海道SC3着
スターキングマン牡4武豊JRA栗東1.11.0プロキオンS9着
リンガスローレル牝4JRA美浦1.11.2北陸S 2着
02

稍重
サウスヴィグラス牡6柴田善JRA美浦1.10.2北海道SC1着
ディバインシルバー牡4穂刈JRA美浦1.10.4北海道SC2着
トウショウトリガー牡5吉田豊JRA美浦1.11.3新潟日報8着
01

ノボジャック牡4蛯名JRA栗東1.11.4北海道SC1着
ゲーリーイグリット牡6松永JRA栗東1.11.4阪急杯芝7着
リザーブユアハート牡5浦和1.12.1千葉日報7着
00

稍重
ゴールデンチェリー牝6吉田稔名古屋1.11.2北海道SC3着
アブクマレディー牝7大塚JRA美浦1.11.9マーキュリー11着
マチカネラン牡3的場均JRA栗東1.12.2しゃくなげ1着

主役候補のハリーズコメットに関して気になるのは、北海道スプリントCの走破時計が、例年との比較でかなり遅かったということだ。札幌のダート1000メートルを59秒5。これはJRA古馬500万下級とほぼ同水準の時計である。ハリーズコメット自身が発馬で出遅れていたし、逃げたディバインシルバーの行きっぷりがひと息だったことも、この平凡な時計を生み出す要因になったと思われるが、重賞レベルで語るなら、やはり物足りない水準と言わざるを得ない。

クラスターカップの場合、例年良馬場での勝ち時計が1分11秒強。これが脚抜きの良い馬場になったり、逃げ馬がスピードで圧倒するような展開になれば、1分10秒フラットの決着時計になる。京都や中山で1分10秒台の持ち時計を持つハリーズコメットなら、対応できるレベルといえるが、果たして全幅の信頼を置いてよいかと考えると、不安材料もある。たとえば、馬場が渋って絶対的な時計の優劣で勝負が決する状況になったとき、どこまでやれるのか?ダートの道悪競馬の経験がないハリーズコメットにとって、こればかりは未知数の世界だ。週末にかけての盛岡地方では雨予報が報じられているが、馬場状態の変化に関しては直前まで細心の注意を払っておきたい。

仮に他馬の逆転の目がありうるとするなら、注目は北海道スプリントで力を出し切れなかった馬たちの巻き返しだろう。たとえば、歴戦の勇士・ノボトゥルーにとって、距離1000メートルのスプリント戦はいかにも忙しすぎた感がある。堅実な競馬を続ける反面、脚質的になかなか勝ちきれないけれど、左回り・距離延長・渋り気味の高速馬場というのは、この馬にとってベストの好走条件といえる。今回は鞍上も乗り慣れた武豊から横山典にスイッチされるが、ここは今までなかった新味を引き出すような手綱さばきを期待してみたい。
今年で4年連続の参戦となる常連ディバインシルバーも、ブリンカー装着で持ち前の行きっぷりが蘇るようなら、まだまだそのスピードを侮れないだろう。

もうひとつ、このレースの傾向と対策に関して特筆すべきポイントを指摘するなら、外国産馬の活躍が目立つということ。昨年なども1着シャドウスケイプを除けば、中央・地方所属を問わず2~7着までがすべてマルガイ。もし大穴として地方勢を狙ってみるなら、この傾向は是非頭に入れておきたいところだ。

8月 12, 2005 岩手競馬, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (5)

2005/08/10

あんた年いくつ?ロックンローラーに「定年」は訪れないのか

B000A7Q27Iなんとローリング・ストーンズが、8月末にオリジナル・アルバムをリリースするらしい。前作「Bridges To Babylon」を発表したのが97年のことだから、それから数えて8年ぶりの新作登場である。
ストーンズと言えば、メンバーの合計年齢が還暦をオーバーしていることでも知られるロック界の最古参バンド。前作以降も、精力的にツアーなどの活動を続けていたが、最近ではさすがにメンバーの健康問題など不景気なニュースが多くなっていた。肺気腫で余命1年を宣告されたとか、咽頭ガンを患い闘病中だとか・・・・まあ、若い頃は相当やんちゃをしてきた人たちだし、肉体的にもうボロボロになっていたとしても不思議はないのだが。旧作からのインターバルも長くなっていたし、もう新譜の発表は望めないかな、と思っていた矢先の電撃的復活である。これにはビックリした。

アルバム収録曲のうち、3曲はネットで試聴することができる。
さっそく試してみると、驚くほど芸風が変わっていない(笑) シングル予定曲の「ストリーツ・オブ・ラヴ」はちょっとスローテンポなバラードだったが、「ラフ・ジャスティス」は、いつものストーンズ節としか表現しようがないグリグリのロックンロール・ナンバーだ。こんな元気の良い新曲をひっさげて、還暦世代のおじいちゃんたちは、ワールドツアーにも出かけるのだという。常識という物差しで測るなら、年が年だけに無謀と言わざるを得ない企てだが、ミック・ジャガーはツアーに備え、ジョギングによる肉体改造に余念がないらしい。どうやら本気である。

そんなストーンズの現メンバー、正確には今いったい何歳なんだろう?と思って、あらためて生まれ年と年齢を調べてみた。

1941年生まれ チャーリー・ワッツ64歳
1943年生まれ ミック・ジャガー62歳
1943年生まれ キース・リチャーズ61歳
1947年生まれ ロン・ウッド58歳
        
4人合計すると245歳
ちなみに日本人に例えるなら、この人とほぼ同世代だった。なるほどねえ・・・・

1942年生まれ 小泉純一郎    63歳

だんだんと興が乗ってきたので「役に立たない?競馬分析blog」さんの最近のエントリを参考に、ロックミュージシャン生年一覧、著名競走馬との比較表なるものも作ってみました。

とりあえず、ストーンズと比較的近い世代の有名どころを対象に。
歴史的名馬とアーチストが同じ年に生まれていた・・・・そんな事実にどれだけの人が興味を持つのかわからないけれど、ナスルーラとジョン・レノンネイティヴダンサーとスティーヴィー・ワンダーが同い年だったとは、なかなか感慨深いモノを感じますね。

1940年生まれ 故ジョン・レノン64歳(クリフジ、Nasrullah、Princequillo)
1941年生まれ ボブ・ディラン64歳(Rockefella)
1942年生まれ ポール・マッカートニー63歳(Royal Charger、Dante)
1943年生まれ 故ジム・モリスン61歳(Assault)
1944年生まれ ジミー・ペイジ61歳(トキツカゼ、Clarion)
1945年生まれ エリック・クラプトン60歳(My Babu、Citation)
1946年生まれ 故フレディ・マーキュリー58歳(トサミドリ、ヒンドスタン)
1947年生まれ デヴィッド・ボウイ58歳(クモノハナ)
1948年生まれ スティーヴン・タイラー57歳(トキノミノル、Grey Sovereign)
1949年生まれ ブルース・スプリングスティーン55歳
               (クリノハナ、Fine Top、ガーサント、Tom Fool)
1950年生まれ スティーヴィー・ワンダー55歳
               (ボストニアン、ハクリヨウ、Native Dancer)
1951年生まれ スティング53歳(Princely Gift、Turn-to、Never Say Die)

【追記】
 こんなものを作って面白がってたら、すかさず白駒食場さんのところでもっと凄いヤツが公開されていました。まさしく一級資料というべき出来映え・・・・脱帽です。

8月 10, 2005 日記・コラム・つぶやき, 音楽 | | コメント (6) | トラックバック (3)

2005/08/08

競馬モバイラーに福音か?「bモバイルhours」導入

bmobile_hoursモバイル競馬を試みようと競馬場にPCを持ち込んだとき、まず考えなければならないのは、どうやってインターネットへの通信手段を確保するかという点である。
たとえば、今春オープンした東京競馬場・新スタンドのA指定席に陣取ることができれば、セキュリティID付きの無線LANを、広範囲のエリアで利用することができるだろう。座席には専用コンセントも設置され、バッテリー切れの不安から解放されるのはとても嬉しい。
だが、ここまで至れり尽くせりの環境が用意されているのは、残念ながらまだまだ少数派と言わざるを得ない。中山競馬場にも無線LAN接続が可能な場所はあるにはあるが、「iスポット」と銘打たれているのは、レースやパドックの現場から隔離されシンと静まりかえった、まるで学校の図書館のような愛のない一室。しかも何を心配しているのか?閲覧可能なサイトが大幅に制限されており、これではネット本来の使い方など望むべくもない。それでも、ここは高速通信ができる分まだマシなほうで、自分の知るかぎり、日本国内の競馬場・場外馬券売り場で無線LAN接続が可能な場所は他になかったはずだ。

ならば、公衆電話のモジュラージャックからダイヤルアップで接続するという手もあるにはあるが、さすがにこいつはもう時代遅れの感がある。ケータイ全盛の折り、公衆電話の設置台数自体どんどん減らされているし、オッズの取得だけならプリンタにカードを挿入するほうがずっとスマートだ。以前、福島や新潟競馬場のグレ電にケーブルを繋いでダイヤルアップ通信をしていたとき、警備員がすっ飛んできたことがしばしばあったが、どうやら電話機から電気を盗み取る怪しいヤツと勘ぐられたらしい。疑惑を晴らすための説明には骨が折れたが、今となってはそれもすっかり昔話になってしまった。

というわけで、結局、モバイル競馬派に残された選択は、軽量のモバイルPCとデータ通信カードの組み合わせを用意して、どこでも通信可能な環境を自力で確保するしかないということになる。このやり方だと非力なCPUでナローバンドを操るわけだから、レーシングビューワのような大容量データのやりとりはさすがに辛いものがある。けれど、オッズや馬体重・成績データの即時取得やメールのやり取り程度なら、実用上問題のない速度が出るし、競馬の現場に居ながらにしてストレス無くネットの恩恵に浴することができる。
ところが、ストレスのタネは思わぬところからやってくる・・・・

自分の場合、プリペイド方式のPHSデータ通信カード=bモバイル(日本通信)を使っているのだが、年1回の更新時期にかなりまとまった支出が避けられなかったのだ。1年間使い放題のコースで、更新ライセンスの購入費用が8万円弱!月々の費用に換算すると定額6600円程度であり、他社との比較では割安感のある価格設定と言われている料金だが、さすがにこれだけまとまった金額を用立てなければならないとなると、懐具合はかなり厳しくなってくる。また、競馬以外の目的や平日にモバイルしているかというと、全然そんなことはないので、更新を繰り返すたびに、何だか大切なお金をドブに捨てているような罪悪感に悩まされていたのだ。

そこで今年の更新時、思わず飛びついたのが新商品=「bモバイルhours
従来からあった定額型・使い放題のシステムではなく、150時間分のPHSデータ通信をプリペイドで購入する方式である。150時間の使い方はいつでもどこでもご自由にどうぞというわけで、使用開始から最大600日までの範囲内なら、使わない日が何ヶ月も続いても無駄にならないというのがこの商品のセールスポイントだ。価格設定は、オンラインショップで29,800円従来型の半値以下・・・・モバイル通信そのものの利用時間は少ないし、とりあえず土日のJRA競馬や旅打ちの時だけ通信できればいい。そんなニッチなニーズを研究していたのだろうか?モバイル競馬愛好家にとっては、まさに福音ともいえる魅力的な商品の登場といえるのかもしれない。

このデータ通信カードを競馬場で利用する場合、たとえば1日12レース×2回(3分)づつネットにアクセスし必要なデータを取得すると仮定すれば、1日あたりの使用時間は72分。このペースだと125日をかけ、ようやく150時間の通信可能時間を使い切る計算になる。つまり土日皆勤で競馬場に足を運んでも、1年間以上モバイル競馬の恩恵に浴せるわけである。実際には、そんなにハイピッチで競馬場に通うわけでもないから、このカード1枚あれば、ほぼ2年(600日)は大丈夫だろう。とはいえ、もし1日36レースのすべてを、現場でデータ取得しながら買うという人がいたら、カードの寿命は大幅に縮まってしまうわけだが(笑)

駅の待合室やホテルのロビーなどで提供される公衆無線LANサービスの利用も可能というこの通信カード。実際に競馬場で使ってみた感想などは、別に機会にエントリとしてまとめてみることにしたい。

8月 8, 2005 パソコン・インターネット, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (6) | トラックバック (0)

2005/08/07

【函館2歳S】好位差しの経験が上位進出の条件に

逃げ馬苦戦の傾向がハッキリとしているレースである。過去5年の戦績から連対馬の脚質を振り返ってみると、逃げて連対を果たした馬は02年のトーホウアスカ(2着)1頭だけ。新馬戦や未勝利馬相手ならスピードの違いで逃げ切れても、仕上がり早の快速自慢が顔を揃える重賞ともなれば、そう簡単に先手は取らせてもらえないし、ハナを奪っても逃げ一辺倒の戦法しか知らないようでは道中も楽をできない。結果、逃げ馬はソコソコ粘れても、好位に構える有力馬の格好の目標にされてしまうことになる。2連続開催の最終日、使い込まれて傷みも進行した芝コースの状態が、この傾向に拍車をかけているとも考えられる。
とりあえず好位からチョイ差しの競馬を経験していること。それが本番でも少なからぬアドバンテージとして作用することは、以下のデータからも明らかだろう。

■函館2歳S 出走馬の前走脚質別成績

前走脚質着別度数連対率単回値複回値
逃げ0-1-2-175%036
先行5-4-3-2127%183108
中団0-0-0-120%00
後方0-0-0-30%00

キャリアの浅い若駒同士の一戦であり、ほかに検討すべきファクターもあまりないので、早めに結論を。事実上、上位2頭による一騎打ちとみた。

◎アドマイヤカリブ
○モエレジーニアス

前走までに好位からの競馬を経験しているのは、2、3、4、6、9、10、11の7頭。このうち、3ラララウインパル4アイアムエンジェルは、ダート戦を勝ち上がっており芝では未知数。2グレートキャンドルは小柄な馬格で上積み疑問、9リザーブカード10アリババシチーは6、11に完敗と、それぞれ減点材料がある。
残るはモエレジーニアス・アドマイヤカリブの2頭のみ。2頭の経験値を比較するなら、キャリア3戦の道営所属馬に1日の長があるけれど、ここはアドマイヤカリブ中心でいいのではないか。噂のデビュー戦は、走破時計・レース内容ともやはり優秀。気性の若さが残る現状で、絶好の外枠に恵まれたのは心強い材料だ。
馬券のほうは、◎→○の馬単が本線。念のため、ワイドか3連複総流しを押さえておけば、意外に安心して勝負できるレースといえそう。

キルトクールは、チアズガディス。初戦で示したセンスの高さは魅力だが、今回は強い本命馬の目標にされる苦しい展開に泣きそう。

8月 7, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (27)

2005/08/06

【書評】G1勝利の方程式 調教師の語った馬券本

g1_shirai_honスペシャルウィークアグネスデジタル、そしてメイショウボーラーなど錚々たるG1馬を管理してきた栗東の名伯楽・白井寿昭調教師にスポットライトを当てたインタビュー本である。聴き手に回っているのは、競馬予想TV!でお馴染みの予想家・井内利影氏

調教師の手による競馬本といえば、藤沢師の「競走馬私論」森師の「最強の競馬論」がよく知られているが、内容的には、駆け出し時代から成功を手にするまでの自伝的お話や、競走馬という生き物を管理するうえでのノウハウを語ったものが多かった。外部からは知ることが難しいインサイドストーリーの趣があり、もちろん読み物としては面白いのだが、それでは本から得た知識が馬券に直結するかといえば・・・・「?」 そこに書かれているのは、あくまで調教師の視点からみた競馬であり、馬券を買うファンの側から見るなら、厩舎の思惑を推理するための参考にはできても、馬券作戦の決め手というには、いささか高尚すぎるお話だからだ。

ところが、白井師のこの本の場合、少々趣が異なる。自厩舎における調教の考え方や管理馬の足跡を語っているのは、定番の調教師ものと同じでも、実際に話題にしているのは、いかにも馬券に直結しそうな「瑣末な」ネタがほとんどなのだ。たとえば、「栗東から新潟競馬場への輸送は5~6時間でいけるけど、福島だと13時間くらいかかる」とか、「追い切りで1600m走ってバタバタになった馬でも、1200m出走なら好走がありうる」とか。
特に興味深かったのは、「日本一血統にうるさい調教師が語る馬造りの血統論」の部分だ。

たとえば、ブライアンズタイム産駒は鉄砲駆けしないとか、競馬ファンにはよく知られるセオリーがあるけれど、この本で語られるBT産駒(オースミステイヤーなど)の特徴と照らし合わせてみると、なぜそんな傾向になっているのかがストンと理解できた。また、現役時代スリムな体型だったスペシャルウィークの産駒は、ややもすると馬体が大きくなりすぎるきらいがあり、小柄で軽い繁殖牝馬と配合したコンパクトなタイプが走るなどというエピソードも、実におもしろい。現役時代のスペシャルウィークを自らの手で管理してきた師だからこそ語れる、値千金の馬券ネタである。

もともとこの本の下地になったのは、馬券攻略雑誌(競馬王)に連載されたインタビュー記事らしいのだが、雑誌読者のニーズを考慮し、聴き手が馬券に役立つ話題を引き出そうと腐心しているのがよくわかる。だが、それ以上に、白井師自身が立場をよくわきまえ、ファンに向かい平易な語り口で、馬券に役立つ様々なトピックを解説しようという姿勢が感じられるのがよい。
まえがきにも述べられているように、白井師は、競馬サークル外からこの世界に飛び込んできた経歴を有するのだが、一競馬ファンだった当時は、銭湯で湯から上がると、牛乳びん片手に新聞の競馬欄を食い入るように見ていたとのこと。いまだに「一般人の感覚」を競馬ファンと共有としている師が語るからこそ、「馬券本」としても楽しめる好仕上がりの一冊になったといえるだろう。

8月 6, 2005 書籍・雑誌 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005/08/04

【回顧と考察】函館はカミソリ、新潟・外回りはナタで切れ

nigata_turf_race_0725脚質で“差す”といえば、一般にレース中、後方の一団に位置し最後の直線走路やレースの後半で速い脚を使って、前にいる馬を交わすこと(JRA・HP競馬用語辞典より引用)
そんな差し馬のレースぶりを称して、我々競馬ファンが普段、何気なく使っている表現に「末脚の切れ」という言葉がある。「スパッと切れる脚を使う」とか「牝馬らしい切れ味を発揮した」とか・・・・つまり、競走馬の末脚を鋭利な刃物に例えているわけだが、巧みな比喩を用いることによって、確かにレースのイメージはグッと鮮明になってくる。
だが、一口に「切れる」といっても、競走馬の末脚の質(=決め手)には、一言だけで表現しきれない微妙なニュアンスの差がある。たとえば、一瞬の瞬発力で他馬を突き放してしまうゼンノロブロイの末脚と、長く良い脚を使って伸びてくるスイープトウショウの末脚・・・・そのどちらが優れているか?どちらが強いのか?という問いへの答えはひとまず置くとしても、両者の末脚には、視覚的に見ても明らかな違いがある。これを一括りにして「切れる」と表現しようとするなら、やはり不自然な感じが生じてしまうだろう。
そんなイメージの違いを言葉で言い伝えるために、昔から「カミソリの切れ味」「ナタの切れ味」という表現も使われてきたわけだが、じゃあ、「カミソリ」と「ナタ」って、どこがどう違うんだろう?安全カミソリならともかく、日常的に「鉈」を目にする機会も少ない現代生活を送る我々にとっては、こいつは案外難問だ。先週の関屋記念で豪快な大外一気を決めてみせたサイドワインダーは、はたして「ナタ」なのか「カミソリ」なのか?この馬の場合、福永騎手が「末脚を生かすのがこの馬のスタイルだけど、それにしても切れたね」などと、談話を残しているものだから、話はややこしくなる。

そんなとりとめないことを、つらつら考えていたら、今週号の週刊競馬ブックに掲載されたエッセイで、スポーツライター島田明宏氏が「切れる」という表現に関する興味深い考察を展開していた。これを読んだ後には、だいぶ頭のほうもスッキリしたので、特に印象に残った箇所を以下に引用してみよう。

「切れる」という表現には、「きっちりエネルギーを使い切る」というニュアンスもたぶんに含まれている。88年のサンケイ大阪杯をフレッシュボイスで勝った武騎手は、レース後、「これが『切れる』ということなんですね」といったコメントをした。数年後、それはどういう意味だったのかを彼に訊いてみたら、スパートしてから素晴らしい脚を使い、ゴールした瞬間、フッと余力がゼロになったのだという。 つまり、切れる脚を使える馬というのは、「レース終盤のある短い時間内に、相当な量のエネルギーを一気に燃焼させることができる馬」と言える。着火したら短い時間内に確実に燃焼し切る。着火のタイミングが早すぎると、燃え尽きる地点がゴールより手前になってしまうわけだ・・・(中略)・・・・そうした強さと脆さの二面性を「切れる」という言葉は含み持っている。
   ~週刊競馬ブック8月7日号 競馬は本音で(9)
    島田明宏氏のエッセイより引用~

ここで語られているのは「カミソリ」のような鋭い切れとは、いったい何か?ということだろう。「強さと脆さの二面性」とは実に巧く言ったものだと感心してしまった。だが、短い時間内にエネルギーを燃やし尽くす爆発力があればこそ、中山や阪神の急坂で一気に台頭してくるような競走馬は確かに存在する。坂で先行勢の脚が上がる展開も多いので、それらとの対比で末脚の「切れ」がいっそう際だって見えるという視覚的なバイアスもあるけれど、直線の短いこんなコースで集中力を発揮するのは、いわゆるカミソリ型と定義づけることが可能だろう。坂はなくても、重い洋芝が先行勢の足を止める効果をもたらす函館で2連勝を飾ったエリモハリアーなども、典型的なカミソリ型ではないか?という印象を受けた。

これに対し、関屋記念の舞台となった新潟・外回りコースなどは、短時間完全燃焼のカミソリ・タイプにとって最も辛い条件設定といえる。上がり3ハロンのすべてがホームストレッチ、しかもゴールまで真っ平らの平坦コースなのだから、そもそも追い出し開始のポイントがハッキリしない。好位から瞬発力を生かし抜け出してみても、ゴールまでの距離が長すぎるのでダイワメジャーのように終いが甘くなってしまうのも仕方がないし、さりとてラスト1ハロンだけでカミソリの切れを生かそうとしても、もう手遅れという展開が多々みられる。こんなときに強いのは短時間で一気に加速できなくても、少しづつ燃料を投下しながら、最後の最後までしっかりと末脚が持続するタイプだ。つまりは、ターボエンジンよりも自然吸気型カミソリよりもナタの切れ味が、新潟・外回りにはよく似合うというべきだろうか。サイドワインダーも、まさにそんなタイプと考えるべきだし、新潟同様、3角の下りからゴールまでの末脚を持続力が問われる京都・外回りコースなどでは、能力を全開できる競走馬だと思う。

粗っぽく整理するなら、中山・阪神・函館・(札幌?)などではスパッと切れる「カミソリの切れ味」、新潟・京都(外回り)ではジワジワと伸びる「ナタの切れ味」をもつタイプがそれぞれ狙い目になるということである。では、長い直線と坂の双方を擁する東京コースならどうなの?と問われると、現時点では明快な回答を用意することはできない。とりあえず、瞬発力と持続力を兼備した万能型がいいかな?などと、どっちつかずの結論に落ち着きそうな気もしてくる。
だが、そもそも府中の場合、「カミソリ」だとか「キレ」を云々する前に、トラックバイアスなど競走馬の能力やタイプ区分とは関わりないファクターで着順が左右されることも多い。そこがまた面白いといえば面白いのだが、競馬はやっぱり難しい・・・・

8月 4, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (1)