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2005/05/31

【まとめ】なぜダービーに心が動かなかったのか?

the_derby_05_deep_impact2そんな予定調和にどうして感動できるの?
あまり深い考えもなく、ふとした思いつきでつけてしまったタイトルが少々刺激的だったせいだろうか?昨夜アップした当ブログのダービー回顧記事に対し、思いも寄らないほど数多くの反響をいただき、甚だ恐縮しております。

1日じっくりと頭を冷やし、あちこち競馬系ブログさんの記事も参考にさせていただいたのだが、驚いたのは、今回のダービーを巡る一連の騒動を冷静な視線から俯瞰し、独自の切り口で論評している方が少なからず存在していたことだ。お祭りから一夜が明けて、スポーツ紙ばかりか一般紙の紙面にまで「歴史的名馬の誕生」を礼賛するド派手な見出しが溢れ出し、感動しなければ人にあらず!といったムードがいよいよ色濃くなるなかで、「流されない」スタンスを堅持している。そんな硬派なブロガーさんたちの率直な発言に耳を傾けているうちに、昨夜の時点で十分消化しきれなかった自分の思考の輪郭を少しづつクリアにしていくことができたと思う。

今年のダービーに対して、自分が感じてしまった居心地の悪さ
それは概ね以下の3つの視点に集約して、整理することができると思う。

1.主催者JRAの露骨な営業姿勢

人の多さに少しうんざりしながら、進むとディープインパクトの銅像に失笑。
府中のゲーセンで置いてあるかのような代物。。。
それをすごい人数が携帯カメラで撮ってるのを見て、さらに苦笑。(キルトクールブログさん


ダービーは18頭すべてに勝つ可能性があるレース。その中で一頭だけのえこひいき。(・・中略・・)正直、そんなことをしない方が盛り上がったと思うんですけどね。通常の神経の人ならば、これじゃ鼻白んじゃいますよ。人間そうそう単純に乗せられません。日曜日の静寂さん) 

ハリボテの銅像展示に、特製ポスター付きパンフレット。おまけにレースの後にはターフビジョンでお約束の祝福映像までしっかり用意されていた・・・・まさに予定調和万歳!の世界である。しかし、公正競馬の厳守を使命とすべき主催者が自ら、そこまで1頭の競走馬に肩入れしてしまうのは、いかがなものだろう。競馬ブームの夢よもう一度、という悲しき願いが涙ぐましい営業姿勢に拍車をかけているのだろうが、ハッキリ言って見苦しかった。そんなお膳立てされた感動に、あなたは酔えますか?

2.盲目的に踊らされた大観衆

それにああいう「圧倒的に強い馬」って好きになれなかったりするんですよ。(・・中略・・)もうね、はっきりいって「異様」だったよ、あの雰囲気。([夢]dreaming purple blogさん)

かってのヒーロー、ハイセイコーは地方出身の雑草のような馬だと思われており、名もないファンが「自分」を仮託するにたる個性があったと思うのだが、今回のディープインパクトの場合、そうした個性を全く感じさせない (・・中略・・)そういう馬がこれだけの支持を集めるというのは、どういうことか。「個」が「個」たりえることの困難な状況に生きていても、それを苦痛と感じない、そういう人間が増えているのではないか、そんなことを思い、非常に危うい時代なんだと改めて感じた次第である。(Racing Blog 2005さん

ニシノドコマデモだろうと、マイネルレコルトだろうと、あるいはシャドウゲイトだろうと、自分がこれは!と信じた馬の馬券を買って、心の底から声援を送る。それがダービーの楽しみ方ではなかったのか?大本命馬に盲目的に肩入れすることだけが競馬の心得なのではない。しかし、自分の目の前で展開されていたのは、主催者推奨の本命馬に対し、盲目的?に拍手喝采を送る大観衆の姿だった。
もちろん強い勝馬が強い競馬で勝利したことは大いに賞賛すべきことだろう。でも、それだけが競馬の楽しみ方なのか?と言いたいのである。
歴史的名馬の登場に立ち会えた興奮と幸運、そのことに素直に感動する気持ちもわからないではないが、そんなスター誕生を渇望する時代の空気のようなものにも、ちょっと違和感を感じてしまう。昨夜の記事のコメント欄では、ロック評論家やミュージシャンの言葉を引用して自分の気持ちを説明しようと悪戦苦闘したのだが、トラセンさんを覘いてみたら、もっとピタリとくる名言が引用されていた。『英雄のいない時代は不幸だが、英雄を必要とする時代はもっと不幸だ。』(ベルトルト・ブレヒト) そうです、自分はこれが言いたかったのだ(^^;

3.名勝負というには物足りないレース内容

先週のオークスでシーザリオを外に出さないように各騎手が包囲網を敷いたのとは正反対。さすがに、事前にこれだけ盛り上がられると他の騎手としてもえげつなく邪魔してまで勝ちに行くことはできなかったということなのだろうか。唯一、負かしに行く競馬をしていたインティラミも自分ができる精一杯の競馬をして、それで駄目ならしょうがないという乗り方だったように思う。決して、先週福永に対して各ジョッキーがやったような乗り方ではない。(Derby Positionさん

回顧記事でも触れたように、不動の大本命馬に対し、僅かでも勝てる可能性があるならファイトしてみようという姿勢がみえたのは、佐藤哲三・後藤の両騎手ぐらい。もちろん、これ以外の騎手もそれなりに戦術を構想し本番に臨んでいたと思うのだが、強すぎるインパクトを前に、何もできなかったというのが本当のところかもしれない。コメントをいただいたきずねこさんの言葉を借りるなら、水のように流れたダービー。決着タイムは同じでも、有力馬が死力を尽くし激闘を繰り広げた昨年とは全く様相の異なるレースだった。
そんなことを考えていたら、血統の森さんによる的確なコメントを発見。我が意を得たりとは、まさにこのことである。

キングカメハメハとディープインパクトを単純に比べてはいけないと思いつつも、あえて比較してみる。ここで一つあえて言うならば、前者がサラブレッドの枠を超えかけた化け物、後者は気性的な欠陥を抱えつつも能力を出し切るサラブレッドの枠の中の怪物ということになるのだろうか。どうして私はキングカメハメハに魅かれ、ディープインパクトに魅かれることがないのか。そのあたりを探ってみるのも面白いのかもしれない。
血統の森さん

かつて自分が真剣に競馬を見始めた頃、やはり無敗でダービーを制してみせた名馬にトウカイテイオーがいた。追いすがる他馬を涼しい顔で突き放してみせ、強い馬が強い勝ち方をしてみせた。やはりそんなダービーだったと記憶している。正直に言うなら、このときも自分の心は動かなかった。レオダーバンやイイデセゾン絡みの馬券を片手に悔しい思いをしたことだけが記憶に残っている。
でも、このスターホースが古馬になって紆余曲折を経た後、JCで豪州馬ナチュラリズム火の出るような叩き合いを演じたとき、震えるような興奮と感動が自分にも訪れたのだ。「負けるなテイオー」 傾き賭けた秋の日差しを背に受けながら、岡部騎手とともに傷だらけの足取りでウイニングランに戻ってきたその姿。どこからか自然発生的にわき上がってきたテイオーコール。これが競馬なのだ・・・・と自分が身をもって体感した瞬間だった。

強すぎる馬だからこそ、骨のある好敵手が必要なのだと思う。自分と同等かそれ以上に強い相手を向こうに回して、死力を尽くすレースを演じることができたとき、ディープインパクトは、はじめて記録だけではなく記憶に残る名馬として語り継がれる資格を獲得することができるのではないか、そんなこと気がするのである。

5月 31, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (10) | トラックバック (12)

2005/05/30

【ダービー回顧】そんな予定調和にどうして感動できるの?

the_derby_05_1






終わってみれば、2年連続して同じ色の勝負服による圧勝劇。決着時計は、奇しくも昨年と同タイムのタイレコード(1.23.3)を記録した。
しかし、昨年と今年ではレースの印象がまるで違う。肉を斬らせて骨を断つような死闘のすえに、挑戦者を完膚無きまで叩きのめしたキングカメハメハに対し、ディープインパクトはどこまでも涼しい顔である。実質的にラスト1ハロンだけで、2着馬に5馬身も着差を拡げてしまうのだから、文句の付けようがない勝利といえるが、呆気ないといえば、これほど呆気ない幕切れもなかった。

05年 12.5-10.9-12.1-12.1-12.3-12.3-12.3-12.1-12.2-11.9-11.0-11.6
04年 12.5-10.6-11.3-11.5-11.7-11.8-12.5-13.0-12.5-11.5-11.7-12.7

淀みのなくフラットなラップが連続する展開と、縦長の隊列。馬群の密集による有利・不利が生じることもなく、これなら能力の絶対値に優る本命馬が、思いどおりの位置取りで慌てず騒がずレースを進めることができたのも頷ける。裏を返せば、それをマークする他馬の戦法にもう少し工夫があってもよさそうなものだが、後述するインティライミマイネルレコルトを除けば、そんな動きもあまり見られなかった。とはいえ、3角過ぎから一気に外をマクって進出した勝馬の脚色をみると、他馬との違いは歴然としており、抵抗しようにも何もできなかったというのが、各馬の鞍上の本音なのかもしれない。

レース後の表彰式。新スタンドを埋め尽くした大観客のほぼ全員が、上気した面持ちで4度目のダービーを制した優勝騎手に拍手を送っていた。圧倒的人気の重圧に負けることなく大目標を達成した関係者の努力は確かに賞賛されるべきだし、強い馬が強い競馬をして勝つ、それも競馬の醍醐味のひとつではあるだろう。自分の馬券も、ほぼ本線で的中できた。でも、正直に告白するなら、そんな予定調和にどうして感動できるの?と、ちょっと白けた気分も感じてしまったのである。昨年のような「死闘」の再現は望むべくもないが、頭一つ抜けた強い本命馬がいるのなら、それを倒すべく全馬・全騎手が死力を尽くして闘う・・・・結果はどうあれ、そんなレースこそ、日本ダービーの名にふさわしいと思うからだ。

1着 ディープインパクト 武豊
the_derby_05_deep_impactパドック登場時から、首を上下に振ってみたり、尻っぱねをしたり。不動の大本命馬にはちょっと似つかわしくない、落ち着きのない仕草はゲート入り直前まで続き、スタッフの手を煩わせていた。池江調教師によれば、「テンションが高いわけではなく、馬が走りたがっている」とのことだが、これだけチャカチャカしていれば、奇数枠のゲート入りで出遅れてしまうのも、やむを得ないだろう。今日のところは、縦長の隊列と鞍上の冷静な手綱捌きで事なきを得たが、これが慢性的な出遅れ癖に至らないことを切に願いたい。出走すれば常に人気を背負うこの馬。今後、歴史的名馬への道を歩んでいくために、もうエクスキューズは許されない立場になっているのだ。

2着 インティライミ 佐藤哲三
the_derby_05_inti_raimi圧倒的な人気を集める勝馬に対し、これを負かすためにはどうすべきか?
考えに考え抜いた戦術を実践し、実際に見せ場まで作って見せた佐藤哲三騎手の闘う姿勢は賞賛に値すると思う。ラスト1ハロンで勝馬に5馬身も水をあけられてしまったが、この馬自身、まだまだ成長途上にあることを思えば、今日の結果は致し方ないこと。仮に雨でも降っていれば、タップダンスシチーによるJCの再現もあり得たかもしれないのだが・・・・ 父スペシャルウィークという血統背景から、ひと夏越して長い距離での逆転に望みを繋ぎたいところだが、母系をみるとやや重厚味が足りないという印象も。秋初戦、中距離の神戸新聞杯よりも、もう少し長い距離でその真価を確かめてみたいという気がする。

5着 マイネルレコルト 後藤浩輝
the_derby_05_meiner_recolte皐月賞では、力を出し切りながらディープインパクトに完敗。さすがに同じ競馬では通用しないとみたのか、後藤騎手後方待機という全く新たな戦法で、この馬の新味を引き出す策に打って出た。結果、直線入口で他馬と接触する不利がありながら、しぶとい伸びを示しての5着。


巷間まことしやかに囁かれていた距離不安説に対し、一定の答を出したという意味で、着順はともかく成果のある一戦になった。
また、調教師・騎手が口を揃えて発言していることだが、この馬自身、まだまだ成長の余地を残している。今回、実際に馬体を目にしてみたが、なるほど垢抜けた体躯ではあるものの、各所に未完成を思わせる雰囲気を漂わせており、秋になってからの変身が楽しみな1頭である。少なくともこの馬に関するかぎり、早い時期から活躍するマイネルは早熟という俗説に惑わされてはいけない

5月 30, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (12) | トラックバック (33)

2005/05/29

東京11レースでは・・・・

どうやらひとつ前のレースと間違えて、馬券を購入している人が少なからずいるようですね(笑)
東京11レース秋川特別
5 オートゼウス 小林淳  単勝3.7倍

近3走の着順が「6着→10着→9着」のこの馬。常識的にはあり得ない売れ方をしています。こんな混乱に乗じて馬券を買うなら、素直に鞍上強化のトーセンテンショウを信頼したいところです。決め手のあるサムソンハッピー、ローズウッド、オールピュールが相手。大穴で叩き2戦目のフクノファインも押さえます。

5月 29, 2005 今週の注目馬 | | コメント (0) | トラックバック (0)

【ダービー】1強の図式における決着パターンとは?

前日売り単勝オッズが1.2倍。まさしく、ディープインパクト1強ムードが支配する日本ダービーである。スターホース登場を渇望してきたJRAや、日ごろ競馬と縁の薄い一般マスコミが面白おかしく煽り立てる「三冠はもうこの馬で決まり!」といった見方に流されるつもりはないが、とはいえ皐月賞のあの勝利は確かに鮮烈だった。
発馬をしくじり後方からの競馬になっても慌てることがなかった精神力、鞍上の意のままにどこからでも動ける自在性、一瞬にして他馬を置き去りにする爆発的な瞬発力。走破時計・上がりタイムも文句なく優秀な水準であり、現時点においては、この大本命馬と他の出走馬との間に歴然たる能力差があることは疑いようもない。となると、無理に大本命馬の死角を探そうにも、結局、あら探しの域を出ない作業になってしまう。ならばここは素直に「1強の図式」を前提として、今年のレースを占うことにしてみたい。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

そんな視点から、過去10年のダービーをあらためて振り返ると、意外にも、勝馬の圧勝劇で終わった年が少ないことに気がつく。後続に2馬身以上の差をつけ勝利したのは、わずか1頭のみ。98年のスペシャルウィークである(5馬身差)。勝馬のはるか後方で2着争いを制したのは、14番人気の伏兵ボールドエンペラーであり、馬連万馬券の波乱決着となった。
この事実と、今年の皐月賞2着馬がやはり人気薄だったことを重ね合わせ、勝馬が強すぎる年には2着がヒモ荒れで波乱決着になるのでは?という説がある。強い馬が直線の半ばで先行勢を潰してしまう展開になれば、無欲の伏兵が後方から浮上し漁夫の利をさらっていくというわけである。なるほど、そのような見方も一理あるかもしれない。そう考えてみると、昨年の2着ハーツクライ(5番人気)にしても、強いキングカメハメハがコスモバルクやダイワメジャーを潰し、ハイアーゲームを競り落とした隙をついて浮上してきた伏兵という印象が強い。

とはいえ、そんな決着パターンに該当するレースは、過去10年のうち、僅か2回しかなかったことには注意を要する。つまりダービーの主流ともいうべき決着の形は、それとは別にあるということだ。では、ダービーの決着パターンには、いったいどんな形があるのか?大雑把な分類でいうなら、以下の3種類を想定することができるだろう。

■パターンA 強すぎる勝馬、2着に伏兵差し馬が浮上

優勝馬人気2着馬人気
04年キングカメハメハ1ハーツクライ5
98年スペシャルウィーク1ボールドエンペラー14

■パターンB 一歩先に抜け出す2着馬を目標に差してくる馬が優勝

優勝馬人気2着馬人気
03年ネオユニヴァース1ゼンノロブロイ3
02年タニノギムレット1シンボリクリスエス3
00年アグネスフライト3エアシャカール1
99年アドマイヤベガ2ナリタトップロード1
96年フサイチコンコルド7ダンスインザダーク1
95年タヤスツヨシ1ジェニュイン2

■パターンC 一歩先に抜け出す優勝馬に、2着馬が追随

優勝馬人気2着馬人気
01年ジャングルポケット1ダンツフレーム3
97年サニーブライアン6シルクジャスティス3

過去10年で6回を数えるパターンB、さらにはその亜流ともいうべきパターンCが、ダービーの決着において、最もよく見られる形である。これらのパターンにおいては、優勝馬と2着馬の着差が2馬身以内と比較的僅差であることに、その特徴があらわれている。強い馬同士のマッチレースに近い競馬だけに、配当もそれに応じ堅めになるのは当然といえるが、そんな年には1番人気とそれに次ぐ上位人気馬の組み合わせにより、平穏な決着に終わる場合が多い。これらのうち、6番人気サニーブライアンによる逃げ切りを例外ではないか?とみることもできるだろうが、この皐月賞馬が異様に低評価だったことを考慮するなら、この場合も基本的には上位馬同士の決着だったと評価したほうが適切だと思う。

つまり、能力・実績に秀でた1番人気馬でも、そう簡単に2着馬との着差を広げることはできないし、2番人気以下の上位勢も優勝馬にしっかりと食い下がってくる。だからこそ、上位拮抗の熱戦が展開されるし、配当的にも堅い決着が多い。それが、日本ダービーという大一番におけるデフォルトというべき決着パターンではないかと思うのだ。たとえばスペシャルウィークが圧勝した年にしても、戦前の下馬評ではセイウンスカイ・キングヘイローとの3強対決だったわけだし、その分勝馬に対するマークが手薄になったことが、あの5馬身差を生んだという面もあったのかもしれない。

ひるがえって、今年のディープインパクトの足跡を思い起こせば、弥生賞で後続との差がクビ差、それが皐月賞では2馬身半まで広がっている。強いことは強いが、まだ決定的といえるほど他馬との差はついていない。ナリタブライアンのように、後に行けば行くほど着差は広がる一方、そんな圧勝劇を期待するムキがおそらく世間の大勢を占めているのだろうが、競馬はそんなに甘いもんじゃないと思う。圧倒的1番人気馬に立ち向かう上位勢の奮起に期待も込め、熱戦のダービーを楽しんでみたい。

結論
◎ディープインパクト
○アドマイヤジャパン
▲インティライミ
△ローゼンクロイツ
注マイネルレコルト
注ニシノドコマデモ

今年の決着パターンも、「B」または「C」の形になると想定してみた。
ディープインパクトに対抗する相手筆頭は、やはりアドマイヤジャパン。正直、逆転するまでの底力はどうか?という気もするが、広い東京コースに変わって、高い自在性がいっそう生きてきそうな予感がする。横山典からの乗り替わりでやや人気を落としているが、得意のラチ沿い強襲劇を仕掛けるためには、この鞍上以外、乗り手は考えられなかった。外を回す本命馬と内・外離れた位置での僅差ワンツー決着を期待。
京都新聞杯勝ちで一気に株を上げたインティライミには、やはり▲の印こそが一番ふさわしい。金鯱賞後の勝利騎手インタビューでも、佐藤哲三騎手がこの馬にかなりの手応えを感じていることがうかがわれた。その気になれば自在に立ち回れる脚質だが、力のある馬だけに小細工は不要。一歩早く抜け出す競馬でディープインパクト相手に、どこまで食い下がれるかが見物だ。
仮に「A」パターンの競馬になった場合にも、何が突っ込んでくるのか、一応想定しておきたい。狙いは当然差し馬ということになる。
その意味で皐月賞のシックスセンスに最も近いポジションにいるのが、皐月賞で思わぬ敗戦を喫したローゼンクロイツあたり。昨年のダービー騎手が激しい気性をうまく制御し、気楽な立場で乗ることができれば一発の目はありうる。これに続くのが、血統的には距離もこなせるはずのマイネルレコルト。馬具変更で新しい一面を引き出せるなら、能力的に怖い1頭ではある。ニシノドコマデモは、共同通信杯でストーミーカフェに完敗しているので過大な期待まではどうか?と思うが、息の長い末脚を武器に3着争いなら圏内だろう。

キルトクールは、ダンツキッチョウ
トライアル青葉賞は、レースを観戦した後、言葉も出なかったほど、スローペースの凡戦だった。まだ底を見せぬ素質馬とはいえ、あの競馬で辛勝とはいかにも物足りない。

5月 29, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (3) | トラックバック (50)

2005/05/26

ダービー・デイ 東京競馬場混雑予想

tokyo_konzatsu競馬の祭典日本ダービー・・・・
1年を通じ、最も多くの人々が府中の杜に殺到する週末が近づいてきた。
競馬ブームも今は昔の出来事となって、競馬場を訪れる入場者数は減少の一途をたどっているといわれるが、さすがにこの日ばかりはちょっと事情が違う。
キングカメハメハコスモバルクの対決に湧いた昨年のダービーでは、前年比91.5%と例年に比べやや低調な客の入りだったと思われるが、それでも12万人を越える入場者数が記録されている。府中市の人口が約24万人だから、そのほぼ半数に匹敵する人数が、競馬場を埋め尽くし、押し合いへし合いしていたわけである。
ちなみに、実際に競馬場に足を運んだ印象として、「今日は混雑しているな」と感じた先週のオークス。その入場者数は、9万5千人だった(前年比約110%) また、前年比140%を超える観客を集め、JRA的には大成功に終わったと評される昨年のゴールデンジュビリーデイにしても、入場者数は11万9千人と「低調」だったダービーに及ばない水準である。
過去5年間のダービーの観客数の推移を調べてみると、下表のとおりになる。競馬人気は下降気味でも、好天に恵まれたダービーならば、12~13万人のファンが詰めかけるだけの素地はまだ残っているということだろう。普段は馬券を購入しない層も含め、世間からの注目が一斉に注がれるダービーは、観客数でもやはり別格というべき一戦なのだ。

■東京優駿当日 入場者数の推移

回数勝馬天気入場人員前年比
00年第67回アグネスフライト161,40693.1%
01年第68回ジャングルポケット114,12070.7%
02年第69回タニノギムレット128,193112.3%
03年第70回ネオユニヴァース133,414104.1%
04年第71回キングカメハメハ122,07491.5%

(※)03年は入場者の実数を確認できなかったため、04年入場者数と前年比から数値を推計した。

さて、今年のダービーである。話題の中心はもちろん、ディープインパクトスポーツニッポンの報道によれば「ナリブー以来の社会現象」とまで評されているようだ。そこまでも評価はちょっとどうなの?という気もするけれど、皐月賞を快勝し1冠を手にして以降、この馬に対する世間的な認知度もかなり上昇していると思われる。
JRAにとっても、待望久しきスターホースの登場。それだけに、主催者としてこの一戦に賭ける意欲は、並々ならぬを感じる。当日東京競馬場では、なんと「ディープインパクトポスター」付き特別レーシングプログラムの配布まで予定しているという。そこまで肩入れして大丈夫か?!と言わんばかりのなりふりかまわぬ営業姿勢だが、これだけのお膳立てが整えば、果たしてどれだけの観客が集まるのか、やはり注目せざるを得ない。

参考までに今年の皐月賞では、入場人員の前年比が106.2%(馬券売上100.3%)という数字が記録されている。これを基準にダービーの入場者数を占うなら、前年比110%とみて13万5000人。もし好天に恵まれるなら、14万人の大台乗せも現実味を帯びてきそうだ。いずれにせよ03年のリニューアル以降、1~2を争うほどの大観衆が、1頭の競走馬を目撃するために競馬場を埋め尽くす。そのことだけは、間違いないとみてよいだろう。

といいながら、混雑した競馬場はやはり辛いもの。
東京競馬場ガイドの定番サイト「東京競馬場の鉄人」さんの表現を借りるなら、メインスタンド前などは「大玉おくりができそう」と表現するぐらいの混雑が予想される。スタンドも、馬券売り場も、パドックも、人・人・人。自転車置き場も一杯だろうし、どうやら昼食にありつくことさえ、苦労する羽目に陥りそうだ。そんな環境では、普段どおりのスタンスで競馬を楽しむことは難しいだろうし、さすがに自分も、当日現地まで足を運ぶべきか否かちょっと思案中である。もちろん前売り入場券は確保したけれど、正直にいわせてもらえば、自宅観戦を決め込むほうに気持ちは傾きつつある。
だが、当日もし興がのって競馬場に繰り出すなら、ダービーの馬券だけは早めに購入して、あとは混雑を避けられる場所でじっと発走を待つしかない。とりあえず、内馬場の岩手競馬専用・場外発売所あたりに身を潜めていれば、大丈夫だろうか(笑)来場者数が多ければ、障害コースが観客に開放される可能性はあるので、意外な穴場といえるかもしれない。

5月 26, 2005 府中日記, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (9) | トラックバック (0)

2005/05/24

ひとくち馬主、必携アイテムを発見?!

sn206officerホームページでの近況報告や、レース時に着用したゼッケンのプレゼント、はたまた優勝時の口取り記念撮影参加などなど。最近は、ひとくち馬主クラブの会員サービスもかなり充実してきた感があるけれど、ありそうで無かったのが、クラブ所属馬をモチーフにしたグッズ販売である。
もちろんクラブ馬でも、G1で活躍するほどのスターホースになれば、Tシャツからぬいぐるみまで様々なグッズが商品化されており、ターフィーショップで入手することができるけれど、社台系や一時のタイキを別にすれば、それほどの活躍馬は意外に少ないもの。500分の1の小口出資で、ひとくちライフを楽しむ我々弱小会員にとって、シーザリオタップダンスシチーに出資するほどの幸運に恵まれるか、自費製作にでも踏み切らないかぎり、愛馬グッズを手にする機会など皆無だと思っていた。
ところが、発見しちゃいました。なんと、わが愛馬オフィサー(サウスニア・3歳500万下)をデザインしたキーホルダーである。どうですか?コイツはいいでしょう!こんなレアなグッズが、ネット上でひそかに販売されていたのだ。

愛馬を持つ喜び、愛馬へのロマン、愛馬を持つステータスを、アクセサリーとして表現したオリジナル愛馬グッズです。 外周部は蹄鉄をイメージしました。中央部には愛馬の画像とネームが、裏面にはクラブの勝負服とクラブ名が入ります。(中略)
会員様のご注文分だけを、手作業で製造する完全限定品です。 カタログ掲載品は会員様限定販売で、会員様のみが持つことができるオリジナルグッズです。
 ~有限会社エイアールエス 愛馬アクセサリー紹介サイトより引用

このレア・グッズを製作・販売しているのは「有限会社エイアールエス」さん。
同社では、キャロット、ジョイ、ユニオン、サウスニアの各クラブに所属する現役全馬(一部引退馬含む)のアクセサリーをラインナップしており、手作業による受注製造で、クラブ会員向け限定でネット販売を行っているとのこと。G1ホースだろうと、未勝利馬だろうと、分け隔て無く発売しているのが、素晴らしい。ちなみに、サウスニアを除く3クラブについては、デビューを待つ2歳馬が、早くもカタログに掲載されていました。
商品の価格は、送料・税込で、一個2,000円也。キーホルダーにしては、ちょっと値が張るという印象も受けるが、手作業の受注生産なら、それも仕方ないかも。愛馬の単勝馬券を2000円買ったと思えば、まあ納得できないこともない。

それにしても、このアクセサリーの対象となったクラブを見渡してみると、意外にも共通点の多いことに気がつく。いずれも募集口数は200~500口と、小口会員が中心。冠名は使用せず、会員からの公募で馬名が決められるクラブである。
つまり、1頭あたりに対する出資者数が多いのと同時に、愛馬に対する思い入れもちょっと強い。そんなクラブに身を寄せるひとくち馬主たちなら、愛馬グッズを手にしてみたい!という願いも、他のクラブ会員に比較して一際強いはずなのだ。そんなニッチなニーズが存在するマーケットを見逃すことなく、誰も手を付けなかった商品販売に乗り出してきたこの会社。なかなか商売上手!なのかもしれない。

まさにひとくち馬主必携?!のアイテムともいうべき、愛馬アクセサリー。当然、自分も愛馬オフィサー・グッズを、即断即決で発注してしまった。ううむ、アクセサリーが手元に届く2週間先が待ち遠しい!

ちなみに、当エントリの商品写真掲載およびリンクに関しては、「有限会社エイアールエス」さんから快く許諾をいただきました。感謝感謝です。

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5月 24, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/05/23

【オークス回顧】本命馬包囲網を粉砕した底力

cesario_05221最終的な単勝オッズが1.5倍。圧倒的な1番人気を背負うという重圧をはねのけ、見事、樫の女王の栄冠を手にした福永・シーザリオ
しかし、レース後の騎手インタビューで、誰もが口にしていたように今回は明らかに「負けパターン」の苦しい競馬を強いられた一戦だった。

今シーズン既にJRA・G1を3勝している福永騎手。さすがにこれ以上「一人勝ちは許さない」というのが、出走全騎手の秘めたる胸の内だったのかもしれない。そんな騎手たちの意地が、レースの随所でシーザリオに試練を与える形で発揮され、スローペースながらスリリングできわどい戦いが展開された。発馬直後、隣枠・武豊による巧みな進路カットが本命馬の行く手を塞ぎ、それが奏功したとみるや、先手を取った幸四郎・藤田が暗黙のうちにガッチリ手綱を抑え、全馬動くに動けぬ超スローペースを演出する。さらに勝負所では武豊・デザーモが一歩早くスパートを開始して、後方の福永騎手を慌てさせ、直線にはいると同厩・同馬主のデザーモが再三にわたりブロックを仕掛ける。並の馬・騎手ならば、根負けしてしまいそうな包囲網である。
最終的な2着馬との差は、辛くも「クビ差」。俗な言い方をするなら、薄氷を踏む勝利とでも言えそうだが、シビアな包囲網をすべて突破し、最後は力で他をねじ伏せるような勝ち方をしてみせるのだから、やはりシーザリオは強い
また、不利な状況に追い込まれながら、慌てず騒がず馬の力を信頼する騎乗に徹した福永騎手の剛胆さも、素晴らしかった。正直、馬を操る技量という点では、まだまだトップクラスの域には及ばないと思うし、もっと巧い騎手が騎乗していればここまで窮地に追い込まれることもなかったかもしれないが、ここ一番での勝負強さは驚嘆すべきものがある。今後も、人馬共に目が離せないコンビに成長していきそうな予感がする。

1着 シーザリオ(福永)
cesario_0522_paddockパドックで上から見下ろしてみると、体幅からして、他の牝馬とはまったく造りが違うことがわかる。豊かなパワーを感じさせる筋肉質の馬体。まるで牝馬の中に男馬が1頭だけ混じっているかのような風格が感じられた。シーザリオという馬名の由来は、シェークスピアの喜劇に登場する男装の麗人を意味しているとのこと。なるほどうまい名前をつけたものだ。
パドック周回中は極端なイレコミ・発汗をみせることはないが、騎手が背にまたがると、にわかに闘争心を表面に出してくるタイプ。このあたりも競走馬として理想的な気性といえそう。スケールが大きい反面、実戦に行っての器用さという点で課題を残していると思うが、今の充実ぶりならマイル戦でラインクラフトと再戦しても、力でねじ伏せてしまうのかもしれない。
あえて泣き所をひとつ指摘するなら、極端なベタ爪であるということ。
いまだ道悪競馬の経験がないので適性について即断することはできないが、今後、人気を背負う場面で雨が降り出すようなことがあれば、その点をちょっと慎重に考えておく必要はありそうだ。

2着 エアメサイア(武豊)
air_messiah_0522当ブログ管理人による今回のキルトクール指名馬。しかし、勝馬を別格にすれば、それ以外で最も気配が目に付いたのがこの馬だった。パドックに登場してきた瞬間、自らの判断を激しく悔やむことに・・・・(^^;)
前走との比較でプラス8キロ。とはいえ太め感はまったくなく、むしろフックラとした馬体の作りは、仕上がりの万全さを何よりも雄弁に物語っていた。
レースに行っても、いち早くスパートしている割に、府中の長い直線を通じてしっかりと脚を持続させている。桜花賞のレースぶりをみる限りこんなに長い脚を使えるタイプだとは思えず、軽視してしまったのは早計だった。
他馬のマークがシーザリオに集中していた分、最初から最後まで理想的なレース運びをできたことも奏功したが、この馬自身一戦ごとに力をつけているのは間違いない。

3着 ディアデラノビア(デザーモ)
dia_de_la_novia_0522パドックでは終始チャカチャカ。落ち着き無い仕草で周回を繰り返し、二人引きのスタッフもかなり手を焼いている様子がありありとうかがえた。おまけに今日は、くすんだ栗毛の皮膚に発汗の跡がハッキリと浮かんでいる。正直、そんな姿は何だか痛々しくもあり、眺めているうちに馬券を買おうという意欲が萎えてくる。多くの人もやはりそう感じていたようで、当初7倍台だった単勝オッズは見る見るうちに人気急落。最終的に9倍ちょうどで発走を迎えることになった。
しかし、レースに行けば、スローペースになっても意外に折り合いはつく。末脚の破壊力も健在で、直線に入ってデザーモ騎手が追い出しに掛かると、残り1ハロンの地点ではシーザリオを完封しそのまま差しきってしまいそうな勢いまで感じられた。結果、最後は勝馬の底力に屈する形に終わったが、見所は十分。この馬を◎に指名した自分にとっても、納得がいくレースだった。
激しい気性を考慮しても、距離的には二千前後がベスト。ひと夏越して、馬体・気性に成長がみられるなら、秋華賞で有力どころに一泡食わせる場面があるかもしれない。ただし、いかにも鞍上に成績が左右されそうなタイプだけに、新たなコンビを誰と結成するかは、当然要注目だ。個人的には兵庫の岩田騎手あたりがベストパートナーになるのではないかと思っているのだが、どうだろう。

5月 23, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (20)

2005/05/22

【日曜日の注目馬】樫出走でも上位有力、パーフェクトマッチ

perfect_match_2■東京8R カーネーションC 
 3歳牝500万下・馬齢・芝千八
 3 パーフェクトマッチ(牝3)武豊 57
 単勝オッズ1.7倍





前走・フローラSではディアデラノビアに次ぐ鋭い末脚(推定上がり34秒フラット)を披露しながら、僅差5着という惜しい結果に泣いたこの馬。抽選の結果、念願のオークス出走は叶わず・・・・結局、残念賞のここに回ってくることになってしまった。
しかし、均整のとれた馬体と見所満点のレース内容から判断するかぎり、少なくともトライアル2~3着馬よりはこちらのほうが強い。オークス出走でも掲示板には食い込めたはずで、当然、500万下なら負けられない一戦となろう。
単勝は1倍台と人気も集中するここは、馬券的に相手を絞って勝負せざるを得ない。
同じくトライアル好走馬トップセラーとの3連複2頭軸から1、5、7、10、11流し。
これなら合成オッズで2倍を超えるので、何とか買える。

■東京7R 500万下・別定・ダ千六
 8 ダンサーズナカヤマ(牡5)松岡 56 単勝オッズ4.3

16頭と多頭数だが、能力比較で絞りこんでいくと連対候補はわずか5頭(内から5、8、10、12、14)ということになる。力関係の構図がスッキリしており、馬券を買いやすいレースだ。
注目しているのは、能力上位ダンサーズナカヤマの巻き返し。体調さえ整ってくれば、前走のような敗戦はないだろう。減量騎手起用で56キロという斤量も何だか有利にみえてしまう。この馬から他の上位4頭への馬単流しと単勝のオッズを比較して、有利な方で勝負してみたい。

5月 22, 2005 今週の注目馬 | | コメント (1) | トラックバック (1)

【オークス】今年もラスト3ハロンの争いに

oaks_paddock皐月賞→ダービー→菊花賞」と、一歩ステップを重ねる毎により長い距離への適性が試されていく牡馬クラシックに比べると、「桜花賞→オークス→秋華賞」と続く牝馬戦線は、距離条件の設定にどこか無理があるという印象を禁じ得ない。オークスでは、桜花賞の千六から一気に800メートルも距離が延長されるが、忘れな草賞を含め、前哨戦として用意されているのは、いずれも距離二千以下のレースばかり。このあたり、皐月賞からわずか2ハロンの距離延長で争われ、本番と同距離のトライアルまで設定されるダービーとは、まったく対照的だ。

一言で言ってしまえば、長丁場適性に関して経験・データの裏づけを欠く者同士による手探りの争い。それがオークスである。経験のない距離で、道中なし崩しに脚を使ってしまう愚は避けたいと考える騎手心理がペースを支配するせいか、毎年のように流れはスロー。実質的にラスト3ハロンでの上がり勝負で着順が決まる。03年のコース改修以降は、直線が約40メートル延長されたことも影響してか、この傾向にさらに拍車がかかってしまった感がある。

■参考 オークスのレースラップ(過去3年)
04年 12.6-11.4-12.6-13.1-12.3-12.7-12.9-12.5-12.1-11.2-11.4-12.4
03年 12.6-11.1-12.3-12.6-12.6-12.7-13.1-13.4-12.7-11.5-11.1-11.8
02年 12.7-10.8-12.7-13.0-12.6-12.7-12.9-12.4-12.0-12.2-11.6-12.1

チャペルコンサートチューニー(母父ネイティヴダンサー系)、あるいはスイープトウショウ(父ミスプロ系)といった、血統的に距離延長がプラスになるとは思えないスピードタイプの配合馬が台頭し、波乱の決着が繰り返されるのも、こうしたレースの質が強く影響しているためと思われる。スタミナの裏付けは不要、それよりも自在に立ち回れる器用さであるとか、速い上がりを使えることが優先されるのだ。
反面、いかにも距離が伸びて良さそうなステイヤー型の配合馬が連対圏まで届いていたのは、完全に一昔前の話になってしまった。昨年のヤマニンアラバスタ(ゴールデンフェザント×タマモクロス)のように、古色蒼然としたスタミナ型では、現代のオークスはキレ負けしてしまう。3着までが精一杯というのは、時代の変遷を象徴した結果と言えなくもない。

さて、今年の出走表に目を転じてみると、結果的に1勝馬も抽選で出走可能となったため、明らかに勝敗度外視・オリンピック精神でここに参戦してきた馬も何頭かみられる。そんな馬たちが、いわゆるテレビ馬の役回りを進んで演じるなら、例年のようなスローペースとは異なる展開も期待できるのでは?という見方もあるようだが、そう単純に事は進まないだろう。シーザリオという断然の本命馬が発する磁場のなかでは、好むと好まざるとにかかわらず、有力各馬がこの馬を中心にお互いの位置取りを探りあう展開にならざるを得ないからだ。仮に1~2頭、前半から飛ばしていく馬がいたとしても、レース全体のペースを支配するには至らない。結局、ラスト3ハロンでの決め手勝負という構図は、また今年も繰り返されることになるのではないか。

結論
◎ディアデラノビア
○シーザリオ
△ショウナンパントル
△アドマイヤメガミ
注レースパイロット
注アスピリンスノー

今週からCコースに替わった東京・芝は、土曜のレースをみるかぎり、内・外の有利不利をあまり考慮する必要がない状態。ラチ沿いを通った馬の粘り込みもある反面、馬場のど真ん中から伸びてくる馬による差しも綺麗に決まっていた。芝刈りを実施したせいか、一時期に比べると洋芝の草丈が短くなっており、いかにもスピードが出そうなコンディションである。こんな高速馬場を背景に、ラスト3ハロン34秒台前半の決め手勝負に対応できるか否かが、オークスの着順を占ううえで重要なポイントになる。

前日売り単勝オッズ1倍台と圧倒的な人気を集めるシーザリオ。桜花賞組が上位を独占したNHKマイルカップの結果を持ち出すまでもなく、単純な力関係の比較なら、この馬がメンバー中最上位に位置することに異論を唱えるつもりはない。人気を背負っての内目の枠順。おそらく福永騎手は、フラワーカップと同様に、好位からの正攻法押し切りを狙ってくるだろう。
この本命馬に死角があるとするなら、桜花賞のゴール直前、吉田稔騎手の右ムチ連打に反応し、大きく外に逃げる仕草をみせたことだ。杞憂なのかもしれないが、スローペースで内ラチ沿いに馬が密集する展開になったとき、この悪癖が思うような進路取りの障害になる恐れもないとはいえない。血統的にも、近年のオークスで活躍するスピード型とはタイプの異なるこの馬、ここまで人気が集中してしまうと、馬券的な妙味という意味でも「ちょっと待てよ」という気がしてくる。

そこで、◎には同厩舎・同馬主で、より人気が薄いディアデラノビアを抜擢してみた。前走・フローラSでは、開幕週の内ラチ沿い有利の馬場にもかかわらず、大外から全馬をゴボウ抜き。こんな芸当は、よほど傑出した脚力がないかぎりできない相談だ。爆発的な末脚を秘める反面、激しい気性がネックのこの馬、課題は道中の折り合いということになるが、そこは名手ケント・デザーモの手腕を信頼する。パドックからイレ込んで消耗してしまうような事態にでもならないかぎり、その能力を十分引き出してくれるはず。単勝勝負も視野に入れ、不動の本命馬を逆転するところまで期待していみたい。

優勝の可能性という点では、この上位2頭を脅かしそうな馬は他に見あたらない。2着候補なら、前走で不本意な競馬を強いられたショウナンパントルや、アドマイヤメガミあたりが面白いかも。ただし、Racing Blog 2005さんの記事によれば、ショウナンパントルの場合、前走の敗因となったフケの周期がまた巡ってくるという見方もあるようなので、直前に尻尾をぶんぶん振るような動作を繰り返しているようなら、馬券の対象からはずして考えたい。

キルトクールは、エアメサイア
母のオークス実績と、鞍上がディアデラノビアよりもこちらを選択したという事実が過剰に評価されている気がする。しかしこの馬、桜花賞をみてもラスト脚色が他馬と一緒になっていたように、末脚の持続力という点で課題を残している。直線平坦な京都ならまだしも、坂を越える府中コースでどこまでやれるか?人気ほどの信頼は、ちょっと置けないといわざるを得ないだろう。

5月 22, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (39)

2005/05/19

【御礼】いつの間にやら1周年です

farenoそのまま、そのままっ!!」と銘打って、ハズレ馬券オヤジの自分が日々考え、感じたことを記録してきたこのブログ。気が付いてみると、5月16日で開始から1周年を迎えていました。
おかげさまで、ブログの開設当初、まだ植え替えが完了したばかりだった我が家のファレノプシス(牝馬じゃなくて胡蝶蘭)も、1年たって綺麗な花を咲かせています。ご愛顧の御礼をかねて、写真を載せてみました。
1年前の5月といえば、ちょっと1か月ほど前にトラセンさんや、ミルキーさんの「もどき」など、ポータルサイトがオープンした頃ですね。それと前後するように、個性的な競馬ブロガーさんたちが続々と登場。今にして思えば競馬系ブログの勃興期とでも評すべき盛り上がりをみせていた時期でした。そんなタイミングに、当ブログもたまたまデビューしていたたわけです。ちなみに、04年5月開設の同期生ブロガーさんは、自分が記憶するかぎり、こんな顔ぶれでした(順不同)人事係長と同期デビューだったというのは、ちょっと意外な気もしますけど、確認してみたら間違いなく事実です(^^;

JRA攻略百年構想さん
競馬凹さん
E30.JPさん
A votre sante !さん
キルトクールブログさん

で、一応1周年記念ですから、当ブログの競馬予想成績も集計してみました。

といいつつ、開設当初数ヶ月間は、冗長に見解を述べながら肝心の◎○▲になるとジャッジが明確でないエントリも多かったので、記事中で印をハッキリと公開するようになった昨年8月以降の重賞予想を対象に回収率をカウントしています。

04年重賞予想回収率  単勝 81% 馬連156%
05年重賞予想回収率  単勝100% 馬連118%

集計方法は、単勝は◎の馬を1点100円で購入、馬連は◎から○▲△×の印をつけた各馬への流し馬券を1点100円で均等買いしたと仮定し、計算したものです。「注」の評価を与える馬もいますが、これは主に3連複・3連単のヒモ(3着候補)を意味していますので、馬連の集計対象からは除外しました。
あるときはラップ分析、あるときは過去の傾向・対策、はたまたあるときは騎手・血統と、毎週、予想のテーマというか、着眼点がコロコロ変わる風見鶏のような重賞予想にしては、まずまずの成績ではないでしょうか?ちょっと自画自賛です。
ちなみに、昨年8月以前の成績はどうか?といえば、当時の各エントリの記述から、やや強引に本命・対抗・ヒモのあたりをつけ、回収率の集計を試みた結果を以前アップしたこともあります。その記事によれば、単勝227%・馬連467%という信じられないような成績になっていますが、まあこれは出来すぎなので、あくまでも参考扱いにとどめるべきでしょうね。
ちなみに、一般レースを対象にした予想も、ときどき今週の注目馬というカテゴリで公開していますが、こちらのほうはロクな成績じゃないのがわかっているので、集計はしていません(^^;

一方、今年から入社したキルトクール営業成績はどうでしょう?
サンデー社長のところのドンガバチョ一覧表によれば、当ブログのキルトクール指名馬の成績は「2-2-1-10」 最近はコツがわかってきたので、地雷を踏まないよう注意していますが、なかには弥生賞のディープインパクトなんていう凄い指名馬もいたりします(笑)今後も一定周期で、場外ホームラン級のドンガバチョ!を放ってしまいそうな予感がします。そのことに関しては、妙に自信があります!(^O^;)

そんなわけで、このエントリから2年目に突入しました。
引き続きマイペースを崩さず、マターリと更新を続けていくつもりですので、かわらぬご贔屓のほど、よろしくお願いいたします

5月 19, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (10) | トラックバック (2)

2005/05/15

【サウスニア】オフィサー、次走につながる2着健闘!

officer_second■オフィサー(牡3)
JRA栗東・森秀行厩舎・7戦1勝
サウスニアRH所属
父 Fusaichi Pegasus
母父 Irish River
(写真はサウスニアRH HPより)
(昨秋東京競馬出走時)



先日の川崎遠征で待望の初勝利を収め、ダート・短距離路線への適性の高さを証明した愛馬オフィサー。その余勢を駆って本日・京都第7レース・ダート千四に出走してきました。鞍上には金沢競馬の若武者・吉原寛人騎手を配し、連勝を狙っての参戦です。混戦が予想されたメンバー構成のなか、最終的には単勝2番人気の支持を集めていました。
ゲートが開くと、愛馬はややフワッとしたスタート。それでも二の脚でアッという間に先団にとりつき、前走同様、逃馬を外からピタリとマークする絶好位を確保します。今日の京都コースは見た目にかなり砂が深く、川崎以上にパワーを要しそうな感じでしたが、それでもこの馬、ダートだと行きっぷりからして違います
先行3~4頭がほぼ一段の体勢のまま、レースは4コーナーへ。勝負は、逃げるウインサウザー(安藤勝)、追うオフィサー(吉原)、3番手から漁夫の利を狙うヤマニンデュエル(生野)の3騎に絞られる形になりました。
直線に向くと、安藤騎手がスッと差を広げ、後からヤマニンが愛馬に襲いかかります。「これは苦しいか?」と危惧しましたが、今日はここからがオフィサーの真骨頂でした。吉原騎手が再度体勢を立て直し追撃にうつると、愛馬もその叱咤にこたえ、闘志をむき出しにしながらウインサウザーに食いついていきます。再び僅差の2番手まで迫ったところが、ゴール板。惜しい内容でしたが、次走への期待を予感させる大健闘だったと思います。

 5月15日 京都第7レース
 3歳500万下・ダ千四(16頭立)
 1着 ウインサウザー  安藤勝 1.23.8
 2着 オフィサー     吉原  1.24.0
 3着 ヤマニンデュエル 生野  1.24.5

決着時計は前日土曜日の古馬・1000万下・高瀬川特別を上回る水準。3歳500万下のレベルとしてはかなり優秀な部類です。なるほど小雨が降っていましたが、見た目にかなり砂が深かったことを思えば、額面どおり高レベルの評価を与えてよいレースではないかと感じました。うまくいけば、「先週の結果分析」で2度目の番組推奨馬にしてもらえるかもしれません。
馬券的には、2着・3着のワイドが的中(^^;
馬単総流し攻撃が失敗したのは惜しまれますが、40倍近い配当だったので文句はありません。

5月 15, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (6) | トラックバック (1)

【京王杯スプリングC】高松宮記念組不振の理由を考える

安田記念の前哨戦・京王杯スプリングカップ。最近5年間、1番人気が連を外し続けており、何やら中波乱ムード漂う重賞という印象が強い。
なるほど、出馬表を見渡してみると、今年も様々な路線から出走馬が集結しており、力の比較が難しい。本番に向けここから始動するマイルG1実績馬、高松宮記念から1ハロンの距離延長に挑むスプリンター、東京マイルの条件戦で頭角を現してきた上がり馬などなど。とはいえ、マイラー対スプリンターの対決という構図でこのレースを捉えると、ある程度明快な傾向が浮かび上がってくる。前走・高松宮記念からここに参戦してきたスプリンターは、軒並み苦戦を強いられているのだ。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

とりあえず過去5年分の戦績を対象に、高松宮記念から京王杯に参戦してきた馬たちの着順を調べてみると「0-1-1-16」 同じ左回りコースでわずか200メートルの距離延長なのに、全くと言っていいほどの不振をかこっている。高松宮記念連対馬(6頭)の成績についても、傾向は大筋で変わらず、京王杯出走時の着順は「0-0-1-5」 実際にデータを抽出してみると、以下の具合になる。

■高松宮記念連対から京王杯参戦組の成績(過去5年)

対象馬高松宮記念京王杯スプリングカップ
着順上がり着順上がり勝馬上がり
00キングヘイロー1着34.911着35.133.6
ディヴァインライト2着34.98着34.8
01ブラックホーク2着34.63着34.834.3
03ビリーヴ1着34.98着35.133.6
サニングデール2着34.57着34.5
04サニングデール1着34.27着34.433.8

着順と共に、上がり3ハロンタイムも示してみたが、ここに高松宮記念組不振の理由が如実に表れている。高松宮記念組は各馬ともG1当時とほぼ同じ時計でラスト3ハロンをまとめているが、京王杯勝馬はそれをはるかに凌駕する末脚を駆使して、東京千四コースを駆け抜けているのだ。00年のスティンガー、03年のテレグノシス、そして昨年のウインラディウス。これら各馬が記録した推定上がり3ハロンタイムは33秒台の水準だった。道中はいずれも中団から後方に位置していたが、これだけ速い上がりを使えるなら、直線に入ってからでも十分挽回が効いてしまう。前が飛ばしていく展開になったとしても、それに惑わされることなく脚を温存し、直線の決め手につなげることができるか。そのような適性こそが、京王杯優勝のために求められる資質といえるだろう。

これに対し、前走・中京コースでテンから先行争いが激化する「前傾ラップ」への対応を優先せざるを得なかったスプリント勢は、明らかにそれとは異質な流れへの対応に、どうしても戸惑ってしまうことになる。ビリーヴサニングデールといった第一級スプリンターの敗因を探るなら、血統背景に規定された距離の壁というよりも、府中千四で要求される「後傾ラップ」にうまく適応しきれなかったことが、あげられるのではないだろうか。マイルだろうがスプリント戦だろうが、条件を問わず33秒台の末脚を使うデュランダルのようなタイプを別にすれば、そもそも普通の短距離走者にそこまで器用な適合性を求めること自体、酷な要求といえるのかもしれない。

高松宮記念からは今年も1~3着入賞の上位馬をはじめ、計5頭がここに参戦してきた。だが、一見鮮やかな差しきり勝ちを決めたアドマイヤマックスにしても、前走では前半3Fが33.8、後半3Fが34.6と明らかに「前傾ラップ」を踏んでの好走であった。その事実は、京王杯の予想上見逃せないポイントとして留意しておきたい。

結論
◎テレグノシス
○ウインラディウス
▲ダンスインザムード
△アサクサデンエン
注アドマイヤマックス
注プレシャスカフェ

府中千四で上がり3ハロン33秒台の末脚を武器にできる性能という観点からチェックしていくと、やはり昨年の1・2着馬が最有力になる。本命は、過去2年の実績に敬意を表してテレグノシス。本番の安田記念より、いかにもここが狙い目というタイプではないだろうか?
ダンスインザムードは、名手が手綱をとるとはいえ、あの気性だけに直前気配を確認しておきたいところ。藤沢厩舎の仕上げパターンからすると、本番に向けての叩き台のここは大幅な馬体増(480キロ台?)での出走という可能性もありうる。
以下では、重賞挑戦で徐々に力を付けてきたアサクサデンエン。後藤騎手がこの枠順から直線ラチ沿いに潜り込む競馬を仕掛けてくるなら、2着候補として見逃せない穴馬になる。
高松宮記念上位組は、3連単・3連複のヒモ程度に考えておきたい。

キルトクールには、オレハマッテルゼを指名。
名うての府中巧者だが、重賞レベルの決め手比べになると、まだ荷が重い。

5月 15, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (30)

2005/05/10

【NHKマイルC回顧】傑出したセンスと決め手が勝因に

winner_fukunaga祐一、楽勝じゃん・・・・!」 
東京競馬場・新スタンド前、ゴールまであと100メートルの地点。直線でアッという間に抜け出し先頭に立った桃色の勝負服が目の前を通過していくと、思わず絶句するかのように誰かの叫び声が後ろで響いた。どうやらラインクラフトを軽視をした馬券を買ってしまった人らしい。さらに2~3馬身後方から必死に追いかけきたのは黄色い勝負服の牝馬。

まるで桜花賞の再現だペールギュントも、マイネルハーティーもやってこない。そんな場面をまったく想定していなかったのか?冒頭の絶句に続く誰かの声は、遂に聞こえてこなかった・・・・

ディープサマービッグプラネットがお互いの出方を探り合ううちに、伏兵エイシンヴァイデンがペースを握って、前半1000メートルの通過タイムが59秒台。例年なら57秒台のハイラップが当たり前のこのレースにしては、異例ともいうべきスローペースになった。前半58秒フラットの桜花賞を経験しているラインクラフトにとっては、拍子抜けするようなゆるい流れだったのかもしれない。
流れが速ければもう少し後ろの位置取りも考えていた」という福永騎手。それでも、スローになればなったで、スンナリと理想の位置を確保できるセンスが、この馬の真骨頂である。発馬直後にすかさず先行勢の直後・4番手につけると、まったくロス無く道中を運び、直線では最内から一気に鋭伸。3ハロン33秒6と出走馬中最速の上がりを繰り出し、後続を完封してしまった。

あまりにも鮮やかな勝利を評し、馬場の内目を通る馬が止まらないトラックバイアスが働いていたのでは?といぶかる声もあるかもしれない。だが、9レースでは馬場のど真ん中から伸びてきた馬の差し切りが決まっているし、福永騎手も「馬場の外目がいいのはわかっていた」と発言している。すなわち、この日の馬場は、基本的に内・外の有利不利が少ない条件であったとみるべきだ。それだけに勝馬の決め手とセンスの高さは、この時期の3歳馬としては、牡馬・牝馬を問わず傑出していると素直に評価できる。馬群が比較的密集していた分、その他の有力どころが勝負所でスムーズさを欠いたことを思えば、鞍上の好騎乗も勝利に大きく貢献したといえるだろう。

それにしても勝馬を含む上位3頭がいずれも、マイルを越える距離の出走経験を持たない馬たちで占められたことは、今年のレースの特殊性を象徴している。通常、スタミナ寄りの持続性能が要求されるといわれる府中の千六コースだが、スローペースに落ち着いた今年は、むしろ千四に近い決め手比べの競馬になったといえる。特にゴール前で尻尾を振る仕草をみせ苦しがっていたデアリングハートや、前と脚勢が同じになってしまったアイルラヴァゲインは、本格的マイラーというよりも千二~千四の距離がより向いているのでは?という印象を強くした。また、前走・ニュージーランドT上位組は、結局見せ場すら作れなかった。これでは、桜花賞等その他の路線との比較で、レースレベルそのもののが劣っていたという誹りを受けても、やむを得ないだろう。

以下、各馬の次走以降に向けてのメモを少々。

1着 ラインクラフト・2着 デアリングハート
line_craft_and_daring_heart
フィリーズR、桜花賞に続き、またしてもワンセットで上位へ。オークスに向かったシーザリオの存在を度外視すれば、この2頭、何となくオペラオー・ドトウ的なムードすら漂うコンビに成長してきたといえるかも(笑)
力関係なら対戦成績4戦4勝のラインクラフトが優位であることは当然だが、デアリングハート自身、この好敵手をかなり強く意識しているフシがある。今回の戦いも、パドックからはじまっていた。時折、物見もしながら落ち着いて周回を重ねるラインクラフト。その直後から、ライバルに対する闘志をむき出しにして、デアリングがグイグイ迫っていくといった感じ。「いつかあなたを倒してみせるわ・・・」 まるでスポ根ドラマの登場人物がつぶやくそんな台詞が聞こえてきそうな雰囲気だった。
レースでも、デアリングハートの手綱をとる後藤騎手は、終始ラインクラフトをマークする位置取りで競馬をすすめる。牡馬勢との力関係はわからなくても、ラインクラフトを倒さないかぎり上位進出はあり得ないこの馬にとっては、これしかないという戦法だろう。スローペースになった今回は、結果的にその策がズバリ奏功した。しかし、目標としていた打倒ラインクラフトは、今回も果たせずじまいである。4角を回す際の内・外コース取りの差もあっただろうが、ゴール前の脚勢をみるかぎり、現時点の力差はかなりハッキリしていると言わざるを得ない。
しかし、これ以降も両者が同じレースに出走してくるなら、そのライバル関係には大いに注目しておきたい。反面、デアリングハートの場合、ひょっとして好敵手がいないレースになると、抜け殻のように力を発揮できないタイプという可能性もあるが。

7着 ビッグプラネット
big_planet_nhkパドックのなかでも、最も馬体の良さが目立っていたのがこの馬。筋肉質で見栄えのする馬体からは、とても450キロ台の馬とは思えないほど雄大な印象を受ける。デビュー後わずか2戦にして重賞を制している素質は、やはり伊達ではないと感じた。
その一方で、終始カリカリしながら周回していたように、燃える気性が能力発揮の妨げになっているのも事実だろう。今回はレースにいって、うまく2~3番手に控える競馬ができたかに見えたが、直線では上がり勝負に対応しきれず失速してしまった。やはりまだ、余計な力みが残っているということなのだろう。
とはいえ、そのスケールの大きさは、かなりの将来性を感じさせてくれるもの。気性面での課題が無事克服できるなら、先行力を武器に重賞戦線でも上位常連にまで成長していきそうだ。

5月 10, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (6) | トラックバック (13)

2005/05/09

スタジオ演劇「そのまま!」をみた

大きく時代が変わろうとする中でも、地方競馬は規模が小さい分だけ独特の人間臭さに溢れ、根強いファンが支え続けている。  平成17年度のスタジオ演劇では、今や地方競馬場にしかいない「予想屋」としがない中年男の出会いの物語を描く。馬と人が一体となって、「勝つ」夢を追う世界。それは、動物が関わる分だけ、人間の思いが純粋に表現される。  テーマは、親父たちが臨む「人生の敗者復活戦」である。
地方競馬情報サイト keiba.go.jpの紹介から引用~  

放映前からすでに各所で話題になっていた、NHK教育テレビが放つスタジオ演劇「そのまま!」 おりしもNHKの名を冠した華やかなJRA・G1が行われた日曜の夜に、ひっそりと地方競馬を舞台にしたドラマを放送しているとは・・・・
ううむ、NHKもなかなか味なことをやってくれます。当ブログのタイトルからしても、とても他人とは思えないテーマを扱った作品ですし、思わず受信料払ってもいいかな?という気分になりました(笑)

kawasaki_nightドラマの舞台は、川崎競馬場がモデル。この道30年のベテラン予想屋さんを主人公に、競馬場に集う人々の人間模様をコメディタッチで描いた作品です。ドラマの内容・あらすじは明るく・楽しく、おまけに少々しんみりという「男はつらいよ」的なベタな世界で、肩のこらない作風でした。
競馬を題材にしたドラマや小説といえば、騎手や調教師・馬主など競馬サークル内部を描いたものが多いけれど、このドラマでは、あくまで競馬場という磁場に吸い寄せられたファンや予想屋が主役。倒産寸前に陥った会社の社運を賭けて馬券勝負に挑む素人社長や、競馬場売却を目的にしたマーケット調査をすすめるうちに競馬の魅力にはまってしまう予想屋の娘の姿が、生き生きと表現されます。

といいつつ、馬券オヤジの視点からみてより重要なのは、劇中の「競馬」がどれだけリアルに描かれているという点。その意味でこの作品は良かった。予想屋さんの口上やレース実況など、演出のディーテイルがしっかりとしています。エンドロールをみると、有名な「佐々木の予想」なども、この作品の製作に協力していた模様。なるほど、それなら納得です。
石崎騎手や内田博騎手と思われるジョッキーの名前がちらりと出てくる点もいいし、実際のレース映像に乗って実況がテンポ良くアナウンスされるところもいい。劇中ラストで「勝負」の舞台となった「京浜チャンピオンシップ」、G3・左回り千八・中央交流戦・賞金4000万円などと、かなり細かく条件が設定されているのも嬉しいですね。1年以上のブランク明けで勝利した勝馬の名前が「○○テイオー」なのは、ご愛敬ですが。

それにしても、「そのまま!」というタイトルは、なかなか意味深長ですね。
時代に翻弄される地方競馬の姿を描きつつも、そんな世界だからこそ濃密に感じられる「勝負の機微や奥深さ」に、人それぞれの生き方を重ね合わせてみる・・・・基本的にはそんなノスタルジックな視点から、競馬の現状を肯定しようというのが、ドラマの主題でしょう。
こんな作品が起爆剤になって、地方競馬に足を運んでみようという人が増えればいいけど、ちょっと楽観的に過ぎるかな?惜しむらくはこのドラマを連休開始前に放映してくれれば、GW中の観客動員・馬券売上げにも多少の好影響はあったかもしれないのですが。

5月 9, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (3)

2005/05/08

【日曜競馬の注目馬】決め手比べならトーセンテンショウ

■東京12R 高尾特別 1000万下・ハンデ・芝千四
3 トーセンテンショウ (牡6)田中勝 57 単勝5.3
好調馬が多く質の高い争いだった東京2日目・最終レース組の最先着馬。叩き2戦目だった前走の時点で馬体は仕上がっていたので、大きな上積みこそ見込めないが、相手弱化のここは勝機到来とみる。安定して34秒台の末脚が使えるこの馬にとって、決め手比べの府中千四の舞台はまさにうってつけ。
相手は、鞍上強力な2ナスノストロークを本線にとるが、注目の惑星は10オトハチャンか。府中コース実績イマイチでも、一瞬のキレを生かす競馬に活路を見いだしたい。乙葉ちゃん婚約のニュースに便乗しようという気持ちも若干あるのだが(^^;

■京都9R  矢車賞  3歳牝・500万下・馬齢・芝千八
13 ヤマニンアリエル (牝3)池添謙 54 単勝1.4
ここまで弱いメンバーなら、まずこの馬の中心は不動とみてよい。
前走フローラS、開幕週でイン有利という条件のもと、外から僅差まで追い込んできた末脚には見所があった。ラストで伸びが鈍化した感じもするので、1ハロンの距離短縮もいいだろう。
人気が集中するだけに馬券の買い方が難しいが、同じサンデー産駒のグレイシアブルーとの組み合わせによる3連単1・2着固定フォーメーションならどうか。合成オッズで10倍以上。馬単と比較して有利な方を買えばいいだろう。

5月 8, 2005 今週の注目馬 | | コメント (2) | トラックバック (1)

【NHKマイルC】タフなレースへの適性が問われる

tokyo_mile_course3歳春のマイル王決定戦・NHKマイルカップ。創設当初は、マル外ダービーなどとも呼ばれ、クラシック組とは路線を異にする若駒たちの競走という色合いが強かったが、近年は出走メンバーの質も変化し、クラシックと同様に内国産馬主体の構成に変わりつつある。
とはいえ、予想する側からみると、マル外路線時代から現在に至るまで、一貫して掴みどころのないレースという印象をぬぐえない気がする。
たとえば創設後9年の歴史のなかで、傑出した実力馬が下馬評どおりの力を発揮し快勝した例は、シーキングザパール、エルコンドルパサー、キングカメハメハの僅か3回しかない。なるほど、クロフネなどは確かに人気に応え優勝しているとはいえ、レース内容は逃げた伏兵を捕まえるのに四苦八苦しながらの辛勝だったし、タニノギムレットは馬群を捌ききれず不完全燃焼(3着)に終わっている。これ以外の年は、いずれも本命不在の混戦といった印象が強く、勝馬の顔ぶれも何となく小粒である。

では、レース内容そのものがG1にふさわしくない凡戦ばかりか?と言えば、決してそんなことはない。たとえば勝馬の走破時計は、良馬場なら1分32~33秒台前半の水準だ。これは古馬オープン級に匹敵するタイムであり、上位進出のためには、それだけのスピード能力と完成度の高さが要求されるといえる。道中のラップも、前半1000メートルが57秒台とかなりきつい。03年のコース改修以降は、直線が延長された分、5ハロン目あたり(3~4角中間部)あたりで一旦ペースが緩む傾向があるようだが、ラスト3ハロンでは再び全馬が追い出しにかかって加速するため、34秒台の決め手を駆使しないと連対圏突入は難しいと思える。

また、一般に府中のマイルを克服するためには、単なる短距離適性やスピードだけではなく、中距離戦に要求されるスタミナが必要と言われる。こうなると、スピードに秀でた早熟タイプでは苦しく、その一方でスローペース症候群に慣らされ、ぬるい競馬しか経験していない中距離馬も、タフな流れに戸惑ってしまうことになる。脚質・戦法に関しては、逃げ馬の残り目は殆どなく、後方から外を回す追い込み馬にもチャンスは少ない。この傾向は歴代上位馬の脚質をチェックしてみれば一目瞭然だ。

ひとことで言うなら「タフなレース」それがこのNHKマイルCである。
キングカメハメハのような傑出馬は別格扱いするにしても、道中のハイラップに対応できるスピード・センス、末脚を3ハロン持続できる持久力など総合力の高さが上位進出の要件となる。連対馬のイメージを表現するなら、好位から中団(4角10番手以内)で脚をため、直線入口の勝負所からゴールまで良い脚を長く使って抜け出せるタイプということになるだろうか。

結論
◎ラインクラフト
○ビッグプラネット
△イヤダイヤダ
△アイルラヴァゲイン
△デアリングハート
注パリブレスト
注ペールギュント

上述した「タフなレース」への適性・経験という意味で、最も勝馬のイメージに近いのがラインクラフト。道中12秒台のラップが散見される今年の桜花賞は、魔のペースというほどのハイラップではなかったとはいえ、優秀な走破時計をやはり評価すべきだ。外枠からサッと好位につけられるセンス、正攻法で力強く押し切るレースができたことも収穫だろう。課題は、馬体維持と初の長距離遠征の克服ということになるが、ダンスインザムードやスイープトウショウのような気性面の難しさを抱えていないタイプなので、意外にへっちゃらではないか?と思う。いずれにせよ、直前気配はパドックで要確認である。

対抗格には、これも厳しいラップだったアーリントンCを逃げ切り勝利した実績を有するビッグプラネットに注目してみたい。マイル以上の距離で速い上がりを経験していないことと、ムキになる気性が気になるが、ディープサマーを先に行かせ2~3番手で折りあいがつけられれば、一歩速く抜け出せる利がここでは強調材料になる。

好位から一歩速く抜け出せる可能性がある馬としては、他にイヤダイヤダアイルラヴァゲインがいる。前者は一気の相手強化、後者は距離経験の不足と出遅れが懸念されるが、混戦の2番手候補ならマークが欠かせない。あとは、桜花賞で僅差だったデアリングハートも2~3着候補の一角だ。

差し馬では、ペールギュントが1番人気の支持を集めるが、はたして、この枠順がどうだろう?・・・・内でごちゃつくの嫌う武騎手は、先々週のディアデラノビア同様、距離ロス覚悟で外に出す戦法をとる可能性が高そう。それに馬が応えて持続力ある末脚を使えるか?評価は微妙といわざるを得ない。ならば広々とした府中コースに替わって無欲の突っ込みの目が出てきた田中勝・パリブレストのほうが、穴として面白い。

キルトクールは、マイネルハーティー
最近では、「神様・仏様・内田様」状態を呈していてる強力な鞍上を味方に人気を集めているが、追込一辺倒の脚質で上位まで届くかどうか?それにこの馬、どちらかといえば一瞬の決め手で勝負するタイプ。府中替わりがプラスに作用することはないとジャッジした。

5月 8, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (33)

2005/05/07

【シアンモア記念観戦記】火花を散らした一騎打ちの大激戦

taiki_xenlon_at_mizusawa_may5一騎打ちなら人気の無いほうを買え」古くから言われてきた格言が、思わず脳裏をよぎった。
岩手競馬・春のマイル王決定戦 シアンモア記念(水沢・ダート千六) ファンの支持は、前年の年度代表馬トニージェントと、このレースのディフェンディング王者タイキシェンロンの2頭に集中していた。

ただし、旗色をみるなら、今回は明らかにトニージェントの優勢ムードである。冬場も他地区遠征で順調に出走を重ね、前走のトライアル戦まんさく賞では後続を0秒8も突き放す圧勝劇。8歳にして円熟味を増した感があり、岩手においてはまさしく敵無しの王者という評判だ。
一方のタイキシェンロンはといえば、今年から船橋に移籍。冬場の出走を見送り4月になってようやく1戦を消化したものの、3着敗退という不本意な結果に終わっている。今回連覇を期して古巣・水沢に遠征を敢行してきたものの、現在の状態で果たしてどこまでやれるか?調教師の発言にも泣きが入っており、楽観は許されないといった雰囲気が漂っていた。
このような両雄の現況比較から、専門誌の本命評価もトニージェントに◎が集中。対するタイキシェンロンは対抗以下という見方が大勢を占め、E紙の本誌予想に至っては、なんと4番手まで印を格下げしていた。前年の覇者にとっては屈辱的ともいえる低評価だが、水沢をふって船橋に移籍したのが祟ってか?地元贔屓のマスコミやファンを敵に回してしまったのかもしれない。

パドックに姿を現した両雄のムードも、まさしく対照的であった。一言でいうなら、「動と静」あるいは「陽と陰」?2頭の周囲に漂うオーラのようなものは、どこからどこまで正反対だったのだ。
tony_at_mizusawa_may5どうじゃ!ワシが水沢の番長だ!」と言わんばかりの気合い・闘志を露わにしながら、あたりを睥睨するようにノッシノッシと歩いていくトニージェント。自他ともに認める王者の風格、満点といったところか。
一方、その直後をやや間隔を開けながら、うつむき加減のタイキシェンロンが歩いていく。その姿は、何やら思索に耽っているようでもあり、内に秘める情熱をゆっくりと暖めているようにも思えた。あるいは、数ヶ月ぶりに踏んだ古巣の感触を、一歩づつ確かめていたのかもしれない。

taiki_xenlon_tomo_at_mizusawa_may5問題は仕上がり具合なのだが、タイキシェンロンの周回の様子をみるかぎり、少なくとも調教師が口にしたような不安材料があるようには見えなかった。馬体は太からず、細からず。ほどよく隆起したトモの上部には、うっすらと銭形の斑紋(競走馬の好調の証と言われる)まで浮かんでる。自分の目から見る限り、好仕上といって差し支えない状態だったと思う。

ちなみにその他の出走馬も、岩手所属の有力どころが顔を揃えていたが、この2強を脅かしそうな存在は1頭もみあたらない。パドックの内目を気弱そうに周回しているデンゲキヒーローは気合い不足、マンボツイストは太めだった前走から馬体が絞れていない。古豪トキオパーフェクトも、中央在籍当時460キロ以上もあった馬体が今では430キロに。すっかり小さな馬に変わってしまった現在、かつての能力を期待するのは酷だろう。
ここは、能力・実績・仕上がりすべての面において2強一騎打ち以外はありえない。パドックでの確認作業を終えたどり着いた結論は、そんなありきたりの見方だった。

往々にしてそんな一騎打ちのレースでは、オッズが極端な低配当になるため、馬券が買いづらいことが多い。しかし、このレースに関しては、両馬の組み合わせによる馬複が直前2.6~2.8倍と意外に悪くない水準を示していた。本来なら1倍台でも文句が言えない組み合わせで、この配当。同日発売されていた船橋かしわ記念(G1)でも、1番人気メイショウボーラー・2番人気アドマイヤドンによる馬複が約2.5倍だったが、いかにも波乱の目がありそうなG1(実際波乱になった)に比べれば、こちらのほうがほぼ確実に的中が見込める。タイキシェンロンに対する不安説が根強い分、配当期待値は悪くないと判断して、馬券はG1を見送ってこちらで勝負することにした。そこで冒頭の格言の登場となる。当然、狙い目はタイキのほうへ。
元金回収分の馬複を押さえたうえで、タイキシェンロン頭・トニージェント相手の馬単とタイキの単勝馬券で勝負。気分的にはほぼ1点勝負だが、念のため草地エスエヌハヤテの馬券も気持ちだけ押さえておく(^^;さて、結果は・・・・

■第31回 シアンモア記念 上位着順
 1着 タイキシェンロン(小林俊彦)2番人気
 2着 トニージェント (村上忍) 1番人気
 3着 ハセノエブロス (菅原勲) 6番人気

かしわ記念も盛り上がっていたようだが、現場で見ていたせいか、こちらのレースもなかなかの名勝負だった。直線では両雄の面子と面子がぶつかって、まさに火花を散らすような一騎打ちの大激戦。トニージェントの猛追を辛くも凌いだタイキシェンロンが先頭でゴール板を駆け抜けてくれたおかげで、運良く馬券を当てることができたが、2着馬も敗れてなお強しの内容だったと思う。

これでシアンモア記念2連覇となったタイキシェンロンは、あらためて水沢千六コースへの適性の高さを証明した形。初コンビとなった小林騎手との呼吸もピッタリで、こうなってくると、今さらながら南関東移籍という判断が惜しまれる。昨年の成績をみても、明らかに左回りの盛岡より、右の小回り・水沢を得意としており、左回りの船橋や川崎では辛いタイプかもしれない。岩手マイル王者の面子にかけても南関東でガンバってもらいたいが、それより再度岩手遠征に活路を見いだしたほうが得策なのかもしれない。

5月 7, 2005 岩手競馬, 旅打ちコラム | | コメント (2) | トラックバック (2)

2005/05/04

【シアンモア記念】2強対決の図式濃厚だが

大型連休のまっただ中、5月5日(木) 競馬ファンの話題は、G1に昇格した交流重賞・かしわ記念(船橋)に集中すると思われるが、岩手競馬でも注目すべき一戦が行われる。水沢競馬場を舞台に争われる春のマイル王決定戦・シアンモア記念だ。

第31回シアンモア記念(重賞) 確定枠順
 5月5日(木・祝) 水沢競馬第9レース

馬名鞍上所属短評
11グローリサンディ4沢田盛岡上積疑問
22キングリファール8阿部水沢先手主張
33トニージェント8村上水沢本命不動
44タイキシェンロン7小林俊船橋昨年覇者
55エスエヌハヤテ4草地水沢勢あるが
56マイネルレアール6関本浩水沢善戦続く
67ハセノエブロス5菅原勲盛岡相手強い
68マンボツイスト10村松水沢衰えなく
79ブリリアントロード10斉藤盛岡苦戦覚悟
710サイレントグリーン5関本淳水沢芝馬では
811デンゲキヒーロー6盛岡水沢苦手
812トキオパーフェクト10佐々木盛岡先行なら

例年、岩手の古馬重賞第1戦として旧勢力と新勢力による対決の構図が見物になってきたが、今年に関してはちょっと様相が異なる。昨年の古馬戦線をリードした一線級が早くも臨戦態勢を整え、ズラリと顔を揃えてきた一方、期待の新興勢力はやや手薄という印象なのだ。実績・能力・さらには水沢マイルへの適性を考えても、ここはトニージェント、タイキシェンロンの2強が頭ひとつ抜けた存在と思える。

ちなみにこの両者、昨シーズンもお互いを好敵手として何度も激突してきたが、マイル以下ならタイキシェンロン、それ以上の距離になるとトニージェントが優勢という傾向がみられた。昨年のシアンモア記念でも、タイキシェンロンが優勝、一方のトニージェントは4着と思わぬ凡走で苦杯をなめる結果に終わっている。
しかし、今シーズン、両雄のここに至るステップに注目するなら、順調さという点でトニージェントのほうに一日の長がありそうなムードである。年始の桐花賞(水沢)で、王者の貫禄を示し堂々の優勝。以降も、休むことなく月1回ペースで交流重賞に遠征を続け、1か月前には前哨戦となる同条件オープンを快勝している。これはやはり強調材料だろう。
一方のタイキシェンロンはというと、南関東籍後、4月に浦和で1戦を消化しているだけ(3着)。陣営も「まだ心臓のほうが本当じゃない」などと、いかにも自信なさげなコメントを公にしており、ひょっとしたらここは「2強対決」の図式ではなく「トニージェント1強」とみるのが正解なのかもしれない。

ファンの支持も、地元を振って移籍の道を選んだタイキを嫌い、トニージェントに集中しそうな雰囲気だ。しかし、ならば尚更のこと、ここは馬券的妙味のあるタイキシェンロンのマイル適性に注目してみたい。手綱をとるのは、昨年リーディングJK小林俊彦騎手。意外にも今回が初のコンビ結成である。王者らしく後方からゆっくりと動いていくトニージェントを慌てさせるような乗り方ができれば、昨年の再現も不可能ではないだろう。

穴馬を1頭あげるなら、昨秋から岩手に参戦してきたマンボツイストか。中央在籍当時からいかにも力の要る馬場が得意なパワータイプで、外から揉まれずに行けるのが好走条件だった。正直、この距離は1ハロン短い気がするけど、1角を崩せる能力的な素地があるのはこの馬をおいてほかにいない。その他伏兵陣に目を転じると、デンゲキヒーローは、能力的に足りるものの、小回りマイル戦への適性という点で割引が必要。トキオパーフェクトもこの枠順が気がかり。いずれも馬券的な対象にできるか否かは微妙と言わざるを得ない。そこであと1頭だけ、乱ペースになったときの草地エスエヌハヤテの突っ込みを、一応警戒しておきたい。

第31回シアンモア記念
◎タイキシェンロン
○トニージェント
▲マンボツイスト
注エスエヌハヤテ

5月 4, 2005 岩手競馬 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/05/01

【天皇賞春】混戦に断!長距離実績と枠順から主役を占う

例年なら主役の座を担うべき明け4歳のクラシックホースが不在。その一方で、タップダンスシチーゼンノロブロイなど大駒を欠く古馬勢もインパクト不足・・・・今年の天皇賞は、まさしくどの馬が勝っても驚けない大混戦の様相を呈している。
Photo:(C)Horses.JP
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確たる中心馬の不在を反映してか、単勝支持率もいささか混迷気味だ。前日売り段階の1番人気がなんと5倍台のオッズをつけている。やはり混戦と言われた95年の春天でさえ、1番人気馬(エアダブリン)は3.5倍の支持を集めていたことを思えば、こんな天皇賞、ちょっと記憶にないと言わざるを得ない

その95年当時、結局、春天を制したのは、既に長距離路線で確たる実績を残してた希代のステイヤー・ライスシャワーだった。現在の年齢表記に換算すると6歳にして2度目の盾を手中にしたわけだが、あらためてそのレースぶりを振り返ってみると、実績と経験にものを言わせ、何とか混戦を凌ぎきったという印象が強い。そんなライスシャワーにイメージをダブらせて、ということだろうか?土曜・夜の時点で今年の1番人気には、一昨年の覇者ヒシミラクルが支持されている。このあたりの競馬ファンの心理・心情には、なかなか興味深いものを感じてしまう。

しかし、そんな心情云々は別にしても、国内長距離路線の最高峰となる1戦だけに、出走各馬が長い距離で残してきた実績は、結果を占ううえで重要なファクターといえる。
実際に過去10年分のデータを対象に、天皇賞(春)出走馬の長距離戦実績と本番での着順を調べてみると、両者の間にはかなり明白な相関関係があることがわかった。

■データ1 長距離戦(芝2500以上)の実績と本番着順
 芝二五以上の距離で未連対の出走馬 本番成績 「0-0-1-37」
 芝二五以上の距離で未勝利の出走馬 本番成績 「0-2-2-54」
 
芝2500以上の長距離戦に出走経験がなかったり、あるいは連対実績を残していない馬が、本番で2着以上に食い込んだ例は皆無である。また、連対経験はあるが未勝利という馬に関しても、苦戦の傾向はハッキリしているようだ。
分析の対象期間とした過去10年といえば、「スローペース症候群」という言葉が象徴するように、長距離戦の質が従来とは変化した時期とみられている。しかし、このデータをみるかぎり、天皇賞(春)で上位に進出するための資格として、長距離戦で確たる実績を残していることは必須の条件であるように思われる。何だかんだといっても、3200メートルもの長丁場で争われる一戦だけに、スタミナや道中の折り合いなど、出走馬のステイヤー適性が問われることは必至なのだ。
こうした観点から今年の出走馬をチェックしてみると、芝二五以上の距離でまだ未連対なのが、アドマイヤグルーヴ、シルクフェイマス、スズカマンボ、ハイアーゲーム、サンライズペガサス、ハーツクライ。人気上位の支持を集める実績馬や、決め手を秘めたサンデー産駒など、これだけで6頭を数えるが、少なくともこれらの馬たちにとって、このステイヤー決戦が楽な戦いにならないことは、予想のポイントとして押さえておきたいところである。

さらにもうひとつ、天皇賞(春)を占う重要なデータがある。

「コースの鬼」などでも指摘されていることだが、このレース、意外にも内枠有利・外枠不利の傾向がかなりハッキリと現れているのだ。

■データ2 枠順別着順および勝率・連対率(過去10年)

枠番着順分布勝率連対率
1枠2-0-0-1313.3%13.3%
2枠2-2-0-1113.3%26.7%
3枠2-0-0-1412.5%12.5%
4枠2-1-1-1212.5%18.8%
5枠1-1-2-155.3%10.5%
6枠1-2-3-145.0%15.0%
7枠0-3-1-190.0%13.0%
8枠0-1-3-190.0%4.3%

枠順別の勝率に注目してみると、1~4枠と5枠から外の間にかなりハッキリとした落差があることがわかる。連対率に目を転じると、勝率ほどに極端な差は生じていないが、8枠に関していえば過去10年で2着わずかに1回と、外枠苦戦傾向は明らかだ。合計6回もコーナーを回るコース設定と、スローペースで馬群が密集しがちな分、外・外を回わされる距離ロスがバカにならないということなのだろう。
不利な8枠に入ったなかで唯一連対を果たしているのが、昨年のゼンノロブロイ(8枠16番)。ただし、このレースに関して言うなら、大逃げをうったイングランディーレを2着以下の各馬が直線に入ってもバラバラに追っかける展開で、枠順の有利・不利があまり問われなかった一戦とみることもできる。
今年の枠順に関して言うなら、6枠のマカイビーディーヴァ、7枠のアイポッパー・マイソールサウンドなどが、この条件にどう対処するかが一つの見所といえそうだ。ただし、これらの各馬、鞍上によるよほどのファインプレーがなければ、2着はともかく勝ちきるまでは難しいと言えるのかも知れない。

■結論
◎ザッツザプレンティ
○リンカーン
▲ヒシミラクル
△アイホッパー
×マイソールサウンド
×トウショウナイト

長距離戦実績、内枠有利の傾向、さらには鞍上の手腕も加味して、人気の盲点となった一昨年の菊花賞馬に期待してみた。なるほど前哨戦の内容は少々不甲斐なかったが、叩いて一変があることは、3歳秋の神戸新聞杯→菊花賞のときに既に証明済みだ。緩急自在の脚質でもあり、ビッグゴールドなどが先導する流れが緩すぎるなら、2周目の向こう正面で自分から動いていく競馬でもいいだろう。
相手は、阪神大賞典上位組一昨年の天皇賞馬。阪神大賞典組なら、7枠の2頭よりも叩いての上積みが大きそうなリンカーンを筆頭にとりたい。以下では、長距離専用の印象が強いトウショウナイト。2~3着候補ということなら、馬券の押さえには必要だろう。

キルトクールは、ハーツクライ
元々自分から競馬を作れぬタイプだけに、大一番になると狙いづらいタイプだ。京都コースへの適性は悪くなさそうだが、長距離戦での実績不足、外枠と今回は不利な材料が揃ってしまった。

5月 1, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (40)