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2005/04/29

【サウスニア】川崎に咲く黄金の花は勝利の大輪!

舞台は川崎競馬場。カクテル光線に照らし出されたダートコース。レースは勝負どころの4コーナーに差しかかっていた。先行した2頭、黒と黄色の帽子が後続を引き離し気味にリードしている。どうやら、行った行ったの決着が濃厚だ。手応えが良さそうな黄色い帽子が軽く気合いをつける。その瞬間、あっという間に2頭の差は広がっていった。
ウチダ!ウチダ!ウチダっ!いいぞ、内田。そのままっ」 目の前を通過していく黄色い帽子の騎手に送る声援にも、思わず力が入った。ゴールが近づくにつれ、黄色い帽子と後続の差はさらに広がって、終わってみれば5馬身差の圧勝劇・・・・4月28日・川崎の交流戦「ゴールデンフラワー賞」(ダ1500m)に、内田博騎手とのコンビで出走した愛馬オフィサー。これまでの不甲斐ない競馬がまるで嘘のような快心の初勝利だった。一口馬主歴およそ2年の自分にとっても、これが待望の初勝利である。

officer_at_kawasaki■オフィサー(牡3)
JRA栗東・森秀行厩舎・6戦1勝
サウスニアRH所属
父 Fusaichi Pegasus
母父 Irish River

今回は単勝1番人気に支持されていたオフィサー。とはいえ、先にアップした記事「川崎の水は甘くないけれど・・・・」にも書いたように、川崎で行われる交流競走は、圧倒的に地元所属馬が優勢という傾向が出ている。下級条件とはいえ既に認定競走で勝利を収めている地元勢が相手である以上、けっして楽観は許されない。実際、地元ファンの受けとめ方も「新聞で印を集めているオフィサー、どれほどのものか」と半信半疑のムードが支配的だったようだ。
また、今回はオフィサーにとって初めての競馬場、しかもナイターという不慣れな条件でもある。そのせいか、パドックに姿を現した当初、愛馬は、きょろきょろと物見をするような仕草もみせていた。しかし、馬体の良さは出走馬になかでも際だっている。一方で他の人気どころに目を転じてみると、明らかに腹が巻き上がって細化している馬や、トモが流れる歩様の馬などもいた。
これなら、わが愛馬にもチャンスはあるかもと?思っていたが、返し馬をみてその予感は確信に変わった。川崎の砂をまったく気にすることなく真一文字に駆け抜けていったのだ。このフットワークなら、ダート適性にまったく問題はない。かなりの確率で勝てると思い、馬券は、単勝とパドックで比較的良く見えた4頭に流す馬複を購入した。(結果、単勝2.7倍、馬複67.3倍が的中しました)

終わってみれば、冒頭に記したとおりの大楽勝。走破時計1:34:2も、比較的時計の出やすい馬場状態とはいえ、なかなか優秀である。
森調教師によると、「ダート替わりも良かったのでしょうが、それよりも距離短縮のほうが大きかった」とのこと。しかし、この馬の場合、ダートならスッと先行できる素軽さがでてくる。テンにもたつき気味のレースが多い芝よりも、圧倒的に適性があるという印象を受けたのだが、どうだろう。次走はおそらくJRAの500万下。ダート路線だとまだまだ強い馬がクラスに在籍しているので楽観できないが、今夜のレースぶりをみるかぎり十分通用の素地はありそうだ。
交流戦勝ち上がりからの昇級出走なら、それほど人気を集めることもないだろうから、馬券的には妙味ある穴馬としても、楽しめそうである。愛馬が再び勝利の花を咲かせる日が訪れるのを楽しみに待ちたい。

4月 29, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (14) | トラックバック (1)

2005/04/25

【フローラS回顧】例年の勝馬とはちょっと違う

dia_de_la_novia_on_flora_s結論から言ってしまえば、ディアデラノビアはかなり強い馬なのではないか?レースを終えて数時間、あれこれと考えを巡らしてみたが、しだいにそんな印象が強くなってきた。
前半1000メートル通過が61秒台のスローペース。それ以降も流れはいっこうに速くなる気配を見せず、6~7ハロン目まで12秒台後半の緩いラップが連続していた。こうなると開幕週の馬場にも後押しされ、前有利・内有利の展開になるのは必至。実際、好位から抜け出してきた2~4着馬は、いずれも34秒台の速い上がりで叩き合いを繰り広げており、レースは俗に言う「前の止まらない」競馬になっていたはずだ。例年のトライアルなら、おそらくこれら3頭の組み合わせで、どうしようもなかったはず・・・・

それを、距離ロスを承知で大外を回しを、直線だけの競馬で差しきってしまうのだから、勝馬の強さには恐れ入る。スローペースが影響したため走破時計そのものは平凡だが、推定上がりタイムは出走馬中唯一33秒台をマーク。
しかし、そんな数値以上に、全身を使ったダイナミックなフォーム、追われてからも左右にぶれることなく真っ直ぐ伸びてきたその姿に強い印象を受けた。戦前、頭の高いフォームを危惧して距離不安を囁く声も一部に聞かれたが、それは結局杞憂に過ぎない。折り合いさえつけば、ゴールまでしっかりと鞍上の計算どおりに動けるのだ。競走馬としての完成度の高さは、3歳牝馬離れしたレベルに達していると評価すべきで、同厩・同馬主の女王候補シーザリオにとっても、侮りがたい好敵手が登場したといえるだろう。この馬、例年のトライアルホースとはちょっとモノが違う

1着 ディアデラノビア(武豊)
dia_de_la_novia_0424毛づや全体がくすんだ色調を呈しており、見栄えのするタイプではないな、というのがパドックでの第一印象。だが、体調面に不安のないことは、体全体を使った躍動的な歩様からも明らかである。歩幅の大きなステップで堂々と歩いてみせるせいか、実際の体重以上にその馬体は大きく見えた
ただし、少々巻き上がり気味にみえるお腹のあたりをみても、馬体にお釣りが残っているわけではない。オークスまで残り1か月、体を維持しながらどこまで順調に調整をすすめることができるかが、陣営に課せられた課題になるだろう。
また、本番に向けては、爆発的な末脚を生む原動力ともいえる、激しい気性をどう制御するかもポイントといえそう。今回は、極端にイレこむこともなくレースに臨むことができたが、大観衆を目の前にしてのスタンド前発走は、この馬にとっても初めての経験となる。過去にもチューリップ賞で出遅れの前歴があるため、けっして楽観は許されない。
ひょっとして、ここ一番に弱いタイプ?なのかもしれないが、それらの課題さえクリアできるなら、オークスでも上位に食い込める逸材であることに違いはない。

2着 レースパイロット(蛯名)
race_pilot_0424初コースとなった府中で、好位から速い上がりを使って抜け出し、激しい2着争いを最後まで抜かせなかった根性は立派というべきだろう。ビュンと切れる印象はなくてもこの末脚の持続力。例年のトライアルなら、確実に勝利をものにしていたはずだ。
ただし、この馬の場合、馬体の造りをみても、まだまだ完成途上という印象は免れない。なるほど、骨格のフレームの大きさなど、兄と共通する雄大なスケールをうかがわせるが、悲しいかな、まだそこに実が入っていないのだ。筋肉の鎧が薄い分、手足だけが妙にひょろ長く見える体型で、人間でいうとなんだか武幸四郎みたいな感じがする(^^;
これを評して、この馬本来の体型なのだから仕方がないという人もいるようだが、やはりひと夏越して馬体に実が入ったときこそが、本格化の時期だと思う。未完成の現状で、オークスの連対圏突入までを期待するのは、ちょっと荷が重いといえそうだ。

5着 パーフェクトマッチ(石崎)
perfect_match_0424ピカピカの毛づやと、サンデー産駒らしく均整のとれた馬体。パドックで一番気配を良く見せていたのが、この馬だった。約2か月ぶりの実戦で馬体重を10キロ減らしていたが、これは乗り込み量を増やしたせいと陣営もコメントしており、計算どおりに仕上がったという印象。体型から受ける印象もマイラーというより、いかにも距離伸びて良さそうなタイプで、ここは好走必至と思われた。
それだけに、僅差5着という結果は惜しまれる。坂下のあたりで名手・石崎騎手が一瞬進路に迷う場面があり、結果的にはそのもたつきが致命傷になってしまった。それでも、推定上がり3ハロンではディアデラノビアに次いで34秒フラットをマーク。鞍上の叱咤激励にこたえ、ゴールまでしっかりと伸びており、強い競馬だったと思う。
正直、これでオークス出走は条件的にかなり厳しくなったが、2~4着馬に優るとも劣らないレース内容はしっかりと記憶にとどめておきたい。もしも運良く出走がかなうなら、伏兵として当然マークが必要だろう。

win_flora_sさて、馬券のほうは、とりあえず写真の単勝馬券が的中。個人的にここはディアデラノビアで断然と思っていただけに、3倍という配当は悪くなく、ちょっと意外という気もする。とはいえ、当たったのはこの馬券だけ。パドックの印象から、レースパイロットを対抗からはずし、パーフェクトマッチを上位に取っちゃったからなあ・・・・

初志貫徹なら2頭軸で手広く流していた3連複(195倍)は楽に的中できていた。馬券の道は、ほんとうに奥が深い・・・・

4月 25, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (12)

2005/04/23

【フローラS】トライアルらしい決め手比べは必至

tokyo_turf_on_april_23第2回東京開催の開幕を迎えた土曜日は、好天にも恵まれ絶好の競馬日和。芝コースも開幕週にふさわしく、ご覧のとおり一面の緑の絨毯である。
JRA発表の馬場情報・コース情報を確認してみると、芝は例年どおり野芝にオーバーシード(イタリアンライグラス)を行った状態。4月に入り高温な日が続いているため野芝の芽出しも順調とのことだが、見た目にはオーバーシードされた芝の草丈がかなり伸びている印象を受けた。

タイムもチェックしてみよう。土曜10R・エスユーグランドが勝った1000万下条件・八ヶ岳特別(芝千八)の決着時計は、なんと1分45秒7。逃げたティーリーフが11秒台のラップを連続する淀みないペースを演出したことも影響しているが、この時計、さすがに速い。昨年1年間を通じ、この距離で行われたすべてのレースと比較しても、第2位に相当するタイムであり、重賞(毎日王冠・府中牝馬S)の決着時計を軽く凌いでいる。また、道中スローペースになった9Rの新緑賞(3歳・500万下・芝二三)では、長距離戦らしく速い上がりの決着になったが、上位の各馬は軒並み34秒台前半の上がりをマークしていることにも注目する必要がある。
一方、8レースなどをみると外からの差しも効いていたので、単純に前有利・内有利と決めつけることはできないが、基本的に芝コースはかなりの高速馬場と判断してよいだろう。天気予報によれば、日曜日も晴天が続く。これなら良馬場のスピード競馬を堪能できそうで、奇をてらうことなく、出走各馬の持ち時計と上がりタイムを比較していくことが、馬券的中への近道といえるだろう。

日曜の東京メインは、オークストライアル・フローラS
芝二千を舞台に、今年もまずまずのメンバーが揃った。
出馬表を改めて見渡してみると、典型的な逃げ馬が1頭もいないことに気がつく。往々にしてそんなときには、かえってハイペースになったりすることもあるのだが、トライアルというレースの性格を考えるなら、ここは各馬とも大事に行きたいところ。無理な競り合いで共倒れという結果だけは、どの騎手も避けたいだろう。
2角を通過したあたりでスンナリと馬順も決まって、道中は淡々とした展開でレースはすすむ。先頭から後方までの比較的密集した隊列になるので、位置取りの有利・不利をあまり気にする必要もない。結局、ゴール前直線500メートルでの、決め手の優劣が着順を決定する・・・・今年もそんなトライアルらしい競馬になってしまうのではないか。

結論
◎ディアデラノビア
○レースパイロット
▲ピサノグラフ
注イエローパピヨン
注アルフォンシーヌ
注パーフェクトマッチ

どうせスローペースになるのだから、スタミナ・底力より、決め手の優劣が何よりも優先される。距離経験など、あまり気にする必要はないだろう。狙いどころは、芝千六~二千の条件で、上がり34秒台(できれば前半)の時計をマークした実績を有するタイプだ。

◎ディアデラノビアは、1月の白梅賞でエアメサイアを問題にしなかった決め手が強烈。小柄な馬体で、桜花賞トライアル連闘による反動を心配する声もあるが、そのときでも体重減は見られず、意外にタフなタイプなのかもしれない。桜花賞の結果をみても、フィリーズR上位組は、別路線との比較でレベルが高い。この相手なら格の違いにモノをいわせ押し切れそうだ。

良血○レースパイロットは、距離二千の前走で上がり3ハロンが35秒フラット。スローペースだったデビュー後2戦、いずれも34秒前半をマークしていたことを考えれば、やや物足りないタイムにもみえるが、レース内容自体は見所十分。他馬に来られてゴール前もうひと伸びしたあたりなど、数値に表れない非凡な素質を裏づける競馬だった。中2週での登場だけに、馬体の維持が条件。直前気配には十分注意を払っておきたい。

以下では、来日早々大活躍、ケント・デザーモとのコンビ結成が魅力のピサノグラフが連対候補。前走でレースパイロットと僅差だったイエローパピヨン、フラワーCの決め手が目を引いたアルフォンシーヌ、速い上がりでの実績はなくとも本質的に瞬発力型である可能性の高いパーフェクトマッチあたりが、樫の切符を手にしうる候補だろう。

キルトクールは、最内枠に入ったウェディングヒミコ。上位と互角の瞬発力があるといっても、スローのフラワーCで掛かり癖を露呈してしまったのが致命的だ。小柄な馬体で揉ま込む展開も不安。思い切って先行する手はあるけれど、それでも目標にされる不利は免れないと思う。

4月 23, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (26)

2005/04/21

【サウスニア】川崎の水は甘くないけれど・・・・

officer_going_to_kawasaki■オフィサー(牡3)
JRA栗東・森秀行厩舎・5戦0勝
サウスニアRH所属
父 Fusaichi Pegasus
母父 Irish River

あれは昨秋、デビュー2戦目の出来事・・・・舞台は東京競馬場、芝のマイル戦だった。名手ペリエを鞍上に迎えたわが愛馬は、見栄えのする好馬体も評価され、直前では2番人気の支持を集めていた。デビュー戦から1ハロンの距離短縮となるマイルへの適性を不安視する声もあったが、ここは初勝利を掴むチャンスかも?確信めいたものではなかったが、なんとなくそのような予感に包まれるうちに、発馬を告げるファンファーレが鳴った。
スタートして、道中は何となく追走に戸惑っている感じ。それでも、直線に入って鞍上が追い出しにかかると、馬群を縫うようにして火の出るような豪脚を繰り出してくる。結果、わずかに及ばずの2着。とはいえ2歳戦にしては上々のタイムであり、レース内容も見所十分だ。
翌週のGC「先週の結果分析」では、番組推奨馬に指名される栄誉にも浴し、一口馬主のひいき目を抜きにしても、もう未勝利脱出は時間の問題であるかに思えた。愛馬の前途は洋々かも・・・・しかし、世の中、そんなにうまく事は運ばない。

レース後「距離は1800~2000mくらいあった方がいいのかもしれません」とコメントしたペリエの発言を真に受けて、陣営は、芝・中距離を中心にした王道路線のローテーションを選択する。今にして思えば、これがいけなかった。
東京・中京・阪神と芝の未勝利戦を転戦し、出走するたび上位人気の支持を受けながら、着順・レース内容がどんどん悪くなっていく。武豊騎手が騎乗していた前走の阪神・芝2200など、見るも無惨な最低の競馬だった。好位をすすんでいたと思ったら4コーナーでふいに名前を呼ばれなくなり、ゴール板を通過したのは何とどん尻の16番目という体たらくである。ついに、落ちるところまで落ちてしまった・・・・。

レース後、武騎手は次のようにコメントしている。「走り方がマイラーのそれ。少なくとも長距離を得意とする馬ではないと思いますよ。むしろ1200mでも対応できそうなくらい」 おいおい、それはないだろう(^^; 競走馬の適性は、たしかに見極めづらいものだけれど、手綱を取った2人の名手のコメントがここまで正反対のものになるとは・・・・。そんなわけで再び、暗中模索の路線選択を迫られることになったわが愛馬。次走に向けて、森厩舎が下した選択は、ちょっと意外なものだった。

4月28日(木)川崎競馬 ゴールデンフラワー賞(ダ1500m)出走

ダート転向で距離短縮。しかも地方競馬の指定交流競走への参戦である。

血統からダートを試してみるのも悪くないと思っていたが、よもや地方転戦、しかも関東圏の川崎まで、わざわざ遠征してくるとは夢にも思わなかった。一見奇策にも思えるが、勝てるチャンスがあれば全国どこでも強気の遠征を敢行してくる厩舎だけに、ここは必勝を期しての選択と思える。

しかしながら、川崎競馬の交流戦は、そう生やさしいものではない
今年の1月以降、川崎ではJRA認定競走を勝利した地方所属馬と、JRA所属未勝利馬の交流戦が計7戦行われている。「○○フラワー賞」と銘打たれ、ダート千五または千六の条件で争われているが、ここに出走した中央馬の成績がまったく振るっていないのだ。JRA所属の出走馬のべ37頭のうち、なんとか勝利を収めることができたのは、僅かに1頭のみ。JRA勢の着順は何と「1-1-1-34」である。一般にJRA勢優位とみられる地方交流戦だが、こと川崎に関してはその傾向はまったく当たっていない。
最近も、京都のダート未勝利戦で3着の実績をもつ森厩舎所属馬がここに挑戦するも、およばず2着という結果に終わっている。ただしこれは良いほうで、なかには下位から数えて5頭が、全部JRA所属馬だったというレースまであった。
そのあたりの事情は、川崎のファンも心得ているようで、交流戦では地方馬が人気上位を独占する傾向が強いようだ。わが愛馬、オフィサー。果たしてこの過酷な舞台で、ファンの支持を集めることができるか?はたまた、どこまでやれるか?ダート適性もふくめて、やってみなければならない、というのが正直なところだろう。
ただし、強調材料もある。鞍上が、南関東のトップ=内田博幸騎手に決まりそうなのだ。わがままな気性で、騎手の思い通りに走ってくれないところも抱えた馬だけに、ひょっとして武豊騎手のようなタイプよりも、地方騎手のほうが、この馬の長所を引き出してくれる可能性はありうる。

連休前の川崎ナイター、仕事帰りにこっそりのぞきにいってみようかと、思っている。

4月 21, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2005/04/20

GOLD UP! 黄金の馬、盛岡競馬場に入厩

東京競馬場・新スタンド西側から、岩手競馬の場外発売所が設置された内馬場へと向かう地下道。この場所を歩いていると、新スタンドでは目にすることがなかった、妙なポスターがあちこちに貼ってあることに気がつく。金ぴかの背景をバックに、派手な水色のスーツに身を包んだオッサンが、両手を突き出しポーズを決めている。キャッチフレーズは「GOLD UP!
なんだ、この垢抜けないデザインは?と思っていたら、これが今年の岩手競馬の宣伝ポスターだった。オッサンの名はDr・コパ。今シーズンの岩手競馬イメージキャラクターに起用された風水関係のタレントさん?らしい。とはいえ、名前は知っていても、顔まではさすがに知らなかった(^^; 競馬ファンにとっては、コパノフウジン(JRA)の馬主さんといったほうが、通りがよいかもしれない。
そのコパ氏曰く「今年のラッキーカラーは金、青、茶。盛岡の金、水沢の青、茶はダート、三つのラッキーカラーで、幸せは東北からやってくる」のだという。「水沢(水)の青」はともかく「盛岡の金」っていったいどういう意味なんだ?という気もするが、まあ縁起物と割り切れば少々のコジツケも悪くないだろう。競馬場に行って金運アップという願いも込めて「GOLD UP!」実際、馬主としてのコパ氏は、ゴールドアップと命名した競走馬も所有しているらしい。

さて、そんなコパ氏の所有馬以外にも、ラッキーカラーに縁がありそうな岩手所属馬がまもなく登場する。4月19日、ひっそりと盛岡競馬場に入厩してきたこの馬のことだ。

golden_will_at_iwate■ゴールデンウィル(牡4)
盛岡競馬・櫻田勝男厩舎所属・未出走
元サウスニアレースホース所属
父 Sadler's Wells  母 Looking for Gold
母父Mr.Prospector
何を隠そう、JRA在籍当時(未出走)に自分の一口愛馬だった1頭です。再ファンド制度適用を前提にした地方移籍で、昨秋に岩手競馬所属に転籍したのだが、母の名に注目してもらいたい。ルッキング・フォー・ゴールド。「黄金を捜し求める」とは、何とも意味深な響きではないか。かのシーキングザゴールドの全妹にあたる血筋だし、なかなかの良血でもある。
母の名に刻まれた「黄金」を捜し求め、盛岡競馬場にたどり着いた鹿毛「茶色」のサラブレッド・・・・おお、盛岡の「金」とか、ダートの「茶」よりも、こちらのほうがずっと風水の御利益にあずかれそうな予感がする。

あと1色、ラッキーカラーの「青」が何なのか?現時点で接点は見つからないが、仮に菅原勲騎手が手綱を取ってくれるなら、勝負服のカラーはずばり「水色」。幸運を呼ぶ3色がすべて揃い踏みということになる。青系の勝負服で選べば、櫻田厩舎の主戦=佐々木忍騎手でもOKだし、村松学騎手や草地保隆騎手(青と黄色)でも問題なさそうだ。

ところでこの馬、実は岩手移籍後、ずっと遠野にある競走馬育成施設「馬の里(うまのさと)」で調整・待機の日々を送ってきた。昨秋には、一度JRAでデビュー戦に登録する寸前まで行ったのだが、直前で体調を崩し結局出馬は見送り。その後、下降線の状態のまま岩手にやって来て、立て直しに思いのほか時間を要してしまったのである。
幸い、休養時期が岩手のシーズンオフと重なっていたため、焦ることなく調整に専念でき、雰囲気はグンと良化してきたようだ。櫻田調教師によれば「ストレスからくる内臓面の疾患が順調さを欠いた原因」らしい。どうやらJRAのトレセンのような慌ただしい環境には、馴染めない気弱なタイプなのかもしれない。それなら、無理に中央復帰を目指すよりも、環境のいい盛岡で「第2のカーム」をめざして名をあげる道を選ぶのもいいのではないか?と個人的には思っていたりする。

デビューに向けた第一歩、能力検定は22日の金曜日に予定されている。レースへの登場は、黄金週間の水沢開催か?はたまた、5月中旬の盛岡競馬(金の競馬場)か?どこまでも、ゴールドに縁がありそうなこの馬、無事デビューを飾れば、風水パワーで連戦・連勝も夢ではないだろう(笑)「GOLD UP!」のキャッチフレーズを地でいく岩手の新・怪物として、注目を浴びる日が訪れることを、ひそかに期待しています。

4月 20, 2005 ひとくち馬主日記, 岩手競馬 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/04/17

【皐月賞】ディープインパクトは危ない人気馬なのか?

皐月賞の歴史を振り返ってみると、1番人気が下馬評どおりの力を発揮して勝ちきるケースが意外に多くないという傾向に気がつく。ちょっと前だとスペシャルウィーク、最近ならタニノギムレットにコスモバルク。トライアルで発揮した非凡な能力を評価され、本番で圧倒的な人気を集めたこんな名馬たちが、皐月賞では思わぬ敗戦を喫している。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

もちろん、1番人気の支持どおり本番も快勝して本命党を喜ばせた名馬もいるにはいるが、そんな馬たちは不思議とスプリングSをステップに駒をすすめてきたタイプが多かった。一方で、弥生賞1着馬はなぜか本番との相性がよくない。90年代以降の過去15年分のデータを検証すると、弥生賞1着後に皐月賞を1番人気していた馬の着順は「1-1-1-1」 勝率25%の成績であった。3着内率に限れば75%と高率なので、けっして悪い成績とは思わないが、断然の1番人気であることを考えれば、馬券的な信頼度は微妙といわざるを得ない。そう、危ない人気馬というヤツである。
ちなみに、弥生賞1着後の1番人気馬で唯一皐月賞を勝利したアグネスタキオンの単勝オッズは1.3倍だった。さすがにこれくらいの評価なら勝って当然ともいえるが、何とも馬券が買いづらい・・・・。

さて、今年も弥生賞1着が評価され、皐月賞1番人気が確実視される1頭の素質馬に話題が集中している。ディープインパクト。前売り単勝オッズは1.5倍である。さすがに圧倒的な1番人気のようにも思えるが、この数字を単勝支持率に換算すると52.5%。裏を返せば、47.5%のファンがこの馬が敗れる場面を想像しながら、単勝馬券を買っていることになる。このあたり、弥生賞1着馬=危ない人気馬という競馬ファンの嗅覚の鋭さがうかがわれ、なかなか興味深い数値といえそうだ。もっとも、1倍台のオッズになってしまうと大多数のファンにとっては買えない馬券になるので、ディープインパクトに対する実質的な支持率は、もう少し高いものとみておく必要があるだろう。

そんなファンの心情を反映してか、この1週間、スポーツ紙などでは「大本命ディープインパクトの死角を探る」的な記事も少なくなかった。
最もよく聞かれる指摘は、「多頭数のレースや揉まれる競馬を未だ経験していない」ということ。10頭立てと小頭数だった弥生賞では、勝負所で馬なりのまま大外を回し、楽に先行勢を射程圏に入れることができたが、18頭立ての本番で同じようなレースを試みれば、3~4角で大きな距離ロスを強いられることになる。結果、内から一歩先に抜け出す先行勢を捉えきれないという可能性は確かにあり得る。

なるほど、ノーリーズンやダイワメジャーの例を思い起こしてみても、皐月賞では好位のインから抜け出す戦法が勝ちパターンになっている。Bコースでの施行が定着した現在、グリーンベルト出現による有利・不利は無くなったが、それでも先行有利・内有利という基本セオリーに変化はない。芝コースの管理技術が進歩したせいか、2か月間使い込まれても依然高速馬場の状態を維持している中山の短い直線で、大外強襲を決めるのは至難の技といえそうだ。

しかしながら、ディープインパクトの手綱を取る武豊騎手も、そのことは十分承知しているはず。揉まれるリスクを嫌って馬群の外を通る競馬になるのは必至だが、ロスを最小限に抑えるべく、細心の注意を払いつつレースを進めていくことだろう。
揉まれる展開を嫌い逃げを臭わすビッグプラネット、決め手勝負では好戦の可能性が薄く早めに動きたいダイワキングコンなど先行勢が揃った今年の皐月賞は、弥生賞よりも速めのペースになる公算が高い。その分、馬群もやや縦長の隊列になるはずで、3~4角密集した馬群の外に振られる危険性は、スローで流れるときよりも少なくなりそうだ。問題は、そうしたペースの変化に、キャリア僅か3戦の大本命馬が難なく対応できるかどうかという点に尽きるが、その点に関していうなら、ディープインパクトには心強い材料がある。差し脚質でありながら、流れに左右されず安定した競馬ができるということだ。

若駒Sは前が競り合って緩急変化が激しい変則的な流れ、一方弥生賞ではゆったりとしたスローと、それぞれペースの異なる競馬になったが、TARGET FrontierでディープインパクトのPCI(ペースチェンジ指数)を確認してみると、数値はいずれも「65前後」。すなわち、残り3ハロンの地点を分岐点にした前・後半のペースの配分では、どちらも同じようなレース運びをしていたことがわかる。かたやとても届かないような位置からの派手な差しきり、かたや早めに動いて前を潰す横綱相撲と、見た目に対照的な競馬であったが、ディープインパクト自身は周囲に影響されることなく自分の競馬をやっていただけなのかもしれない。
また、PCIとは、数値約50で前後半が同一程度のペースになり、それより小さい値だと後半の速度が低下したことを意味し、大きい場合は速度が速くなったことを意味する。ディープインパクトが過去2戦でマークした指数65(デビュー戦は75)は、後半3ハロンで大きく速度を上げたことを意味しているが、これはスローペースの上がり勝負が得意というより、一気のペースアップに対応できる後半戦での脚力の非凡さを裏づける数値といえそうだ。弥生賞の推定上がり3ハロンは34秒1。2着アドマイヤジャパンが34秒6をマークしているが、これは最内からソツなく抜け出す戦法がズバリとはまったため。内外のコース取りの差、実質的に走った距離の違いまでを考慮するなら、両者の間には1秒近くの脚力の差があるとみてよいのではないか。

結論
◎ディープインパクト
○マイネルレコルト
▲アドマイヤジャパン
△ローゼンクロイツ
注ダイワキングコン

弥生賞馬不振という傾向と対策に照らして、取りこぼしの危険がないわけではないが、やはり本命は◎ディープインパクト
トライアル各路線の比較では、やはり弥生賞組のレベルが高いと思われ、2着候補はアドマイヤジャパン・マイネルレコルトの両頭が有力だろう。叩いての上積みとペースが上がり折り合える強みを考慮して、インから抜け出すマイネルレコルトのほうを上位に取りたい。
これ以外の各馬は、レースの流れ次第。ディープインパクトが先行勢をすべて掃除する流れなら、後方の差し馬が台頭してくる。そんなタイプなら大外枠のダンスインザモアより、関西圏でトップランクの実績を残してきたローゼンクロイツに注目すべきだろう。一方、前が止まらぬ形になれば、マイラーのビッグプラネットよりも、スタミナがあって渋太いダイワキングコンが怖い

キルトクールには、ヴァーミリアンデムーロによる皐月賞3連覇の偉業がかかっているが、いかんせん前走の負け方が悪すぎる。「皐月賞は黙って外人騎手を買え(?)」という馬券セオリーに、真っ向から勝負を挑んでみたい(^^;

4月 17, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (43)

2005/04/12

東京競馬場 新スタンド(第2期)お披露目

tokyo_new_stand_1先の週末、東京競馬場では、長らく工事中だった第2期・新スタンドが、ついにお披露目の日を迎えた。4月23日の第2回東京開催以降、全面オープンが予定されているが、桜花賞・皐月賞が他場で開催されるこの2週間にかぎり、場外馬券発売所=パークウインズの施設として、一足早くファンの利用に供されることになったのだ。

この第2期・新スタンド、新規オープンとはいいながら、その正体は一昨年の秋に完成していた第1期・新スタンド西側部分への継ぎ足し・延長にほかならない。すなわち、あの大きくせり出した屋根や、オープンエアのA指定席がそのまま東側にドーンと延長されたわけである。そんなわけだから、観覧席や場内の設備・雰囲気そのものに、特に目新しいものはない。
言い換えると、新スタンドの欠点として指摘されていた、コースから遠く離れた観戦位置や、ときに雨・風が吹き込んでくる観覧席の構造も、そのまま延長・踏襲されている。いや、風雨に関してはスタンドの総延長が長くなった分、今まで以上に影響を受けやすくなっているという印象も受けた。実際に自分が新スタンドを訪れた日曜日、多摩地方では空飛ぶカラスが前に進めないほどの強風が吹いていたのだが、一般席後方に陣取ってみると、ビュンビュンと風が通り抜ける様が間近に感じられ、ちょっと怖いくらいの感じがした。スタンドのあちらこちらで新聞が飛ばされ、馬券が風に舞う・・・・まあ、よくいえばガラス張りの指定席では味わえない自然との一体感を楽しめるスタンドではあるのだが、2月開催の際などには、防寒対策に十分注意を払う必要がありそうだ。

paddock_sight一方、良い話もある。まずは、600席そこそこだったA指定席の座席数が大幅に追加されること。どうやら2800席弱まで用意されることになりそうで、これなら9~10時の時間帯に競馬場に到着しても、指定席にありつける可能性は高くなったといえる(もちろんG1当日となれば話は別だが・・・・)ただし、新規オープンにともない、当日売りの指定席の発売場所が新スタンド3階に変更されているので、出かける際にはご注意を。
また、スタンドからみるパドックも、うまく高低差が設けられた分、これまでより随分と見やすくなった印象を受ける。真上から見下ろす感じの中山や福島と比べれば、馬との距離は遠いが、スタンド4階あたりから眺めてもパドック全体を視野に入れやすい構造になっていると思う。双眼鏡があればベターだが、この造りなら肉眼でも出走各馬の比較・チェックは十分可能なはずだ。

pepper_lunchでは、スタンド内の設備やテナントはどうだろう?
馬券発売所が設けられていない3階の新規オープン部分は、例によって競馬場のイメージをあまり感じさせない南欧風のデザインが踏襲されている。一昨年秋のオープン時、テナントにエクセルシオールカフェが入っていたのには驚かされたが、今回はそこまでの目玉テナントは設けられていないようだ。
スタンド内各所を歩き回ってざっとチェックしてみたが、面白いと思ったのが写真のこのお店。鉄板焼・ファーストフード?の「ペッパーランチ」である。「日曜日の静寂 = maru-tetsu-life =」さんによれば、「このフロア外に鉄板を持ち出さないで下さい」という看板が笑えるとのこと。なるほどねえ(笑)

temominもう1店、注目すべき存在をあげるなら、おそらく競馬場には初の登場となるマッサージ屋さんの「てもみん」だろう。残念ながら、正式オープンは4月23日ということで、この日、その正体を確かめることはできなかったが、気になる存在だな・・・・。競馬場に行くと場内をあちこち歩き回るため、腰やふくらはぎに疲れがたまるというのはよくあるけれど、上半身マッサージ中心の「てもみん」の効能やいかに?!チャンスがあれば、実体験をあらためてレポートしてみたい。

4月 12, 2005 府中日記 | | コメント (2) | トラックバック (5)

2005/04/11

【桜花賞回顧】ラインクラフトの可能性、シーザリオの死角

fukunaga04101着 ラインクラフト(福永祐一)
大外枠を不安視され、直前では単勝4倍台の2番人気と支持を下げていたが、終わってみれば「恐れ入りました」の一言。例年の優勝馬とまったく同じように、好位からの正攻法で、危なげなく押し切ってしまった。発馬直後、ひとつ隣の枠からモンローブロンドがノシをつけて先行してくれたおかげでスペースが生まれ、2角からスッと理想的な位置を確保できたことも幸いしたが、その気になればハイペースのマイル戦・大外枠からでもこれくらいのスピードは発揮できるということだろう。
特筆すべきは、好位の外でピタリと折り合いがついたこと。阪神ジュベナイルフィリーズの時点では、道中他馬の後ろで行きたがる仕草をみせ直線ひと伸び欠いたことを思えば、気性面の成長が伺えるし、これなら少なくとも二千メートル前後の距離までは大丈夫だ

勝利の直後、東京競馬場ではファンの間から「オークスじゃなくて、NHKマイルに行ってくれたらなあ・・・・」という声が聞こえてきた。この馬を管理する瀬戸口師も、「オークスは距離が長いかなとも思いますが、勝ったので行かざるを得ないでしょう」(ラジオNIKKEI 競馬実況HPより引用)と距離延長に対する不安を隠さない。父エンドスウィープ、母はアドマイヤマックスの全姉。なるほど確かに、血統面からいえば、距離伸びてさらに良さがでるタイプではないだろう。
しかしながら、近年のオークスでは昨年のダイワエルシエーロスイープトウショウ、3年前のチャペルコンサートのように、いかにもマイル向きといった印象を与えるタイプが意外に健闘している。底力が試される競馬になってどこまでやれるかはともかく、例年のオークスにありがちなスローペースの上がり勝負になれば、この馬の現状でも十分に太刀打ちできる可能性はあるはずだ。

2着 シーザリオ(吉田稔)
まさしく「負けてなお強し」を絵に描いたような競馬だった。
好枠から好ダッシュ。2角突入前に早くも先頭をうかがう位置につけていたが、結果的にはこのスタートが裏目に。先行各馬が密集した2角の攻防による「あおり」をまともに受け、内で控えることを余儀なくされてしまった。このあたり、外から不利なくコーナーを通過できた勝馬とは対照的で、結果的にはこれが勝敗を分けたポイントだろう。
見栄えのする馬体や、直線で目を引いた力強い末脚、さらには距離伸びて良さそうな血統背景も相まって、おそらくオークスでも1番人気の支持を集めることは必至だろう。

気になったのは、ゴール直前、吉田稔騎手の右ムチ連打に反応し、大きく外に逃げる仕草をみせたことだ。横から映しているターフビジョンでは矢のように真っ直ぐ伸びて見えたが、正面からのパトロールビデオはさすがに誤魔化せない。
なるほど今回は、はじめて経験する厳しい流れ、馬込みで我慢を強いられる展開など、この馬にとってかなりストレスフルな競馬であった。そこまで考慮すれば、少々の斜行に情状酌量の余地はあるかもしれない。
しかし、オークスの舞台は、広い府中とはいえ比較的狭いCコース。スローペースで内ラチ沿いに馬が密集する展開になったとき、この悪癖が致命傷になる恐れもないとはいえないだろう。しかもこの馬の場合、次走も鞍上乗り替わりの可能性が高い。初めて手綱を手にする騎手は1番人気のプレッシャーとは別の意味でも、緊張感をもった騎乗を強いられることになる。
当然角居師も、そのあたりの課題は意識して、これからの調整をすすめていくことだろう。オークスまで残り1か月半、シーザリオが死角を克服し、女王戴冠に相応しい牝馬に成長していくことができるか否か。角居師の動向・発言には十分注意を払いつつ、府中コースにこの馬が登場する日を待ちたい。

4月 11, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (14)

2005/04/10

【桜花賞】「外枠不利」の定説について考える

外枠不利」が定説と言われる阪神・芝千六コース。今年の桜花賞では、ラインクラフト、エアメサイア、アンブロワーズ、ショウナンパントルなど有力どころが軒並み外の枠順を引いて、混戦ムードに拍車がかかった感がある。かつてはその定説を打ち破り、8枠同士の決着例もみられた桜花賞だが、少なくとも近5年に限るなら、8枠からの連対例は皆無である。この傾向は「コースの鬼」などでも指摘されているように、ゲートを外に寄せて置くようになったため、相対的に内枠が有利になったことも関係しているのだろう。外の枠からノシをつけて先行しようとすれば、序盤戦でかなり脚を使わされるロスは避けられない。かといって、後方待機の直線勝負が通用するほど桜花賞は甘いレースではない。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

実際、JRAのビデオ・インタラクティブで過去5年のレースを振り返ってみても、映し出されるのは、好枠を引いた勝馬が4角でロスなく2~3番手の好位まで進出し、直線逃げる馬を潰して抜け出すというパターンだ。これが、ほぼ毎年繰り返されている。8枠から果敢に先行していた02年のヘルスウォール(デムーロ)や、昨年のムーヴオブサンデー(安藤勝)などは、鞍上の豪腕をもってしても、直線の坂で余力を残すことは叶わなかった。また8枠の差し馬はほとんど見せ場も作れず終いである。唯一頑張っていた01年のハッピーパス(岡部)は、一瞬2着に浮上か?と思いきや、坂を登ったところで力尽きてしまった(当時、自分の本命でした・・・・笑)

一方、現在の阪神・芝コースの状態という視点からレースを占ってみても、どうやら内を通れる馬が有利という傾向が出ているようだ。
土曜日のレースを見ると、向正面から3・4角にかけては馬が通るたびに砂埃が舞うコンディションで、それなりに芝の傷みは進んでいるはず。なのに、直線に入るとインコースを通る馬が止まってくれない。今年の阪神は、昨年との比較で1週早くBコースからAコースへの切り替えが行われているため、今週あたりから外の差し馬が台頭してくるか?という見方もあったが、現時点でそのように事は進んでいないようなのだ。
実際、土曜の芝二千のレースを基準にとってみると、3歳・500万下条件のアザレア賞で2.00.7、最終の古馬牝馬限定戦でも2.00.4となかなかのタイムが記録されている。このことからも、阪神の芝に見た目ほどの傷みはなく、開催当初の時計の出やすいコンディションがまだ維持されていると、考えてよいのではないだろうか?
桜花賞当日の日曜日。当初は天候の悪化が懸念されていたが、どうやら雨が降り出すのは、夜になってからという予報である。これなら桜花賞の時点でも、土曜日と同様に、時計の速いイン有利の馬場状態が維持される公算が高いのではないか?
基本的には例年の勝馬と同じく、好枠・好位からロス無く抜け出す競馬のできる馬が狙い目だろう。予想の前提として、その傾向はぜひ頭に入れておきたい。

で、今年の出走馬に目を転じてみよう。
前日売りオッズで1番人気に支持されているのは、ラインクラフト。2歳時から桜花賞候補として素質の高さを注目され、前哨戦も好時計で快勝。「まともなら」この馬が優勝に1番近い位置にいるはずで、そのことには自分も異論がない。しかし、その単勝オッズが4倍台後半とは・・・・。このような低評価は「大外枠不安説」に関する競馬ファンの心情をかなり率直に現した数字だと思う。
なるほどこの馬、同じエンドスウィープ産駒としてイメージが重なる昨年のスイープトウショウに比べれば、気性面の不安が少ないタイプではある。だが、実際に桜花賞と同じ舞台で争われた阪神ジュベナイルフィリーズで、道中行きたがる仕草を示し、ゴール前ひと押しを欠く結果に泣いたことは記憶に新しい。スピードが豊かな反面、前へ前へと行きたがる激しい闘争心。それを、大外枠からの発走でうまく制御することができるか?福永騎手の手腕が問われる一戦である。だが、前哨戦のように、決め手温存を意識して他馬の直後に控える競馬に終始すると、かえって「角を矯めて牛を殺す」結果に終わる危険も生じることになるだろう。4倍台の単勝支持率は、この馬の信頼度を案外、的確に物語っている数値なのかもしれない。

結論
◎シーザリオ
○フェリシア
△デアリングハート
△エアメサイア
△エイシンテンダー
注ラインクラフト
注アンブロワーズ
注ショウナンパントル
注その他いっぱい

オッズが示すとおり混戦ムードだが、好枠から前で競馬をできるセンス・脚質と非凡な瞬発力を買って、◎シーザリオを本命に推す。
サドラーズウェルズの肌にスペシャルウィーク。一見、距離伸びて良さが出そうな血統でありタイプとしてはオークス型だが、昨年のダンスインザムードと印象が重なる。中距離戦でのスローの競馬しか経験していないのに、「魔の桜花賞ペース」にいきなり対応できるか?という疑問は確かに感じるが、これからの時代の桜花賞馬には、案外こんなタイプが増えていくのかもしれない。
強調材料は、吉田稔騎手へ乗り替わりだ。昨年の関屋記念、ブルーイレヴンでのレースを思い起こしても、マイル戦での強気・強気の手綱捌きが、この騎手の真骨頂ではないかと思える。Racing Blog 2005さんの記事にもあったが、「菊花賞に続いて地方所属騎手がGⅠというのも悪くない」だんだんそんな気がしてきたのだ(^^)

相手選びは、どこからでも入れそう。
横一線なら伏兵に注目ということで、グラスワンダー産駒○フェリシアに期待してみた。いわずと知れた高レベル馬の宝庫・新潟2歳ステークス組(4着)その新潟では、直線早々と抜け出す競馬を試み、NHKマイルの有力馬アイルラヴァゲインを競り落としている。久々の実戦が大舞台。しかも輸送競馬で、平常心を維持できるかが課題になるが、その反面「気で走るタイプ」なので、大幅な馬体増でもないかぎり、いきなりの激走には十分警戒を払っておく必要があるだろう。4連連続で連対中の7枠3頭のうちでは、この馬が最も面白い。

これ以外では、好時計だったフィリーズレビュー上位組と、チューリップ賞の勝馬に注目。阪神ジュベナイルフィリーズの上位3頭は、大外枠とふがいなかった前哨戦(ラインクラフト以外の2頭)を嫌って、注の評価にとどめた。

キルトクールは、ライラプス。好枠だし「来ない」とは言い切れないが、有力他馬との比較で最も強調材料を欠くという印象は免れない。

4月 10, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (6) | トラックバック (39)

2005/04/05

「くるる」でレイトショー~TOHOシネマズ府中に行ってきた

kururu2映画は夜9時以降、レイトショーの上映時間を狙って観に行くことが多い。
理由は料金が安いこともあるけど、それ以上に「空いていること」が魅力である。さすがにこの時間になると、お客さんの絶対数もまばらになるので、封切り直後の話題作だって、まず立ち見ということはありえない。騒々しい子ども連れが入場できないというのもいい。ゆったりと座席を独り占めしながら、誰にも邪魔されず映画を楽しむには、最適の時間帯だと思う。
以前、宮城県で深夜に「シー・ビスケット」を観たときには、上映開始直前まで自分一人しかお客が入っていないという、信じがたい状況に遭遇したこともあった。「おお、貸し切りスクリーンか?」とワクワクしながら本編開始前の予告編をみていると、後から2人連れのお客が入場してきて、少々ガッカリしたことを思い出す。それでも総観客数3名(笑)わが映画館歴のうち、最小観客数のレコード達成である。こんなことがあるから、レイトショーは味わい深い。

さて、最近オープンした府中駅前の再開発ビル「くるる」には、5~6階に東宝系のシネコン=TOHOシネマズ府中が入居している。全9スクリーン、総座席数は2100席。夜9時以降に開始となるレイトショーの上映回も、当然用意されている。いずれ観に行かなければと思っていたが、土曜の夜、ぽっかりとあいた時間ができたので、足を運んでみることにした。

このTOHOシネマズ・グループには、インターネット上でチケットの購入・支払が可能という、なかなか便利なサービスがある。自宅のPC(携帯でも可能)からネットで上映時間を確認し、座席指定でチケットを予約。映画館には上映直前に行って、空港の自動チェックイン機のような機械で受付を済ますというしくみである。「窓口に並ばなくてもよい」というのがセールスポイントのようだが、誰にも顔を合わすことなくチケットが買えるというのは悪くない。ほら、窓口のお嬢さんにタイトルを告げるとき、なぜか恥ずかしくなるような映画ってあるでしょ。自分のように気が小さい人間がそんな映画を見に行く時には、なかなか有用なシステムかもしれない。

で、肝心な館内設備や雰囲気はどうだったか?といえば、まあ悪くなかった。暗めの照明で落ち着いた雰囲気のロビー。ゆったりとした座席のつくり。喫煙スペースも一応確保されている。ただし、一言だけ文句も言わせてもらいたい。

せっかくガラガラに空いているのに、指定席の配置を、館内中央部の狭いスペースに詰め込んで、お客に窮屈な思いをさせてしまうのは、いかがなものだろう?ゆったりと足を組んで観賞の姿勢に入っていると、真横の座席に大柄な男性客が「指定席ですから」という感じでドンと入ってくる。周囲を見回すと、まだまだ座席数に余裕があるのに、これはないでしょう。
まあ、誰でも真ん中・後ろよりの「良い席」で観たいというのは人情かも知れないが、満席が見込まれるような状況でないかぎり、少なくとも隣のお客との間に席1個分ぐらいの余裕は与えてほしい。全席指定で運営するなら、予約状況をみながら、バランス良く座席を配分していくことはシステム上も十分可能なはず。顧客満足向上の観点から是非、善処を求めたいものだ。

ちなみに今回観に行ってきたのは、「アメリ」の監督・最新作という触れ込みの「ロング・エンゲージメント」である。予告編や公式サイトを見ると、大河純愛ロマン(笑)みたいな売り込み方をしているので、馬券オヤジの自分が観に行くような映画かいな?と若干の不安を感じながら座席についたのだが、とんでもありません。この映画の正体は「プライベート・ライアン」顔負けに、エグいシーンが満載の戦争映画+謎解きミステリーです。序盤から、ワイドスクリーンをフルに生かし切って、血なまぐさくリアリティに溢れた映像がこれでもか?!と繰り返される。もちろん、予告編で抜粋されたようなロマンチックなシーンもあるにはあるのだが、デートなどの目的で観に行く方は、ちょっと注意したほうがいいと思う。

映画の迫力・面白さが、座席の窮屈さをカバーして余りあったので、とりあえず今回のレイトショー観戦は◎。土曜の夜、競馬新聞と睨めっこ以外の楽しみ方があっても悪くない。

4月 5, 2005 府中日記, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005/04/03

【大阪杯】小頭数でもスローにはならない

阪神の芝二千、しかも小頭数のレースといえば、往々にしてスローペース症候群を絵に描いたような競馬ばかりでは?という気がしていた。昨秋の朝日チャレンジカップなどが、その典型だろう。道中ペースは上がらず、先頭から後方まで全馬チンタラとすすみ、4角になってやっとヨーイドンの単調なパターン。わずか9頭立てと寂しい頭数になった今年の大阪杯も、おそらくそんなレースになるのでは?とあまり興味をもてずにいたのだが、最近数年分の大阪杯のデータから、ラップタイムのパターンを眺めているうちに、これはちょっと違うなという気がしてきた。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

少なくとも過去4年間、大阪杯では、絵に描いたようなスローペースは出現していなかったのだ。前半千メートル通過は、59~60秒台前半。ハロン毎の通過ラップをみても、バックストレッチの入口あたりからゴールまで、ほぼ12秒フラット(勝負所の三分三厘からは11秒台)が連続する淀みない流れが形成されていた。

04年 12.7-11.3-11.9-12.0-12.2-12.1-11.8-11.9-11.3-12.4
03年 12.7-11.0-11.9-12.0-12.0-12.3-11.8-11.9-11.3-12.2
02年 12.7-11.3-12.3-12.1-11.8-11.8-11.7-11.7-11.7-12.0
01年 12.4-11.0-12.2-11.9-11.6-11.8-11.7-11.8-11.8-12.2

このうち、昨年・一昨年は、精密機械のような逃げ馬マグナーテンがペースを主導していたので、こんなラップになるのも頷けるが、タイプの異なる逃げ馬タマモヒビキが先導した02年・01年も、ほぼ同じようなラップの推移になっているのが興味深い。

原因はいろいろ考えられるだろうが、安田記念や宝塚記念をローテの先に見据えたG1級の始動場所というレースの性格も、そんな流れに影響を与えているのでは?という気がする。ステップレースとはいえ無様な競馬は許されないG1級は、斤量を背負う分早めのタイミングで仕掛けてくるし、マークする有力どころもこれに追随する。その結果、逃げ馬が4角まで楽をできるような展開にはなりにくいと思うのだ。

昨年の大阪杯を思い起こしてみても、ネオユニヴァースアドマイヤグルーヴは4角手前の地点で逃げるマグナーテンを射程に置くところまで位置取りを上げており、ペースが動き出すのは意外に早い。ところがそこから先、直線でG1級が貫禄の違いを見せつけるレースになるかといえば、意外にそうでもないのが面白い。ネオユニヴァースは、最後までマグナーテンの粘りに手を焼いていたし、01年のテイエムオペラオーに至ってはゴール前で伏兵トーホウドリームの差し脚の餌食にされる始末だった。G1級が押し切れるかどうかは、斤量・仕上がり状態・これをマークするその他有力どころの戦法などにも影響されるため、一概に定説といえる傾向・対策を見いだすことは難しい。だが、脚質というファクターに限っていうなら、Aコースでの施行に改められた近2年は、逃げ・先行馬の健闘が目立っている。ツルマルボーイのような終い一辺倒のタイプは、連対まで手が届いていない。道中の淀みない流れにかかわらず、基本は先行有利というのが、最近の大阪杯のセオリーだろう。

さて、今年の出走メンバーに目を転じてみると、何が何でも行きたそうな典型的な逃げ馬こそいないが、復帰後折り合いにやや不安を残すメガスターダムが、馬の行く気に任せてレースを引っ張っていく公算が高い。一方、レースを動かす資格をもったG1級の実績馬としては、女王グルーヴと元ダート王ドンのアドマイヤ・コンビが登場する。この2頭、ともに斤量を背負わされる以上、仕掛けのタイミングは自ずと早くなってくるだろう。どうやら近年とほぼ同様の、G2重賞に相応しい淀みないペースを想定することができそうだ。仕上がり状態に不安のある馬は、直線息が保たない心配もあるので、各馬の状態は直前でしっかり見極めておきたい。

結論
◎サンライズペガサス
○メガスターダム
△アドマイヤグルーヴ
注アドマイヤドン

アドマイヤグルーヴはこのコースとの相性がよく、順調なら牡馬相手のG2でも首位候補だろう。だが、今回に関しては、大幅な馬体増での出走になりそうなのが気がかり。これまで460キロ台で華奢に見える造りのほうが好走傾向を示してきたこの馬が、放牧帰りで一時期500キロを超えるところまで目方が増えていたという。馬体に幅が出て成長したといえば聞こえはいいが、そんな仕上げで果たして息が保つか?期待よりも不安が先に立つというのが、正直なところだろう。
もう1頭のG1級アドマイヤドンも、フェブラリーSでは最後までギラギラした闘志を見せてくれなかった。まだまだ能力に衰えはないと思うが、年齢を重ねるうちに気性がずるくなってきたのは、やはり不安材料だ。あの大出遅れが再発する懸念もあり、ここはちょっと評価を下げて様子を見るのが、得策ではないか。

そんなわけで、狙ってみたいのは実績より順調度でまさる中京記念好走組である。先行有利のポリシーからはメガスターダムを軽視できないが、中京記念のゴール間際の脚色に注目するなら、サンライズペガサスのほうが完全に勝っていた事実を見逃すべきではない。そのサンライズペガサス、3年前の大阪杯の覇者でもあり、淀みない流れへの対応に不安はない。3年連続で優勝している好枠を引いたのも強調材料だ。幸騎手なら、外を回すロスを避け、インから鋭く脚を伸ばす戦法も期待できるだろう。

キルトクールはハーツクライ。ただでさえエンジンのかかりが遅い脚質に、この大外枠は減点材料と評価せざるを得ない。恐らく道中死んだふり、直線のみの競馬で勝負をかけてくるのだろうが、斤量58キロでは自慢の決め手も威力を殺がれるはず。ここは黙って消しの一手でいきたい。

4月 3, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (1) | トラックバック (16)

2005/04/02

【サウスニア】遅れてきた巨漢がデビュー

ひとくち馬主生活をはじめてから、約2年と少々。その間、のべ7頭のサラブレッドに惚れ込んで出資をし、競走年齢に達した2頭が何とかデビューを果たしてくれた。しかしながら、未だ未勝利の壁は高く、ウイナーズサークルへの道のりは遠い・・・・
正直、「馬主運」の弱さに関しては、我ながらちょっとしたモンだと思っていた。
しかし、そんな自分にも、今週ついに救世主が登場が現れるかもしれない?
日曜日の阪神競馬・3歳未勝利戦(芝2000)武豊騎手を迎え、遅いデビューを飾るモダンアーティスト(牡3)である。

modern_artist■モダンアーティスト
 Modern Artist
 父 フサイチペガサス
 母 モダンダンス(母父ヌレイエフ)
 栗東・角居勝彦厩舎

昨年の夏、唐突にサウスニアが会員限定で追加募集をかけた、謎の持ち込み馬である。確か当時の募集価格は、500分の1口で5万円少々。けっして安い値段ではないけど、高額マル外がラインナップの主力を占めるサウスニアでは「中間価格層」の馬と位置づけられていた。
なるほど、父フサイチペガサスは、現時点でこれといった活躍馬を国内で輩出できないが、初年度の種付け料が15万ドル(約1650万円) それを考えれば、けっこうお買い得な価格設定だったと思う。その分、母が未勝利の輸入繁殖牝馬なので、「なんちゃって良血馬」ともいうべき中途半端な血筋ではあるのだが。
でも、いいのだ。母系の血統表には、母父ヌレイエフや、曾ばあちゃんの英オークス馬(モナード)など偉大なご先祖様の血が流れている。そのあたりが隠し味になって、父の能力をソコソコ程度まで引き出せるなら、1000万下~準オープンくらいまでの出世は期待できるかもしれない。

それから角居厩舎所属というのも、楽しみな材料である。
この厩舎、デルタブルースとか、ハットトリックとか、素質馬の才能をじっくりと引き出すのがうまい。一見無謀に映ったディアデラノビアのトライアル連闘策にしても、今にして思えば状態面に不安のないことを確信していたからこそ、できた芸当だろう。馬の状態とレースの条件をじっくり吟味し、チャンス有りとみれば、関東遠征にも積極的に繰り出してくる。これなら、馬のレースを目の当たりにする機会もそのうちできそうだし、今回、愛馬の鞍上に武豊を配してくれたのも嬉しい出来事である。

しかしながら、その角居師のコメントによれば、今回のデビュー戦に関しては「強気になれない」とのこと。「大型馬で跳びが大きく、スピードに乗るまでに時間がかかりそうなタイプ」「使いつつ波に乗せてあげたい」・・・・・ううむ、しっかりとした相馬眼のある師の発言だけに、これは重みがありますね。まずは欲張らず、掲示板の端っこあたりに乗ってくれれば、上出来のデビューということになるかもしれない。

それにしても、このモダンアーティスト、なにせ、昨夏の募集時点で550キロもあった巨漢馬なので、いったい何キロでレースに出てくるのか?そのへんにも注目しておきたい。ちなみに今季武豊騎手が騎乗している馬で最大の馬体重を記録していたのは、正月京都開催時に新馬戦に出走したメイショウディオの560キロ(10着)である。わが愛馬がそれよりも巨大な馬である可能性は高く(笑)、少なくともその1点で天才騎手の記憶に残る馬になってくれるなら、ひとくち馬主冥利に尽きるというものだろう(^^;

ともあれ日曜日の阪神5レース、ひそかに好戦を期待してそのときを待とう。

4月 2, 2005 ひとくち馬主日記 | | コメント (5) | トラックバック (1)