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2005/02/28

輝くステージ、輝く歌声、輝く人生!

B0002YCVH4.01.LZZZZZZZたまたま昨夜、NHK-FMで聴いていると、流れてきたのが「Love In Vain」。邦題でいうなら、たしか「むなしき愛」という曲名ではなかったかと思う。
ストーンズの傑作アルバム・レットイットブリードで「ギミーシェルター」(4歳牝馬じゃありませんよ)の次に流れてくる、ミックジャガーの気怠げなバーションで、お馴染みのあの曲だ。
彼女を駅まで送り、電車がやって来て、そして彼女は去っていく」そんな情景を、淡々と若いブルース歌手が歌っている。アレンジや歌い方はさすがに現代風に洗練されているけれど、歌の力がなせる作用だろうか?こいつが不思議なほど、じんわりと心にしみ入ってくるのだ。ラジオから流れるこの曲を歌っていたのは、ケブ・モ。90年代にデビューした若手ブルースマンだが、既に2度のグラミー受賞歴がある強者らしい。
ラジオの話に耳を傾けていると、そんな若手の実力者から、B.Bキング、ソロモン・バークのような大御所、さらにはエアロスミスのSteven TylerとJoe Perryなど異色の顔ぶれが一堂に会し行われた「ブルース100周年記念コンサート」の模様を余すところなく収録した長編ドキュメンタリー映画が、まもなく日本でも封切られるとのこと。
それが「ライトニング・イン・ア・ボトル」である。
キャッチコピーは「輝くステージ、輝く歌声、輝く人生」・・・・ううむ、これは見逃せないという気がしてきた。

とりあえず、この映画のホームページに飛んで、その雰囲気を味わってもらいたい。
ライトニング・イン・ア・ボトル 公式ホームページ
自分なども、けしてブルースというジャンルに造詣が深かったわけではないけれど、溢れ出すように豊かな表情を見せる音楽世界への誘いには、ついつい誘い出されてしまいそうになる。これは間違いなく傑作という予感がしてくる。
(以下、2月29日、記事を一部追記)

良質な音楽映画といえば、最近ではレイ・チャールズの生涯を追った「Ray」がヒットしているけれど、ブルース・コンサートそのものを題材にした作品というのだから、こちらのほうがさらにマニアック。一応、全国順次公開とは銘打っているけれど、今のところ上映劇場も全国でたったの4箇所であるようだ(^^;
幸いサウンドトラックが昨年秋から先行発売されているので、日曜の夕方、府中市内のCD屋を歩き回って物色してみたが、結局、1枚も発見することはできなかった・・。
こうなってくると、ますます物欲が高じて、何としても手に入れたくなってくる。我ながら困ったものだが、CD入手または映画視聴後、このお話はまたレポートしてみたい。

<2月29日 追記>
やっと入手できた「ライトニング・イン・ア・ボトル」オリジナルサウンドトラック盤
新宿の大型店の片隅に、ひっそりと輸入盤が1枚だけ置いてありました。それにしても、封切り直前の話題作の関連商品としては、かなり冷たい扱いだな・・・・。
でも、肝心の中身は、予想以上に熱い作品が目白押しで大満足。全27曲を収録したこのアルバム、噂にたがわぬ名盤である。

蒼々たる面子が顔を揃えるなかで、アルバムのトップを飾るのは、無名の女性シンガーによるアカペラ風の1曲だ。典型的なブルースナンバーというより、もっと静かでプリミティブな印象を与えるこの作品、どこか日本の民謡にも通じるような素朴で懐かしい雰囲気を醸しながら、力強く響き渡る歌声が素晴らしい。聴く者はこれで一気にコンサートの世界に引き込まれてしまうだろう。
歌っているのは西アフリカ・ベナンの歌姫アンジェリーク・キジョー。アフリカ伝統音楽と西欧ポップスの融合、さらにはブラジル・キューバ音楽をモチーフにした作品まで手がけているとのことだが、こんな隠れた才能を発見できるのも、このライブ盤の楽しみの一つだ。

それにしても、このアルバムを通して聴いてみると、ブルースという音楽のもつ意外な幅の広さというか、懐の深さに改めて驚かされる。ギター1本で無骨に奏でる作品から、「ハウンドドック」のようなロックンロールナンバー、ネヴィルブラザースのねっとりとしたニューオリンズファンクまで、その全部をブルースという共通語で括ってしまって、何ら違和感がない。
また、黒人社会の厳しい現実を背景に生まれてきた出自をもつジャンルだし、歌詞の内容もブルーな心情を歌っていたりするのに、聴いていると心に希望のようなものが湧き出してくる不思議な音楽でもある。アルバムを聴きこむほどに、「輝く人生!」というキャッチコピーが、ますますしっくりしてきた感じがする。
これならば、「ハイライトが多すぎて困ります(ピーターバラカン氏)」という映画のほうも、大いに楽しみ。3月19日(土)からの公開を見逃さぬよう要チェックである。

アンジェリーク・キジョーに関する記事を参考にさせていただいた、悦楽的大衆音楽探検!さんに、TBを発信しました。

2月 28, 2005 音楽 | | コメント (4) | トラックバック (2)

2005/02/27

【中山記念回顧】結局、開幕週のセオリーどおりに

グレイトジャーニーがゲート内で腰を落とし、逃げ宣言のロイヤルキャンサーもダッシュがつかない。これを見たダイワバンディットがすかさず先手を主張しハナを奪っていくが、前半800メートル通過は48秒ジャスト、1000メートル通過も59秒2。開幕週の馬場状態を考えれば、かなりゆったり目のミドルペースというべき流れである。ここ数年の中山記念のパターンにしたがい今年も前半58秒台前半の厳しい流れになると読んでいた自分のような予想者にとって、これはちょっと意外な展開だった。こうなると、中山の短い直線を舞台にした最後の争いは、好位またはインコースに位置していた馬同士の決め手比べの様相を呈す。勝負所の4角周辺で中団・後方から外を回すコース取りを選択しても、前が止まってくれないのは、開幕週のセオリーというべきか。

11R第79回中山記念
4歳以上・オープン・G2(別定)(国際)[指定] 芝1800m 14頭立
馬名性齢騎手斤量タイム着差3F
711バランスオブゲーム牡6田中勝581.46.534.8
11カンパニー 牡4安藤勝561.46.63/433.8
22アルビレオ  牡5蛯名正571.46.811/434.8
34エアシェイディ牡4後藤浩561.47.221/234.9
610ダイワバンディット牡4北村宏561.47.2クビ36.0
712カナハラドラゴン牡7江田照571.47.3クビ34.8
46メイショウカイドウ牡6武豊  571.47.3ハナ34.5
45ハスラー牡6バルジ571.47.3クビ35.0
57グレイトジャーニー牡4柴田善561.47.43/434.3
1033ロイヤルキャンサー牡7中舘英571.47.5クビ34.4
1169エイシンチャンプ牡5ペリエ 571.48.035.9
12814トーホウシデン牡8勝浦正571.48.0ハナ35.7
13813ウインブレイズ牡8木幡初581.48.0ハナ36.0
1458エルカミーノ牡7横山典571.48.211/237.2

LAP 12.6-12.2-11.9-11.3-11.2-11.8-11.9-11.7-11.9
通過 36.7-48.0-59.2-71.0  上り 69.8-58.5-47.3-35.5

勝ったバランスオブゲームは、中9週以上の休養明けで通算5連対を記録する名うての鉄砲使い。こと今回に関しては、追い切り・直前気配とも、ひと頃に比べパッとせず、正直どうか?と危惧していたが、終わってみれば、一昨年の毎日王冠制覇を彷彿とさせるような快心のレースだった。好位差しの有利さをフルに生かせる展開にも恵まれたと思う。ただし、レース内容・時計ともこれまでのイメージを一新するほどの強い印象は感じられず、G1戦線では今年も、あと一歩の競馬が続いていくのではないか。

ただ1頭、上がり3ハロン33秒台の末脚を駆使して2着に食い込んできたカンパニー。改めて物凄い決め手の持ち主であることをアピールしたが、勝負所でなかなか前を捌ききれず、結果的に惜しい競馬となった。直線では馬込みの間をたくみにすり抜け伸びてきた印象を受けるが、あらためてパトロールビデオをチェックすると、かなり厳しい肉弾戦を強いられたことがわかる。それでも他馬を弾き飛ばし2着までこれたのは、450キロ近くまで馬格を増やしてきたからこそできた芸当だろう。勝負所で外に拘ることなく、あえてこのコース取りを選択したのは正解だった。

アルビレオは距離延長を意識していたせいか、普段よりも、早め早めの仕掛け。勝馬ともども展開がズバリはまった印象を受けるが、最後は2着馬との決め手の差。
エアシェイディは、人気を背負っていた分、肝心の4角で外を回してしまった。決め手比べの展開になるとカンパニーとの比較で分が悪そうだが、まだまだ成長の余地を残している分、両者の勝負付けが済んだという評価は早計ではないかと思う。

メイショウカイドウは、後方のまま見所を作れず。結局、小倉内弁慶なのか?という悪い印象を残してしまった。ただし、今回は中山の急坂を苦にして凡走したというより、3~4角、自分から動いていく本来の形に持ち込めなかったことが敗因。小倉に限らず、小回りの似たようなコース形態なら、まだまだ見限れぬ力を秘めていることには警戒しておきたい。

馬券のほうは、ほんの小額で3連複146倍が的中。
ただし、予想の前提となる展開推理がまったくピントはずれだったので、ぬか喜びをしているわけにはいきません。

2月 27, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (9)

【中山記念】末脚自慢台頭の仮説に注目

company_at_radiotan安田記念と天皇賞(春)の前哨戦を兼ねる、何だか中途半端な位置づけの古馬重賞。
とはいえ距離千八なら、やはりマイル寄りの流れに傾きがちで、過去のレースを振り返ってみても、逃げ馬が飛ばしハイペースになることが多いという印象を受ける。実際に逃げきりが成功して優勝を飾れたのは、最近だとサイレンススズカ(98年)・ローエングリン(03年)の2例を数えるのみだが、それでも毎年のようにハイペースの逃げ馬が登場してくる。その背景には、府中から中山に開催が変わって直線がぐんと短いコース設定になるために、騎手の気持ちの上で、先行有利の意識が強くなるせいもあるのだろう。
そこで過去5年、このレースで逃げた馬が作りだしたペースと、連対馬のレース傾向(道中の位置取り・上がりタイムなど)を照らし合わせながらおさらいすることで、どのようなポイントがあるのかを探ってみた。

まず逃げ馬のペースから。
重馬場だった03年を除けば、いずれも前半の5ハロンが58秒台前半から57秒台というハイペースの先行策が繰り返されてきたことがわかる。馬場のいい開幕週とはいえ、さすがにこのラップで息を入れずに行けば、よほど力のある馬でないと直線は苦しい。近2年上位に入賞しているローエングリンとその他逃げ馬との成績差は、そのまま両者の力量の違いと解釈して良いだろう。重賞戦線で実績を残し、ここでも上位人気に推されるほどの格がなければ、逃げ切りは難しいレースといえる。
今年も、中館騎手騎乗のロイヤルキャンサーが逃げを臭わしているが、同コースのディセンバーSでこの馬が記録した前半5ハロン通過タイムは57.7秒。この分だと、どうやら今年も、ハイペースの歴史は再び繰り返すということになりそうである。

逃げた馬着順前半5F上がり3F馬場
04年ローエングリン3着57.635.7
03年ローエングリン1着59.536.3
02年ゴーステディ12着58.336.9
01年エーピーグリード9着58.539.0
00年クリスザブレイヴ6着58.037.2

それでは、各年の連対馬のレースぶりはどうか。連対各馬の道中の位置取り推定上がり3ハロンタイムPCIをチェックしてみよう。PCIとは、TARGET Frontierで出力することができるペースチェンジ指数のことで、大雑把にいうと、PCI50未満は上がりの掛かる前傾ラップ、PCI50以上は速い上がりの末脚を各馬がマークしたときに出てくる指数と理解してよい。

1着2着馬
馬名道中上がりPCI馬名道中上がりPCI
04年サクラプレジレント中団34.550.0サイドワインダー後方34.253.2
03年ローエングリン逃げ36.343.6バランスオブゲーム好位36.046.4
02年トウカイポイント中団34.352.7トラストファイヤー後方33.955.7
01年アメリカンボス好位36.443.2ジョウテンブレーヴ好位37.139.0
00年ダイワテキサス中団35.646.6アメリカンボス中団36.044.1

ここでも重馬場だった03年を例外処理してみると、ちょっと面白い傾向が浮かんでくる。すなわち、00年・01年当時は、ハイペースに引きづられるように上がりを要する競馬になって好位・中団に位置してた馬が惰力で粘りこむというパターンが続いていた。これに対し、最近の02年・04年になると、一転して中団・後方から33~34秒台の鋭い末脚を伸ばしてきた馬が上位進出を決めているのだ。
02年といえば、中山・芝コースにおける決着時計の高速化が一気にすすんだ時期にあたる。「コースの鬼」などを紐解いてみても、この時期、混植からオーバーシードに芝が変化し高速化がすすんだ事実が指摘されているが、このような芝の高速化傾向と中山記念の決着パターンの変化が連動しているという「仮説」を、考えてみることはできないだろうか?
この仮説の視点から、中山記念で狙ってみたいのは、ハイペースの中距離戦において中団・後方から差しきれる脚力のある末脚自慢のタイプということになる。上がり3ハロンの目安としては34秒台前半。いくら33秒台の決め手があるといっても、スローペースのヨーイドンで繰り出した末脚では価値がないと言わざるを得ない。

結論
◎カンパニー
○メイショウカイドウ
△アルビレオ
△バランスオブゲーム
×エアシェイディ

逃げ馬2頭がグングン引っ張ってハイペースになったラジオたんぱ賞で、推定上がり34.1秒の決め手を発揮し2着した実績を持つカンパニー。中山千八でもベンジャミンS勝ちの実績があり急坂で末脚が鈍る心配はない。リフレッシュ放牧を挟んでの参戦となるが、450キロ前後まで馬体が回復しているなら、ここは堅い連軸とみていいだろう。
以下では、ハイペースのレースで差して好戦した実績のある各馬(メイショウカイドウ=北九州記念アルビレオ=京都金杯バランスオブゲーム=一昨年の毎日王冠)をマーク。小倉横綱のメイショウカイドウ。中山コースの適性がどうかという一抹の不安は感じるが、ハイペースで折り合いさえつけば無様なレースにはならないとみて、対抗に推す。
問題なのは、1番人気が予測されるエアシェイディの扱い。「仮説」に合致するレースでの好走例が意外になく、あまり積極的に推したくないタイプではあるのだが、アメリカJCCをステップにこのレースでも好走というパターンが昔よくあったので、一応押さえ評価は必要だろうか。
これ以外では、ディセンバーS上位組だが、1分46秒を切る勝ち時計を想定すると、もう一押し足りないという評価に落ち着いてしまう。まあ、どの道、人気もなさそうな感じなのだが。

で、キルトクールは、グレイトジャーニー
逃げても、差しても、スローペースのヨーイドン型のサンデー産駒だけに、ここでは出番なしとジャッジした。

2月 27, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (0) | トラックバック (25)

2005/02/24

ブログの寿命?(競馬系編)

tokino_minoru雨後のタケノコのように現れては消える競馬系ブログサイト・・・・とはいえ、それなりの期間にわたってアクティブな活動実績を残し、読者を惹きつけてきたブログが更新停止(休養)になったり、ひっそりと閉鎖されていたりすると、やはり寂しい思いがします。
たとえば最近だと、「FurlongBlog」さんの冬眠宣言(2月16日付)。これには、正直ビックリしました。幸いなことに、冬眠期間中も管理人エアデールさんによる「Furlong Inside」(はてな)を楽しむことはできますが、独創的な着眼点による分析記事をしばらく読むことができないのは、やはり残念なことです。
また、ちょっとレトロでオシャレなエントリと競馬ネタが違和感なく同居していた「Superfecta!」さんも1月で閉鎖になってしまいました。休養宣言こそありませんが、公営ギャンブル全般を股にかけた異色サイト「打っ散り」さんや、思わず和んでしまう味わい豊かなイラストの「Kamihitoe」さんといった名物ブログも、ここしばらく新たな記事の更新がご無沙汰になっています。
さらには、競馬系ではないけど、「競馬ブログ」さんのところで予想公開していたレイちゃんの「一女子の妄想」も「絶筆」宣言とは・・・・こっそり楽しませていただいたサイトだけに、もう気分は諸行無常です(汗)

一般にブログの寿命はどれくらいか?という問題に関しては、「平均寿命38.2日、三日坊主率47%」という興味深い説があるようです。ただし、競馬(おもにJRA)を主たるテーマに据えたブログの場合、少なくとも毎週1~2回は予想・回顧のネタに使える話題が継続的に供給されるため、3日坊主の壁さえ乗り切れば、もう少し長続きさせることは可能でしょう。最近各所で議論になっている競馬系独特のトラックバックの使い方も、管理人のモチベーションを維持するうえでは、それなりに有効に働いていると思います。そんなわけで、競馬系ブログの平均寿命は、一般のブログよりは長寿ではないかと邪推するのですが・・・・

とはいえ、毎週毎週、人様の目に触れることを前提にしながらレースの予想・回顧を繰り返すという作業には、それなりの労力が要求されます。まして、JRAの競馬開催がない月~金曜日の間も、様々な話題をネタに記事の更新を続けるとなると「継続は力なり」の格言だけでは語れない難しさが伴うでしょう。もちろんブログで飯を食っているなら頑張らざるを得ないけど、仕事もあれば家族もある多くのブロガーさんにとって、基本的には趣味の世界のお話・・・・。サイト運営を長く続けようと思えば、更新のペースについても、自ずとメリハリをつけながら、付き合っていく必要があるのではないかと思います。

そんな事情もふまえつつ、開設後10か月を経過した当ブログをこれからどうするか?一応、これ以降の運営指針のようなものに考えを巡らせてみましたが、結論からいえば、やはりマイペースを崩さず更新していくことが一番。要するに、記事のネタや執筆意欲が湧いてこない時には、無理に更新しないというわがままなスタイルでいくということです。サイトの副題には「日々是風流記」などと大げさなタイトルを冠していますが、春夏秋冬、週末の馬券のことを考えるばかりのオヤジの日々に、風流な出来事など連続するわけがない(笑)そのへんを自覚しつつ、ボチボチやっていこうと思います。ちなみに、冬眠とか放牧休養の予定はまったくありませんので、これからも気長におつきあいください。

2月 24, 2005 ウェブログ・ココログ関連, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (10) | トラックバック (1)

2005/02/20

【馬券日記】哀愁のオレハマッテルゼ

20050220G1の熱気がまだ覚めやらぬ2月20日(日)東京競馬場・第12レース甲斐路特別は、1000万下・芝千四・ハンデの条件戦である。この日、自分が勝負レースに選んのが、この番組だった。
あいにく空模様はぐずつき気味で、朝から雨が降ったりやんだり。芝コースの馬場状態も、土曜に続き終日「重」発表のままである。ただし、午後になってから天候はしだいに回復に向かい、時折小雨がパラつくものの、傘が要らない程度にはなってきた・・・・
こんなとき東京・芝コースでは、往々にして「内有利」のトラックバイアスが発生することを、ご存じの方は少なくないだろう。
そう、「前日・前夜に雨、レース当日は曇り(または晴れ)」という条件が成立したとき、芝コース内側の地下に埋設された配水管の作用で、馬場の水気は内側から排出されていく傾向があるのだ。「重」状態のまま回復が遅いコースの大外に比べ、ラチ沿いに近いところではどんどん馬場は良くなっていく。その結果として、内側を通る馬が上位を独占し、直線外から差してくる馬は伸びを欠くという現象があらわれる・・・・
当ブログでは、一昨年のジャパンカップ、雨上がりのCコース・ラチ沿い一杯を通って逃げ、9馬身差の独走を決めたタップダンスシチーにちなんで、この傾向を「タップダンスシチーの法則」と命名し、記事にした経緯もある。

こんな日の馬券の狙い方としては、常々、以下のことを意識してきた。
脚質に関しては、ラチ沿いのコースを通れる逃げ・先行馬、または瞬発力で一気に馬群を捌ける差し馬を積極的に狙う。また、騎手に着目するなら、インをこじ開ける根性と技術のある外人騎手や地方騎手。あるいは、馬場に応じて自在な戦術を駆使できる武豊や岡部騎手、インにこだわるコース取りをしたときの後藤や江田照が怖い。これらに該当しない馬・騎手は、実績・技量にかかわらず軽視すべし・・・・。

そんな視点から、今日イチ押しの狙い馬と考えていたのが、後藤騎手の騎乗するオレハマッテルゼである。言わずと知れた1000万下・芝マイル戦線の実績最上位馬。ハンデ58キロは当然の評価と言えるだろう。この馬の長所は、馬群に突っ込むのを苦にせず、最内でも鋭い決め手を発揮できること。おまけに今日の枠順は2枠3番、騎手もこの馬を手の内に入れている後藤騎手と願ったり叶ったりの条件が整っていた。
フェブラリーSの結果とオッズ次第では単勝1点にドカンと資金を投入してもよいと考えていたが、あいにくメインレースの馬券はハズレ。少ない資金で効率的に稼ごうと思えば、2.5倍をきる配当ではさすがに妙味がない。そこで馬券の焦点は、相手選びをどうするかということになった。

もちろん出走各馬の道悪の巧拙は、事前にデータをチェック済み。ここから2番手候補として狙える馬は、内枠からトールハンマー、ノーコメント、ケイアイボイジャー、トラストセレビーの4頭に絞れる。3番人気の支持を集めたグランリーオは道悪実績がないことが不安で、3着までが精一杯とジャッジできた。
先行有利のセオリーに素直に従っていれば、ここは素直に逃げるトールハンマーを相手筆頭に選択すれば良かったのだが、パドックを見ているうちに気の迷いが生じてきた。休み明けでチャカチャカ煩い仕草を繰り返すトールハンマーよりも、2番人気トラストセレビーのほうがバカに良く見えてきたのだ。思い起こせば、この馬、2歳当時に稍重馬場でたびたび好走していた実績もある。このデキならオレハマッテルゼを逆転できるかも?などと、考えついた時点で、「タップダンスシチーの法則」は、自分の思考から半分くらい消失してしまっていた・・・・。

katteha_ikenai自問自答の結果、買ってしまったのが写真の馬券である。オレハマッテルゼとトラストセレビー1・2着固定の3連単フォーメーション。1番人気・2番人気の組み合わせだけに点数を絞らなければと考え、先行各馬の評価を下げてしまったのが、致命的だった・・・・

■レース結果
 ◎1着 3 オレハマッテルゼ 後藤  1番人気
 ▲2着 7 トールハンマー   木幡  5番人気
 △3着 6 グランリーオ    内田博 3番人気
 ・・・・
 ○8着 11 トラストセレビー  横山典 2番人気 ○| ̄|_

ゴール前、コース内側で激しく叩き合うオレハマッテルゼとトールハンマーをよそに、外に持ち出されたまま全然伸びる気配を見せないトラストセレビー。3連単140倍台の万馬券決着であった・・・・「ばかやろう」思いがけず口をついて出てくる悪態は、横山典騎手に向けたものか、それとも自分の博才の乏しさを呪ってのものなのか?
そんなとき、一つの事実に気がついて、思わず愕然とした。
オレハマッテルゼ・・・・」この馬名の由来は、石原裕次郎の「俺は待ってるぜ」だとばかり思っていたが、「俺、ハマってるぜ」というもう一つ読み方もあったのだ。
ハズレ馬券の墓穴に自らハマってしまったこの俺。冬の夕暮れどき、スタンドの照明灯に照らされた府中・芝コースの光景は、妙に寒々しかった。

2月 20, 2005 日記・コラム・つぶやき, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (8) | トラックバック (1)

2005/02/19

【フェブラリーS】逃げ馬の連対例皆無のダートG1

meisho_bowler_at_negishi芝路線から転向して前哨戦の重賞を2連勝。特に前走・根岸Sでは、後続に7馬身とクロフネ並の着差をつけ独走劇を決めたメイショウボーラーに注目が集まっている。普通に走ってくれば、スピードの違いで他を圧倒・・・・という見方が、世間の大勢を占めているようで、前日売り単勝オッズは1.8倍。まさに一本被りの様相である。

確かに、テンが速い中山ダート千二で、前半3ハロン33秒1の先行争いを苦にするでもなく、口笛を吹きながら番手を奪ったこの馬のダッシュ力は、一枚抜けている。東京ダート千六も、中山千二と同様に芝コースからの発馬となるが、メイショウボーラーの枠順は外枠。内の各馬に比べ、より長く芝部分を走れるアドバンテージもありそうで、まともなら先手必勝の前走再現は難しくないだろう。
ただし、そんな本命馬にとっては、少々嫌なデータがある。
フェブラリーステークスが97年G1に昇格して以降、逃げて連対を果たした馬は、1頭もいないのだ。97年以降、東京競馬場で開催された同レースで1・2着した馬の道中の位置取りは、以下のとおり。ペースの指標として、前半3ハロンの通過タイムも調べてみた。00年のようなハイペースの年はもちろん、道中スローペースで流れた昨年のような展開でも、直線になると中団・後方に位置していた差し馬が台頭してくる。それが毎年繰り返されてきた、このレースの基本的な決着パターンなのである。

■フェブラリーS(東京・G1) 連対馬の脚質

勝馬道中の位置取り前半3F
1着馬2着馬
97年シンコウウインディ5-5-41-3-135.3
98年グルメフロンティア4-6-64-3-336.3
99年メイセイオペラ5-5-510-10-935.7
00年ウイングアロー16-16-1612-12-1233.7
01年ノボトゥルー10-7-714-13-1235.1
02年アグネスデジタル2-6-68-8-835.1
04年アドマイヤドン13-7-73-7-735.8

G1に限らず、東京ダート千六で行われてきたレース全般(03年のコース改装以降)を対象に検証してみても、逃げ馬不利・差し馬有利の傾向はハッキリしているようだ。この傾向は上級条件ほど強くなってくるようで、例数が少ないとはいえ、改装後同じコースで行われたGⅢ戦(ユニコーンS・武蔵野S)でも、いまだ逃げ馬の連対例は皆無である。

■東京ダ1600 連対馬脚質別占有率(03年~)

対象レース逃げ先行差し追込
全体13%40%34%13%
条件戦13%39%34%13%
オープン0%50%38%13%

こうしたジンクスを知ってか知らずか?メイショウボーラーの手綱をとる福永騎手も、新聞紙上のコメントを読むかぎり、逃げにこだわらない柔軟な戦法でレースを進める腹づもりらしい。一方、同型と見られるユートピア陣営も「好位でうまく運ぶ」ことを意識した発言を繰り返している。
これでいったい何が逃げるのか?正直、展開が読みづらくなったが、先行勢がお互いに探り合いながら、なかなかペースが上がらない流れになってくると、追走が楽になる分、後続の中距離馬にもチャンスが広がってきそうだ。さらには、昨年のように、直線に入っても馬群が密集する展開になると、鞍上の手腕が最後の明暗をわけるのではないか・・・・そんな予感がしてくる。

結論
◎タイムパラドックス
○アドマイヤドン
▲メイショウボーラー
△カフェオリンポス
△ピットファイター
△ハードクリスタル
注パーソナルラッシュ
注サイレンスボーイ
注ユートピア
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

昨秋以降、ダートG1を2勝。輝かしい実績のわりに、軽く見られているタイムパラドックスが面白い。ハイペースなら後方待機、仮にペースが緩めば一気に外から捲ってくる戦法と、自在に立ち回れる脚質も魅力で、大舞台のここでは鞍上ともども目が離せない存在と評価できる。
昨年の王者アドマイヤドンは、確かに一時期の凄みこそ薄れ、ズブさが増してきた印象はある。しかし、昨秋の一連のレースをみても、闘争心そのものに衰えは感じられない。ここ一番での勝負強さは、やはり特筆すべきで、まだまだ軽視は禁物だ。
馬券的には、昨年のJCDでワンツーを飾ったこれら2頭を軸にした3連複・3連単を狙ってみたい。もし、メイショウボーラーがコケる結果になれば、意外な高配当に恵まれるチャンスもありそう(^^;

キルトクールは、ヒシアトラス。東京コースでまだ実績がない点と、テン乗りの鞍上が減点材料になる。蛯名騎手の東京ダート千六騎乗成績(03年以降)は、連対率1割未満。出遅れ不安もあるし、これではちょっと手が出ない。

2月 19, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (49)

書評「一瞬の光」正攻法のストーリーテリングを満喫

4043720017.09.LZZZZZZZ本の雑誌が選ぶ2003年度文庫ベストテン第2位
そんな華々しいうたい文句につられ、書店で手に取ってみた文庫本。厚さおよそ六百ページの長編小説である。
頁を開いてみると、紙面一杯に小さな活字がぎっしり打ち込まれており、なかなか重厚長大な第一印象だ。活字中毒(依存症?)の兆候がある自分のような読者にとっては、とりあえずこれだけで嬉しい。
だが、一度頁を括りはじめると、小説世界の面白さにどっぷりと引き込まれてしまい、一気に読了してしまった。
けっして手に汗握るようなスリリングな筋書きが用意されているわけでもないし、ミステリーのように謎解きの楽しさがあるわけでもないのだが、それでも登場人物たちの振る舞いから目を離せなくなってしまう。読了後の手ごたえも、ズッシリした重いものを感じさせ、電車の中で思わず涙腺が緩みそうになったくらい・・・・。

三十八歳の若さで一流企業の課長に抜擢される、まるで島耕作のようなエリートサラリーマン・橋田浩介と、不幸な境遇から心に傷を負った二十歳の短大生・中平香折が、交流を重ねながら、お互いの心に深い絆を紡いでいくお話・・・・要約してしまうと、なんだかひどく通俗的で身も蓋もないあら筋になってしまうが、橋田の会社で繰り広げられる血みどろの派閥抗争と意外な結末、香折の家庭環境に端を発する様々な事件の発生など、多彩なエピソードを散りばめつつ進行する物語の展開は、一筋縄ではいかない。ストーリーが進むにつれ、多面的に広がっていく小説世界は懐が深く、読者はいろんな読み方を楽しむことができるだろう。ある場面においては恋愛小説でもあり、他の場面では企業小説や政治小説。また、エロ小説として楽しむこともできる。橋田と恋人(香折ではない)の濡れ場は、ねっとりと濃厚なタッチで描写され、なかなか扇情的だ(汗)だが、何よりもこの小説の非凡な魅力を生む原動力となっているのは、二十歳の中平香折の人物造形だと思う。

幼少時からの家庭内暴力や性的虐待のもとで人格形成を強いられた彼女の性格は、普通の人間からみると完全に破綻している。常に心にのしかかる恐怖や不安、それに起因する虚言癖、薬物依存、狡猾さ・・・・。誰も信じていないのに、誰かに依存しなければならない矛盾をかかえながら、日々やっとの思いで生きている。ハッキリ言えば、実生活ではあまり関わり合いたくないタイプかもしれない。
しかし一方で、その繊細さゆえに香折は「愛さずにいられない」存在でもある。
物語の序盤、深夜の公園で、槇原敬之の「どんなときも」の歌詞(消えたいくらい辛い気持ちかかえていても・・・・)を、壊れたレコードのようにリフレインする香折を描いたシーンがあるが、これは彼女が抱える複雑さと純粋さを端的に表現しきった名場面だ。そんな一面を垣間見せられると、読者の自分もついつい感情移入してしまい、以降この女の子が次々とみせるミステリアスで不可解な言動から目が離せなくなってしまう。そうした意味では、読者も主人公も運命共同体。橋田が何やかんやと手を焼きながら、彼女の面倒をみ続けているのが、とてもよく理解できるのだ。
ただし、これはひょっとして、男性の自分だから感じてしまう感覚であって、女性読者から見るとまったく別の印象を受けてしまうのかもしれないが。

複雑な様相を呈するストーリーや人物描写にもかかわらず、物語の芯の部分にまったくブレがみられないのは素晴らしい。「一瞬の光」というタイトルや、愛すること・愛されることの意味を問うというテーマの設定は、一歩間違えると陳腐なお説教やお涙頂戴に堕してしまう危険もあるコンセプトだ。だが、作者は堂々と正攻法でこれを描ききってしまい、物語は深い余韻を引きながら幕を閉じる。作者の白石一文にとって、これがデビュー作とのことだが、ストーリーテラーとしての才能の豊かさは、初期の宮本輝を彷彿とさせるようだ。好きなタイプの小説家である。
意外ともいえる小説の結末(内容はネタバレになるので書けない)に対しては、賛否両論もあるようだが、自分はハッピーエンドなのだと解釈しています。

2月 19, 2005 書籍・雑誌 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/02/13

【ダイヤモンドS回顧】リアル・ステイヤーズが上位を独占

ceremony0213ダンスインザダーク、リアルシャダイにマヤノトップガン。ダイヤモンドS1~3着馬の父にあたる種牡馬の名を並べてみると、まさしく現代を代表するステイヤー血統のオンパレードといった趣さえ感じられる。合計4度の坂を越える府中3400メートルの長丁場、こんな舞台では、たとえ道中がスローペースで流れ、直線上がりの勝負になっても、最後の最後にはスタミナ・持久力といった長距離走者としての資質の有無がモノをいうのだ。
象徴的なのは、直線外から一気に全馬を交わす勢いで伸びてきたハイアーゲーム(父サンデーサイレンス)の脚が残り1ハロンでガス欠気味になって、かわりにスルスルと伸びてきたチャクラ(父マヤノトップガン)が3着に台頭したことだろう。両馬の比較では、チャクラのほうが余計にハンデを背負わされていた事実もふまえれば、ハイアーゲームの敗因を斤量に求めることは、少々説得力を欠くと言わざるを得ない。やはり、このレースはリアル・ステイヤー決定戦。中距離~クラシック距離を主戦場とするサンデー直子やトニービンの出番は、はじめから用意されていなかったと解釈すべきだろう。

それにしても、ハンデ戦とはいえ条件クラスからの格上挑戦馬によるワン・ツーフィニッシュという結果には、驚かされた。こんな傾向は、今までもメンバーが手薄な長距離オープンでたびたび見られたが、今回に関しては、スピードだとか、決め手の優劣が問われない特殊な舞台設定ならではの現象とも考えられる。また、レースの番組数が少ない長距離路線では、選手層自体もかなり薄くなっているため、上下の力差が意外に近接している事実を表しているのかもしれない。いずれにせよ、今後の長距離レース(特にハンデ戦)を予想するうえで、一考しておきたいポイントである。

以下、出走各馬の次走に向けてのメモなどを、写真付きで少々。

■次走へのメモ
1着 ウイングランツ(松岡)
win_granz0213冬場でも張りを失わない馬体(毛づやピカピカ)、外目を元気よく周回していく様子など、パドックではなかなか見栄えのする馬である。前走・箱根特別(2着)でも、勝ったワンダードリームよりこちらのほうが好気配で、思わず馬券を買い足してしまった記憶がある。
その前走では馬群を捌いて2着に浮上してきたが、結果的に仕掛けが遅れた分、前に届かず。乗り替わった松岡騎手も、今日はそのあたりを意識して、早めに外からスパートする競馬を心がけたようだ。軽ハンデが効いたとはいえ、末脚の持続力はなかなかのもの。目下の好調さえ維持できれば、G1はともかくG2長距離重賞の掲示板圏内をうかがうあたりまでは、やれるのではないか。

2着 ハイフレンドトライ(小林淳)
hifriend_try_0213_2この馬もなかなかの好仕上げ。状態の良さに関しては、レース直前にみせた根本調教師の「スマイル」がすべてを物語っていた。
道中は馬群の後ろで脚をため、4角経済コースをついて一気に前に進出。アドマイヤモナーク、コイントスなど前に行く馬と併せ馬の形に持ち込んで、これらを次々に競り落としていったが、このあたりのレースぶりは、長距離戦を得意とする小林淳騎手の真骨頂といえるだろう。最後は外から伸びた勝馬の末脚に屈する結果に終わったとはいえ、ジリ脚という短所をカバーして余りある好騎乗。他場で34秒台の決め手比べになった場合どうかという不安はあるが、上がりのかかる決着ならオープンでも通用することを証明して見せた。

3着 チャクラ(後藤)
chakura0213近走、馬体重の増加が著しく、前々走・前走でそれぞれ+14キロ、合わせて30キロ近くも目方を増やしていたが、今回はマイナス4キロでの出走。パドックで馬体を見る限り、特に太いとは感じられなかったため、このあたりが適性体重とみていいのかもしれない。レースでは残り1ハロンの地点からスルスルと末脚を伸ばし、3着を確保。狭いところに突っ込むかと思うと、鞍上の指示に応え機敏に進路を変えるなど、なかなか器用な面を示した。距離延長をまったく苦にしないという意味で、現役世代を代表するステイヤーであることに間違いはないと思う。

4着 ハイアーゲーム(吉田豊)
higher_game0213週刊競馬ブックの「PHOTOパドック」などを見る限り、やや胴が詰まった体形で、長距離適性がどうなのか?と感じていたが、実際に馬体を目の当たりにすると、思っていたよりもバランスの取れた体格の持ち主であった。
ただし、馬体の仕上げ・気合い乗りともソコソコという印象で、特に強調すべきポイントはみあたらない。復調途上のデキなのか?それとも最初からこの程度の馬なのか?G1戦線の主役候補にまで上り詰めていた3歳時の実績を考えれば、物足りない現状と言わざるを得ない。距離適性にも限界がみえたので、天皇賞(春)までの復活は厳しいだろう。

6着 ワンダードリーム(北村宏)
wonder_dream0213今日はややおとなしかったが、パドックでは激しい気性を前面に出すタイプ。
前走の鮮やかな勝ちっぷりと血統背景から、馬券の本命として期待していたが、終わってみれば、前走で既に負かしているウイングランツの後塵を拝す不本意な結果となってしまった。確かに直線で進路が狭くなったり、他馬と接触したりするなど不利もあったが、それでも抜け出す脚があれば、克服できたはず。気性面から制御が難しく、乗り役を選ぶタイプなのかもしれない。鞍上強化ならまだまだ見限れないと思うが、即オープン通用となると、現状ではまだ課題を残していると評価せざるを得ないだろう。

8着 グラスポジション(柴田善)
grass_position0213またしても不完全燃焼。現役屈指の長距離適性の持ち主であることに疑いはないし、状態に何か問題があるわけでもないが、どうも結果が伴わない。前走AJCの敗因はハイペースで流れに乗れなかったこと、距離延長でペースが緩む今回はチャンスと考えたのだが・・・・。鞍上の手腕を云々する声もあろうが、いずれにせよ、この馬自身がかなり不器用なタイプであることに間違いはなく、上位進出のためにはあれこれと注文がついて回りそう。次走以降、馬券的には評価を落として付き合っていく必要がある。

2月 13, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (2) | トラックバック (26)

【ダイヤモンドS】カメラが捉えた決定的瞬間(笑)

hifriend_try02132月13日東京競馬メインのダイヤモンドS(G3)このレースで、8番人気の低評価を覆し2着に食い込む大健闘をみせ、波乱の決着を演出したのがハイフレンドトライ。左の写真はパドックでの騎乗合図の後、小林淳騎手を背にした瞬間を捉えたものだが、馬の背後で黒い服を着た男性がニッコリと微笑んでいるところに注目してほしい。
誰だ?このオッサン」と思い写真を拡大してみたら、ビックリ。根本調教師本人が、出走直前の愛馬を前にして満面の笑みを浮かべているではないか!

まだ1000万下条件に出走できる馬だが、ここ数戦は格上への挑戦を。でも、マズマズの内容で走っているんだ。前走も着順ほど負けてはいないからね。オープンに入ってのレースだが、距離延長、52キロのハンデで大駆けを狙っています。
(根本師のレース前コメント)
~競馬ブック日曜版から引用

nemoto_smile0213ううむ。やはりこのレース、根本師も狙っていたんですねえ。愛馬の仕上げに対する自信のほどが、表情の端々から伝わってくるような快心の笑みである。新聞紙上で公にされた色気たっぷりのコメントと、出走直前のこの笑顔さえ見逃さなければ、ハイフレンドトライを軸にした馬券を買って、高配当を手にするチャンスもあったのに・・・・。すべては後の祭りである(^^;

開業以来、重賞とは縁のない地道な中堅厩舎の道を歩んできた根本調教師にも、ようやく春がめぐってきたようだ。長距離戦におけるハイフレンドトライともども、パドックでの根本スマイルには要注目である。
(ダイヤモンドSの回顧記事は、あとでアップします)

2月 13, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (3) | トラックバック (5)

【ダイヤモンドS】ハイアーゲームは本当にステイヤーなのか?

東京芝コース・距離3400メートルダイヤモンドステークス(GⅢ)は、国内の芝・平地レースでは、中山ステイヤーズS(GⅡ)に次ぐ長距離レースである。ただし、ステイヤーズSは長丁場といっても、小回りコース2周というややトリッキーな条件設定。大回りコースを1周半しながらホーム・バックストレッチで合計4回も坂を越える府中3400メートルのほうが、長距離適性を問う舞台としては、より本格的という印象を受ける。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

コース改修後、実際にこの条件で競馬が行われたのは、昨年のダイヤモンドS1回を数えるのみ。さすがにこれだけでは、ペースやラップ、好走馬の脚質など、一定の傾向を掴みとることは難しいが、3200メートルで争われていた当時まで含め、過去10年の結果を振り返ってみると、このレースが紛れもなくステイヤーの舞台であるという特質が浮かび上がってくる。具体的なポイントは、次の3点だ。

■連対馬は、既に長距離で実績を残しているタイプ
過去10年の連対馬延べ18頭(中山コースで行われた03年を除く)のうち、15頭までが、芝2500メートル以上の距離で既に勝利をあげていた。長丁場でのスタミナに裏づけがあるタイプが有利と、素直に解釈すべき傾向だろう。

■「キレよりスタミナ」上がりタイムを要する決着
長距離戦だけにスローになることも少なくないが、それでも連対馬の推定上がり3ハロンは、わずか1例を除きすべて35秒以上を要している(例外は98年優勝馬ユーセイトップラン1頭) 4角ヨーイドンの展開から終い34秒台の決め手勝負になることも珍しくない中山や京都の長距離戦と比較すると、よりスタミナ寄りの適性が要求される府中コース独自の傾向といえるだろう。

■サンデーサイレンス苦戦
サンデー直子の成績は「0-2-1-7」 この条件では、いまだ未勝利である。決め手よりスタミナが問われる流れにサンデーの血が合わないためか?あるいは、単にGⅠ級の出走が少ないためか?その原因は定かではないが、中距離戦でのハイアベレージと比較すれば、いかにも物足りない成績しか残せていない。
ちなみにダンスインザダーク産駒は、まだ出走例がないので適性を断じることはできないが、おそらく持久力に長けている分、サンデー直子よりも良い成績を残せるはずだ。

さて、生粋のステイヤー有利という以上の傾向に照らしてみると、問題になるのが、今年の本命馬ハイアーゲームの取捨である。

父サンデーサイレンス母の父Law Society(リボー系)の組み合わせは、かつての菊花賞・天皇賞(春)を制したマンハッタンカフェとまったく同一。また、勝ち鞍のすべてが東京コースに集中しており、昨春の青葉賞・ダービーの好走から、左利きの長距離走者というイメージで語られることが多いこの馬。近走の不振はスランプによるもの、相手関係も楽になるG3なら大威張りというのが、多くの競馬新聞の本紙予想などで語られている見解だ。

だが、もしこの馬がほんとうのステイヤーならば、長距離適性に秀でた馬たちが軒並み上位を占めた昨年の菊花賞で、あれほど不甲斐ない競馬に終わってしまうものだろうか?出遅れ・右回り不得意・体調不良と、あれこれ敗因を詮索することはできるが、あそこまで内容が悪い競馬に終わるとは、戦前の時点で正直予想できなかった。あのレース内容や、サンデー産駒にしてはやや寸が詰まった体形を思い起こしてみても、この馬の長距離適性には、どうしても疑問符を感じてしまうのだ。
どうやらそんな迷いは、陣営の内部にも生じているようである。

「菊花賞の凡走は出遅れて流れに乗れなかったことがすべて。血統的には長距離がいい馬だから、3400メートルでも問題はないとみている」(大久保洋調教師) ~週刊競馬ブック今週号
「菊花賞の内容から見ると、3000メートル以上だと少し長いかも知れない」(安瀬調教厩務員) ~競馬ブック日曜版 

奇しくも、調教師と担当厩務員の見方が真っ二つにわかれてしまった。この事実が象徴するように、陣営としても、ハイアーゲームの長丁場適性に関しては「やってみなければわからない」というのが正直なところではないだろうか。
ちなみに、大久保師が判断の拠り所にしている血統についても、母父Law Societyというファクターは必ずしも強調材料とは言えない。

■母父Law Society 芝二五以上の成績(過去5年)

対象馬着順連対率
母父Law Society全馬5-0-0-742%
マンハッタンカフェを除く0-0-0-70%

マンハッタンカフェという唯一絶対の存在を例外にすれば、ハイアーゲーム自身を含め芝2500メートル以上の距離で未連対。サンデー産駒がダイヤモンドSでは苦戦気味という傾向も合わせて考察すると、どうやらハイアーゲームは血統的にも生粋のステイヤーとは言い難いのではないか?
いずれにせよ、この馬に人気が集中するようなら、嫌って妙味あり。より長距離適性に秀でた本格的ステイヤーに狙いを定め、馬券を買ってみるほうがレースを楽しめるというものだろう。

結論
◎ワンダードリーム
○グラスポジション
△ハイフレンドトライ
△チャクラ
△タニノエタニティ
△ラヴァリージェニオ
注アンフィトリオン
注アドマイヤモナーク
注マイネルポロネーズ
注ウイングランツ

芝二五以上の距離で勝利を収めた実績のある馬を列挙してみると、以上の10頭。
さすがにボックス買いするわけにもいかず、本命選びは悩ましい選択を強いられた。
実績からは、グラスポジションが筆頭評価。しかし、流れ不向きだったとはいえ、レース内容がいかにも物足りなかったAJC杯を思い起こせば、ハンデ戦のここは、対抗までの評価が精一杯だ。
そのグラスに対しステイヤーズSで僅か0.2秒差(5着)に迫っていたのがワンダードリーム。今回は当時と比較し更に2キロ斤量差が拡大する。父はサドラーズウェルズ直子のドリームウェル、母父キャロルハウス。いかにも距離が伸びて真価を発揮してきそうなタイプだ。鮮やかな差しきりを決めた前走で証明した府中適性の高さも魅力。ペリエから北村宏に鞍上がスイッチされ、人気の盲点になりそうな今回こそが狙い目とみて、本命に抜擢してみる。

キルトクールは、もちろんハイアーゲーム。
はい、自信度100%です!と断言したいけれど、3着くらいに食い込んでくる可能性までは否定しません(笑)

2月 13, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (4) | トラックバック (54)

2005/02/11

映画館がやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!

自宅のポストに舞い込んでくるチラシ。たいていは中身を確認するまでもなくゴミ箱直行の運命を辿るのだが、このパンフレットには、思わず目がとまった。
TOHOシネマズ府中 3.17(Thu)OPEN!

fuchu_cinemaおお、ついに府中にも映画館ができる?!隣町の調布に小さな劇場があるとはいえ、府中界隈は基本的にシネマ不毛の地。パチンコやボーリング場経営でこのエリアの遊興産業リードしてきたさくらグループも、なぜか映画事業には手を染めていなかった。そんな土地にいきなり全9スクリーン・2100席のを擁するシネコンがオープンすることになったのだ。パンフに記載された地図を見ると、場所は京王府中駅のすぐ南。現在建設工事がすすめられている駅前再開発ビル「くるる」の5Fに、映画館は入居してくるらしい。

TOHOシネマといえば、その名の通り東宝が全国各地で展開しているシネマ・コンプレックス。インターネットによるチケット販売とか、映画を6本観ると1本が無料になるマイレージ制など、あれこれと新機軸のサービスを打ち出し話題を集めている。劇場自体も音響システムにお金をかけているなど、いろいろ売り物があるようだ。「ジョージ・ルーカスが開発した高設備水準の劇場にだけ許可される最新鋭のデジタルサウンドシステム」という触れ込みだが、これがどの程度のデキなのか。評価は、実際に劇場オープン後に体験してからにしたい。
しかし、このTOHOシネマグループの劇場のつくりに関しては、ちょっと気になることがある。最近、南大沢のTOHOシネマに足を運んだとき気がついたのだが、待ち合わせロビーにほとんどイスを置いていないのだ。実際にスクリーンに入場可能になるのは、上映時間15分前くらいなので、それまでの間、早めに来館したお客は立ちっぱなしで時間を潰すハメになる。もし、これが競馬場やウインズなら、地べたに新聞でも敷いて座って待てばよいのだが、さすがに映画館で、大のオトナがそんな立ち振る舞いをするわけにもいかない。
劇場側からすると、ネットでチケットを予約してから上映直前にご来館くださいということなのかもしれないが、ぶらりと立ち寄り、ロビーでくつろぎながら上映を待つというのも映画館の楽しみのひとつ。クルマが主たる交通手段となる郊外型の南大沢と違い、市街地に立地する府中の映画館なのだから、そんな楽しみが許容されるロビーになっていると良いのだが・・・・。

ともあれ、劇場オープンまであと1か月。これからは競馬に勝っても負けても、レースの後、映画を楽しむ贅沢な時間を持つことができる。「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」と期待に胸躍らせ、その日を待とう。

2月 11, 2005 府中日記 | | コメント (2) | トラックバック (0)

深大寺温泉 多摩で「黒湯」を楽しもう

jindaiji_spa東京の温泉といえば「黒湯」・・・・その名のとおり、まるで醤油やコーヒーを混ぜたように真っ黒けの色をした湯をたたえる「黒湯温泉」は、23区内や川崎・横浜といった地域に、数多く分布しているらしい。地層中に沈殿した太古の植物に由来する有機物のはたらきで、このような真っ黒いお湯が生まれるとのことだが、いわゆるモール泉(やはり植物由来の有機物を含む温泉、独特の香りがある)を別にすれば、他の地方でこのような黒い温泉にお目にかかれる機会はあまりない。隠れた東京名物といってもいいのではないか。

そんな「黒湯」に浸かりたくなって、試しに訪れてみたのが、調布市内の深大寺温泉である。深大寺界隈といえば、蕎麦屋が軒を連ねる門前町とか植物園のイメージがあって、いったいどこに温泉がわいているのか?といぶかしく思っていたけれど、カーナビを頼りにたどりついたその場所は、深大寺境内からかなり町中に下った中央高速高架沿いの住宅地であった。こんな狭いところに!というのが正直な第一印象。建物の造りも、住宅街に佇む料理屋風の趣である(実際、料理屋さんが経営母体になっているようだ)入浴料金は1時間制限付きでジャスト1,000円。スーパー銭湯と比べると割高感は免れないが、まあ都市部の天然温泉なのだから、このあたりが相場なのだろう。

さて肝心の風呂場に足を運んでみると、狭いスペースを有効に利用し、内湯と露天、サウナなど各種浴槽がバランス良く配置されている。なんでも浴室の設計に風水思想を取り入れたとかいう触れ込みで、ヒーリング効果の高い「風水温泉」を自称しているようだが、そんなオカルト的付加価値は、自分にとってどうでもよいお話である。温泉ファンの価値判断はシンプル・イズ・ベスト。要するに、泉質や風呂の雰囲気が気に入るかどうか、それがすべでなのだ。
で、ここのお湯はどうなの?といえば、これが意外に良かった・・・・

内風呂として設けられた木造の浴槽には、真っ黒い「黒湯」がなみなみと満たされている。みかけのインパクトはかなり強烈だが、浸かってみればいい湯加減。けっこう柔らかい感じにするお湯である。アルカリ泉らしいツルツル・ヌルヌルとした浴感も悪くない。
湯口からは少量の黒湯源泉?が投入されているものの、浴槽の縁からお湯がオーバーフローしていく様子はなかったので、おそらく循環湯だろう。が、鮮度の落ちたお湯を使い回しているという印象はなく、公的経営のセンター系温泉に多い完全循環・無色透明無個性湯に比べれば、こちらのほうが温泉に入った!という充足感は高い。泉質レベルを競走馬に例えてみると、重賞レベルの本格派とまでは評価できなくても、準オープン常連くらいにはランク付けされるお湯ではないかと感じた。

何でもこの温泉、オープン当初は黒いお湯をわざわざ濾過して、透明度をあげてから浴槽に注ぐことを予定していたらしい。実際、濾過したお湯を利用していた時期もあったのかもしれないが、今では結局「黒湯」をそのまま使っている。ひょっとしたら、「真っ黒いお湯がいい!」というお客の声が、経営方針を転換させたという逆転のドラマがあったのかもしれない。ともあれ、本来の姿に近い状態でお湯を使ってくれること自体、大いに歓迎である。
休日になると混雑は免れない都市型温泉ではあるが、我が家から最も近い温泉なのだし、すいている時期を見計らって再訪してみようかと思う。

2月 11, 2005 みちのく温泉, 府中日記 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2005/02/09

【共同通信杯回顧】クラシック勢力図が見えてきた?

stormy_cafe0206既に多くの競馬系ブログの回顧記事で語り尽くされた感はあるけれど、ストーミーカフェは強かった。この時期の若駒にとっては異例ともいうべき酷量58キロを克服して、他馬とのスケールの違いをまざまざと見せつける完勝劇。これには脱帽するばかりである。
レース内容そのものも大きな進境をみせており、ややもすれば一本調子で淡白な印象があった前走までとは、ラップの刻み方からして違っていた

 札幌2歳S 12.2-11.4-11.8-12.1-12.9-12.1-12.1-12.4-12.9
 朝日杯FS 12.3-10.8-10.9-11.4-12.0-12.0-11.8-12.2
 共同通信杯 12.9-11.4-11.4-12.0-12.3-12.4-11.9-11.3-12.2

3~4角あたりでしっかりと息が入り、直線に入ってからも手綱を抑えつつ後続の追撃を待つ余裕。追われ出すと、ラスト2ハロンを11秒3-12秒2の速い上がりでまとめ、2着以下を2馬身半突き放す脚を見せた。もし他馬との斤量差がなければ、ラストの瞬発力はさらに威力を増していたはずで、着差も5馬身程度まで広がっていた可能性がある。

これでクラシック戦線の主役候補に名乗りを上げたストーミーカフェ
こうなると、今年の3歳牡馬路線の他馬との力関係がどうなのか、俄然気になってくる。

ハッキリしているのは、昨年の朝日杯FS組がやはりハイレベルのメンバー構成であったと言う事実である。当時の2着(ストーミーカフェ)・3着馬(ペールギュント)が重い斤量を背負わされながら正月明けの重賞を快勝。さらには、4着馬(マイネルハーティー)・9着馬(マルカジーク)・12着馬(コパノフウジン)・14着馬(エイシンサリヴァン)も、年明け以降それぞれの路線で堅実に活躍している。あらためて思い起こしても、粒ぞろいの強豪が顔を揃えており、2歳王者決定戦にふさわしい一戦だったと評価できると思う。
そのレースにおいて、強い強いストーミーカフェを正攻法で下しているのが、現王者マイネルレコルト。どうも世評では、完成度の高さというアドバンテージばかりが強調され、早熟のマイラー?というイメージで捉えるムキも多いようだが、例年になく速い時計と強い勝ち方で2歳王者の栄冠を手にした有力馬であることに間違いはない。成長力・距離適性に未知なる部分を残しているとはいえ、打倒ストーミーカフェの最右翼には、やはりこの馬の名前をあげるべきだと思う。

問題は、他の路線から参戦する組との力の比較だ。まずは衝撃のディープインパクトの評価を、どう位置づけるべきか?

比較上「物差し」にできる可能性のあったケイアイヘネシー(若駒S2着馬)は、共同通信杯でレース前のイレコミが目立ち、直線アッサリと失速。今回は不完全燃焼といえる内容だったことから、ストーミーカフェとの着差(1.2秒差)をそのまま比較材料に用いることはできないだろう。これにかわる間接的な「物差し馬」として、ロードマジェスティ・インプレッションなどを対象に考えてみると、一応こんな比較・推測は成り立つかも知れない。

 ストーミーカフェ>ロードマジェスティ 共同通信杯1.0秒差
 ディープインパクト>インプレッション 若駒S  1.2秒差
 インプレッション≧ロードマジェスティ 500万下0.2秒差

共同通信杯のストーミーカフェは、他馬との比較で2キロのハンデを課されていたことまで考慮すると、ストーミーカフェとロードマジェスティの着差は実質1.3~1.4秒程度まで広がる。こう考えていくと、若駒Sのディープインパクト・共同通信杯のストーミーカフェは、ほぼ互角の評価という結論に落ち着くだろうか。
ただし、かたや安定した先行型、かたや後方一気の追込型という脚質の違いや、輸送競馬の経験、大舞台でのキャリアの差まで考慮にいれると、現時点ではやはりストーミーカフェに一日の長があるという評価が、適切なのではないかと思う。

これ以外では、ラジオたんぱ杯、京成杯組ヴァーミリアン、ローゼンクロイツ、アドマイヤジャパン、シックスセンスらとの比較も興味深い。
これら4頭は、どちらかといえばスローペースの決め手比べになって本領を発揮する「サンデー産駒」というイメージ。エルコンドルパサー産駒ヴァーミリアンも、母の父はしっかりサンデーサイレンスだ。したがって、こんなタイプはストーミーカフェが先導する淀みないペースにどこまで対応できるか、現時点では未知数と言わざるを得ないだろう。ただし、不良馬場の京成杯を勝利しているアドマイヤジャパンは、わずか3戦のキャリアながら1戦ごと競馬が上手になっている印象で、みずから動いていける自在性を身につけてきた。良馬場でマイネルレコルトと同じような競馬ができるなら、案外面白い存在に成長していく可能性を残していると思う。

nishino_dokomademo以下では、あくまで穴馬という評価になるが、共同通信杯で力を出し切れなかったニシノドコマデモも、まだ見限れない存在。今回、パドックで間近にその姿を目にしたが、トモの張りの素晴らしさなどストーミーカフェと比較してもまったく遜色はなく、まさしく一流馬の馬体であった。出遅れがなくても、エンジンの掛かりが遅いタイプなので中山では苦しいが、府中コースが舞台になる青葉賞・ダービーなどでは十分巻き返しを期待できる1頭ではないかと感じている。

2月 9, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (5) | トラックバック (10)

2005/02/05

【共同通信杯】58キロ、ストーミーカフェの取捨を考える

9頭立てと寂しい出走頭数になったが、クラシックを占う意味で見所が少ないわけではない。若駒Sで衝撃のディープインパクトに5馬身ちぎられたケイアイヘネシーも出走してくる。この馬を物差しに、関東の有力どころがどんな競馬をみせてくれるのか?現時点における東西の力関係を把握するうえでは、必見の一戦と言って差し支えないだろう。
Photo:(C)Horses.JP(この画像の無断転載・複製はご遠慮ください)

といいながら話題の中心はやはり、朝日杯FS・2着馬ストーミーカフェの参戦だ。
G3別定戦となる今回は58キロの酷量を背負わされることになるが、「ローテーションをはじめいろんな面でこの時期に試してみたい」(小島師)という理由で出走に踏み切ってきた。レコード決着のG1で自らペースを作り2着している実績からも、この馬の能力の高さそのものについて、疑問を差し挟む余地はない。とはいえ、この時期の若駒に斤量58キロ。常識的には、やはり気がかりな材料ではある。

過去10年間、JRAの3歳限定・芝レースで「58キロ」の斤量を背負い出走した馬は、延べ10頭を数えるが、成績は下表のとおり。10戦して1着4回・3着2回、単回値は144・複回値では106と、一応実績馬にふさわしい戦績を残していると言える。
しかし、これら10頭が出走しているのは、いずれも距離千二~千六の短距離戦ばかり。短い距離なら少々斤量の負担が増えていても、力に任せ他馬をねじ伏せるような競馬も可能であることを裏づけるデータといえるだろう。このデータの傾向をそのまま、府中千八にあてはめて考えることは難しい。

■データ1
 3歳限定戦(芝)で斤量58キロを背負った出走馬成績(過去10年)

レース条件馬名人気着順単勝複勝
96中日スポ名1200G3スギノハヤカゼ230120
98中日スポ名1200G3トキオパーフェクト140120
99アーリントンC阪1600G3エイシンキャメロン210120
03マーガレットS阪1400OPシルクブラボー
03ファルコンS名1200G3ギャラントアロー860270
04ジュニアC中1600OPダイワバンディット
04クロッカスS東1400OPダイワバンディット
04葵S京1400OPナムラビッグタイム160
04ファルコンS名1200G3ナムラビッグタイム270
04ファルコンS名1200G3タイキバカラ13

では、中・長距離戦で重い斤量を背負った3歳馬がどんな成績を残しているか?といえば、残念ながら58キロ以上の該当例は皆無なので、斤量57キロを背負ったケースを対象に検証してみることにした。対象レースは出走全馬が均等に57キロの重量を背負うG1・G2戦を除く、G3・オープン特別(芝・距離千八以上)。
57キロの斤量設定で出走した延べ25頭の成績は、以下のとおりである。

■データ2
 3歳限定戦(芝)で斤量57キロを背負った出走馬成績(過去10年)
(対象レース:芝千八以上 オープン特別・G3)

着順連対率単回値複回値
3-4-7-1128%23110

連対率そのものは悪くないが、データ1と比較してみると単回値が極端に低下しているのが気になる。勝率も12%(出走25頭中3勝)。これを高いとみるか、低いとみるかで評価は分かれるだろうが、少なくとも単勝候補としては物足りないレベルと言えないか?25頭のなかには、1番人気で出走した馬も6頭いたが、2勝・2着1回の成績で、半分の3頭は連を外している。もちろん、それらすべての敗因を斤量であると特定することはできないが、重い斤量を背負わされるだけの実績に見合う成績を残すことができない人気馬が、少なからずいることには注意を払っておきたい。
ちなみに、57キロを背負って逃げた馬の戦績は「0-1-1-3」。連に絡むことはできても、まだ未勝利という結果になっている。

さて、ストーミーカフェの評価に話を戻そう。

デビュー2戦目以降はすべて逃げる形で競馬をすすめ、卓越したスピードを発揮してきたこの馬。共同通信杯のメンバーをみわたしても強力な同型はみあたらず、無理に抑える競馬を試みなければ、ここでも自らレースを先導していく形になるだろう。
課題は、初の経験となる府中コースの長い直線への対応である。そこであらためて、過去の4戦をチェックしてみると、いずれも上がり3ハロンで36秒以上を要していることがわかった。もちろんペースや成長を加味すれば、34~35秒台でラストをまとめることも不可能でないと思うが、坂のあたりから急追する後続を一気に突き放せるだけの瞬発力を発揮できるかどうか?このあたりに58キロというハンデが、じわりと影響してきそうな気がする。
もちろん能力的に大崩れは考えられないが、57キロ以上の斤量を背負った過去の実績馬の戦績を照らし合わせると、不動の首位候補までの評価を与えることができるか?
今回ばかりはちょっと微妙と考えている。

結論
◎ニシノドコマデモ
○ストーミーカフェ
△マルカジーク
△ロードマジェスティ
△ケイアイヘネシー

ストーミーカフェを逆転するなら、東京コースの戦績から、やはりニシノドコマデモが筆頭格。スムースバリトン、キングストレイル、エイシンサリヴァンを差しきった10月のいちょうSを思い起こしてみても、府中なら朝日杯上位勢と比較しても遜色ない能力を発揮できる器とみてよい。
8月の札幌・未勝利戦ではストーミーカフェに2馬身半差をつけられているが、今回は斤量差が2キロに広がり、条件的にはかなり有利。机上の計算では、半馬身までその差は詰まってくるはずだ。
その名のとおり、追えば「どこまでも」伸びてくる無尽蔵の末脚の持ち主。ゴール前逆転を期待し、単勝系の馬券で勝負してみたい。

キルトクールは、モエレフェニックス。母のイブキピンクレディは90年代なかば、関西ローカルの短距離条件戦を舞台に活躍していたと記憶しているが、これにサンデーを組み合わせても距離伸びていいタイプになるとは思えない。仕上がりそのものは早そうなので、おそらく久々でも問題ないだろうが、展開的に微妙な対応を強いられそうで苦戦必至とジャッジする。

2月 5, 2005 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (6) | トラックバック (53)

【土曜競馬の注目馬】京都芝千二で単騎先行を狙う

■京都12レース 1000万下・別定・芝千二
 3 ウォーターエナン (牝6)岩崎祐己 53△ 単勝9.4
 京都芝千二・内回りコース・・・・「コースの鬼!」を紐解いてみると「日本一逃げ切りやすい芝千二」という評価が下されている。この意見を素直に受け入れ、本命ウォーターエナン。TARGETの出走馬タイムランク画面でダッシュ力の指標となるAVE-3Fを比較してみても、ここは楽に先手が取れそうな組み合わせに恵まれた。
タマモグリッター、マイケルバローズ、スプリングクレタと1000万下にしては、相手がけっこう強いので、単勝まで狙えるかどうかは微妙だが、3連複の軸と考えれば、けっこう面白いかも。

2月 5, 2005 今週の注目馬, 競馬予想・回顧アーカイブ | | コメント (1) | トラックバック (0)

【キルトクール】フィクサーに就任

拝 啓
立春の候 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、私こと2月5日付をもちまして、キルトクール株式会社人事部長様のご厚意により、「キルトクールフィクサー」に就任いたしました。
浅学非才ではございますが、この大任をお受けいたしました上は、社業発展のために全力を尽くし、また皆様のご期待に添えますよう努力いたす所存でございます。なにとぞ格別のご指導とご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます     敬 具

平成17年2月 吉日 キルトクール株式会社
 キルトクールフィクサー 山城守  東京都府中市日吉町1-1 トキノミノル前

というわけで、晴れて入社が決定しました。
さっそくバナーも使わせていただきます(^^)/
ちなみに、人事部長からの内示によると、「フィクサー」とは「調停やもみ消しをして報酬を得る黒幕的人物」。児玉誉○夫とか小佐野○治とか、昭和史の裏側を彩る大物たちの顔が目に浮かびますねえ。ううむ、気に入りました(笑)
ちなみに、「オフィサー」というのが、私のひとくち愛馬の名前。よく似ていますが、微妙に違いますね(^^;

2月 5, 2005 ウェブログ・ココログ関連, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (9) | トラックバック (2)