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2004/10/31

【天皇賞秋回顧】嗚呼、痛恨のトラックバイアス・・・・

■レース結果
第130回天皇賞(秋)結果 G1・東京・芝2000

 着順馬番馬名       騎手 タイム着差
 13ゼンノロブロイ  ペリエ 1.58.9  
   4ダンスインザムードルメール1.59.111/4
   8アドマイヤグルーヴ武豊 1.59.311/2
  5ツルマルボーイ  蛯名正1.59.3クビ
 10ローエングリン 横山典1.59.51 
  11ナリタセンチュリー田島裕1.59.63/4
   1ヴィータローザ小牧太2.00.231/2
   6トーセンダンディ 江田照2.00.3クビ
 15バランスオブゲーム田中勝2.00.511/2
 10 12シルクフェイマス 四位洋2.00.61/2
11  2テレグノシス   勝浦正2.00.6クビ
12 16リンカーン    安藤勝2.00.7クビ
 13  3シェルゲーム   岡部幸2.00.83/4
 14  9サクラプレジデント松永幹2.00.8
 15  7マイソールサウンド本田優2.01.1
 16 14ヒシミラクル   角田晃2.02.710
 17 17ダイワメジャー  柴田善2.02.911/2

■レース回顧
 第130回天皇賞 ハロン毎のラップタイム
  12.6-11.4-11.8-12.2-12.1-11.8-11.9-11.4-11.4-12.3

希望どおり単騎逃げに持ち込んだローエングリンが刻んだラップは、上記のとおり緩急の少ないフラットなもの。2コーナーでの先行争いに早々と決着がついたため、レースの流れは落ち着いて、道中は各馬がそれぞれの位置で折り合いに専念する淡々とした競馬になった。前半1000メートル通過タイム60.1なら、G1クラスの中距離戦としてはスロー気味のペースといってもよい。
ラップタイムは、残り3ハロンの地点から11秒台前半までペースアップ。このことは、逃げたローエングリンばかりでなく、好位の各馬がいずれも手応えを残しながら勝負所を迎えたことを意味していると思う。こんな展開からのヨーイドンの追い比べなら、やはり一瞬の決め手に優れる瞬発力型の各馬(サンデー産駒、特に牝馬)が有利になったのも当然かも・・・・。

直線に入ると、馬群はコース幅全体に広がって、横一線の追い比べが展開されるかに思えたが、結局、掲示板に乗った上位馬はいずれも4コーナーをロスなく捌いて立ち回った馬ばかり・・・・。外からの追い込みを試みた馬は、ナリタセンチュリー1頭を除き、まったく伸びてこれなかった。
4コーナーで大外を回したテレグノシスなど、かなりの距離ロスを強いられたことも事実なのだが、上がり3ハロンが35.5とまったく平凡な脚しか使えていない。内目のコースを捌いて鋭伸してきたゼンノロブロイツルマルボーイ(上がり3F34秒台半ば)との比較で1秒近く遅れを取ったばかりか、自身が毎日王冠で記録した上がりタイムより2秒も遅いタイムである。
天皇賞前後の芝のレースをみても、どちらかといえば、馬場の真ん中から内側を通っていた馬が伸び、大外からの差し馬が軒並み苦戦を強いられていた、この日の東京競馬場。馬場状態がいったいどこまで回復しているのか?判断が難しかったが、今にして思えば、明確なトラックバイアスが存在していたということなのだろう。このバイアスの恩恵を最大限生かし切るために、ロスの少ない騎乗を追求した一流騎手たち(外人+武豊)が、上位を独占したのも、当然といえば当然の結果なのかもしれない。

【追記】
内有利のトラックバイアスが生まれた原因については、Brain Squall 【競馬総合サイト】さん に鋭い分析記事がありました。なるほどねえ・・・・

■次走に向けてのメモ

1着 ゼンノロブロイ
京都大賞典当時に比べ、厚みを増した好馬体をアピール。ひと叩きの効果は歴然で、昨秋の絶好調時の姿に戻ってきた印象がある。道中の折り合いに不安はなく、直線にはいると34秒台の末脚を発揮、一瞬にしてツルマルボーイを突き放して見せた。良馬場になれば、さらに鋭い決め手を発揮できるだろう。
前走や宝塚記念をみるかぎり、距離適性はやはり1800~2000がベスト。距離延長で持久力を問われる競馬にもそれなりに対応できるが、JCや有馬で再度ベストパフォーマンスが期待できるかどうかは微妙。ローテーション的には、むしろ香港遠征を目標にすべきタイプではないだろうか?

2着 ダンスインザムード
前走のイメージを払拭する驚きの好走。あらためて、歴代牝馬でもトップクラスというべき能力の高さを実証してみせた格好である。しかし、イレコミ・発汗が目立ったパドックの気配自体、前走からさほど変化していたようにも見えず、思わず直前気配のエントリでは「不安有り」の評価を下してしまった・・・・。本当に、この娘の気持ちはよくわからない
しかし、気難しい天才少女の心を読み解く手がかりが、全くないというわけでもない。今にして思えば、凡走したオークスと秋華賞は共にスタンド前からの発走だったことが注目されるのだ・・・・。
仮にレース直前のテンションの高まりが結果に影響を与えているとするなら、今回は引き込み線からのスタートであり、馬場入場からスタートまでの間、わずかでも心を落ち着かせる時間が確保できたのが奏功したとも考えられる。仮説の検証は、次走以降のレース結果を待たなければならないが、目安として一考しておく価値はあると思う。

3着 アドマイヤグルーヴ
前走から12キロ減とはいえ、まだ馬体の各所に緩みのようなものが感じられ、特に気配が良化しているようには思えなかった。決め手比べの展開と終始ロスのない経済コースを立ち回った鞍上の手腕が生み出した好走といえるだろう。もちろん、牝馬同士なら最上位を争う存在であることに、異議をはさむつもりはない。

4着 ツルマルボーイ
特に目立つほどのデキではなかったと思うが、さすがに東京巧者、この条件なら休み明けでもキッチリ結果を残すことができる。ゼンノロブロイとの比較で瞬発力の差を見せつけられた格好だが、今回はこの馬があまり得意とするペースではなかったという点に情状酌量の余地がある。テンから先行争いが激化するようなラップになれば、右回りでも再び台頭することを警戒しておきたい。

5着 ローエングリン
デキは悪くなかった。先行争いに早々と決着をつけ、スタートから2ハロン目で11秒台にラップを落とすことにも成功した。道中のペース運びをみても、力は出し切っていると思う。ひとつ誤算があったというなら、4角付近で元気な3歳勢が番手から差を詰めてきた分、一息つけなかったことくらいか。しかし、他馬との関係よりも、この馬自身のレースぶりが淡白になってきている点が、やはり気がかり・・・・。これ以降、G1でこの馬に本命を打つことはないと思う。

6着 ナリタセンチュリー
不利なトラックバイアスに泣かされた大外から唯一末脚を伸ばしてきたのが、この馬。目下の充実ぶりを物語る好レースだったと評価できる。
しかし、淀みないラップの中距離G1ではやはりこのあたりが限界・・・・。距離が延長されペースが緩む展開になれば、G1上位を脅かす存在にまで成長していることには、今後も留意しておく必要があるだろう。

11着 テレグノシス
パドックの気配は「生涯最高のデキ」といっても過言でないほど素晴らしかった。
4コーナーで大外を回し、トラックバイアスに泣かされたこの結果は、不完全燃焼以外の何物でもない。最後は馬自身がレースを投げてしまった印象であり、この結果だけで、距離が長かったという結論は下せない。捲土重来のチャンスを待ちたい。

10月 31, 2004 競馬予想・回顧アーカイブ |

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  天皇賞は、結局のところ、『SS産駒の中では重そうな×13ゼンノロブロイと×4 続きを読む

受信: 2004/11/03 0:42:46

コメント

トラックバックしていただいたので伺ってみました。
ダンスインザムードについての考察は非常に興味深い物がありますね。
考えてみれば、アメリカンオークス・桜花賞ともにスタートは正面スタンド近くではないですし。

トラックバイアスは10Rで内々を通った馬が逃げ切った事からもありえる話しかと。

またエリ女の時にも伺いたいと思います。でわでわ。

投稿: 無官のファンタジスタ | 2004/10/31 20:14:58

無官のファンタジスタさん、どうもはじめまして(^^)/
ダンスインザムードに関する仮説、正直に言えば、パドックを見て好走・凡走を判断できないタイプなので、苦し紛れに思いついたシロモノです。
もし仮説が正しければ、次走エリザベス女王杯・JCなら消し、マイルCSなら買いという結論になりますが、果たしてどうでしょう?距離適性に関しては、ルメール騎手もコメントしているとおり、マイル近辺がベストだと思います。

投稿: 山城守 | 2004/10/31 21:10:59

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