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2004/09/01

越後長野温泉 ちょっといい感じの一軒宿

rankei_1.jpg競馬が終われば、温泉だっ!
幸い、月曜日に休みが取れたので、今回も新潟県から福島県へ、日頃なかなか立ち寄れない名湯歩きの旅を楽しんできました。

 ■ 越後長野温泉 嵐渓荘
  新潟県南蒲原郡下田村
  泉質 ナトリウム-塩化物冷鉱泉(食塩泉)

今回のお目当ては、新潟にあるのになぜか長野温泉と呼ばれる、山に囲まれた一軒宿。「日本秘湯を守る会」会員の宿なのだが、全国的にはまだまだ知られていないダークホース的「秘湯」である。

というか、新潟県出身の自分も、つい最近まで知らなかったくらいだから、これはほんとに無名となのだ・・・・(汗)
しかし、この嵐渓荘。いろんな温泉サイトで下調べをしてみると、なかなか評判がよろしい。「渓流と吊り橋、水車の宿」「知る人ぞ知る秘湯」「料理に大満足」と魅力的なキーワードが心をくすぐる。Eメールでの予約も可能か・・・・そんなわけで、今回は「1泊2食フルコース付き」で楽しませてもらうことにした。出費はちょっと痛いけど、ここはせっかくの夏休み、もう「清水ジャンプ」の進境である。

北陸自動車道・三条燕ICから、山に向かって車を飛ばすこと約40分。地図で見るとかなり山間部に分け入っていく印象なのだが、実際には路面もよく整備され、快適なドライブを楽しむことができた。宿に到着する頃には日もとっぷり暮れており、ライトアップされた渓流と看板を目印に、無事、駐車場に到着である。

昭和初めの料亭を移築したという木造本館の建物は、さすがに歴史的な貫禄を感じさせてくれるもの。写真は朝に撮影したものだが、山間の暗闇のなかでぼんやりと灯りが点るその風情も、旅の気分を盛りあげてくれるようで、なんだか嬉しくなってくる。
さて、この宿のコンセプトを何よりも雄弁に物語ってるのが、ホームページに掲げられた「ご利用上の注意」である。(以下、嵐渓荘HPから引用)

rankei_2.jpg 田舎の一軒宿です。
 夏は暑いし、冬は大雪です。
 夏の川にはアブもいます。
 近くにスキー場はないです。
 携帯電話一部圏外です。
 新聞配達の遅延ときどき。
 ラーメン処なし。
 BARあります。
 わがまま通らぬ面もあり。

 けれど何度も訪れる方の
 いらっしゃる、好きな方には
 切ないくらいに最高のお宿
 なのかもしれません。

確かに、その看板に偽りはなかった。とりあえず、周囲には何もない
露天風呂には夜でもアブが飛来したし、携帯電話は完全に圏外(笑)。モバイルのネット接続など、どう転んでも無理な環境である。
何もないことを楽しむ。それがこの宿の最大のセールス・ポイントなのだが、実はそれだけではなかった。「切ないくらいに最高のお宿」と自負するだけあって、隅々まで行き届いた宿の気配り、これがほんとに素晴らしいのである。

たとえば食事は、地元で採れる山菜や川魚をふんだんに使った献立だ。新鮮な素材の味わい・・・・といえば聞こえはいいが、一歩間違えるとただの野暮ったい田舎料理になってしまうところだ。だが、ここの料理はまったく印象が違った。さりげなく(かつ大胆に)人の手が加えられ、素材のエグミを丁寧に取り除いた工夫の跡が感じされるのだ。わらびの煮付けひとつをとっても、ちょっと他では味わえないような、洗練された印象の一品に変身している。これには、ちょっと驚いた。

rankei_3.jpgもちろん、温泉も良いです
長年使い込まれ、温泉成分がしっかりと付着した大浴場も、最近作られた露天風呂付きの「山の湯」も、口に含むと芳醇な塩の味が感じられる本格的な食塩泉である。
循環方式も一部取り入れているようだが、そんなハンデを背負っているとは感じさせない。お湯の鮮度は、フレッシュそのものだ。真夜中にひとりで山の湯(写真の浴槽)に浸かっていると、本来無臭のお湯なのに、ほんのりと「塩の香」が立ちのぼってくるかのような雰囲気に包まれてくる。
けっして湧出量に恵まれているわけではない鉱泉なのだが、お湯を大切にし、泉質の良さを最大限引き出そうという設計上の配慮と日々の丁寧な管理が、功を奏しているのだろう。

ちなみに、この嵐渓荘。NHKのドラマ「川、いつか海へ」のロケにも使われた旅館のようです。三谷幸喜が脚本で、西田敏行が主演していた回。ロビーの隅にひっそりと写真が掛けられていたので、はじめてそれと気がついた。
普通だったら、フロントの上に出演者のサイン色紙がずらりと飾られるところなのだが、このあたりの控えめな演出が、また、ちょっといい感じである。
機会をみつけて、是非再訪してみよう。

9月 1, 2004 みちのく温泉 |

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