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2004/06/05

【展望】安田記念 勝馬の条件





Photo:(C)Horses.JP

今週になって、再び仮柵がはずされ「Aコース」で施行されている東京競馬場・芝コース。キングカメハメハが馬場のど真ん中を通って突き抜けた先週とはレースの様相も一変したと見るべきで、内枠に沿って出現したグリーンベルトをめぐる各馬の陣取り合戦が、勝敗を分けるポイントになっている。


同じ条件(前週Cコース→当週Aコース)で施行された昨年の安田記念も、インを通っていた組(アグネスデジタル、アドマイヤマックス、ローエングリン)が上位を独占している。勝ったアグネスデジタルがマークした上がり3Fの時計が33.7。勝負どころでインを突ける器用さと鋭い決め手を兼ね備えていたことが、このレースの勝因となった。その一方で、前哨戦の京王杯でみせた末脚が評価され2番人気に推されていたテレグノシスが馬場の外を回さざるを得なかった分、なすすべもなく敗退したことは、まだ記憶に新しい。決め手自慢といっても、大外一気の戦法しかとれないようでは、通用しないのである。

そう、一口に安田記念(東京芝1600メートル)といっても、3週連続でBコースが使われていた一昨年までとは、レースの質からしてまったく変わってしまったと認識するしかない。

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馬場の中央から豪脚を伸ばしてきたブラックホークのようなタイプが、仮に今年出走してきても、おそらく馬券の対象にはならないであろう。これでは、過去のデータに依存した血統分析のような手法を用いても、あまり意味はないことだと言わざるを得ない。

また、梅雨が近い季節ということで、お天気のほうも気になる。東京地方の日曜日の天気は「くもり時々雨」。午前6時以降の降水確率は50%だ。府中市で予想される降水量は、1時間に2ミリ程度なので、タイキシャトルが勝った年のように馬場が田んぼ化してしまう心配まではないと思うが、稍重ぐらいのコンディションは一応想定しておくべきだろう。とはいえ、今年の東京競馬場は、改修2年目で路盤が固まってきたせいか?重・稍重でもレコードを連発する変な馬場状態なので、高速決着への対応力は不可欠とみておいたほうがよい。

以上の各ファクターをふまえ、2004年の安田記念を制する「勝馬の条件」を整理するとこんな感じになるだろうか。

①インを通れる先行脚質、馬込みを気にしない気性
 勝利への最短コース=グリーンベルトを確保するという点で必須の条件といえる

②1分32秒台の高速決着に対応できる持ち時計

③上がり3ハロン33秒台の決め手

④道悪適性
 稍重ぐらいの馬場でも性能が低下しないという裏づけがほしい

これらにもう一つ、条件として加えるなら、ややスタミナ寄りの要素が要求される府中マイルのタフさを考慮し、1800~2000メートルのレースでの好走実績(距離適性)をあげておきたい。

そんな角度から出走各馬(日本馬)の適性を分析してみた。
◎・○・△・×の4段階評価としたが、たぶんに私の主観によるバイアスが反映されていることには、ご注意を(笑)

ファインモーション 
脚質気性○ 持ち時計△  決め手  ○ 道悪適性△  距離適性◎ 
道悪適性はよくわからないが、大飛びの走法なのでおそらくマイナス。
毎日王冠の大凡走から、東京コースは鬼門という可能性もある。
プラス材料はこの枠順。激しい気性を鞍上が制御し、決め手を発揮できるようなら。

マイソールサウンド
脚質気性○ 持ち時計○  決め手  △ 道悪適性○  距離適性◎
死角が少ないのは確かではあるが、府中コース向きの決め手に疑問。
中山記念の負け方と、58kgを背負ったとき良績がないこととが気がかり。
 
オーゴンサンデー
脚質気性× 持ち時計△  決め手  ○ 道悪適性△  距離適性△
左回り巧者ではあるが、あまりにも不器用。G1では役不足だろう。
 
ミデオンビット
脚質気性○ 持ち時計○  決め手  △ 道悪適性×  距離適性○
同型との兼ね合いと道悪競馬への対応力に疑問。素直に評価を下げたい。
 
ウインラディウス
脚質気性◎ 持ち時計○  決め手  ○ 道悪適性○  距離適性○
G1で足りるか?という素朴な疑問はあるが、最も死角が少ない印象。
近2年連対しているアドマイヤ両頭がそうであるように、東スポ杯好走の実績があることに要注目。
 
ローエングリン
脚質気性? 持ち時計◎  決め手  △ 道悪適性○  距離適性○
 「?」とした脚質・気性は、脚質が◎で気性が×(笑)
 高速決着への対応力では、やはり最右翼だろう。
 
イーグルカフェ
脚質気性△ 持ち時計○  決め手  ○ 道悪適性△  距離適性○
ダートでは馬込みを巧く捌けるが、芝では位置取りが後手に回りがち。
 
テレグノシス
脚質気性× 持ち時計○  決め手  ◎ 道悪適性○  距離適性○
トニービン産駒なので道悪に不安はなくても、脚質がやはり泣きどころ。
昨年の再現に終わるか??
 
メイショウボーラー
脚質気性◎ 持ち時計○  決め手  △ 道悪適性○  距離適性◎
「1キロ1馬身」で換算すると、時計的に1分33秒台フラットあたりまで大丈夫ということになるが?!

ジョウテンブレーヴ
脚質気性△ 持ち時計△  決め手  △ 道悪適性○  距離適性○
全盛期ですらG1で通用していなかったので、復調しても??
ただし、内田騎手とのコンビ再結成には注意が必要。
 
ユートピア
脚質気性? 持ち時計△  決め手  × 道悪適性?  距離適性○
初ブリンカーで気性の弱さが封印できれば、穴として一考の余地も。
 
メジロマイヤー
脚質気性○ 持ち時計△  決め手  △ 道悪適性×  距離適性○
ハナ条件なのにここは同型がズラリ。G1はそんなに甘くない。
 
ツルマルボーイ
脚質気性× 持ち時計○  決め手  ◎ 道悪適性△  距離適性◎
 能力には敬意を表しつつ、その脚質から馬券的には静観の評価が妥当。
 
ダンツジャッシ
脚質気性○ 持ち時計○  決め手  ○ 道悪適性◎  距離適性◎
困った。なぜか、ほとんど死角が見あたらない(笑)
臨戦過程に「?」が残り、直前気配を要確認だが、穴として一考する。
 
バランスオブゲーム
脚質気性◎ 持ち時計○  決め手  △ 道悪適性○  距離適性◎
毎日王冠勝ち実績のに、あらためて注目。
ウインラディウスから降ろされた勝春騎手の怨念(?)も加味して、それなりの評価を与える必要がある。

マイネルモルゲン
脚質気性△ 持ち時計○  決め手  ○ 道悪適性○  距離適性○
意外に死角が少ないが、あの激しい気性に、この大外枠は鬼門か?
ただし、G1のハイペースで折り合ってしまう可能性はある。
 
これ以外の外国馬2頭は、正直よくわからないが、過去にアメリカ馬の好走例がないことと、往々にして人気のない方が激走する傾向があると思うので、香港のセルフフリットのほうを上位にとりたい。ただし、JRA発表のプレレーティングをみるかぎり、どちらにしても「用なし」なのかもしれない。

結論。馬券的な中心はやはりウインラディウスか。
単勝オッズがおいしそうにみえるが、勝負に出るほどの度胸はないので、死角が少ない各馬への馬連と、バランスオブゲームとのワイドを押さえます。

6月 5, 2004 競馬予想・回顧アーカイブ |

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コメント

はじめまして、カミナリと申します。
この度はトラックバックありがとうございました。
素敵なブログですね。ウチのデザインときたら(汗

山城さんのプロフィール欄にある【思い入れのある馬】
もう共感ビンビンです。

今後とも宜しくお願い致します。

投稿: カミナリ | 2004/06/07 21:37:10

カミナリさん、コメントありがとうございます。
とりあえず、このblogも3日坊主の壁を脱したようなので(笑)、さっそく貴blogにリンクをはらせていただきました。
「競馬えれじい」のように、しっかりスタイルを確立した競馬とのつきあい方をめざしているのですが、まだフラフラと腰が定まっていません。あの手この手で、何年やっても的中しない安田記念の馬券のように(笑)
今後とも、どうぞご贔屓のほどよろしくお願いします。

投稿: 山城守 | 2004/06/07 22:34:56

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